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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とまと幕間リローデッド第24巻経過報告:01(サンプルあり)(2018/12/30)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第24巻『エンゲージバトル』



古鉄≪というわけで、幕間リローデッド第24巻が大晦日(2018/12/31)に販売開始。
みなさん、何卒よろしくお願いします≫


(よろしくお願いします)


恭文「今回は幕間二話。
特別書き下ろし五話。
パイロット版二話。
番外編一話となっております」

古鉄≪……書き下ろしが思ったより文量……増えてしまったので、アプリスクやINNOCENTができなかったのが悔やまれますね≫

フェイト「え、どれだけ書いたの……!?」

恭文「続き物じゃなくて、この巻だけで終わる形になっているけどね。
ではそんな書き下ろしから、どうぞー」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


冷や水を浴びせるとは、よく言ったもので……。


「ぶ……!」


金を嫌らしく数える男。

ソイツに、準備してくれた油をかける。


「何すんだ! てめ……!?」


怒りの形相に満ちた、下品な顔が歪む。


なんか……アイドルがうたったりする劇場?

その角で、揺らめくライターの炎。


私の手によって彩られる炎が、アイツに恐怖を刻み込む。


「お、おい……待てよ……落ち着け………………」


その言葉が許せず、ライターを投げつける。

アイツは意地汚く転がって避けるけど、それは無意味。

地面にも広がった油と火が接触し、逃げたアイツへと伝わっていく。


「てめ……ぶっ殺すぞ!」


それが、アイツの……人間としての最後の言葉だった。


「…………………………ぎゃああああああああああ! ああああああ! あああああああああ!」


アイツは火だるまとなって、草むらを転がる。

汚い悲鳴……だけど、それがとても心地いい。

だってこんなにも幸せな音色があったなんて……感謝しなきゃ。


◆◆◆◆◆


二〇一三年五月――シアターもオープンして、これから楽しく大暴れーって……状況だったのに!


「――――――よし、京都へ行こう」

「ジオさん、落ち着いてください……」

「だったらこう、お前のツテでさ……空中庭園とか」

「本当に落ち着いてください! 場所については散々検討したでしょ!? というか、空中庭園ってどうやって行くんですか!」

≪いやいや……あなたは知っているでしょ。
フィオレさんはあのとき、ジェット機を調達して≫

「よし、それで頼む」

「だから落ち着けぇ! つーかアルトも混乱を加速させるなぁ!」


いや、確かにやったよ!? やったけど……それは一般人が行ける場所じゃないよ!

だって最終決戦地だったもの! セミラミス様だったもの!


「……つまるところお前は、とにかく落ち着けと言いたいわけだな」

「えぇえぇ!」

「これが落ち着けるかぁ! ケチが付いてるってレベルじゃねぇぞ! 幽霊とか出たらどうすんだぁ!」

「大丈夫ですよ! スーパーウェルダンにはなりましたけど、ギリギリで生きていたそうですから! 植物状態になったそうですから!」

「同じことだろうがぁ! 生き霊ってあるだろうがぁ!」

「……論破されてしまったぁ!」

「恭文さんも落ち着いてください! さすがにオカルトに傾倒しすぎですから!」


シアターで起きた惨劇……それにより、765プロはもう大騒ぎでした。

というか、ジオさんが混乱していた。一応粒子関係では主任って形だから……。


◆◆◆◆◆


というわけで、なぜか羽入を引っ張ってお出かけすることに……。


「アンタ、正直に言いなさい……現地妻を呼び出して、愛し合いたかったのよね」

「違うわボケが! というか羽入……どうして」

「実はその……恭文の運勢を占ったら、いつも通り最悪な上に”火難の相”が出ていたので」

「「……マジ?」」

「マジです」


ピッタリすぎるよ……! 僕やフェイト達は大丈夫だったけど、ちょうど人一人焼き殺されかけていたし!


「ドンピシャすぎますねぇ。お話したとおりの状況なんですから」

「おげぇ……」

「やっぱすげぇな、オヤシロ様は……」


今回ばかりはショウタロスの言う通りなので、ティアナとつい何度も頷いちゃう。

というか、それで自宅とかじゃなく、シアターっていうのが……なんだか少しこそばゆくもあって。


――被害者は聖夜市内の警察病院に入院していた。

まぁ事件が起きた場所のせいなんだけど……とにかくシアターからも歩いて行ける距離なので、さくっと移動。


すると、ちょうど病院へ入ろうとしていた二人組を発見。
一人は艶やかな黒髪を二つ分けにした、モデルさんみたいな女性。

志保が大人になったら、ちょうどあんな感じになりそうだ。


女性は花を大事そうに抱え、表情は決して明るくない。


もう一人はそんな女性を支える、栗髪を品良く整えた男性。

コートや下のスーツから、そこそこの身なりなのが窺える。


なのでそんな二人に近づきつつ……。


「田所真喜子さんと、藤沢修司さんですね」


一声かけつつ、忍者の資格証を見せる。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、作者が以前読んだ古い漫画が元ネタなんですが、タイトルすらうろ覚えだったのでいろいろ肉付けしました」

古鉄≪…………あなた、もっと笑える不幸を呼んでくださいよ≫

恭文「僕のせいじゃないから!
馬鹿な奴らが馬鹿なことに、馬鹿な騒動を起こすせいー!」


(みなさん、乾燥も凄いので、火の取り扱いには十分気をつけましょう。
特に静電気とか、怖い……怖い……ガソリンの近くにいるときは気をつけて)


恭文「まぁさくっと解決しようか。古畑ネタはもう慣れっこだし」

古鉄≪そうですね≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


おばさんの力が緩んだので、改めてドアをオープンー。


「でも、本当に関係ないんです……!
高校を卒業してからは叩き出して……連絡も、取っていないんです」

「それは、仲良しだった平井正義についても」

「同じです……あちらは、遠方に引っ越しもしましたから」

「ただ僕達がお聞きしたいのは、その前のことなんです。
……田所江美と、何かしらのトラブルはありませんでしたか?」


おばさんは目を伏せて、不愉快そうに口を強く結ぶ。


「彼女は、計画的に向井武次を焼き殺そうとするほど……奴を憎んでいた。
だったらやっぱり、そのときは家族だったあなた達も狙われる危険がある」

「……」

「今回伺ったのはその点を説明し、警察の保護を受けてほしかったからなんです」

「え……」

「ぶっちゃけそのときの状況を思い出せるかどうかとか、そっちは二の次でして」


さすがにそれで殺されるとか、とばっちりすぎる。

そういうのはこっちも嫌だと頷くと、おばさんはようやく警戒を解いてくれた。


「……申し訳、ありません。
それなら私は……とんでもなく無礼なことを」

「大丈夫です。こちらも説明が遅れましたし……それに、心情的に致し方ないのも承知しています」


お母さんはこちらに改めて謝罪しつつも、何とか家に入れてくれた。


◆◆◆◆◆


「ただ……田所さんとなると」

「えぇ」

「……一度、うちに抗議へ来たんです。でもその一回だけ……。
あの子を問い詰めても適当なことしか言わない上に、本当に不安だったんです……!」

「えぇ」

「でもあの、まさか……あの子は……田所さん達が引っ越していったのは」


そこで家の電話が鳴る。


「あ、すみません……」

「いえ、大丈夫ですので。
……ただ、脇に付いていてもいいですか?」

「え……」

「なにせ怪人相手なので」


ボディガードだとおどけて笑うと、お母さんはホッとした表情でお辞儀をしてくる。

それに合わせつつ、廊下にある電話に……。


「はい……向井でございます。
……あぁ、竹山さん。何時も主人がお世話に…………え」


……どうやら、ついていて正解だったらしい。


「どういう、ことですか……!? 主人が……主人が、殺された……!?」


お母さんが崩れ落ちるので、慌てて支える。

「ティアナ」

「任せて。
……しっかりしてください……向井さん!」


仕方ないので放り出された電話を受け取り……冷静に応対開始。


「もしもし、お電話代わりました」

『ん……君は』

「申し遅れました。第一種忍者の蒼凪恭文と言います。
現在とある事件の調査で、こちらの奥さんからお話を伺っていたところで。
……奥さんの方が強いショックを受けて立ち上がれない様子なので、続きは僕が」

『そ、そうですか……あぁ、でもそうですよね! いきなりこんな話をされたら!』

「どういう状況だったんですか」

『それが、今さっき……』


……そこで、鼻孔をくすぐる異臭に気づく。


「……恭文!」


そうだ、これはガス……いつの間にか漏らされてる!

もう普通の退避は間に合わないと判断し、シオン達を全員抱えて術式詠唱――そして発動。


その瞬間、古びながらもしっかりと形作られた家は、爆炎によって消し飛んだ。


◆◆◆◆◆


〇四二一号――向井武次の病室に到着。

静かにドアを開けて、人工呼吸器の駆動音が響く中へと飛び込む。


……その瞬間だった。

猛烈に嫌な予感がしたのも、ベッドの脇に渦巻く炎が生まれたのも。


ベッドには呼吸器に繋がれ、目を見開きながら眠る向井武次がいた。

包帯だらけで、目鼻だけが出ているような状態だけど……そんな向井武次の脇に寄りそう、一つの影。


炎とともに現れたそれは、阿修羅のように筋肉隆々で、八面六臂の女。

その色は全身黒で、明らかに人間ではない。しかも、手に持っていたのはあの曲刀……!


「あ……!」

「あああああああ!?」


真喜子さん達が悲鳴を上げる中、全力で駆け出す。


「ゴーカイチェンジ!」


更にデバイレーツを取り出し、すぐさまインフィニティーへ変身。


≪ゴォォォォォォォカイ! インフィニティィィィィィィィ!≫


曲刀を振り上げ固まっていた奴目がけて飛び込み、そのまま体当たり。

一緒に窓を砕きながら外へ出て……よっし、中庭に人の気配はなし!


すぐさま地面を転がりつつ、倒れ込む奴を見ながら起き上がる。


「貴様……やはり、電王か」

「そういうお前こそイマジンだね。……契約者は誰だ」

「どちらでもいい」


どこぞの美城常務を思わせる声。

奴はふとましい肉体を震わせながら…………地面を踏み砕き、肉薄してくる。


「邪魔者は消すだけだ」


振るわれる二刀をすり抜け……というか、スライディングしながら回避。

すぐさま起き上がり跳躍。振り返る奴の頭頂部に右オーバーヘッドキック。


頭頂部を蹴り抜きながら着地し、時計回りに回転。

突き出される右の刃をすり抜けつつ、脇腹を蹴り飛ばし……中庭中央の方へと吹き飛ばす。


≪ChroStock Mode――Ignition≫


クロストックアルトを取り出し、両手で一回転。


「さぁ、ショータイムだ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「………………見なかったことにしておこうか」

古鉄≪そうですね≫

フェイト「待って待って待ってぇ!」


(今年の最後もやっぱりドンパチです)


恭文「なぜだぁ! 僕が一体何をしたと言うんだぁ!」

フェイト「……志保ちゃんにポケ戦のBlu-rayをプレゼントしたこととか」

恭文「志保のリクエストだよ!?
クリスマスにピッタリで、なおかつ弟にも分かりやすくて、できれば道徳になりそうなやつをーって!」

フェイト「もうちょっと穏やかな感じを想像していたんじゃないかなぁ!」


(というわけで、とまと同人版の方、何卒よろしくお願いします。
本日のED:KNOCK OUT MONKEY『RIOT』)





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