作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とまと幕間リローデッド第23巻経過報告:02(サンプルあり)(2018/11/29)
古鉄≪というわけで、こちらでは特別書き下ろしをご紹介できればと思います≫
恭文「特別書き下ろしはめしばな刑事タチバナと、幕間のこぼれ話。
番外編は何やかんやでHPより一話多くなった、関ヶ原ガンプラバトルです」
古鉄≪こっちは基本的流れは変わりませんけど、ちょこちょこ手直しするところが……≫
恭文「同人版でまた設定が変わっているしね……」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「これが自宅じゃなければ、クリームソーダを自作して”やるね”って褒めるところなんですけどねぇ……」
「あぁそう………………え、ちょっと待て」
「やっちゃん、クリームソーダって自作……できるの?」
鷹山さん達が揃いも揃って、僕へと前のめりになってきた。
なのでできると頷きを返す。
「基本的にはメロンソーダと、バニラ系アイスのザックリとした組み合わせですからね。
アイスは適当でOK。
メロンソーダについてはややレアながら、ファミレスのドリンクバーでお馴染みの『ファンタ メロンソーダ』。
または『POPメロンソーダ』の単品ドリンク番もありますし、いっそかき氷やカクテルに使うメロンシロップを、炭酸水と混ぜて一から作ってもいいです」
「あぁ……シロップと炭酸水か」
「そりゃそうだな……。で、実際に上手くいくのか」
「何度か作ってみたことがありますけど、問題なく美味しいです。
しかも、メロンシロップもいろいろあるんですよ」
「いろいろ?」
向こうの車をチェックしながら、あのケミカルなエクスペリメントを思い出す……。
「果汁入りでナチュラル寄りの味がするやつから、無果汁の尖ったやつまで……そういうのを配合していくと、奥が深くて」
◆◆◆◆◆
「……じゃあさ、やっちゃん」
「はい」
「あくまで一般論だけど……外で飲む場合はどうするの?」
「外……」
「いい年したおっさんが、クリームソーダを頼んでいたらおかしいかな。
……俺、実は結構好きなんだよねぇ。懐かしくなるっていうかさ」
あぁ、大下さんもそうなのか。
……サリさんやゲンヤさんのあれこれを思い出し、ついほっこりしてしまう。
「……実はサリさんやゲンヤさん……僕の知り合いにいる中年層の人達が、似たようなことをよく言っています」
「やっぱそうだよな! 世代だもんなー!」
「ユージ……」
そして鷹山さんはあきれ顔……と思ったら、頭を抱えて軽く首振り。
「と言いたいが、今回は俺も分かる……! 子ども時代のご馳走だよ、あれは」
◆◆◆◆◆
「……面倒になったら、全部放り投げるのも手だぞ」
「……鷹山さん」
「俺も以前、そういうことがあった」
目的の車を見ながら、そう告げる鷹山さんの顔は実に真剣そのものだった。
そっか……鷹山さんも刑事としてはキャリアが長いし、僕みたいな苦渋を味わったことなんて何度も。
「クリームソーダのことでな」
「へ!?」
かと思ったら、またクリームソーダの話に戻った。
「……タカ? どういうこと、それ……え、刑事生活であれこれじゃなくて」
「なくて。
……君達さ、”クリームソーダを飲み続けると、ある日突然死ぬ”って都市伝説、聞いたことない?」
「「全くない……!」」
≪なんですか、そのほら話は≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「と言うわけで、鷹山さん・大下さんの二人とクリームソーダについて語り合います」
志保「どうしてそうなったんですか……!」
恭文「おのれがプロガーになったのと同じ流れだよ」
志保「絶対ありませんよね1」
恭文「じゃあ次の書き下ろしにいこう」
志保「だから私への扱いが雑ですよ!」
恭文「むしろ触れないんだから優しいと思うよ?」
志保「どういう意味ですか……!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「それで御主人様、律子さん……話って一体」
「そうよ。わざわざ恭文くんの家におじゃまって、普通じゃないわよね」
そんなわけで、二〇一三年三月――ガンプラバトル絡みでのちょっとした事件も踏まえて、シアターの大人組と美奈子をうちに引っ張った。
更に律子さんも……あぁ、これでメイドという誤解が大きくなるのだろうか。
「……まずこのみさんと歌織、風花に確認だけど」
家のリビングで腕組みしつつ、前提から確認させてもらう。
「ガンプラマフィアについては知っているよね」
「もちろんよ! というか、恭文くんやメイジンくんにとっては因縁の相手でしょ!」
「私もこのみさんと同じく……風花さんもですよね」
「えぇえぇ! でも、それが一体」
「どうもガンプラマフィアらしき奴らが動いていたっぽい」
そこで全員の思考が、ある一点に収束する。
体調不良らしいあの子。
僕が……第一種忍者の恭文さんが、やたらと真剣なこと。
「まさか……」
「安心して。あの子は怪我をさせられたわけでもなんでもない」
でも……安心できない要素もあるわけで。
◆◆◆◆◆◆
「……でも、どうして莉緒ちゃんには呼ばなかったの?」
そこでこのみさんが、至極当然な疑問をぶつけてくる。
……そう……39プロジェクトにはもう一人成人メンバーがいる。
百瀬莉緒……風花や僕とは一歳年上で、いわゆるセクシーアイドル路線が似合うんだけど……なんというか、その……。
「……莉緒については、うん……ほら、あれは基本お調子者な上、腹芸ができるタイプじゃないから」
「……納得したわ」
はっきり言うと”残念な美人”だった。
こういう話をすると張り切りすぎて、余計にみんなが不安がると判断した。
「もちろんこのみさん達だけには任せない。
志保達にも話を通しておくから、協力して何とかしていく感じに」
「志保ちゃん達は大丈夫なの?」
「それなりに修羅場は超えていますから」
プロジェクトの中だと付き合いが長いって言うのもあるんだけど、志保達なら過度な無茶や無謀はないという確信もあった。
常々口を酸っぱくして言っているしね。まず自分を守れなきゃ、誰も助けられないってさ。
……だからこそ、あの馬鹿のことについてはもうちょっと何とかしたいと思うわけで。
◆◆◆◆◆◆
「……えー! 風花ちゃん、恭文くんと幼馴染みだったの!?」
「はい……一応、家も近所で。
ただ十歳の頃、いきなり行方が分からなくなって……」
「それで、運命の再会をしたの!?」
「本当にビックリしました!」
…………僕は、とても居心地が悪かった。
まさかいきなりそんな話をされるなんて……おかげでこのみさんの視線がー!
「でも風花ちゃん、最初は教えてくれなかったんだよねー」
「え……でも、それなら恭文くんが……って、そっか。
いろいろ大変だった上、凄い異能力のせいで記憶があやふやで」
「それで忘れていて……思い出したから、風花さんもカミングアウトしたんですよね」
「えぇ」
「やっぱり運命の再会じゃない! 嫌だー!」
フェイトやフィアッセさんの補足で、余計に僕の立場が辛い……辛い……!
「な、なんというか……ごめん」
「ううん! 私の方こそ……あのときは、力になれなかったし……それに、ね」
すると、風花が僕の手を取って、ぎゅっと握ってくる。
強く、強く……ほほ笑みと、微かな涙も浮かべて。
「今また、こうして……一緒にいたときのこと、思い出せるようになったのは……本当に嬉しいから」
「ん……僕も」
それは、嘘じゃなかった。
その当時の関係者らしき方々からは悪鬼の如く恐れられているけど、風花は……こうやって、手を握ってくれるし。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、シアターの大人組が本格登場。……あ、でも残り二名がいたか」
(すっかり忘れていた)
恭文「この辺りについても、拍手でアイディアをもらったように……とまとのグルメ辺りでちょこちょこピックアップしたいなぁ」
志保「そして私とデート、ですよね。……覚悟は決まっています。どこへなりと連れていってください」
恭文「じゃあ中国」
志保「お断りです!」
恭文「どこへなりとって言ったでしょうが」
志保「異聞帯ですよね! 間違いなく異聞帯ですよね、それ!」
(というわけで、とまと同人版の方何卒よろしくお願いします。
本日のED:『頭文字Dで流れそうなやつ』)
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