小説「Actual Glass 2」
ルーツ
男は
キーをたたきながら
少し昔のことを
思い出していた
今から20数年前
戦後の高度経済成長
バブル経済ときて
オイルショックに始まり
バブルが崩壊し
借金と子供
それしか残らなかった
20世紀末だ・・
皇北高校の近くにある
住之江公園
そこには
丁寧に植林された
グリーンベルトが
公園の周りを囲っており
その中央には
まだ新しいブランコ
シーソージャングルジム
そして
今は撤去されてしまった
地球儀があった
その中に
1人大人と子供がいた
子供のほうは
背が小さく
坊主頭をしていて
ちょうど3,4歳くらい
であろう姿だった
昭和という感じの服を着ている
もう1人の大人は
少しメタボ気味で
背が高く
子供の乗ったブランコを
押すたびに
お腹が揺れている
きっと
親子なのだろう
そこへ
みなれない
高校生がわらわらと訪れた
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!