parallelu
7(ロックオンside)
刹那を見送った後、俺はこう思った。
刹那と最近話してなかったから今はこうして話せてよかったなぁ〜♪
一週間の間、刹那をずーっと見ていた。
別に気になるわけでもないのに、気づいたら刹那を見ていた。
まさか、刹那が好きになるとは。
そう、俺は生徒である刹那に一目惚れしてしまったのだった。
あの時、初めて裏庭で会ったときから好きだったと思う。
自覚した途端に刹那を避けるようになった。
一度だけ諦めようと思ったがそれでも諦められ
ず………。
だって男だぞ!??
女好きな俺が男を好きになったんだぞ。
でもやっぱり刹那と話してみたら思い知らされた。
俺はこんなに刹那が好きだということが。
「まさか、この俺がな………。狙い打つのがモットーなのに、逆に狙い打たれたとはな。」
昔の俺が聞いたら驚くだろうな。
あんなのは俺じゃない。とな。
「………覚悟しろよ、刹那。」
よし、アタックしてやるよ。刹那の心にな。
楽しみにしてろよ♪
そう思考に更けていた時だった。
「ロックオン・ストラトス。」
いきなり後ろから呼ばれて思わず振り向く。
その人物はなんとティエリアだった。
「おう、ティエリア。ティエリアから来るとは珍しいな。で、何か用か。」
ティエリアは眉間に皺を寄せ、こう言うのだった。
「聞きたいんだが、刹那を案内してくれたのは本当にロックオン・ストラトスか。」
ああ、そういうことか。
………ん。なんでティエリアが知ってるんだ??
俺の考えを察知したかティエリアはそう言う。
「ああ、刹那から聞いた。私と刹那は幼馴染なんでな。」
………なるほどな。
でも意外だな。あのティエリアが刹那と幼馴染で仲いいとはな……。
「そうか……。刹那の言ってたとおり、俺が案内したぜ。」
本当だしな。
「そうか。刹那を案内してくれて有り難うございます。」
………意外だな。ティエリアが俺にお礼を言うとはな。
やっぱり刹那が大切だろうか。
「いいってことよ。………ティエリアは本当に刹那が大切だな。」
我ながら少し嫉妬してしまった。
「ああ、私の大切な幼馴染だからな。……それと誤解を解きますが、刹那は私にとって幼馴染で弟みたいなものだ。それ以上でも以下でもない。」
………ばれたか。さすがティエリアだな。
俺の考えを見通しだとは。
「……………ロックオン・ストラトスは刹那に興味を示してるな。」
ドキッ………。
鋭い………。隠したら絶対ティエリアが探るはずだ。
そんなの困るので、仕方なく正直に話した。
「俺は刹那が好きだ。勿論、遊びじゃない。本気で好きなんだ………。」
ティエリアはそれを聞いたかぴくっと反応を示し、
「………貴方は昔、遊んでいたはずだ。女たらしで有名なロックオン・ストラトスが??」
それは認める。
確かに昔の俺は遊んでた。
本気の恋はせず、よく女取り替えて遊んだりすることが多かった。
本気の恋は面倒くさくなり、さらに遊びもなんかどうでもよくなってきたため仕事に集中するようになった。
そして見事に2年前からこの学校で数学教師になったわけだ。
「それは認める。確かに昔の俺は馬鹿だったんだよな。………今は刹那に本気で惚れてるんだ。」
俺はいつものふざけた顔じゃなく真剣な顔でそう言う。
ティエリアはフンと鼻をならし、
「なら、別に構わない。………もし、遊びだったら今頃殴ってたはずだからな。」
冷静な声でそう言うティエリアにあらかじめティエリアの恐ろしさを知った。
俺は諦めない。
「ああ、本気で好きになったからな。諦めないぜ。狙い打つまでにな♪」
ティエリアはフッと笑い
「そうだな。貴方はそうするだろうな。………では、失礼する。」
そう言い去った。
これだけ言って去ったな………。
でもまさかティエリアに聞かれるとは。
正直びっくりしてしまった。
だが、そのおかげでティエリアと刹那の関係がわかった。
ティエリアに言ったとおり、俺は本気だ。
刹那、絶対振り向かせてやるからな。
ロックオン・ストラトス、目標を狙い撃つぜ!!!
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