作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
StS・Remix第六巻経過報告その2(サンプルあり)(2013/10/22)
古鉄≪というわけで、お待たせしました。StS・Remix最終巻が販売開始です。
まぁ本編は三話だけなんですが、その分書き下ろしを増やし十話です≫
恭文「番外編は予告していたあれですが、書き下ろしは新作……どうぞー」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
現在、時刻は九時……既に現場は騒然としていた。
警戒線が敷かれ、鑑識や制服姿のおまわりさんが多数出入りしている。僕はその中へ一人突入。
あのおじさんは僕をここへ下ろすなり、問題の現場へ飛び出していった。……お腹、空いた。
「……もういやだ」
≪ほんと運が悪いですね。ていうか、なんであなたに頼むんですか≫
「お兄様、ここにきて運が悪くなりましたね。しくしく」
「あおー」
頭に乗ってる青が、またペシペシ叩いてくる。慰めてるつもりなら、せめて撫でてほしい。
「お疲れ様です!」
制服姿のおまわりさんが一人、僕へと近づいてくる。年の頃は四十代で、人が良さそうな顔立ちだった。
「えっと、あなたは」
「はい! 向島と申します! 蒼凪さんですね! 上からあなたのサポートをするようにと……今日はよろしくお願いします!」
「これはこれは、ありがとうございます」
穏やかでいい人そうなので、しっかりと挨拶。いやー、人いないとか言いながら、ちゃんとサポートつけてくれるんだ。助かるなー。
「あお!」
「えっと、そちらは」
「あおって言って……まぁペットみたいなものです」
「そうでしたか! あお君、よろしく!」
「あおー♪」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪あなた、またですか≫
恭文「またって言わないでよ! 僕もどうしてこうなるのか分からないし!」
古鉄≪結果こうなります≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「向島さん」
「既に処理班が、こちらへ向かっています!」
「じゃあその方達にお任せしましょ。あとは犯人をどう見つけるか。向島さん、タイヤの跡は」
「そちらも鑑識で調べております! 分かり次第、報告にくると!」
「――観覧車、停止させました!」
スタッフの若い男性が息を切らせながら飛び込む。今のところ観覧車は一応安心か。
ただそれもあと……一時間半? それだけ先延ばしされたという話。ほんと、どうしようかこれ。
「乗客は!」
「……三組です」
「それだけで済んで、良かったと言うべきか」
局長、どう判断していいか困ってるね。実際に三組、死ぬかもしれないんだから。
被害者が少ないと考えるならアリだけど、人としては……譲れないところもできるさ。
「恐らくですね、警備員殺しとこの事件は同一犯です」
そんな局長へ、更にプレッシャーをかける。申し訳ないけど、ここは言っておかないといけないから。
当然局長やスタッフもそうだし、あずささんとやよい達も驚いた顔をする。
「え……えぇー! プロデューサーさん、そうなんですかー!」
「プロデューサー? えっと、蒼凪さん」
「あの、プロデューサーさんは以前私達765プロで働いていた事があって。でもプロデューサーさん、それってどういう」
「簡単ですよ。警備員は犯人を見たから殺されたんです」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪で、あずささんにはフラグを立てるんですよね≫
恭文「立てないよ!?」
古鉄≪嘘つくのやめましょうよ。あなたがそういう人だって、私は知っています≫
恭文「違うからー! ……あ、あとこんな事件もあります」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
翌日――犯人を見つけるため、捜査開始。朝一番でトドロキさんが所属していた部署へ。
奇麗なオフィス内には関係者が集められ……はい、事情聴取です。頑張らないといけないねぇ。
しっかりこの会社、やっぱ広いね。さすが大手の化学製品製造会社。まるで一つの街みたいだ。
「それで……ホリー先生、ここでは主にどういった事を」
「化学製品全般を預かっているんだ。開発・製造・販売」
「その中で先生のお仕事は」
「僕は瞬間接着剤を。例えば……まだ試作品なんだが」
ホリー先生はおもむろに白いチューブを取り、電卓の底に塗る。それを近くの棚にくっつけた。
垂直にもかかわらず、電卓は落ちる事もなく停止。試しに電卓を掴んで引っ張っても……あれ。
「……全く動かない」
「えぇ! ヤスフミの力でも駄目なの!?」
「横にずらしてみるといい」
言われた通り引いてみると……簡単に外れた。余りに軽くだったので、勢い余ってよろめいてしまう。……これは驚きかも。
「もしかしてこれ」
「そう。横からの衝撃に弱いんだよ。今年中には販売開始予定だ」
「これは凄い。あ、でもつける方向には注意しないと」
「外そうと思っても、外れなくなるしね」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪接着剤の話ですね≫
恭文「そうそう。接着剤がトリックに関係してたのよ」
(詳しくは本編で!)
恭文「そしてフェイトはというと」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「犯人はあの人だね、間違いないよ」
伺った結果がこれだよ。ギンガさんは廊下を歩きながら、鼻息ふんふん鳴らしてる。
その上フェイトはずっと頬づえをついてるし……なんですか、この一団。カオスなんですけど。
「あんまり先走らない方がいいよ」
「でもあの人は事件の直前に出かけてるんだよ?
なにより言う事があやふやすぎて、信ぴょう性がないよ」
「信じてあげようよ。ていうか動機はなに」
「それを言われると……でも疑わしいのは事実だし。というかフェイトさん」
さすがのギンガさんも気になるか。涙目なフェイトに怪訝な視線を向けていた。
「なにしてるんですか! 変なポーズすぎますよ!」
「ち、違うよ。これは考えてるだけだよ。考える人だよ」
「フェイトに考える脳みそなんてあったんだ、驚きだわ」
「ヤスフミー!」
まぁ原因については分かってる。さっきフェイトの接触面、軽く『理解』したから。
でもいい薬なので、自分から言い出すまでは助けない事とする。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪今度はなにしたんですか、あの人≫
恭文「知らない。フェイトがドジなのはいつもの事だし」
(『いつもの事じゃないよー! ドジなんてちょっとしかしないよ!』)
恭文「まぁこんな感じでStS・Remix、最終巻となります。みなさん、どうかよろしくお願いします」
古鉄≪よろしくお願いします≫
(時間はかかったけど、なんとかまとまってほっとしていたり。
本日のED:水樹奈々『Innocent Starter』)
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