作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/あどべんちゃー 第3巻経過報告:01(サンプルあり)(2018/10/16) 古鉄≪というわけで、え〜すな日常あどべんちゃー第3巻の経過報告です。 こちらは本編七話。 特別書き下ろし短編三話の予定で、もうそろそろアップ予定です≫ 恭文「先月、先々月とやらかしたからねぇ……今回は早め早めに仕上げているよー!」 (反省しました) 恭文「で、今回は本編の方をご覧いただきます。こちらは……また書き下ろし分で全体的な話数が増えて」 古鉄≪まぁ、あれなんです。全て時期が悪かったとしか……≫ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「……だったら、早くイースターの奴らを止めるしかないじゃん」 そんなスゥを励ますように、あむが力強く宣言。 「というか、馬鹿じゃん? 科学のこととか関係ないし。 アイツらを止めて……でも破滅させるようなとこまで追い詰めないで、探せばいいじゃん」 「日奈森さん、何をかな」 「イースターの奴らとも……歌唄やイクトとも、笑い合える道を」 その言葉に重い表情だった唯世達は……何も答えられず、俯いて。 「そうだよ、あむちゃんの言う通りー!」 「イクトさんとも、歌唄さんとも……きっと、分かり合えますぅ。 今日だってスゥ達、せんせぇとお話できましたぁ。だから……」 「……それはどうなのかな」 「なんで? あたし、間違ったこと言ってないし」 「言っているよ」 そう端的に告げるのは、唯世だった。 「唯世くん……なんで!?」 「お話できたっていうけど、それだって二階堂先生の”願い”を踏みつけたからだ」 「……!」 破滅させない程度に……戦った後で仲良くなればいい。 そんなのは言い訳だと断じられると、あむの表情が真っ赤に染まる。 ◆◆◆◆◆ 「その上エンブリオの製法が渡っているのも、相当にマズい!」 「でもでも、フェイトさん……言ってたよ!? あれで本当にエンブリオちゃんになるかは疑問だって!」 「そ、そうだよ! だったら、大丈夫じゃないかな!」 「ならフェイト、確証はあるの?」 「それは……ない、けど……」 「そう、ない……二階堂の計画を止めたことで、そこは『シュレディンガーの猫』となった。 ……奴らは間違いなく、まずその箱を開けようとするよ」 ≪それだけでも問題ですよ。成功の是非はともかくとして……下手をすれば”高密度エネルギー結晶体”の精製中に暴走して、未曾有の災害が起こることも≫ 「大問題じゃないかよ!」 つまり奴らはいつ、自宅でダイナマイトを爆発させるか分からないってことだ。 聖夜市各所に奴らの施設はあるし、下手をすれば大多数の人達を巻き込み……街が滅びる……! ≪とどめに連中は既に、×たまが持つマイナスエネルギーを攻撃手段として扱えますからね≫ 「……あむちゃんと黒猫さんが、二階堂先生にやられたように」 「仮に偽者でも、それを使った兵器も……作れてしまうのですね……」 なでしことてまりはそう言いながら、慌てて資料のページをめくる。 みんなも二人と同じ表情で、それに続いた。 「あむやキャンディーズのことに気を取られて、僕は全体像を見誤った。 異能力者でもなんでもない二階堂が、×たまという”道具”を使うことで戦闘力を得た。それ自体が異常だったんだ……!」 ◆◆◆◆◆ 「でも恭文君、だからって……黒猫さんや星名専務達に殺害許可は……」 「そうだよー! やや、そういうの嫌い! せめてもっとこう、警告して捕まえるとかさー!」 「そこで厄介なのが、イースターの資本と保有する権力だ。ぶっちゃけ行政への買収もあり得る状況だからね」 「逮捕しようとしても、それで逃がしちゃうってこと!? だから、それを防ぐために暗殺!」 「確実に止めるなら……今すぐ暗殺した方がいい。それが一番ベターだ」 「しかもバッドじゃないのかよ!」 「ないの」 残念ながら、一番バッドな可能性は……まぁさっきも触れた点なんだけど。 「本当にバッドなのは、国や政府機関が気づくことだ。 ……イースターの技術を使い、ISに並び立つような兵器に仕上げる可能性が高い」 「なんだと……!」 「あ……!」 さすがはやや……ゴシップ大好きなのもあって、今が”そういう情勢”なのはすぐ理解できたらしい。 顔面蒼白になりながら、なでしこと顔を見合わせ始めたよ。 「恭文、やっぱりあれ!? アメリカ同時多発テロとか、白騎士事件とか……怪獣騒ぎとかあったから!」 「だからって見境なさ過ぎだろ! マジでそんなことがあり得るのか!」 「更に遡れば、地下鉄サリン事件もある……! 本当に……今この情勢下で、こんなことをやらかしているのがあり得ない!」 「だから、なんなの!? そのせっけんドジョウタンゴって! なんでドジョウやオウムのために、イクト達が殺されなきゃいけないわけ!?」 それもぶっちゃけあり得ないので、手元のトレーを全力投てき! あむは顔面にそれを食らい、派手に床へと倒れた。 「ぶぼぉ!?」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「そう……デジモンアドベンチャーのドラマCDでも描写がありましたけど、二〇〇一年九月十一日には、あの事件がありました。 そこにきて白騎士事件やら、デジモン絡みの騒動やら……幕間でやっているなのはReflectionやらの事件です」 古鉄≪そのためA's・Remixの……この時期の世界は、この手の兵器絡みに対してかなりデリケート。 そんな状況でイースターがやらかしてくれたので、もうにっちもさっちもいかなくなります≫ (実際に起きた事件なのでいろいろ迷いもあったんですが、触れないわけにもいかずこういう形に) 恭文「後々、知佳さん絡みで触れる部分でもあるしねぇ……」 古鉄≪同時にそれは、まだまだ成長途上なあむさん達に多大な負担をかけることに……≫ 恭文「本編世界はまだ落ち着いていたのに……」 古鉄≪変革のまっただ中ですしね。そんなわけで、後のISクロスにも繋がる部分がちらほらします≫ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「あの、だから私、間違ってないと思うんだ。リンディさん達なら……管理局ならそれだけの力があるし」 「それだけじゃ足りない」 「足りない!?」 「ここは管理外世界――東京支部もあるけど、細かいところまでは手が届かないでしょ。実際エルトリア事変ではそうだった」 ≪確かに……IS絡みの動きと政府上層部の流れは、あなたとリスティ捜査官からもたらされたものでした≫ 「バルディッシュ……」 もうこうなったら、リンディさん達の力も拝借するしかない。それは僕も同感だ。 でも……それはあくまでも一つの備え。情報を伝えるのも最小限の人間に限った方がいい。 「地球≪ここ≫の組織で、僕達のやり方に理解を示し、協力してくれる人達も巻き込む。 もちろんイースターとやり合えるだけの権力と度胸があるのは大前提。……おのれ、そんなアテがほとんどないでしょ」 「それなら、あるよ。警防隊なら……」 「そっちはもう僕が声を掛けてる」 「えぇ!?」 「で、美沙斗さんと弓華さんに揃って断言されたよ。”殺した方が早い”ってね」 「法の裁きに委ねるのとかはなしか……!」 「委ねた時点で話が広まるからね。ぶっちゃけアイツら、世界を滅ぼしうる病原菌だよ」 病原菌なら滅菌消毒が必然……お手上げポーズで返すと、空海が頭を抱える。 「というかさぁ……そもそもおのれ、僕達が考えすぎってあむの方を持っていたでしょうが。なんで鞍替えしているのよ」 「それは……」 「そういうところが中途半端なんだよ」 「だから八神君も、暗殺込みで話してくるのかな」 「当然」 「ちょ、恭文ー!」 「こちらもカードが必要だ」 悪いけどこれは譲れない。 「僕達が本気で……それくらいのことをしてでも、止めるという覚悟を示さないと」 ◆◆◆◆◆ 「しかし……お前が頭を痛めるのも理解できるな」 クロノさんはそれをやんわりと止めつつ、こめかみを押さえながら苦い顔になる。 「IS絡みの情勢は、局でも危惧が続いているからな。それでこんなアホなことをするとは……!」 「クロノ君やリンディさんから見ても、十分あり得そうな感じ?」 「残念ながら……な」 「エルトリア事変前から進んでいた、装備開発の流れを間近で見ちゃっているものねぇ……こう、そういうときの組織って手段を選ばないから」 「ですよね……でも、注意は恭文くんにも言えることだよ」 それはエイミィさんとリンディさんも変わらない。 「自作フォーミュラ、そろそろ形にできそうなんでしょ?」 「えぇ。ナノマシンとの適合テストも終わりましたし、あとは細部を煮詰めるだけで」 「そう……でもね、できれば私は使ってほしくない」 あぁ、またその話になるかぁ。一応覚悟はしていたんだけど……。 「ちゃんと分かっているわよね? 恭文君の体型が変わらないの、ナノマシンによる副作用だって。 しかも……ナノマシンが脊髄神経に作用して、脳に疑似的演算空間を形成している」 「…………恭文くん、そうなの!?」 「なんかそうらしいです。瞬間詠唱・処理能力の影響とは……シャマルさんが」 「そうらしいってレベルじゃないよ! だって、それ……完全に……!」 ◆◆◆◆◆ 本局技術開発局――私の師匠とも言えるマリーさんは、最新のカルテを見ながら、神妙な顔をし続けていた。 「マリーさん、やっぱりなぎ君の状態は……」 「かなりマズいよ」 あのエルトリア事変で、なのはさんともども埋め込んだナノマシン。 それは三近い時を経て、なぎ君を蝕む病魔へと変貌しつつあった……。 「脳内に構築された疑似演算領域は、使い方も様々だよ。 デバイスを通じれば機械との生体接続により、意のままに操作も可能」 「でもそれって」 「恭文くんの脳神経には、接続のフィードバックが襲ってくる。その情報量によっては……」 かなり物騒な話になってきたけど、マリーさんは『ただ……』と苦笑気味に付け加える。 「ただそれはあくまでも、疑似演算領域をフル稼働させればの話。 恭文くんの場合は瞬間詠唱・処理能力があるから、そこまでじゃないよ」 「そうですか……」 「でも、将来的にナノマシンは取り除いた方がいいと思う。フォーミュラの使用についても同じく。 疑似演算領域の構築が進んだのは、自作フォーミュラのテストを繰り返していた影響だろうし」 「ナノマシンが活発状態を維持し続けたから、瞬間詠唱・処理能力から学習して”成長”し始めた」 「……本当に、情けないよ」 マリーさんは悔しげに唇を結びつつ、空間モニターを……なぎ君のカルテを見つめる。 「なのはちゃんの件が起きるまで、何度もそういう可能性は伝えていたはずなのに……”そんなはずない”って油断してたんだから」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「そしてパイロット版の段階ではなかった爆弾が……」 古鉄≪あれですか、右半身が動かなくなるんですか≫ (むしろ負荷の大きい処理が無理になります) 恭文「果たしていんふぃにっとに繋がるのか。それすら危うくなるかもしれないけど、大丈夫! きっと物質変換で何とかなるさ!」 フェイト「駄目だよ! 肉体の再構築は危ないんだから!」 (物質変換はドラゴンボールだった? ――というわけでえ〜すな日常あどべんちゃー第3巻、何とぞよろしくお願いします。 本日のED:BLUE ENCOUNT『Survivor』) [*前へ] [戻る] |