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BL short
2



今から臣に別れを告げに行きます。
と、その前にメールしなくちゃ…………。
電話もいいけどなんていうか声は聞きたくなかった。
でも、返事してくれるかな…………。
不安を抱きながら僕は早速もメールしてみるのだった。

『ねぇ、時間開いてる??どうしても話があるんだ』

送信とっ………

はぁ………どうせ浮気相手とデートだよね………。
そう思うとズキリと胸が痛む。
それでもどうしても別れを告げたい。
でないと鈍ってしまうから………………。

〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪

えっ、早い…………。
びっくりしながらもメールを読む。

『あ??今日はデートだから無理なんだよ。話ならメールすればいいんだろ』

冷たい言葉に傷つく僕って、やっぱり彼が好きなんだな………。
だけど、ケリをつけなきゃ…………。

『お願い!!!どうしても今日じゃなきゃダメなんだ』

よし、送信…………。
やっぱり僕は弱いね。

〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪

臣ってこんなにメール早かったけ??
いつもならメールしても返事しないから。
そんなことでも嬉しいと思ってしまう僕って。

『どうしてもなのか??……………分かった。今、何処なんだよ。今からそっちに行くから場所教えろ』

その返事にほっとする。

『教室にいるよ』

送信すると返事が来なくなった。
多分、近いだろう………。

………とうとう来たんだなぁ。
別れが近付いてくることが嫌でも分かる。
臣はほっとするだろうね。
俺が遊び相手で、浮気相手が本命に決まってるしね。
だから解放してあげるから僕を楽にしてください。
こんなに弱い僕を解放し、自由にしてください。

そう思ったときにガタっと音がする。
振り向くとそこには臣がいつの間にか来てた。

「…………何か用があるのかよ」

臣が思ったよりも早く来たのでびっくりした。
そのせいか反応が遅れた。

「あっ、ごめん。どうしても話があるんだ………」

「分かったから話せよ」

そう言う臣は不機嫌そうに苛ついてた。
………ズキッ。
やっぱり僕が嫌いになったの??
そう思うと悲しくなる。
泣きそうになり慌てて後ろを振り向く。
泣くのは全てが終わってからにしよう。

臣は僕がすぐに後ろを向いたため不思議そうに

「おい何か……「ねぇ、別れようか」……っ」

言いかけるがすぐに僕はそれを遮ってそう言う。

「は??意味分かんねぇ」

「だから、別れようって言ったんだよ」

やっと理解したか臣は目を丸くする。
そりゃそうだよね。自分から別れを告げようと思ったんだだろうね?
僕から先に別れを告げるとは思わなかったんだろう。
そう思うと少しは気が晴れた。

「ちょ、ちょっと待てよ。別れなくてもいいだろ」

…………なんで。
僕が嫌いでしょ。
僕を自由にしてくれないかな。
ああ、僕に別れを告げられるのは嫌か。
臣はブライドが高いもんね。
だからか、自分からフらないと気が済まないわけ?
そう思うと腹がたってきて自分でもびっくりするぐらい普段から考えられないぶち切れをかます。

「………いい加減にしてくれるかな。別れなくてもいいだろって??は??浮気した人がそう言うの?せっかく僕から別れを告げてあげたのに」

臣は呆然としてる。
いい気味だ…………。
そう思いながら言いたい放題かます。

「ねぇ、僕は疲れたんだよ??浮気ばっかしてて。僕だけが好きじゃん。どうせ、僕が遊び相手で浮気相手が本命でしょ!!もう疲れたんだよ!!」

「お、おいっ!!?」

臣はますます焦った表情になり僕をとめようとする。
止めないでくれない??

「臣にとって僕は何だよっ!??玩具??それともただ、罰ゲームで僕に告白した??僕をなんだと思ってるんだよ」

言いまくしたて、臣を見ないようにふいっと背中に向ける。

臣は何も言ってこない………

あーあ、本当に終わったんだなー

泣きそうになってたか視界がぼやける。

やばいっ。すっきりしてたせいか泣きそうになってる!!
そう思い、背中を向けて出ようとする。

「お、おい!??まだ話は終わってないぞ!??」

僕は顔を臣に見られないように後ろを向きながら

「もう終わったでしょう??僕らの関係は今、終わったんだよ」

そう言い捨て教室を出るー

ところが突然後ろから抱き締められる気配がしてきてびっくりしてしまう

え……、これって臣が僕を抱きしめてるの??
何、僕を馬鹿にしてんの??
どうせ、抱きしめて謝りと甘い言葉を言うだろ??

そう思い腹がたってきて臣に離せって言う

「離すものかっ!!!!!」

「いい加減してよ!!僕が流されてはいそうですかって言うと思ってるの??馬鹿にしないでくれる!??」

そう言い無理やり暴れてやっと臣の腕からすり抜けた僕は教室を出てすばやく逃げたのだったー

ひたすらと走り続けた。

こんなところでいいだろうと思い足を止める。

後ろを振り向くと臣が追ってくる気配はない。
ああ、半分期待した僕が馬鹿だった……
臣にとって僕は遊び相手だったのに

そう思うと涙が溢れてくる

僕の気持ちに察してくれたのか雨がぽつぽつと降り出す

数分もたたないうちに激しい雨になる

周りの人は雨が降ってきたって慌ててかばんとかで頭を防ぎながら走っていくー

僕はというと顔を上に上げながら空を見ていた
雨のおかげで泣いてるのがばれないだろう

そう思い思いっきり泣くのだった……








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あきゅろす。
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