[携帯モード] [URL送信]

はろー!シンビジューム
3


望は律儀にも次の教科担任のもとへ行き、具合が悪いと伝えた。

勿論それは嘘で、適当な空き教室を探しにふらふらと歩き回っていた。

(あ……)

もうチャイムも鳴って人は周りにはいない。

そんな中生物室に先生と女生徒が2人でいた。

こんな授業中に補習?いや、もしかしたら何か進路のことでも相談しているのかもしれない。

望は2人に気づかれないように遠くから見ていたら、なんといきなり女生徒が先生にキスしていた。

先生のほうもそれに答えるように女生徒の腰に手を回す。

(み、見ちゃった……!)

軽い興味本位で目撃してしまった大変な事実に腰を抜かしそうになったが、ここはできるだけ静かに逃げることにした。

よろよろとした足取りで屋上前の階段まで来る。

そこでやっと緊張で止めていた息を吐いた。

「はあー……まさかあんな場面見ちゃうだなんて……」

男子と手さえも繋いだことのない望には刺激が強すぎる。

私もいつかああいうことをするのだろうか、と考えるだけで恥ずかしくなった。



[←][→]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!