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狂愛



「死ねばええのに…」








部活終了後に後輩から言われた言葉。その後輩の名前は財前光──時期四天宝寺テニス部の部長として働いてもらう男だ。


一瞬、告げられた言葉が飲み込めず「は?」と聞き返してしまった。


「死ねばええのに」


聞き間違えでは無かったようだ。財前はハッキリと俺に向かって言った。


「物騒やなぁ…財前」


「………アンタが居ったら、謙也さんはいつまで経っても俺のことを見てくれのでスわ」


「そう言われてもなぁ…」


ハァとわざとらしく溜め息を吐くと、バカにすんなと言うかのようにキッと睨まれた。


財前が絡んで来るときは、大抵"謙也"のことだ。「別れろ」とか「はよ居らんなってくれ」とか…今回の「死ねばええのに」は初めてだが…。
俺から見れば悪質なストーカー並だと思う。




「そんなに謙也のこと好きなら、奪うくらいの気持ちで来たらええやん」


「…無理矢理でもかまへんって意味ですか」


「そういう意味や無いわ」


ああ、なんでコイツはこんなに難しいというか…ややこしいというか、めんどくさい奴なんだろう。



「アンタが居らんなってくれたら、済む話なんスわ」


「あんなぁ、財前…」


「謙也さんが手に入ったら…もう他はいらん…せやから」


コイツは異常なのではないだろうか、と本気で思った。なぜ、ここまで謙也を求めるのだろうか。
好きな人の幸せを願うとか、諦めるとかの選択肢は財前の中には無いのだろうか。
分からない。
だが、一つハッキリとしているのは、コイツには絶対に謙也を渡してはいけないということだ。(元から渡すつもりなど、一ミリもないが)
コイツに、渡してしまったら謙也まで壊れてしまう。



「謙也さんは俺が幸せにするんや…謙也さんは…」


ブツブツと何かを唱えるように財前が呟き始めた。
冷や汗が頬をつーっと通った。


「財前…お前イカれとんのとちゃうんか…」


「謙也さんは…謙也さんは……」


俺の言葉など、全く耳に入っていない。
拒絶しているのではなく、自分の世界に入り込んでいるため、俺の言葉が入れないのだ。






狂ってる…


すべてが


狂ってるんだ













end












すいません、無理矢理終わらせちゃいました。
なんか書いてたら財前が…ね…。
というよりも、私が我慢ならずに終わらせちゃいました(´・ω・)
狂った光を書こうとしたらこんなんになっちゃいました。
多分、続きを書いてたら蔵リンが…ブスリと殺られちゃうので…orz

蓮ホロの不倫小説といい…なんだか近頃ブラックな話しか書いてない気がする(´;ω;`)

うーーーーーーん(-_-;)















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