作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/あどべんちゃー 第2巻経過報告:02(サンプルあり)(2018/7/20) 古鉄≪というわけで、え〜すな日常/あどべんちゃー第2巻は明日(2018/07/21)以降販売開始。みなさん、何とぞよろしくお願いします≫ (よろしくお願いします) 古鉄≪今回はパイロット部分多め…………というわけでもなく≫ 恭文「……半数はフィアッセさんのお話……というか、りたーんずでやった話だしね」 (今回でようやく、パイロット版4話くらいまで進みます) 恭文「まぁそのせいで手直ししたところも結構あるので、その辺りを見てもらえれば……それではどうぞー」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「……八神君は年末年始は海鳴(うみなり)に戻るんだっけ」 「ううん、静かにこっちで年越し……だからニューイヤーライブもOKだよー」 二学期ももう終わり、僕達ガーディアンは図書館に集まって、のんびり大みそかの予定を立てていた。 なお、お目当てはニューイヤーライブ。 聖夜市の大ホールで行われる年越し記念のライブがあってさ。みんなで行こうって計画を立てていたんだ。 「はやてさん達、お仕事が忙しいの?」 「新装備開発協力、かなり白熱しているからねぇ」 お姉ちゃん達は仕事の傍ら、局が推し進めているPSG≪プロジェクト・セカンド・ジェネレーション≫に協力中。 特に力を入れているのは、イレイ・カルコスさん率いる新世代魔導室……だったんだけど、その状況も変わってきている。 第五世代デバイスの開発・研究を行う≪魔導デバイス開発局≫のテストが多くなってきているんだ。 「でも面倒だよー。単なるテストじゃなくて、客寄せパンダも兼ねているから」 「パンダ?」 「市民や関連企業の受けもいい部署にくら替えさせられて、ニコニコ笑顔で技術アピール」 「うわぁ……何だか面倒そうー。というか、恭文は?」 「僕は今回遠慮させてもらった。独自に作っているものもあるしね」 そう、まだまだ調整中のフォーミュラドライバーだ。さすがにイレイさん達の研究を手伝いながら、自分の装備を……ってのはねぇ。 しかもフォーミュラドライバーは未来に備えてのもの。管理局とは関係ない、完全な私闘に使う。 そのせいで、イレイさん達に迷惑をかけるのも嫌なのよ。それは僕の望む戦いじゃない。 あの事件で得た、フォーミュラのデータだけならまだ……ギリギリセーフって感じ? ◆◆◆◆◆ 「歌唄ちゃんのライブ、楽しみだなー。僕ね僕ね、将来歌唄ちゃんみたいな歌手になるんだー」 もちろんライブを楽しみにしているのは、あたし達だけじゃない。他のお客さんだって同じ。 だからこんなことを言って、瞳を輝かせてる男の子もいて……何だか、自然と嬉(うれ)しいなぁ。 ……ただ。 「でもでも、イースターって凄(すご)いよねー。聖夜市でやってるイベント、全部仕切ってるーって勢いだもんー」 「元々この街は、イースターを創設した『星名一族』という地方豪族が開いたとされていてね」 ランがテンション高くはしゃいでいると、なでしこが優しく補足を加える。 「関東(かんとう)近辺にある、小さな集落の一つでしかなかった聖夜市を、近代化の波に乗る形で開発。 それに伴う商売も自分達の手で運営して、街そのものを支える一大企業になったの」 「イースターの影響力があっちこっちで大きいのは、そのせいなんだよ。同時にここは城下町でもある」 「城下町?」 「イースターって殿様と、その城が置かれているからな」 ◆◆◆◆◆ あむが何やら考え込んでいる中、靴箱らしき荷物を、何個も何個も抱えたスタッフさんがよたよたと歩いてくる。 みんなそれを避けていくけど、この人混みだしね。わりとギリギリで……ついに、一人の男性と思いっきりぶつかって。 「わ! ととととと……」 積み重ねられた箱が揺らめき、バランスを崩して右に崩れ落ちる。 「ああああああ!」 その箱に……その可愛(かあい)らしい声の人に、慌てて駆け寄ってさっと支える。 割と重たい感触にビックリしながらも、箱は何とか停止し、ほっと一息。 「大丈夫ですか?」 「あ、はい! あの、ありがとうございます!」 箱の脇から顔を覗(のぞ)かせてきたのは、中学生くらいの女の子。 ややウェーブがかった栗(くり)色の長い髪。 クリクリとした愛らしい瞳に、弾(はじ)けるような笑顔が印象的で。 ……自然とその箱の一部を持って、両手でしっかり抱えた。 「手伝います」 「いえ、そんな! お客様にそんなことをさせるわけには!」 「職業柄、こういうのは見過ごせないんです」 更に左手で忍者資格証を提示。するとその子が驚いた様子で目を見開く。 「前もろくに見えないくらいの大荷物を運搬とか、事故の原因ですし」 「え……第二種忍者ぁ!?」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「はい……パイロット版ではカットした、ニューイヤーライブのお話もやります。そしてこの子は……」 桜セイバー「沖田総司の末えい(自称)! 沖田総司の末えい(自称)じゃないですか!」 卯月「自称って言うの、やめてもらえますか!? というかそっちはINNOCENT編ですー!」 (本編やA's・Remixでは、縁もゆかりもない二人です) 桜セイバー「そうですね……あ、でも菜々殿は見覚えがありますよ」 卯月「菜々さんのご先祖様、京都で新選組と親交があったっていいますしね……それはそうと恭文さん」 恭文「何?」 卯月「いや、分かってますよね……!」 (そう言いながら、ド外道の島村さんが見やるのは……) 志保「……」 (ワルキューレ(FGO)のコスプレをした、プロガーだった) 恭文「僕には何も見えないなぁ」 志保「嘘でしょ! 目を背けたじゃないですか! というかなんですかあれぇ!」 桜セイバー「マスターがワルキューレを引けずにヘコんでいたから、メイドとしてフォローしたいそうです」 志保(CV:雨宮天)「マスター、なんなりとご命令を――」 恭文「分かった。じゃあおのれの家へ一人で帰って、一人で風呂に入って、一人で寝ろ」 志保(CV:雨宮天)「分かりました。お背中を流し、ご奉仕をすればよろしいのですね」 卯月「志保ちゃん、それは命令を聞いていません! というか聞く気がないんですか!」 恭文「よし、やっぱり無視だ」 志保(CV:雨宮天)「……!」 桜セイバー「マスター、それはヒドいですよー。志保さんも寂しそうに」 恭文「どうしようもないでしょ!」 (ワルキューレの一人は、CV:雨宮天です。なおFGO初登場……でも火星とは関係がありません) 恭文「さー、それより次だ次。まぁここからはパイロット版でやった範囲なんだけど」 古鉄≪おさらいって感じでいきましょうか。それではどうぞー≫ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 舞台の照明がまた点(つ)いた。舞台上には一人の女の子が出現――。 細身でスレンダーな体型、 少し紫が入った瞳に金髪のツインテール。 黒いキャミに近いワンピースは、その子のしなやかな肉体を魅惑的に演出する。 『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 場が歓声に包まれると同時に、静かでありながらアップテンポの音楽が流れ始める。 ≪The song today is ”迷宮バタフライ”≫ 「きゃー! 歌唄ちゃんー!」 「歌唄ちゃん素敵ー!」 「ふぎゃ!」 ややとシャマルさんの……会場中から響く声援に、アルフさんもビクッとして打ち震える。 ……僕は今日のライブ、ここを見たかったんだ。 ――これは、とても勝手なお願い……―― フィアッセさんと別れる前日。その……そ、添い寝しているときに、お願いされたこと。 ――もし、もしも……歌唄ちゃんもそんな計画に手を貸しているなら、止めてほしい。とても嫌な予感がするの―― ――嫌な予感?―― ――人はその心で、生き方で、誰でも自分だけの歌をうたうの。恭也や美由希、エリス達が、誰かを守るために全力を尽くすように。 私達が自分の歌を、みんなに届けたいって思っているように……恭文くんとアルトアイゼンが、世界を背負って駆け抜けるように―― ――……えぇ―― ――なら、歌唄ちゃんの”歌”は何か。そんな状況を打破するために……誰かの夢を犠牲にして当然としていたら? そんな歌をたくさんの人達に響かせていたら? それは、もう私達の知る歌じゃない……一つの狂気だと思うから―― 現に月詠幾斗の”歌”は、とてもヒドいもんだ。それをより大きな規模で響かせていたら? ……フィアッセさんの危惧は、できれば間違っていてほしい。 ◆◆◆◆◆ 真正面から糾弾されて、キセキが面倒そうに頭をかきむしる。それで唯世は頭を垂れ、大きくため息。 「…………ごめん」 「謝る必要はないから、事情を教えてよー。一体何があったの?」 「…………………………ごめん」 「それも言えないってか」 「……………………………………」 「だが……だが僕達は、間違ったことを言っているつもりは、ない。アイツは不幸を呼ぶ黒猫……ガーディアンの敵だ」 「ほしな歌唄共々一緒に暮らしているとき、何があったのよ」 キセキの無駄なフォローを一刀両断した上で、更にツツいてみる。……それで唯世とキセキが顔面蒼白(そうはく)になった。 「月詠或斗――月詠幾斗とほしな歌唄の父親だけど、有名なヴァイオリニストなんだよね。実はフィアッセさん達とも親交があったんだよ。 以前聖夜市でライブが行われたとき、家族で来ていて……それで聞いたそうなんだよ。月詠夫妻の親友には、辺里唯という人がいるってさ」 「な……!」 「辺里唯……唯世の親父さんじゃねぇか!」 「家族ぐるみでCCSのファンだし、できれば一緒に来たかった……そんな世間話でね」 その辺りはフィアッセさんのコンサートでも出た話題だ。だから空海達も自然と納得する。 「しかも、ほしな歌唄ちゃんもって……じゃあ二人は兄妹なの!?」 「さっきそう言ったでしょうが」 「でもでも、歌唄ちゃんのプロフィールにそんなの書いてないよー!」 「それどころか、二人はイースター直系血族……その正当後継者だ」 『えぇ!?』 ◆◆◆◆◆ 右手で取り出したコインを跳ね上げ――。 「そうそう、お前らの間違いはまだある。……一つ、お前らを殺すだけなら、今すぐにでもできる」 「言ってくれるじゃない。だったらやってみなさ」 そのままノーモーションで電磁レール形成――超電磁砲としてコインを射出。 それは歌唄の脇を掠(かす)め、轟音(ごうおん)を上げながら階段に着弾。真っすぐな亀裂を刻み込みながら、その衝撃で歌唄を吹き飛ばし、階段に転がす。 「歌唄!」 【な、なんにゃありゃ……! コインが、ビームみたいに!】 「二つ、キャラなりはぶっちゃけると、そこまで使い勝手のいい能力でもない」 あくまでもこれは、異能力者という枠組みで見れば……という話。 それぞれの【夢の形】で能力が左右されるし、特化している分応用力に欠ける。 確かに特化した能力としては強力だけど、その分宿主としゅごキャラには能力への理解と技術が問われる。 使いこなせて、ようやく本領を発揮できる……かなり玄人向けの領域だ。 そういう意味では唯世達もまだまだだけど、それは仕方のないことだ。 キャラなりは戦闘のために発現する能力じゃないし、今僕が言ったことはその本質から余りに遠く、偏った見方だから。 ……僕が魔法≪こっち≫を中心で戦っているのは、そんな唯世やあむ達のフォローも兼ねてのこと。 結界魔法や転送、防御魔法はそういうことに便利だし、戦闘経験豊富な僕の役割でもあるから。 そう……こっちの方が便利だから、そうしているだけ。それで全てを知った気になっているのが、今のコイツらだ。 だから勘違いにすら気づかない。 「そして三つ……」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 卯月「ここからあどべんちゃーは加速。HP版とはまた違う形で……多分いんふぃにっとや鮮烈な日常みたいに、幾つかのSeasonに分けて、じっくりやると思います」 桜セイバー「ひとまずは……夏まで進めましょうか」 (つまり…………いえ、なんでもありません) 卯月「私を見ながら言うのはやめてもらえますか!? でもそれより、志保ちゃんが」 志保「私が、天使だったらよかったのに……星梨花だったら」 桜セイバー「マスター、志保さんが変な妄想に捕らわれていますけど」 (………………そう呼びかけるも、反応はない) 桜セイバー「あれ、マスター?」 桜セイバー「恭文さん、いませんけど! 志保ちゃん!」 志保「わ、私も見てません……ってあれ、手紙?」 (『フェイトと未来のミライを見てきます』) 志保「………………私を放置で、そういうこと……するんですかぁ……へぇ……!」 桜セイバー「あ、これは……」 卯月「夜に、大変なことになるアレです……!」 (というわけで、え〜すな日常/あどべんちゃーを何とぞよろしくお願いします。 続きの経過報告は、未来のミライを見た後で――。 本日のED:KNOCK OUT MONKEY『Bite』) [*前へ][次へ#] [戻る] |