[携帯モード] [URL送信]

parallelu
10(ティエリアside)

授業が終わって、生徒会室で食べようと思い教室を出ようとしたが、同じクラスの人に呼び止められる。

「あの、会長を呼んでる人がいますけど……。」

………誰だ。私を呼ぶのは………。
アレルヤ・ハプティズムか。それともロックオン・ストラトスか。
生徒会のメンバーか顧問の先生しか思いつかない。

チラッと向こうを見るとなんと刹那・F・セイエイじゃないか。
刹那は幼馴染だが、あの刹那の性格からだと俺のクラスまでには行かないほうだ。
だから俺は驚いた。

「会長、誰ですか………。1年らしいけど会長の知り合いですか。」

ああ、俺に幼馴染がいることほとんど知られてないからな。

「ああ、俺の幼馴染で弟みたいなものだ。」

「そうなんですか………。会長に幼馴染がいるとは思ってませんでした。あっ、待ってるらしいんですから早く行ったほうがいいんですよ。」

そうだな………。
そう思い、同級生と別れ刹那のところへ向かう。

「………刹那。何故、此処へ。何かあったのか………???」

そうだ。もしかしたら何かあったかもしれない。
不安が押し寄せてくる。

刹那は何かそわそわしていたか様子が違う。

「…………話がある。」

その様子だと何かよっぽどのことがあるだろう。
そう感じた俺は

「屋上に行こう。食べて、それから刹那の話は聞く。文句はないな。」

刹那は無言で頷く。
それを承知したか屋上に一緒に向かう。

刹那によっぽど何かあったみたいだ………。
まあ話聞けばわかるだろう………。

************************

―屋上。

俺と刹那は一緒に弁当を食べる。
俺は弁当に手をつけているが、刹那はなかなか手につけてない………。
本当に何かあったんだ………。

「………………はあ。刹那、話はなんだ。その様子だと何か大事な話だろう。」

弁当に手をつけるの辞め、話しかける。

刹那は何かを言おうかと迷ってる。

何か言うのをためらってるのか???
その内容とは………。

俺は急かさないで刹那からの話を待つ。
ようやく決心がついたか俺を見る。

「………最近、俺の気持ちが分からない。」

………………………………は???
意味分からないが………。

「もう少し詳しく話してくれたまえ。」

刹那は目を逸らして気まずそうに

「………この感情が何か分からない。先生………ロックオン・ストラトスのことばかり考えてしまう。」

………ロックオン・ストラトスだと。まさか……。

「………全て話せ。聞いてやる。」

刹那は一瞬戸惑ったが、分かった。と言い、全て話し始めた。

―数分後。

「………………と、いうわけだ。どう思うんだ??」

刹那の話を全て聞いた俺は驚いた。

ロックオンに抱きしめられたこと、刹那はそれに嫌がらなかったこと。
さらにこの感情が分からないって………。

刹那はこれが“恋”だという感情を知らないな。
まあ私も恋をしたことないから恋愛は知らないが………。

「刹那、俺が聞く質問に答えろ。」

念のため確かめてみよう………。
刹那がロックオン・ストラトスが好きだということを。

刹那は戸惑いつつも分かった。と言う。

「ロックオン・ストラトスのことを考えるとドキドキするのか。」

「な、なんだ。何故考えるとドキドキするんだが、それはなんだ………??」

はあ…………やっぱりだな。

「……ロックオン・ストラトスが他の女子と話したりするのを見てると嫌な気持ちになるのか。」

刹那は驚愕した顔をする。

「な、なんで分かったんだ……………。確かに嫌な気持ちになる。胸が痛くて苦しいんだ。」

………………これ以上質問するの辞めよう。
もう分かったからな…………。

そう思うと、刹那は急に真剣な顔をする。

「………………これは病気なのか???」

……………病気じゃない。
いや、恋の病だな。

「……………ああ、病気だな。それは一生治らない。」

俺はわざと溜め息をついてみる。

そ、そうなのか。と焦る刹那が見える。

「だが、安心しろ。身体には何もない。ただ、心にはある。」

刹那はホッと安心した表情を見せるが、すぐに心には…………。と俺に聞く。

「ああ、心配することはない。その感情は“恋”だ。」

………………………………………………………………(沈黙)

刹那はしばらく固まっていた。

「刹那…………。」

いくらでも呼んでも反応しない。
俺は待たされるのが嫌い。
苛々したので刹那の頭を叩いた。

「………………っ!!????」

声にならない叫びだな……………。
まあ混乱してるから仕方ない………。
だが、整理する時間はない。
俺はそんなに優しいわけではないぞ。

「分かったか。刹那はロックオン・ストラトスが好きってことだ。」

「お、俺がロ、ロ、ロックオン・ストラトスがす、好きだと!!??」

自覚したばかりだから動揺するのも分かる。
だが、もう観念するんだな。認めろ。

「この感情が何かだということが分かったか。」

刹那はわ、分かった。と言う。

これは整理するのに時間がかかりそうだな………。
そう思いながら弁当を一気に食べ終わらせる。
弁当を食べ終わった俺は刹那を見る。
まだ弁当に手をつかず、固まっている。

はあ…………、このままだと授業が始まってしまう。

「……………授業が始まってしまうぞ。」

そう言うのだが、刹那には聞こえてない。

…………………ほっとこう。
刹那に説明したことだしもう用はないはずだ。

「…………………私は失礼する。」

刹那には聞こえてないだろうが、念のためそう言う。
刹那はまだポカーンとし、今までのことを整理している…………。

固まっている刹那を残して屋上を去る。
まさか、刹那とロックオン・ストラトスが両思いだとはな……………。
本人はまだ気付いてないが……………。
そのうち付き合うかもしれないな。
他人の恋路には興味ないが、あの二人には面白そうだ。
フッ、どんな見物か楽しみだ。





ティエリアside描いてみた。
ティエリアが刹那に自覚させるのをやってみたかったので……………(*^^)v
せっちゃんがとうとう自分の気持ちに気付き始めたんです♪
これからがどうなるんでしょうね。


[*前へ][次へ#]

12/16ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!