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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とまと幕間リローデッド第22巻経過報告:02(サンプルあり)(2018/10/28)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第22巻『ファンタジー&ノスタルジー』



古鉄≪というわけで、明日(2018/10/29)、とまと幕間リローデッド第22巻が販売開始です。
みなさん、何卒よろしくお願いします≫

恭文「今回は。
幕間三話。
特別書き下ろし五話(短編含む)。
番外編一話。
え〜すな日常/あどべんちゃーパイロット版二話となっております」


(とりあえず今日は、幕間本編をご紹介……番外編は明日……また、明日は朝早いので……)


古鉄≪はいはい、まだ起きていてください。やることがあるんですから≫

恭文「もうすぐ十一月……年末までお仕事の予定はたっぷり。まぁ頑張ろうか」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「――もしかすると近年うなぎコーナーで見られる動向について、みなさんはご存じないかもしれません。
なので順を追って説明しますが……まず、このところうなぎそのものの希少価値が半端なく上がっている」

「うん、それは分かるよ。絶滅危惧種に指定されるかもーとか言われているからねぇ」

「土用の丑の日も自粛するべきではとか、海外で議論されていると聞いたことが……」

「自分もその話、伺ったことがあります」

「その影響……かどうかは分かりませんけど、いわゆる低価格・庶民向けのうなぎも、ファンタジー化しつつあります」

「な、なんだとぉ!」


あぁ、やっぱり今西部長は……というか、みんなも知らなかったか。

めっちゃザワザワし始めたよ。


「蒼凪プロデューサー、それは……もう安さとか関係なく、数が少ないからという意味で」

「少し違います」

「違うんですか!?」

「まずうなぎの見た目や食感を再現する”うなぎもどき”料理は、実は江戸時代から存在しています。
僕もお寺で頂いたことがあるんですけど、これがなかなか……」

「そんなのがあるのかね! というか、お寺!?」

「今西部長、蒼凪さんの仰る通りです。確か”精進うなぎ”でしたよね」

「えぇ」


ちょっとボードをひっくり返して、さらさらとレシピを書き記す。


◆◆◆◆◆


「スーパーで売られている代用魚の蒲焼きシーンも、このところヒートアップしています!」

「代用魚? というと、あなごとか、さんまとか」

「それです」

「それこそ私の大好物だよ! ……若くて金もなかった頃は、”サンマの蒲焼き”の缶詰めには世話になっていたよ。
あれだけでごはん三杯いけたし、甘辛なタレでもう一杯いけたんだ……」

「分かります。僕もそうですし、フェイトも大好きです」

「あれは幾つになってもご馳走になっちゃいますよねー」


あぁ、女性のちひろさんも思い出深いのか。

ほっこりと笑顔が浮かんできたよ。


「でも蒼凪プロデューサー、それなら今西部長じゃありませんけど、昔からあったんじゃ」

「……それ以外の魚も多く使われ出したんです。
例えば去年の夏、うなぎシーズンに登場した≪バンガシウスの蒲焼き≫」

「ど、どこの魚かね……!」


◆◆◆◆◆


――そこは、ふだんなら通りがからない場所だったらしい。

駅から近いけど、多少周り道になるから。


ただその日は少しだけ違っていて……。


「たまたま通りがかっただけなんだよ。そうしたら男の子達が元気いっぱい、缶蹴りをやっていてねぇ」

「缶蹴りですか」

「今時の小学生は……公園でも横並びでツンとして、ゲーム機やスマホを弄って…………そんな印象が我々にはあってねぇ」

「実際346プロの中を見ても、そういう子達も多いですからねぇ。
……もちろん分かってはいるんだよ。その辺りは我々大人にも責任があると」

「確かにそうですね……」


別に今西部長達を責めているわけじゃあない。

僕も一応大人の一人だし、子どももいる身。

何より聖夜学園でそういう状況を近くで見ているから、思うところはかなりある。


――子どもが外で遊ばなくなった。

ゲームばっかりして、漫画ばっかり読んで、外で友達と遊ばない。


それは駄目なことだと、強引に家から叩き出す親もいるという。でもそれは大きな勘違いだった。


……そもそも子ども達が缶蹴りなどできるような場所は、都内だとかなり限られているのよ。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「はい、元ネタはめしばな刑事タチバナです。今回はまだ世界大会が始まる前の346プロが舞台」

古鉄≪ただ、これはあくまでも前振りでして……本番はこれからなんですよね≫


(てぇへんだてぇへんだ)


恭文「そう、本番はこんな話で始まります」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



――すると、階段の下からこつこつと足音が響く。

そちらを見ると、双葉さんがぬいぐるみを抱いて上がってきた。


「双葉さん、お疲れ様です」

「お疲れ様ですー」


…………そこでハッとする。


「……双葉さん、確かあなたは……飴が好きでしたよね」

「ふぇ!?」


ふだんは冷静な双葉さんらしからぬ、意を潰されたが如き反応。

それには自分だけではなく、今西部長もぎょっとする。


「あ、杏は……飴なんか”ら”めてないよ?」

「……いや、そんなことは聞いてないよ?」

「……双葉さん、口に何か入れていらっしゃいますか」

「いやいや、金のミルクなんて舐めてないから……」

「……双葉さん」

「語るに落ちたよ、君ぃ……」


――これは行幸でもあった。

双葉さんは……大の飴好きなのだから。


◆◆◆◆◆


「じゃあ話を戻すが……さっきのサクマドロップはどうなのかね」


今西部長は改めて双葉さんの手を強く握ってから、笑顔を取り戻す。


「あれは今舐めても間違いなく美味いし、子どもの頃は”ハッカが出たら当たり”って盛り上がった記憶もあるし」

「……自分はハッカが少し苦手でしたが、缶からどんな味が出てくるか……いつも楽しみだったのは覚えています」

「そういう気持ちなら杏も分かる」

「だろう!?」

「ただ……」


双葉さんは我々の哀愁に理解を示しつつも、小首を傾げる。


「確かに懐かしアイテムたり得る歴史があるし、清涼系フルーツ飴としての評価は世間的にも高いよ」

「「清涼系……」」


言われて見ると確かに……さっき挙げたハッカなどはその典型例か。

となるとドロップスは古典的でありながら、かなり斬新な味わいだったのか。


「でも飴好きにとってはそれ以上に……ジャンルを代表する殿堂入り商品だからねぇ。
今はそれぞれ袋入り版もあるし、ロングセラーとして存在感がありすぎて、『探すのに手を抜いた』と逆撫でする危険もある」

「あぁ……メジャーすぎるんだね……」


◆◆◆◆◆


「二十年前まで積極的に飴を舐めていた奥さん……そこにコーヒー味ということなら、ライオネスよりも……ここはあたしのお気に入りである」

「あ、分かった」

「何が!?」

「甘くないコーヒーでしょ」


どうやら正解らしく、片桐さんの頬が一気に引きつった。


「それなら甘露の≪ノンシュガー 珈琲茶館≫か、春日井≪炭焼珈琲≫かな」

「んぐぅ!?」


しかもブランド名までズバリ……!?


「パッケージ的に言えば懐かし度は低いけど、珈琲茶館は一九八七年、炭焼珈琲がその一年ごと、ともに三十年選手間近のベテランだしね」

「う、うん……当たり……」

「……双葉くんが出鼻を挫いてる」

「更に推測を続けると……珈琲茶館はいわゆる八方美人タイプ」

「八方美人かね」

「ブラック系のエスプレッソ味と、ミルク系のカプチーノ味が入っているんだよ」


あぁ……甘さとビター、両方をバランス良く兼ね備えているんですね。

となると、もう一つの炭焼珈琲が気になるが。


「逆に”テトラ”は口に入れた瞬間、がつんとビターな香りが炸裂するからね。言うならブラック一本強打者タイプだ。
早苗さんの性格と好みを考えると、飴業界屈指のインパクトを持つ”テトラ”かなぁっと」

「ちょ、待って! まずその……テトラってなに!?」

「だから、炭焼珈琲だよ。……口に入れる前を思い出して」

「入れる、前?」

「……日常的に飴と接する≪キャンディスト≫なら、このフェチはあるはずなんだけどなぁ」

「ん……!?」


口に入れる前……我々は想像も付かないが、片桐さんは思い当たるフシがあったのか、ハッとする。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「はい……いわゆるあめ玉、キャンディーのお話です。
百円ショップなどでもずらーっと並んでいるアレですね」

古鉄≪果たしてなぜこんな話になったか……それも本編をご覧頂ければと思います≫


(とんでもないどんでん返しが待っている……かもしれない)



恭文「さ、それじゃあ……ハロウィンの続きだー!」

古鉄≪まだまだご馳走も残っていますしね≫

アビゲイル「ハロウィン……お菓子をくれなきゃ、イタズラするわよ?」(魔女っこコス)

りん(アイマス)「その通りだー!」(ロイヤル・アイシング着用)

ともみ「にゃあ……♪」(同じく)

恭文「……りん、ともみ……おのれらは仮装じゃない」

ともみ「にゃあ?」

ともみ「それに猫でもない!」


(猫は二年前ですね。
というわけで、とまと同人版の方何卒よろしくお願いします。
本日のED:THE DU『Crazy Noisy Bizarre Town』)




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