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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっとII 第9巻経過報告:02(サンプルあり)(2018/5/19)
[TOMATO] とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっとU 第9巻『オレ達の世界』


古鉄≪というわけで、本日の経過報告です。……なんとか本編七話まで書き上がり、特別書き下ろし三本も完成間近。
今回はこんな感じで、明後日(2018/05/21)に発売予定です。みなさん、何とぞよろしくお願いします≫


(よろしくお願いします)


恭文「ただ……本編ついては実質九話というか。尺に収まりきれなかった後日談が中心なんですよね」

古鉄≪そのためサブタイにも『第108.5話』って付けているくらいですしね。
今回はそんな一部をお見せできればと思います。どうぞー≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「ただ肩の辺りが楽になったのが……妙に落ち着かん」

「お前は心配性だからな」


器用に肩を回すダガーレオモンはさて置き、オレとヘイアグモンは砂浜にセットした竿を見ながら、恭文お手製のサンドイッチをもぐもぐ……。

そんなオレ達を、タマモはパラソルビーチの下で見守っていた。なおランサーではない……ランサーではない。


恭文も一緒にやりたがっていたんだが、今日は簪との予定が入っているんだよ。何やら大事な話があるとか。

まぁ、大事だよなぁ。簪のダメージは計り知れないが……それでも上手くいくと信じよう。


「釣れてるかー?」


すると一夏とラウラ、シャルロット、ファンビーモン達がトタトタとこちらにやって来た。なのでクーラーボックスを開いてみせてやる。


「ぼちぼちですよー。ヒメラモン達もめきめき腕を上げていますし」

「どれどれ……わ、大きいのもいるよ!」

「あぁ。シロギスとしては悪くない形だ」


シロギスもちょうど時期なので、二十センチ以上はあるのが結構釣れている。クーラーボックスの中で煌めく魚体を見て、みんなが目を細めた。


「天ぷらにしたら美味しそうだぶ〜ん」

「るごるご、るごー」

「前におすそ分けしてもらったときは、最高だったからなー。……よし」


すると一夏が胸を張り、右拳で胸を叩く。


「今日は八神と師匠もお出かけだし、オレが調理するよ!」

「いいのか?」

「ちょうど試してみたいレシピもあったんだよ。梅しそチーズ揚げ、昆布締め、天丼……あ、天丼からの天茶漬けもいいな」

「むむ、ふやけたパスタの隠れた主夫力、久々に発揮ですか? ならば良妻がお相手しましょう! こっちも特製の南蛮漬けでいっちゃいますよー!」

「……となると、俺達はもっと頑張らなくてはな」

「あぁ。勝負が難しくなる」


◆◆◆◆◆


「あの、恭文君……お姉ちゃんも、これは」

「ごめんね、ちょっと大事な話があって……恭文君はまぁ、相談した絡みで……その」

「簪、堀千秋さん、分かるよね」

「もちろんだよ。前にも話したよね、打鉄弐式のことでお世話になって」

「自殺したんだ」


楯無がさすがに戸惑っていたので、僕がストレートで触れると、二人の表情が凍り付く。

それで僕の言葉を何度も何度も反すうし、その意味をようやく理解し……困惑という感情を吐き出し始める。


「…………嘘」


簪は顔を真っ青にして打ち震える。眼鏡の奥で揺れる瞳が、涙を浮かべていた。


「かんざし……」


モノドラモンもそんな簪が倒れないよう支えながら、必死に……涙を堪えていて。


「なんでだ……どうしてだぁ! だって、自殺って……!」

「原因は旦那さんが過労死したこと。ネットの掲示板で同志を集って、練丹による集団自殺だ」

「待って。千秋さんだけじゃないの……!?」

「友人や家族に辛い仕打ちを受けた男性とか、家族が全員事故死して天涯孤独になった女子学生とか……仲間は三人いた」


集団自殺……そんな場所で仲間を募るほど追い詰められていたのかと、簪の心に絶望が突き刺さる。


◆◆◆◆◆


「な……なぁ!? じゃあお前、チアキさんを……このぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


モノドラモンが耐えきれずに飛び込み、右フック。乙部さんを殴りつけようとするので……その拳をキャッチし、軽く捻りながら再着席してもらう。


「いたぁ!? ちょ、ヤスフミ! なんで邪魔するんだよ!」

「アホか。警察署の中でおのれが暴力沙汰を起こしたら、簪が怒られるんだよ。つーか楯無と同じような行動はやめろ」

「お姉ちゃんも殴ったの……!?」


簪も怒りを一旦払い、慌てて楯無を見る。……楯無、そっぽを向いても無駄だから。


「ふーふーふー」

「……更識さん、その口笛、全く吹けていませんよ?」

「……ヤスフミ、コイツはさて置こうぜ?」

「だね」

「お姉ちゃん……そう言えばあなた、顔が」

「あ、いえ……これは、お姉さんだけじゃなくて、うちの両親からも……はい」


既に親御さんにも状況を説明して……まぁ助けられたのに見殺しって状況だからね。不起訴になったと言っても、話は伝わっているわけで。

なので乙部さん、顔があっちこっちアザだらけだった。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「まずは……やっぱり釣り! このお話の初期からちょくちょくやっていたしね!」

古鉄≪そして、乙部さん登場はケジメであり宵越し編のエピローグ。
簪さんも改めて、もう手が届かない”何か”と向き合います≫

恭文「これも事態が解決すればこそ……まぁ宵越し編のおさらいに近い形ですけど」


(でもここは、ちょろっとでも書きたかった……ゆえに108.5話)


恭文「ここもかなり長くなって二話分になっているという罠。まぁその辺りはやっぱり本編をお楽しみって感じにして」

古鉄≪次は決戦前……こちらも尺の都合からカットしたシーンですが、どうぞー≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



それは、八神くんに求める……最大級の授業。


「――先生に、楔(くさび)を打ち込んでくれますか?」

「楔(くさび)?」

「はい。私はあなたの先生ですから。……そういうときにどうすればいいか、実地で教えます」


身体だけじゃない……触れ合わせた心は、もう離れようがない。だから――!


「先生……それは」

「駄目、ですか?」

「死亡フラグです」


……どこからともなく出席簿を取り出し、織斑先生を見習って出席簿アターック!

でも、八神くんは素早く真剣白羽取り。私の唐竹一閃を容易(たやす)く防御した。


「あぁ、やっぱり駄目だ。織斑先生の悪癖まで備わって……」

「八神くんは、自分が悪いとは考えられないんですか……!?」

「僕の辞書にそんな言葉はありませんけど、何か問題が」

「大問題です! というか、先生が欲しいんですよね! 独り占めしたいんですよね! だったら死亡フラグなんて吹き飛ばして……先生を奪ってください!」

「……いいんですね」


そう言いながら、八神くんがずいっと詰め寄る。それに思わず驚き目を見開くと、両手が……遠慮なく、私の胸に……!


「あ……んぅ……」

「それなら、中途半端にしません。先生のこと、あらゆる意味で奪いに行きます」

「……はい」


◆◆◆◆◆


「すみません、婚約指輪を買いに来ました」

「え!?」

「あ、あの……お客様?」

「ただ、一般的な予算や流れがちょっと分からなくて……まずは確認だけになるんですけど」

「あぁ、そういうことでしたか。ではこちらへどうぞ」


こ、婚約……婚約!? 煌(きら)びやかな店内で戸惑う私は、その衝撃でほぼほぼ流されるままになってしまい……。


「――簡単に言いますと、婚約指輪は全てオーダーメイド。ダイヤと枠……指を嵌(は)める部分ですが、それを選んでいただくので。
更に指輪の内側にメッセージを刻む、又は内側石をお留(と)めするなどのカスタマイズもありまして。即日購入お渡しというのは不可能です。
そもそもブライダルジュエリーは、ファーストオーナーがお客様という前提がありますので……店頭のものを選んで購入というのもあり得ません」

「なるほど……期間としては、平均とかってあるんでしょうか」

「カスタマイズ次第にもなりますが、一か月前後を見てもらえれば。結婚指輪などは式場を決めた段階で注文するのがセオリーです」


詳しく説明されながら、指のサイズを測られ――。


「――はい、確かに。では今回はエンゲージリングのみということで……」

「はい。料金は世界を救ったらすぐ払いに戻りますので」

「ははははは、楽しみに待っています」


◆◆◆◆◆


「……御主人様、お待たせしました!」

「え、何を? というかおのれ……この状況を何だと」

「まぁまぁ! それもこれを見ればスッキリ解決です! では……!」


タマモはサクッと呪術でドアを治しながら、ライダーみたいな変身ポーズを取り。


「ミコっと変身! とぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


そうして展開したのは、余りにカオスで……僕達の理解を超える光景だった。


――タマモは紫の光に包まれる。それが弾けた瞬間、姿を変えていた。

右手にはパラソルを持ち、恵まれたボディラインを包むのは赤白チェックのビキニ。

麦わら帽子と浮き輪を持ち、ビーチサンダルを軽く鳴らす。その姿は、正しく夏を楽しむケモノ……!


「奔放初公開! タマモサマー現界――です!」

「……八神くん、これって」


……聞かないで。というか僕もその、非常識過ぎて……まるで意味が分からんぞぉ!

先生、そんなぼう然とした目でこっちを見ないで! いや、あの……えっと、僕が……ツッコむしかないよねー!


仕方ないので腹を決めて、すっと右手を挙げる。


「タマモ、あの」

「はいな!」

「どういうこと……!?」

「どういうこと、とは」


小首を傾げやがったぁ! というか、待て……よく見ると本当に、なんかいろいろ変わってるぅ!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「さて、振り返りましょう……決戦の舞台は北極。季節は初夏近いけど北極です」

古鉄≪夏だからってシェイプアップのやり方を間違えたタマモさんがどうなるか。そちらもお楽しみに≫


(お楽しみに)


恭文「そうそう、フェイトのPUPGチャレンジは着々と進行中……かなり高い確率でトップテン入りするように」

古鉄≪まぁ撃ち合い弱い族なのでそこからがキツいんですけど。でも頑張っていますよ≫

フェイト「ドン勝つ、ドン勝つ……ドン勝つー!」

アビゲイル「……今日はとんかつなの? あれもサクサクで美味しいわよね」


(ちょっと違うけど、今日の夕飯は美味しいとんかつで……しまった。
書き下ろしでなんか足りないなーと思っていたら、恭文(とま旅)のエピローグを忘れていた! また尺がー!
本日のED:ikuo『Belieber』)





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