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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とまと幕間リローデッド第26巻経過報告:01(サンプルあり)(2019/4/29)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第26巻『今は遠い光』




恭文「というわけで、久々に幕間リローデッドを登録完了。今回の内訳は」

(特別書き下ろし六話(短編含む)
幕間三話となります。
みなさん、何とぞよろしくお願いします)


恭文「よろしくお願いします。……というわけで、今回は幕間本編をご紹介。まずはけいおんのお話から」

古鉄≪こちらもいよいよ学園祭が近づき、盛り上がっています≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


………………ヤバい。

何がヤバいかっていうと……もう、何も手に付かない。


その原因はたった一つだった。


「……………………ディードがお泊まり……お泊まり……」

「……お兄様……」

「……ヤスフミ、涙拭けよ」

「さっき……拭いた」

「もう一回拭けっつってんだよ! この馬鹿が!」

「本当に重傷だなぁ……もぐもぐ」


リビングのソファーに突っ伏し、心配で心配で……学祭の準備だって言うけど、学校にお泊まりなんて。


「何かあったらどうしよう……」

「そうだ……何かあったらどうしよう……」


なお、突っ伏しているのは僕だけじゃなかった。

学祭終了までうちで居候が決定した、マダマも……。


「中野梓達もいるとはいえ、心配だ……夜の学校だぞ。なんの防衛設備もなされていない場所なんだぞ。
そうだ、彼女達も含めて心配だ。もし……もしなにかあったら……」

≪こっちも重傷ですねぇ……≫

≪なのなの≫

「夜の学校…………もし、学校の階段的に霊障が起こったら」

「もし、私の因果応報で次元犯罪者が現れたら……!」


そうして羅列していく未来予想図。

そのたびに増していく悪寒に、背筋が凍り付く思いだった。


◆◆◆◆◆


ディードちゃんは軽音部とクラス演劇で二足のわらじ……とりあえず演劇の方を最重点って感じかな。

というか、一週間しかないからね……! 私達は余裕を持って詰めていたおかげで、なんとかなったんだけど!


とにかく宿泊許可もちゃんと取れたので、うきうきあしで部室に入り……!


「ただいまー! 宿泊許可はちゃんと取れたよー!」

『おかりなさーい』

「あう!?」


いきなり大勢に出迎えられた。

というか、ウーノさんとリインちゃん、美奈子ちゃん達が……!


「みんな、どうしたの!?」

「今日はお泊まりで準備するからって、差し入れを持ってきてくれたんですよ!」

「ですですー♪」


そうしてリインちゃんが指し示すのは、テーブル上に置かれた……凄く大きな重箱。

どう見ても普通のサイズじゃない。こう、十数人で囲むような……一メートル近くあるやつ!


「ま、まさか……美奈子ちゃん」

「はい! 私秘蔵のデカ盛りお弁当箱です!」

「デカ盛りってレベルも超えているようなぁ! というか秘蔵だったの!?」

「……いつか、最愛の人に捧げたくて」

『いやいや……』


美奈子ちゃん、うっとりしてくれているところ申し訳ないけど……割と引く大きさだよ!?

というか、この量を最愛の人一人で食べる!? さすがに死ぬよ! 三日三晩はかける必要があるよ!


◆◆◆◆◆


あっという間に日が暮れて……。


「――お待たせしました!」


ディードちゃんが慌てた様子で飛び込んでくる。

それにはつい、みんなで笑みが零れて……。


「……大丈夫だよ、ディードちゃん……ベルちゃんも、そんなに慌てなくていいからー」

「これから夕飯って感じだしねー」

「夕飯……」


そこでディードちゃんが見やるのは、テーブルに置かれた重箱達。

それだけで状況を察し、ディードちゃんが苦笑する。


「これなら、朝ご飯も大丈夫そうですね」

「うん。……美奈子ちゃん達には、またお礼を言わないと」

「話通りに食べやすくて、日持ちするものばっかりだしねー。それに……」


……冷蔵庫から取り出してきた、例の玉。

実はあれの正体が気になって気になって……集中できてないんだよねー!


「スミーレ……憂もだけど、そろそろ正体を教えてよー!」

「すぐ分かるよー。ささ、ディードちゃんも着席してー」

「はい」


みんなでテーブルに座って、お重を展開。更にお椀が置かれた。

そこにあの……タッパーに入っていた茶色いものを投入。

それはラップに包まれていて、二人はラップを開き、次々玉を入れていく。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「今回は学祭直前……そう言えば梓達、出し物はなにをやるんだっけ」

古鉄≪ガンプラバトルカフェだそうですよ≫

恭文「なぜ!?」


(『恭文君のせいだよ……馬鹿』)


恭文「だからなぜ!?」

古鉄≪さわ子先生が夏のあれでエンジンかかって、押しまくったそうですよ≫

恭文「それ僕のせいじゃないー!

古鉄≪では、そんなこの人のせいもたくさんある、ビルドファイターズA-R・U-19編をお送りします≫

恭文「こっちも決勝戦やり直し前で大騒ぎ……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「環が作っている≪シルヴァ・バレト≫は、機動戦士ガンダムZZに出てきた≪ドーベン・ウルフ≫という機体を改修したものなのよ。
ドーベン・ウルフには幾つか問題点があったんだけど、それを手直しして、高い性能を発揮した」

「問題点というと」

「簡単に言えば、火力が高すぎて武器も多すぎって話だよ」


デバイレーツを取り出し、さっとネットに繋いで……のり子とリンネ達にはドーベン・ウルフの画像を見せておく。


「シルヴァ・バレトだと……この腹部メガ粒子砲がオミットされて、それと接続して運用できるライフルも、シールドと一体型に変更されているの。
これは余りに火力偏重過ぎて、機体の機動性に難を生み出していたため。そっちに出力を避けない状態だったのよ」

「武装をバカスカ撃ってたら、ブーストできないってことかな」

「同時にブーストゲージの回復も遅い。
ジェネレーターの臨界出力まで武装を詰め込んでいるから、余剰がないのよ」

「いやいや……それは駄目でしょ。出力がカツカツじゃあ不測の事態に対応できないわよ」


自身も魔法格闘戦種……魔導師として、エネルギー制御は課題でもあったジルさん。

その観点から、カツカツ運用は難易度が高いと感じ、右手をぶんぶん振っていた。


この辺り、アーマードコアとかをやっていると分かりやすいかも。

あれもジェネレーターからカスタマイズする関係で、出力バランスが大事になる。

エネルギー武器の使用はブーストゲージも消費されるし、余剰出力がないと回復速度も遅い。


そういうカツカツな状態で、美味く運用しなきゃいけないけど……これがまた難しいってわけだ。


◆◆◆◆◆


「まぁ今回、修理の心配は……地区予選の間だけは必要ないんですけどね」


恭文さんは少し気になることを言いだし、軽くお手上げポーズ。


「必要ないってどういうこと?」

「U-19部門に限りなんですけど、バトルで受けるダメージに制限が入るんです。
今二人が見てもらったのは、世界大会でもデフォルトのダメージレベルA。
地区予選ではもっと低い……ガンプラへの損傷がより受けにくくなる、ダメージレベルBが設定されます」

「なんか、壊れるのが嫌だーっていう子でも入りやすいように、そういう制限をかけるそうなんです。
で、地区予選でトップ2に入れるようなら問題なし……免許皆伝? いや、それも違うか」

「たまき達はおやぶんが修理も教えてくれるから、大丈夫だけどねー」

「門戸を低くして、より入りやすいように……かぁ」


ジルさんも納得の配慮なんだけど……でも同時に、引っかかる部分があるらしい。

軽く眼鏡を正し、呆れた顔をしていて。


「でもその辺りって、例の……PPSEは」

「わりとザルだったんですよねぇ。一応練習用のシミュレーションモードはあったんですけど……」

「それでよく世界的競技に持ち込めたわね……!」

「その辺りは往年のガンプラファンや、社会的状況の後押しですね。
特に大きいのが……発表当時に≪機動戦士ガンダムSEED≫って作品がスタートしていまして」


恭文さんがまた画像を検索。

こう、美男美女なアニメキャラが、凄いすらっとしたガンダムに載っている絵が……!


「これがインターネットの発達も手伝い、今までガンプラやガンダムに触れていない女子層も取り込み、爆発的人気を呼んだんです。
しかも人気アイドル主演の、シリーズ物のガンプラ・ガンプラバトル促進CMもアニメと一緒に放映し続けた」

「それで一気に知名度が広がって、プレイ人口も増加……でも、海外は」

「アメリカなどの諸外国でも放映されています。あとSEEDは劇中演出も抜群で、それをガンプラバトルで再現したいって人達も出てきましたから」

≪……あの頃は凄かったですよねぇ。今でこそある程度落ち着きましたけど、当時の模型店で半数が女性客とか≫

「うんうん」

「……で、そんな女性客の影響もあって、ガンプラバトルは一気に軌道へ乗ったと……でも、落ち着いたの?」


あ、そこは気になった。それじゃあ今だと女性のファイターとか、割と少なめって感じっぽいし。

それならこう、今もガンプラバトルって、女性が大半な気も。


≪「……」≫


すると、なぜだろう……恭文さんとアルトアイゼンが、急に顔を背けた。


◆◆◆◆◆


「やっぱり、お嫁さんとしてはもっとレベルアップしないと……だよね」

「うりゅー?」


リビングでガッツポーズすると、茶ぱんにゃが小首を傾げる。

あの、丸っこくて首とかよく分からないけど、そういう感じは伝わるんだ。


「うん、レベルアップだよ。それで今年の世界大会は、私がセコンドとかできるように……えへへへ」

「まま……あぅ……」

「あぁぁぁぁ……」

「うりゅりゅ……」


あれ、アイリ達がまた残念そうな顔に! どうして!? 決意表明しただけなのに!


「だ、大丈夫……ちゃんと、計画を立てているから」


そこで取り出した箱は、縦長の戦艦が描かれたパッケージ。

それを見て、アイリ達が小首を傾げて……。


「えっと……ヤマトっていう戦艦らしいんだ。きっとキラ・ヤマト君が艦長さんなんだよね」

「うりゅりゅ……?」

「うりゅー」

「大丈夫だよ。あの、勉強したの。ガンプラはバンダイだから……ほら、これはバンダイの商品でしょ?」


今回は間違いじゃないから、右指でアイコンを指す。パッケージ隅のそれには、確かにバンダイって英語で書かれていた。


「でね、どうして戦艦かっていうと……ヤスフミ、インパルスでミネルバと連携させていたよね。
戦艦なら、ヤスフミのサポートもできるし、私が帰ってくる場所みたいで嬉しいかなって……えへへへ」

「「…………うぅ……」」

「アイリ!? 恭介もあの、どうしたのかな! どうして泣きそうなの!?」

「うりゅりゅ、うりゅ……」

「あう?」

「うりゅ……♪」

「「……まま、あいあー♪」」


あ、よかった! 悲しそうだったのに、どうしてか復活した! よく分からないけど……黒ぱんにゃ、ありがとうー!


◆◆◆◆◆


「く……!」


白い大地を滑りながらも停止。一気に踏み込み、獣の如く伏せるバルバトスに突撃。

ガードに使った二刀を投げ捨て、拳を握り込む。


……巨大なメイスによる刺突をすり抜け、顔面に右フック。でもバルバトスは左スウェーで容易く回避。

すぐに足を止めて反転。左右の連打を叩き込み、会えてガードさせた上で左アッパー。

メイスを上に弾き、懐へ入り込み右ストレート……!


でも、そこで大地が砕け散る。


私の……オーガ刃ーXの拳は虚空を貫くだけ。

バルバトスは高いヒールの脚部で大地を穿ち、虚空に舞っていた。

そうして恐竜の頭みたいなメイスを手放し、取り出すのは黒い刀。


そのまま打ち込まれる唐竹一閃をすかさず下がって回避し、改めて二刀を拾い上げる。


「……トランザム」


バイザーを下ろして、一つ目の鬼となったオーガ刃ーX。

そのままホバリングで踏み込むバルバトスの脇を取り、細い胴体部目がけて一閃。


「……!?」


そうして鋭い斬撃で断ち切られたのは…………私の武器で。

バルバトスは大地を踏み砕き、その反発も加味して腰の入った一撃を打ち込んでいた。


◆◆◆◆◆


――サラミスやザンジバルなど、一年戦争の戦艦が漂うデブリ宙域。

そんな中を、グラインド・バインダー全開で加速。


……背後から迫るジェガン二体が放つ弾丸≪フルメタルジャケット≫、更にデブリをすり抜け回避……!


『待て待て待て待て! 恋泥棒!』

『散々ハーレム拡大しやがって! つーか二十歳より前は早すぎって言っただろ!』

「いつの話をしてるんですか! つーか泥棒扱いは」


鋭く急速カーブ。戦艦のデブリに身を隠し……右手のビームマシンガンを照射モードで発射。


「やめんかい!」


戦隊を突き抜け走るビーム。更にまき散らされるデブリに、鷹山さん達は急停止。

そこを狙い、ボロボロの環境を蹴り砕く。

宇宙空間の慣性法則に従い、飛んでいく十数メートルのデブリ。


鷹山さん達のジェガンは咄嗟に散開……そこを狙い飛びかかる。

左のシールドからシュツルムファウスト二発が発射され、鷹山さんのジェガンめがけて飛ぶ。

当然鷹山さんはそれらに弾丸を放ち、すぐさま迎撃。横っ面からは大下さんも攻撃してくる。


撃ち抜かれ爆発するシュツルムファウスト。

赤い閃光が宇宙に刻まれる中、多方向から放たれる弾丸ともどもバレルロールで回避。

そのまま急加速……真下からグラインド・バインダーのメガ粒子砲を発射し、左シールドを右に放り投げておく。

そのままリアスカートのビーム・ナギナタを抜刀。


『……!』


鷹山さんが右にシュツルムを回避した中、逆風一閃――。
股下からの一撃を、鷹山さんは咄嗟に下がって回避。すぐさまハンドガンでこちらを狙い撃ってくる。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、大会とは関係ないところであんなバトルやこんなバトルもやったりします」

古鉄≪そしてSEEDのことに触れる私達……あれ、とまと本編世界だとまた評価が違うんですよね≫

恭文「変な意味じゃなくてね。TOKYO WARもあったから、展開に先見性があるというか……そういう感じになったのよ。
で、SEED DESTINYのロゴスとかは、柘植が所属していたフィクサーグループみたいな感じで」


(時勢にあったアニメとしての評価もより高く受けていたのです)


恭文「……でも、嘘だよね。SEEDが十七年前とか。だってほら、デジタルだし」

古鉄≪デジタルで時代を区分けするの、やめませんか? というかリマスターとかもあったでしょ≫

恭文「だって、マリューさんは……マリューさんは……!」

古鉄≪あなたにはリーサ・スメラギさんがいるでしょ。第七回世界大会でフラグを建てたでしょ≫

恭文「違うから! パトリック・マネキンさんと模擬戦したとき、仲良くなっただけだから!」

卯月「恭文さん……やっぱり、大人な人が好きなんですね!」

恭文「卯月ー!?」


(というわけで、とまと同人版の方、何とぞよろしくお願いします。
本日のED:『トランザムのときに流れる曲』)



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