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parallelu
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まあいいや。アレルヤにならバレても別に構わない………。
刹那のことを考えるとますますブルーになってきた。

「そ、そうなんですか…………。刹那のことで悩んでるってどんなことですか………??」

なんて言えばいいか分からない………。
そう悩んでるとティエリアが俺の方を睨んでる。そう、まるで全てを見抜かれたかのように………。

「どうせ刹那に避けられたことでしょう………。だからそんなことで落ち込んでるに決まってる。」

ギクッ………。
な、なんで分かるんだ………。
ティエリアはそれを察知したか付け加える。

「あなたの顔を見れば分かります。顔に出てますからね。」

「ええっ。そんなことまで分かるんだ………。僕はちっとも分からなかったのに!!」

ティエリアの鋭さに感心する。
アレルヤはやっぱ鈍いな………。まあアレルヤらしいけど………。

「……ああ、ティエリアが言ってたとおり、刹那に避けられてる。だからそれで悩んでたんだよ。」

アレルヤはへぇ………。と呆然としている。
ティエリアははあ………。と溜め息をつく。

「やっぱりそうでしたか。………刹那に自覚させたからか……。(小声)」

えっ、なんて言ってたんだ???
意味不明な言葉だったぞ。刹那って聞こえたような……。
アレルヤはロックオンが刹那のことが好きだったことに驚愕しティエリアの言ってたことは聞いてなかった。

「………まあいい。これからどうするつもりだ。」

「あっ、そうですよっ。まずなんとかしないと。」

アレルヤは我に返って俺にそう言う。

んー俺もなんとかしたいけどなぁ……。
刹那に近寄ろうと思っても逃げられるしな。

「………この際ですから気持ちを伝えたほうが良いんでは??」

ティエリアは真剣な表情を出してそう言いだす。

「え………。で、でもなぁ………。」

避けられてるのに今更告白するとはなぁ。
正直、する気分じゃなかった。
しかしティエリアは俺をさらに睨む。
まるで拒否は許さないっていうように。
一応、俺は教師だぞ!?
なんで年下に睨まれてるんだ………。
ティエリアはそんな俺の思いを知らずにさらに言う。

「さすがにロックオン先生でも出来ないんですね……。臆病者だ。」

ハッと鼻を鳴らし笑う。

…………今、なんて言った??
俺が出来ないんだって!?臆病者だって!??
上等じゃないか。
告白なんて簡単に出来るからな。

「フッ。誰が臆病者だって!?上等じゃないか。告白なんぞやってみせるぜ。」

俺はさっきの落ち込みよりも心の奥から湧き上がる炎のように燃え上がる。

「ほお………。男に二言はないな。」

「ああ!!!二言はないぜ。」

後ろでアレルヤはオロオロしている。
ティエリアはふっと笑い楽しみにしてるよ。とそう言い去った。
アレルヤも俺をちらちらと見ながらもティエリアの後を追った。

急に心はどんどん冷えていき気づいたらそうなっていた。

………俺は子供か。あんな高校生に挑発させられてしまいついのってしまった。
しかし男に二言はないせいか俺のプライドは許さない。
頑張るしかない。このままだと進めない。
こうなったら強引でも刹那を引っ張り出して気持ちを伝えよう。
たとえ嫌われても………。

「よし!!!頑張るかぁ。俺らしく行くぜ。」

…………ん??気づいたら授業が始まっていた。

げっ。遅刻じゃないかっ。自分のことにとらわれて授業のベルが鳴ったことにも気付かなかった。
ティエリア、なんで教えてくれなかったんだよっ。そう言ったら自業自得だって笑われる始末だ。
ちくしょー覚えてろよ。いつか絶対仕返ししてやるからなっ!!!
早く行かないと理事長に叱られてしまう。
ああ、やっぱり自分は教師に向けてないかも………。

そう思いながら廊下を走り向こうに消えた。

刹那が避けてる理由はティエリアしか知らない。
これがティエリアの策略だと知らずに………。


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あきゅろす。
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