作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー 幕間リローデッド第21巻経過報告:01(サンプルあり)(2018/9/30) 古鉄≪というわけで、お待たせしました。幕間リローデッド第21巻販売開始です。 今回は――。 幕間本編三話。 特別書き下ろし五話(短編含む)。 あどべんちゃーパイロット版二話。 こういう構成になっています≫ 恭文「ただまたまたご迷惑をおかけしたので、書き下ろしはまた一話追加して、修正版をアップ予定です。 そちらの方、完了次第ご報告いたしますので、お待ちいただければと思います」 (短編になるとは思いますが……はい) 恭文「とりあえず制作スケジュールは前倒しで頑張ろう。月末のあれは二十五日くらいを目処に仕上げて……」 古鉄≪思えば今までの迅速対応に甘えていたんでしょうしね。自分を変えていきましょう≫ (十月からは別枠でやっていた勉強会も終わるし、ちょっと余裕も出るし……頑張る) 恭文「そう……八月から九月まで、密かに別枠の勉強を……」 古鉄≪課題も出たりで忙しかったんですよね。それももうすぐ終わるのですが、成果については……多分はっきりとした形では出ないという≫ あむ「なんで!?」 恭文「いろいろ機密が絡むのよ」 あむ「機密!?」 (こっちに関係あるようなないような) 恭文「まぁそれはさておき、置いていた経過報告だー! まずは幕間本編から」 古鉄≪取り急ぎになりますが、今回でりふれくしょんも半端なところで終了≫ あむ「半端って言っちゃったし!」 古鉄≪具体的には尺が足りませんでした。Reflection原作の滅茶苦茶いいところは、また次の機会となります≫ あむ「どういうこと!?」 恭文「愉悦ということだよ」 あむ「マジでどういうこと!?」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「封印の鍵、起動」 その炎の周囲には、また別の炎が二つ。より明るい紫の炎と、水色の炎。 落ちていくページと書、用なしのペンダント……それらを見下ろすかのように、炎達は輝きを強めていて。 「……これが」 衝撃で吹き飛ばされ、ソファーの陰に隠れていたキリエが目をパチクリ。 「永遠結晶の鍵?」 「えぇ。……おはよう、ロード」 『我はなぜここにいる……思い出せぬ』 「あなたは王様。古い魔導書の中で眠らされていたの。あなたの回りで回っているのが、あなたの大切な臣下」 『臣下……』 「私達はあなたに、失われた力を取り戻すチャンスをあげたいの」 「うんうん……!」 キリエが希望に満ちた目で何度も頷く。……その様子が実に滑稽で、笑っちゃいそうなった。 「永遠結晶に眠る、無限の力……」 『永遠結晶……無限の力……』 「取り戻すための力も貸してあげる」 術式操作……まき散らされたページの数枚。更に遺跡板の調査で得たデータもプラスし、全て彼女に送り込む。 ページが炎に取り込まれ、燃え尽きると、炎は人の形に凝縮。 「これって……」 十代後半の女性に変化した。髪は白く、体型も”今”とは全然違うけど……。 「あら……」 「闇の書の現所有者のデータ。更に”成長予測データ”もインストールしたの」 「今のあの子達より、強くなるように?」 「そんなとこ」 ……実際は違うけどね。 この子に対して送ったデータは、”蒼凪恭文”が出会ったマテリアル達のものだから。 ◆◆◆◆◆ 「全く……この時期に嫌なものを見せてくれる」 おかげで思い出してしまったではないか。主はやてが楽しげに見ていた、恐怖の大王の話を。 ……いや、怖がっているわけではないんだ。ただ、その…………言っている場合ではないか。 隕石が落下した辺りに、夜空を埋めるように雲が指す。 その中で水色の雷撃が幾度も、幾度も迸る。予報では明日まで全国的に晴れだったにも拘わらず……だ。 そして、雷雲の中でひときわ激しい稲光が迸ると、それが破裂。 「……なんだよもー。せっかく運んできた鉄団子を壊すとか……何者だ! 名を名乗れ!」 ……一瞬、その声に引っかかりを覚えたが、とりあえずは流しておく。 「時空管理局・本局魔導師、シグナムだ。大規模危険行為の現行犯で逮捕する」 「あなたの氏名と出身世界は?」 爆煙が晴れる中、声の主は姿を現す。 水色の髪、紫の瞳。 マントに薄手のバリアジャケット。 右手には両刃型の戦斧デバイス。 髪はツインテールで、スタイルは……私と同じくらいか? だが、その顔だちは……! 「どこから来たとか、ボクだって知らん。誰が呼んだか知らないが――」 奴はデバイスをグルグルと振り回し、走る雷撃に合わせていちいち派手なポーズを取る。 「ボクの名は! レヴィ! 雷光のレヴィとはボクのことさー!」 「……弟君の友人か」 「シグナム!?」 「そうとしか考えられないだろ……!」 「あります! もっと他に言うこと、ありますからね!」 ◆◆◆◆◆ 狙撃手目がけてストライクカノンの切っ先を向け、速射砲を三連射! しっかり回避させて、動きが止まったところで突撃! 「えぇぇぇぇぇぇい!」 ストライクカノン、ブレードモードアクティブ! そのまま甲剣として、逆袈裟一閃――! すると栗髪・水色瞳の女性は、手に持った赤いデバイスでこちらの斬撃を防御。 デバイスとストライクカノンがせめぎ合い、火花を散らす中、その顔立ちがようやくはっきりと見える。 ……分かってはいた。 あの呟くような声だけで、分かってはいた。 彼女はやっぱり……なのはと同じ顔をしていて。 でも、大人……! 大人なのぉ! 背も高いし、胸も……なんか大きいしー! 「なるほど、よき連携です」 彼女は身を翻し、レイジングハートに似たデバイスで右薙一閃。 こちらも無理をせず下がって、距離を取る。 「名乗らせていただきましょう。我が名はシュテル――殲滅のシュテル」 彼女の名乗りに呼応するかのように、破砕し、崩れ落ちていた巨大ロボットが自動修復を開始する。 破砕したパーツを取り込み、傷ついた箇所を埋めて……フォーミュラの技術応用!? やっぱりただの隕石じゃなかった! 「そして王から賜った我が僕――城塞のグラナート。 あなた方に恨みはありませんが、ここで消えていただきます」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「というわけで、ディアーチェ達夜天一家(A's・Remix)が本格登場。 ただしイリスがとまと本編……つまり鮮烈な日常序盤でやったGOD編の情報を得ていたために、みんな大人バージョンに」 古鉄≪まぁ本来ならターミナルやら私達もいろいろ大騒ぎで動くところなんですが、今回はその描写はなしということで≫ (未来で関わるしね。とりあえず大騒ぎしていたけど、なんか大丈夫だったーと思ってほしい) あむ「でもどうするの、これ……!」 恭文(A's・Remix)「大丈夫。まともに勝負するつもりはないし」 あむ「はぁ!?」 恭文(A's・Remix)「あむは本編でも……はぁ」 あむ「呆れられたし! どういうこと!?」 恭文(A's・Remix)「あのねぇ……コイツらが闇の書の守護騎士としたら、他にまだいるかもしれないでしょ」 あむ「他に?」 恭文(A's・Remix)「管制人格たるリインフォースみたいに、一定条件で目覚める存在が」 あむ「ぁ……!」 恭文「だから極力消耗せず、それこそ一方的に倒すのが理想ってところだね」 あむ「そういえばあたし達もあのときは、ディアーチェを本気で倒しにかかるとか……そういうことはNGだった」 恭文(A's・Remix)「そう、そのために僕が取った手段は……」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「みんなが一生懸命作っている場所なんだから!」 「それ、ボクになんか関係ある?」 平然と……きょとんと問いかけられて、こちらが面食らってしまう。 「よっと!」 「あぁ!」 その隙に右ミドルキックを食らい、海水を転がり……すぐに起き上がる。 「まぁ狭い場所だとやりづらいっちゃあやりづらいし……場所を」 「つまり、レヴィは勝負から逃げるんだ」 すると……そこでヤスフミの声が響く。 気づくと私は背中を蹴られ、また海水に埋もれていた。 「ぶばぁ!?」 慌てて起き上がって振り返ると、呆れ気味のヤスフミが……! 「何するのぉ!?」 「念話を切ったから」 「だって、意味分からないものぉ!」 「だから国語のテストで〇点を取るんだよ」 「取ったことないよぉ!」 「あ……お前!」 口に入った海水を必死にぺっぺと吐き出していると、レヴィがヤスフミを指差し、敵意を向けてきた。 「えっと……ヤスフミだ! 聞いてるぞ、特に念入りにやっつけなきゃいけない奴! なんかすっごく悪い奴だって、あのいやらしい感じのピンクが言ってた!」 ああああ……やっぱりだ! ヤスフミを狙い撃ちするよう、変な風に吹き込まれて……いる、のかなぁ。 あの、ヤスフミのことはもちろん好きなんだけど、悪人なところもあるし……うん……うん……間違っては、いないような。 ◆◆◆◆◆ ヤスフミは続けて、蒼いカードを取り出し。 「ゲートオープン――界放!」 私達が驚いた隙にコール。 すると私達の身体は不思議な引力に取り込まれ……気がつくと、岩と砂塵塗れるバトルフィールドに来ていた。 その世界は虚空に浮かび、私はシャボンの膜に包まれ、ぷかぷかと浮かび上がる。 ヤスフミとレヴィは色違いの甲冑を装備した上で、浮遊するボードの上に立っていて。 「…………何これ! なんだここはぁ!」 「バトルスピリッツ……太古に存在した、神が作りしカードゲーム。 ここはそれを執り行うためのコロシアム≪エクストリーム・ゾーン≫だよ」 「ばと……カードゲーム?」 『ヤスフミ、待って! いいの!? これっていいの!? というかそんな話、聞いたことがないんだけど!』 「当たり前でしょ。今初めて言うんだから」 『軽すぎるよぉ!』 でもほら、局員の人達もいるのに! というか、こんなの普通思いつかないー! 「だったら」 ほらー! レヴィ、やる気満々だよ! またデバイスを取り出して……慌てて私も術式を発動する。 ……だけど、そこで終わり。 何もできない……それ以上は、何もできないの。 試作型デバイスもあるから、AMFだろうとある程度の運用はできるはずなのに……! 「……って、あれ……魔法が使えないぞ! なんで、どうして!?」 『私も……!』 「大丈夫、僕達も使えないから」 「君達も!?」 そしてレヴィも、ヤスフミも同じくだった。 もはや使える、使えないというレベルじゃない。 この世界は……紛れもなく私達とは違うルールで存在している。 ◆◆◆◆◆ ストライクカノンとシールドのおかげで、レイジングハートなしでも何とか渡り合える。 炎熱系の砲撃魔導師……火力は下手をすれば私以上。それもとても的確に攻撃を捌き、こちらののど元を狙ってくる。 長くはかけていられないなと、空中で幾度も交差し、バックを取りつつ突貫――。 シュテるはこちらの魔力弾を回避しつつ宙返り。今度は逆に背後を取られ、ガトリングのように精製・連射される弾丸に追い回される。 それも高速宙返りで避けて……シュテルの頭上・背後と取っていき、ストライクカノンで刺突! 向こうのデバイス≪ルシフェリオン≫で捌かれるも、すぐさま反転して再突撃。そうして上昇しながら、また幾度も交差して……。 「ナノハ……お聞きしたいことがあります」 「え、今!?」 「あなたは先ほどから、地上の建造物を守るような挙動を取る」 そんな中、シュテルはとても冷静に……余裕を持って、こちらの攻撃と射撃を捌きながら、問いかけてくる。 「生命反応は見当たりません。閉鎖結界も張っています。無人の建造物を守る理由はなんですか」 「それは……」 「仮に壊れようと、なんの問題もないはずです」 でも疑問には思っている。 なぜ……何があるのかと。 ……そこに一縷の望みを見いだしながら、シュテルと力をぶつけ合っていく。 ◆◆◆◆◆ ――お互いに砲撃を零距離で食らい、ジャケットや顔に傷を負いながらも後退……というか吹き飛ばされる。 私は地表に、シュテルは上空に……それでもお互い、なんとか空中で静止する。 「……私にも覚悟があります」 痛みに呻きながらも、シュテルはルシフェリオンを天へ突き立てる。 その途端にルシフェリオンが形状変換。レイジングハートのエクセリオンモードに似た、ランス状の魔導杖になる。 「王を守り、王の願いを叶える炎であるという覚悟です」 その瞬間、私の両手足にかかる空間固定型バインド。 赤いリングによって、身体が張り付け状態になるけど……! 「集え、赤星」 「甘いよ!」 それは予測済み……! ジャケット限定パージ! 両手足のガントレットを破砕して、その魔力衝撃でバインド破壊! ……なのはのデータも入っているなら、絶対やってくると思ったよ。 「ふ……」 でもシュテルはこちらの抵抗も楽しげに受け入れ、ルシフェリオンの穂先に赤い魔力を集束していく。 そう、集束魔法……なのはと違う、燃ゆる太陽のブレイカーだ。 「……その覚悟のために、無関係な人達も巻き込み、怖がらせるの?」 こちらもストライクカノンを構え、集束開始――。 あれは相殺するしかない。でもこんな近くで集束魔法同士がぶつかったら、地上の施設が……! 「答えて。シュテル……ここは古代ベルカでもなんでもない。 戦争なんてとっくに終わって、しかもこの世界は魔法社会に組み込まれていない。 ……あなたは、王様以外の人達はどうでもいいの?」 「……言葉は不要です、ナノハ」 だけど、それもシュテルは分かっていた。 「”これ”なら示せます」 「シュテル……」 その瞳には、あえて非道を……私の覚悟を踏みにじろうとする気迫があった。 「あなたと私……お互いの魔導と守りたいという意志。どちらが真に強いか、ぶつけ合いましょう」 それで伝えてもくれていた。 自分は道を決めた。本気で貫き通すと決めた。 それが間違っているというのなら、示してほしい。 なのはの覚悟を……なのはの正しさを。 「……分かった」 ……正しいなんて誇れるほど、なのはは偉くない。 結局自分のやりたいようにやっているだけだし、正義の味方っていうのも柄じゃない。 だけど……それでも一つ、魔法を得てから分かったことがある。 私が本気じゃなかったら、相手に何も伝わらないってこと……! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「そしてなのははシュテルとガチ勝負……ここは劇場版の通りに」 古鉄≪そしてこの無茶が、後々の大けがに繋がっていくわけで……≫ あむ「それがあったかぁ……!」 (なお、同人版A's・Remixは劇場版とTV版をミックスしています。……Remixだけに!) あむ「うっさい馬鹿! アンタはスケジュールを組み直せぇ!」 古鉄≪こんな感じで進んでいく幕間リローデッド。もちろん本編以外も頑張っておりますので、何とぞよろしくお願いします≫ 恭文「よろしくお願いしますー」 (みなさん、とまと同人版の方、何卒よろしくお願いします。 本日のED:『たき火の音……つまり環境音』) [*前へ][次へ#] [戻る] |