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とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/あどべんちゃー 第7巻経過報告:02(サンプルあり)(2019/3/22)
古鉄≪というわけで、本日のえ〜すな日常/あどべんちゃー第七巻のサンプルです。
こちらでは本編の方をちょいちょいお見せする形となります≫
恭文「全てISが悪いんや」
古鉄≪そういう話になりがちですよねぇ。亡国機業の絡みもあって、こちらも譲れませんし≫
(そういうゴタゴタが回り回って、箒への仕打ちなどに繋がった形になります)
恭文「パートナーになっていったデジモン達には、罪がないんだけどねぇ……」
古鉄≪それがまた悲しいところですよ。
……というわけで、人間界の複雑な事情をガン無視した落とし前は、きっちり付けていくことになります≫
恭文「相応の痛みを伴った上で……相応の犠牲を出した上で。だからこそ”もう戻れない”」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「負け犬がガタガタ抜かすな」
再び砂地を蹴り砕き、袈裟一閃。
咄嗟にオファニモンは回避行動を取ったけど、脇腹が確かに抉られ、鮮血が走る。
「さぁ――」
「八神ぃ……」
「実験を始めようか」
「恭文ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
その瞬間、背後から襲う閃光。
それも左に走って回避すると、オファニモンは翼を翻し肉薄。
「世界を……この世界を信じなさい! 愚かな子どもよ!」
袈裟・逆袈裟・刺突と襲うジャベリンを下がりながら払い、足下へのなぎ払いを側転で回避。
「さすれば、人間がこの地を踏んだ罪も浄化される!
そうしてその力を我々のために振るうのです! 我々が人間を管理するために!」
「管理されるのはお前らだ」
着地してからすぐに踏み込み、ジャベリンが返されるよりも早く刺突。
瞬間的に展開した盾は、乞食清光の刺突を受け、容易く貫通……その胸元を深く抉る。
「暗黒デジモン勢を警戒して、僕達を盾代わりにした最低野郎だからね」
「我らに間違いなどない!」
オファニモンが盾を強引に放り投げ、乞食清光を僕の手元から離す。
そうして無手になったところを見計らい、遠慮なく刺突。
「――起動(イグニッション)」
両手を開き、想定する――。
共感し、共鳴し、感動し、慟哭し、刻まれた道筋に思いを馳せる。
滾らせた力。
その結晶は単なる道具じゃない。
物に刻まれた思いそのものだった。
故に、白と黒の夫婦剣は、片刃の刀身を具現化する。
刀身に刻まれた記憶が、経験が、僕の肉体を突き動かす。
それは電子の力で形作られた聖槍を、いとも容易く打ち払った。
黒は陽剣・干将。白は陰剣・莫耶。
互いに引き合う夫婦剣……その投影だ。
元々は金ぴかの宝具射出でがめた武器。投影の負担も軽いから、今の僕でも存分に使いこなせる。
◆◆◆◆◆
――カイザーに飛び込みながら、バルディッシュ・ホーネットで袈裟・逆袈裟と連撃。
カイザーはどこからともなく取り出したレイピアで、軽々と捌こうとする。
でも、レイピアは五撃ほど打ち据えると、容易く折れて……。
『へぇ……これはこれは』
ヤスフミがなんか凄いことになっている間も、カイザーを攻め込んでいたけど……うぅ、どうなっているの!?
さっきからずっとこの調子だし! 上手く試されているというか、調べられているというか!
『よし、大体分かった……次の段階にいこう』
気になることを言われたけど、そこはすっ飛ばし……もう一度踏み込む!
「はぁぁぁぁぁ!」
一回転しながらなぎ払うと、カイザーの身体が靄のように変化。
刃をすり抜けた瞬間、それは幾つもの杭となって、私に飛んでくる。
すぐさま後ろに下がりつつ、チョコとブンタを前に展開。
防御フィールドも発生させながら受け止めると、杭は何とか弾かれ……私は水面の上を滑り、何とか着地。
弾かれた杭はすぐさま集合体となり、カイザーに戻る。
カイザーは右手をパンと地面に当て……それに嫌な予感が発生して、急上昇。
その途端に地面が激しく切り裂かれ、土や岩の破片を伴う衝撃波として放たれた……。
それが小川を川底ごと両断。流れる水は全て、そこも見えない亀裂へと吸い込まれていって……。
「今のは……!」
≪彼のブレイクハウトに近い性質ですね≫
あぁ、やっぱりだ……!
◆◆◆◆◆
メタルガルルモンは攻撃を防がれないよう、翼のブースターも駆使してホバリング。
まるで光の如く突き抜け、カイザーの周囲を飛び交う。
『へぇ、速い速い……さすがは究極体だねぇ』
メタルガルルモンは翼からビームの刃を展開。そのまま奴を交差し、次々と切りつけていく。
カイザーの身体はそうして傷だらけに。
「…………GAAAAAAAAAAA!」
だが……傷ついたのは、メタルガルルモンの方だった。
伸びていた翼が容易くへし折れ、呻きながら地面を滑る。
カイザーはただ、身体から黒い火花を走らせただけなのに……!
「メタルガルルモン、どうしたんだ!」
『君達は本当に愚かだねぇ。今の僕は神そのものなんだよ?』
カイザーは悠然と飛び込み、笑いながら……メタルガルルモンを蹴り飛ばす。
それだけでメタルガルルモンの腹が深く抉れ、オレの前に転がった。
「aA……AAAAA……」
「メタルガルルモン!」
『だから八神恭文も、そっちの彼女も……他の子ども達も、デジモン達に頼らなかったんだ』
「黙れぇ! だったらお前も消えるはずだろ! 同じデジモンじゃないか!」
『君は本当に馬鹿なんだね! 自分を殺す攻撃なんて、するはずないだろ!』
「MA……DA……!」
そうだ、まだだ……まだメタルガルルモンは立ち上がれる。
そうしてオレ達を守るために、力を振り絞って……。
「コキュートス」
『コキュートスブレス』
「ブレス……!」
攻撃しようとしたところで、先にカイザーが動いた。
アイツは右手をかざし、容易くコキュートスブレスを……メタルガルルモンの技を出してきて!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、カイザーも前に出てドンパチ……完全に、知性と戦略でフェイトとヤマトを手玉に取って……」
古鉄≪同時にここまですることで、見えてくる可能性もあるわけで≫
(そちらもまた本編で)
恭文「やっぱり今回については、最初から負け戦。そうしてどんどん悪化する状況……」
古鉄≪というか、介入タイミングが遅すぎましたね≫
恭文「せめてあとひと月はやければ……」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『いいね……君とも直接やってみたかった。
お互い、実力を試すには持ってこいということかな?』
「悪いんだけど、こっちも実験があってねぇ」
『ほう?』
「ここからは」
両手を挙げて――両指で鍵を開ける。
「ダブルの戦いってことだ。
――僕達のこころ、アンロック!」
開かれた錠から光が溢れる。
その中でショウタロスがしゅごたまへ戻り、僕と一体化。
僕の風貌はショウタロスに変化し、更に腰にはダブルドライバー装着。
既にメモリは装填されているので、身体の主導権をショウタロスに渡し、両手親指でドライバーを展開!
≪Cyclone……Joker!≫
その瞬間渦巻く風を纏うようにして、変身――。
右半身はライトグリーン、左半身は黒のコートを纏い、ショウタロスはソフト帽を被り直し、不敵に笑う。
【「キャラなり――ダブルジョーカー!」】
『へぇ……! 面白いじゃないか! まさかそれは!』
「お前とはタイプが違うけどなぁ。それじゃあ」
ショウタロスは左手をスナップ――。
「行くぜ。デンジャラスカイザー」
そのまま駆けだし、まずは右ハイキック。風を纏わせながら、勢いよく攻撃に映った。
◆◆◆◆◆
「おらぁ!」
炎を纏わせながら、逆袈裟・左薙・刺突と連撃。
奴はそれをスウェーで交わし、こちらの顔面にパンチを叩き込む。
咄嗟に左半身≪メタルサイド≫で防御した上で、シャフトを放し……!
「まだまだぁ!」
ボディブローを叩き込んで、更に右ミドルキック。
カイザーからようやく直撃を取ると同時に。
【ファイア!】
着弾した瞬間に炎が爆発。
吹き飛ばされたカイザーはふわりと体制を立て直し、凍り付いた地面を割りながら着地する。
『ふむ……爆発によりこちらの干渉を防いだか』
干渉……って、そうか。
ヤスフミのブレイクハウトみたいなのを纏わせたが、異能で吹き飛ばしたってことか。
だがそれは、オレの仕事じゃなくて……。
『大体理解したよ。左半身の力は弱っちい彼の担当で、右半身は君の担当。
更に二つのメモリを入れ替えることで、様々な能力を組み合わせ、使用できる。
故にダブル……二人で一人の探偵ってところかな? その風貌は』
しかもちょっとやり合っただけで、ダブルの特性を見抜きやがった……!
『それをここで持ちだしてきた理由も分かる。僕のメモリを砕くためだね?』
【それだけじゃあないけどねぇ。つーか、今のショウタロスで砕けるとは思ってないよ】
「うぉい!」
『辛辣だねぇ。左半身の君、もうちょっと頑張った方がよさそうだよ?』
「うるせぇ!」
そう言いながらまた近づこうとすると……アイツが右手をかざす。
【……!】
するとヤスフミが急制動を駆け、更にメモリを入れ替える。
≪Luna……Metal!≫
◆◆◆◆◆
それは、古いビリヤード場の二階に併設されていた。
タイムスリップしたかのような古い内装。そんな中を上がりつつ、ドアをノック。
「どうぞ」
「失礼しますー」
そのまま木造の、小さな探偵事務所へ入る。
その奥……これまたアンティークのデスクに座っているのは、白いスーツ姿のおじさん。
……僕を前に助けてくれた、探偵のおじさんだった。
「なんだ、坊主か……」
「ご無沙汰しています。おじさん」
「チビ達も元気そうだな」
「おっす、おやっさん」
「相変わらずのようで、安心しました」
近づきながらお辞儀すると、おじさんは変わらぬ様子で唇を歪ませる。
ショウタロス達も見えているので、二人も安堵した顔で……ここはやっぱりいいなぁ。
プロペラ式の循環器。
古めかしいソファーにコーヒーポット、装飾……うーん、ハードボイルドな世界だ!
僕も大人になったら、こういう事務所を作るんだー! それでそれでー!
「それでどうした。大事な話があるとは聞いていたが」
……っと、いけないいけない。用件があったんだった。
「はい……そう言えばシュラウドさんは」
「まだだ。アイツは本当に」
「何か問題かしら」
後ろからかかってきた声にびくりと震え、振り返ると……黒衣にマスク、サングラスという怪しい出で立ちの女性がいた。
黒髪ショートを揺らすこの人が、シュラウドさん。探偵のおじさん……鳴海荘吉さんの友人で。
「……君は面倒なことに拘わっているようだねぇ。八神恭文」
更にその後ろから、僕と同い年くらいの……坊ちゃん刈りにジーンズ姿の男の子も出てきた。
「ライタロスー!」
「……来人(らいと)だ。いい加減変な呼び名はやめてくれ」
「まぁまぁ、ライタロス。お兄様も悪気はないので」
「むしろ悪意しか感じないんだけどね。君ともども」
「つーかなんだよ! その髪型!」
「変わらず生卵の君に言われたくはないね、ショウタロス」
「ショウタロウだ!」
この子が来人……園崎来人。
本が好きな、シュラウドさんの子ども……なんだけど、ただの子どもではなくてー。
◆◆◆◆◆
「あたし、なんで、こうなの……!」
「あむちゃん……」
公演の中で膝を突いて、涙をこぼす。
卯月さん、明らかに怒ってた。明らかに……恭文やみんなと同じように、あたしを許さないって顔をしていた。
「あたし、ただ……」
「気にすることはないだろ」
……その声にハッとして振り返る。
するとイクトが……木の枝に座っていて。
「アイツも、チビ達も子どもなだけだ。
だがお前は違う、あむ……お前は大人になったんだ」
「イクト……!」
「それでいいんだ。アイツらはお前や俺達を否定するだろうが、別にいい。
アイツらもいずれ気づく。自分達がただ子どもで、無様に足掻いていただけだってな」
「子どもなのは、そんなに駄目なの?」
「そのせいで下らない諍いを起こすならな」
イクトはすっと降り立ち、あたしに手を伸ばす。
「あむ、俺達のところにこい」
「イクトの、ところに……」
「そうにゃー。アイツら、はっきり言って頭がおかしいにゃ。
ただガラクタを有効利用しているだけで、ぎゃーぎゃー喚いて」
「なに言ってるのー!? それは、イースターが悪いことをしているせいだよねー!」
「だったら、なんでたまごを壊しちゃ駄目なんだよ」
それは、一度は考えたこと。
その問いかけに、改めて……あたしは停止してしまって。
「人には見えないし、大事にしていたって大人達は誰も分からない。
……お前も理解しているだろ、あむ」
「それは……」
「あむちゃん!」
「だからこれも分かるはずだ。
俺達が……イースターが何も間違っていない」
従えば……そうすれば、イクトは傷つかない。
「俺達はむしろ、みんなが大人になる手伝いをしている。
壊れるだけの夢を、正しい形で活用しているんだ」
「活用……」
「三条さんの受け売りだけどな」
そうだ、あたしがイクトを守ってあげられる。
イクトを傷付けるものから……全部、全部。
だからあたしは、イクトに手を伸ばし……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「……おのれ、一体何度NiceBoatを起こせば気が済むの?」
あむ「やめてぇ! 起こさない起こさない! もうやらないからぁ!」
恭文「…………」
あむ「疑わしい目をしないで……!?」
(現・魔法少女、未だに信頼されていないようです)
恭文「というかさぁ、フラフラされると僕が迷惑なんだよ。なぜかおのれとカップル扱いされるし」
あむ「それはこっちの台詞だし!
……あ、でも最近は志保さんにお鉢が回って楽になったかも」
志保「やめてもらえますか!? というか、そもそもこの人のせいじゃないですか! 散々馬鹿をやってくれて!」
あむ「だよねー! ……恭文、どうしてくれんの!?」
恭文「おのれらがNiceBoatをやらかさなければいいんだよ」
志保・あむ「「がふ!」」
(というわけで、とまと同人版の方を何とぞよろしくお願いします。
本日のED:Labor Day『keep on movin'』)
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