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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/あどべんちゃー 第1巻経過報告:02(サンプルあり)(2018/6/21)
[TOMATO] とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/あどべんちゃー 第1巻『Aのプロローグ』




古鉄≪というわけで、え〜すな日常/あどべんちゃー同人版は、明日(2018/06/22)発売開始です。
こちらも先日無事完結したいんふぃにっとと同じく、ラストまで突っ走る予定なので何とぞよろしくお願いします≫


(よろしくお願いします。
なお収録話数は――。
本編7話。
特別書き下ろしその1
番外編
以上九本となっています)


恭文「題名にあどべんちゃーと付いてはいますけど、まずは二〇〇一年……HP版だとりたーんずのお話から。
とはいえドキたまもやっているので、やっぱり重要なポイントだけを押さえた劇場版的Remixになる予定です」

古鉄≪というか、現時点でそんな感じになりつつあります≫

(デジアド02本編まではサクサク進む予定ですけど、後々のネタも振っていこうかなーと。ちょいちょい)


古鉄≪ただ、今回はそんな本編のご紹介ではなくて、書き下ろしと番外編の方が中心です。
以前リクエスト頂いたものもありますので、本編以外は模索している段階ですが……≫

恭文「とりあえずはこんな感じで、どうぞー」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「――あの子達のお父さん……月詠或斗さんはね、若いけど才能溢(あふ)れるヴァイオリニストさんだったんだ。


そんな僕達に応えてくれたフィアッセさんは、ゆっくりと……痛みを引き出しながらも、小さな思い出の箱を開いてくれる。


「でも、イースターの会長さん……奏子さんのお爺(じい)ちゃんや親戚の人達は、二人の結婚を最初は認めなかったんだ。
やっぱり大会社を引き継がせるには、相応の相手って考えていたみたいで……だから条件が出された。
或斗さんはいずれヴァイオリニストを引退し、経営者としての仕事に専念すると」

「それを二人は飲んで、結婚かぁ……。でも、ヴァイオリニストの才能は確かだったんだよねぇ。フィアッセがそこまで言うなら」

「時間はかかるだろうけど、確実に……世界に羽ばたけるレベルだよ。亡くなる前のママも、そこは太鼓判を押していた」


そこまでのレベルなのか……だからこそ、美由希さんも首を傾(かし)げるわけで。


「でも、その約束は結局反故(ほご)にされた」

「反故(ほご)?」

「イースターの前会長……幾斗君達のおじいちゃんが亡くなったとき、失踪したの」

「はぁ!?」


◆◆◆◆◆


「……まず特定の親族などが支配・経営する組織をファミリー企業……同族経営って言うのよ。
日本(にほん)の法人税法だとね、上位三株主の持ち株比率を合わせ、五割を超えると同族会社と定義されるんだ」

「それが……星名専務に乗っ取られるまでのイースター、だな」

「うん」


同族経営自体はね、決して珍しいことじゃないの。日本(にほん)だと企業数の九割以上が同族経営≪ファミリービジネス≫に属しているから。

更に経営自体も長寿な傾向にある。百年超の同族経営は欧州(おうしゅう)全体だと六千社程度なんだけど、日本(にほん)は約三万社。

イースターはその中でも三百年以上の歴史があり、フランスのエノキアン協会という団体にも所属している。


「まず同族経営のメリットは、株式買収によって経営権を奪われるリスクが低いこと。
会社拡大によって、親族全体がばく大なリターンを得られ、更に会社を一族……直系血族の長男に相続させることで、経営陣移行でごたつかない」

「あぁ……だからアイツらのじいさんや親族も、奏子さんと月詠或斗に引き継がせようとしたんだな」

「それでイースターの件がなぜごたついたか……同族経営のデメリットが引っかかったからだね」

「どういうことだ」

「これがメリットより多いのよ」

「多いのかよ!」


◆◆◆◆◆


「……つい最近、ダイエーがそれをやらかしている」


コンソールを叩(たた)き、とあるネット記事を見せる。……ダイエーが業容拡大しすぎて、経営悪化。

その結果トップの中内功氏が経営権を手放し、新社長を迎えたってお話だよ。


「……あぁ、これはフェイト達も騒いでいたな。プロ野球の『福岡(ふくおか)ダイエーホークス』もここがスポンサーで」

「中内功さんは、本当は凄(すご)い人なんだよ。一代でダイエーを起こし、日本一の商業集団に育て上げたんだから。
しかも阪神・淡路大震災のときは、国より早くフェリーや減りを投入して、食料品と生活用品を調達。
災害時に多く見られる便乗値上げを、物流の安定で防いだんだから」

「そんな人でも駄目なのかよ」

「なんでも息子達に会社を引き継がせるがために、他者からヘッドハントした人材までも辞職に追い込んでいたそうだからねぇ。
いわゆるワンマン経営が祟(たた)って、誰も止める人がいなくなり……この有様だ」

「難しいですねぇ……人を辞めさせるのにも善し悪(あ)しがあるとは」


僕もいろいろと考えちゃうよ。いや、ハーレムとかしているから、人間関係はこう……胃が痛くて……!


「星名専務の実態がどうであれ、経営者としてはかなり適切な判断だよ」

「でもひでぇ話だよなぁ……乗っ取りって」

「イースターの場合はそうだけど、実は自主的に……会社を親族以外に任せるところもあるんだ」

「へ!? いや、だが……それだと」

「あるのよ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪まず書き下ろしは、フィアッセさんから判明した月詠幾斗さん達の問題……ここはサクサク進みます≫

恭文「迂回ルートを通る必要、今回はないしね」


(もっと言えば、話の中身を大きく変えるための布石……!)


恭文「それと同時に……まぁ今やっている美城動乱編にも通ずる、同族経営の問題点などについて軽くお話です」

古鉄≪ちょうどダイエーの件が起きたのも、劇中……二〇〇一年。ちょうどよかったんですよね≫

恭文「一年後なら任天堂の話もできたしねー」


(そう、任天堂も実は……という会社なのです)


恭文「それで続いては、番外編……こちらは以前チラ見せしたものを流用したものなんですけど」

古鉄≪基本は書き下ろしなんですけど、一部HP版のシーンも使っていますので、こういう形に。ではどうぞー≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「それはそうと、織斑先生……」

「なんだ」

「まさか、僕達がひと月もここにいるのは……」

「まぁ簡単に言うと……顔なじみとして、何とかしてくれ」

「ザックリすぎでしょ!」

≪というか、ヴィシュヌちゃんがもろ恭文くん好み……危険! これは危険過ぎる!≫


何の警戒!? ちょ、またベルトちゃんから瘴気が!


≪ばるばるばるばるばるばるばるばる……≫


こら、唸(うな)るな! ヴィシュヌが怯(おび)えるから! 一応は優しい穏やかな子なんだから、相応に接してあげてー!


「……それなら誤解です」


すると、ヴィシュヌは笑って僕を指差し。


「なぜなら私にとってヤスフミは友人である前に……倒すべきライバルですから!」

『ライバル!?』


ベルトちゃんも打ち震えるほど、はっきりと……とても大きな声でライバル宣言をかました。


「……八神」

「あ、うん……そうなの。話すと、長くなるんだけど」

「じゃあ後だな、後……ヴィシュヌも頼む。授業が、あるから……!」

「そう、あれは三年前……大空から墜(お)ちてきた私をヤスフミがキャッチしながら、この両胸に触れたことで始まりました」

『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』

「授業があるからって言ったよなぁ!」


◆◆◆◆◆


「何、赤い帽子にジャケットのデュエル鬼神って! 知らないよ! 通りすがった覚えもないよ!」

「そんなことは関係ありません。……私はあなたを超えられなければ! 師匠に女としての自分をぶつけることができない!
あなたに純潔を奪われ、その挙げ句の敗北……それを拭うためには、勝利しかないのです! このままでは私は、あなたの愛人になるしかない!」

「そんなことはないと思うよ!? 絶対それ以外の道もあると思うよ!? というか……愛人は駄目ぇ! せめて妻って言ってぇ!」

≪恭文くん、駄目だよ! それは認めるも同然だよ! 一生絞り取られ続ける選択だよ!≫

「謝る必要などはありません! さぁ、構えなさい!」


するとヴィシュヌはデュエルディスクを取り出し、食堂の開いたスペースに踊り出て。


「いざ――デュエル!」

「いや、デッキは持ってきてないけど」

「え?」

「え?」


僕の痛切な返答に、信じられない表情でわなわなと震え始めた。いや、その……裏切られたと言わんばかりの顔をされても。


「なんで、持ってきてないんですか」

「急な出戻りリクエストだったから……最低限、寝具と教科書だけで」

≪だよねー。まぁそういうわけだから、ヴィシュヌちゃんも≫

「今すぐ家に帰ってください!」

「授業はどうしろと!?」

「授業より大事なことが、この世の中にはあるはずです!」

「ごもっともだけど、全く納得できない!」


◆◆◆◆◆


「でもよかったね、ヴィシュヌ!」

「はい……ほっとしました。……ただ」


すると、ヴィシュヌはなぜか瞳を燃やしながら、僕に笑いかけてきた。


「ヤスフミとは知らない仲ではありませんし、私はその間だけ同室でも」

『絶対駄目!』

「皆さん揃(そろ)って否定ですか……」

≪それも当然なんだよ。だって……一学期の最初にやった流れだしね、これは! さっきも一夏くんが言ったけど!≫

「そうなんだよ! これでまた同室OKとか、オレ達は何を学習してきたのかって話になるんだよ!
つーかなんでOKなんだよ、ヴィシュヌは! 八神はライバルなんだろうが!」

「だって同じ部屋なら、いつ如何(いか)なるときでも強襲≪デュエル≫が仕掛けられますよね」

『怖!』


やっぱりそういうことかぁぁぁぁぁぁぁ! うん、分かってた! だって目がそういう色だったもの!

でもね、本気過ぎるよ! ほら……ほらほらほらほら! 山田先生とかどん引きで眼鏡がずり落ちているし!


「ギャラクシーさん、それ……完全に誤解されるフラグ」

「彼に勝利できなければ、結局は同じこと……!」

「それは絶対違うと思うわよ!? というか」

「……」

「あのやすにぃですらどん引きって! 言葉を失ってるじゃないのよぉ!」

「八神にも天敵がいたとはなぁ……。いっそ四月から来てもらうべきだったか?」

「僕の神経が持たなかったと思うので、やめてください……!」


というかヴィシュヌ……ヴィシュヌー! ヤバいよヤバいよ、知り合った頃はまだよかったよ!

でも今は……なんかこう、結婚可能な年齢が迫ってきたせいか、より強烈になってきて! 怖い! もはやホラーだ!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪それとヴィシュヌさんのキャラは、読者様から頂いた拍手でのアイディアなどを元にしております≫

恭文「アイディア、ありがとうございます」


(ありがとうございます。なお、結果恭文(A's・Remix)はストレスでマッハ)


恭文「最初はゲームに沿った形だったんだけど、面白くなかったからね、仕方ないね」


(『仕方ないわけあるかぁ! 怖いんだけど! あむとは違うベクトルでヒドインなんだけど!』)


恭文「でも早見沙織さんボイスってところを想定したら、どうしてもこうなってしまって」


(『なんて朗らかな笑顔で言い切るの!』)


古鉄≪というわけで、そんな早見沙織さんボイスなヴィシュヌさんも活躍するあどべんちゃー同人版第1巻、何とぞよろしくお願いします≫

恭文(A's・Remix)「活躍するの!?」

恭文「あ、出てきた」


(というわけで、あどべんちゃー第1巻の方、何とぞよろしくお願いします。
それと今回のサンプルは前回のと合わせて終了ですが、明日これより先……まだプロットな部分も含め、先の展開を報告できればと思います。
掲載しましたらトップページにてお知らせしますので、少しお待ち頂ければ幸いです。
本日のED:ZAZEN BOYS『ポテトサラダ』)





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