parallelu
6(刹那side)
ロックオン・ストラトスに案内されて以来、何故かロックオン・ストラトスが気になる。
入学式が終わった後は酷かった。
ティエリアに心配されて説教くらってしまった。
アレルヤがティエリアを慰めてくれたのは有り難かったがな。
でないとティエリアがさらに過保護になるからだ。
そう思い、溜め息をついていた。
あれから一週間が過ぎていた………。
そろそろ慣れてきて、それなりに学校生活を送っていた。
………まさか俺のクラスの担任がロックオン・ストラトスだったとはびっくりしたものだ。
しかし、ロックオン・ストラトスは忙しくてなかなか話さなかった。
俺も別に話す義理はない。
だが、何故か気になってしまう。
気づいたらロックオン・ストラトスを見ていた。
この気持ちが何かだとはまだ分からない。
「刹那。何してるの??次の授業が移動教室だよ。」
そう言ったのが沙慈・クロスロードだ。
俺の席はたまたま沙慈・クロスロードの席が隣だったせいか自然とそうなってしまった。
「沙慈〜。遅刻しちゃうよ。……刹那???刹那も早く行かないと!!!」
ルイス・ハレヴィだ。沙慈のガールフレンドらしい。
全く、あのじゃじゃ馬が穏やかな沙慈のガールフレンドだろうな。
まあ、それはどうでもいい。
「ああ、了解した。」
そう言い、二人が待ってるところに行ったのだった。
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HRが終わった後、俺は帰ろうとしていた。
「刹那、また明日ね。」
「刹那、バイバイ、明日ね。沙慈〜、早く行こうよ。」
沙慈とルイスは部活があるため、早く行ったのだった。
沙慈は天文学部。どうやら宇宙や星に興味あるらしい。
ルイスはテニスで、テニスが好きなため入った。
ちなみに俺は入ってない。面倒くさいし、俺は一人暮らしのため、家事が忙しいからだ。
さてと、晩御飯は何にするか???
今日はなんか魚が食いたくなったから、秋刀魚にするか。
そう思いながら廊下を渡るが、途中で呼ばれる。
「刹那〜。もう帰るのか。」
ドキッ………。今の声って。
振り向くとやっぱり、ロックオン・ストラトスだった。
「ロックオン・ストラトス………。」
ロックオンは苦笑し、
「こらぁ!!!先生と呼びなさい。……部活はしないのか???」
まさかロックオン・ストラトス………いや、先生に話しかけられるとは思わなかった。
嬉しいような複雑ような……。
そんな気持ちだった。
刹那〜???と、呼びかける先生にはっと気づいた。
俺が返事しなかったから呼んだんだろう。
「ああ、俺は部活に入ってない。帰宅部だ。」
「そうか………。なんで部活に入ってないんだ???」
部活は面倒くさいからだ。まあガンダム部なら構わんが。←(ガンヲタ)
(ガンダム部はないよ………。せっちゃん by作者)
「面倒くさいからだ。それに忙しいんだ。」
家事とかあるし、ガンプラを作るし。
「面倒くさいってあのな〜。忙しいって、家の都合か。確か、刹那は一人暮らしだよな???ってことは家事とかやってるのか。」
……………………教師だから生徒の住所は当然知ってるだろう。
だからか俺が一人暮らしだということは知ってた。
なら隠さなくてもいいだろうと思い、
「ああ、そういうことだ。」
「へー、凄いな。まだ16歳だというのに立派で自立をしているな♪偉い偉い。」
そう言いながら俺の頭を撫でる。
………………っ!!!!
先生が俺の頭を撫でているのか。
それは嬉しいか分からないが、なんか子供扱いされてるような気がする。
「子供扱いするな。」
ロックオンは呆然とし、いきなり笑い出した。
「悪い悪い♪刹那が可愛くてな〜。つい、兄貴の気分で頭を撫でてしまった。」
ムカつくが、憎めない奴だ。
「それにしても何故、俺に話しかけてきたんだ。」
そう、今までは話してなかったのに今更話してきたから奇妙だな。と思った。
「ああ、あれね〜。本当は話したかったんだけど、会議とか生徒会についていろいろと話し合ってたんだ。だからあんまり話す機会がなかったからな。」
そういうことだったのか。大変だな………。教師っていうのは。
「大変だな。教師って。」
「おうよ!!!大変だぜ。おっと、こんな時間か。そろそろ帰ったほうがいいな。」
気づいたら、もう日が暮れようとしていた。
いくら春だとしてもこんな時間だからだ。
「………ああ。先生、また明日。」
「気をつけて帰れよ〜♪」
そう言って、ロックオンは俺が帰る姿を見送っていた。
………………もうちょっと話したかった。
今、俺はなんて思ったんだ。
話したかったって、先生と???
分からない。先生だからか。いや、他の先生もいるはずだ。
そうだ。絶対そうだ。
あれは気にしないでおこう………。
そう思いながら帰途に着いたのだった………。
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