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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第17巻経過報告:01(サンプルあり)(2018/5/28)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第17巻『男として』



古鉄≪というわけで、とまと幕間リローデッド第17巻が明日(2018/05/29)より販売開始。みなさん、何とぞよろしくお願いします≫


(よろしくお願いします)


古鉄≪今回は幕間本編三話、特別書き下ろし五話、あどべんちゃーパイロット版二話となっています。
今回は書き下ろしの方をご紹介。こちらはいろいろ盛りだくさんですからねぇ≫

恭文「アプリスクもちゃんとやりますよー。それで…………第二のソニックフォームが登場!」

フェイト「ふぇ!?」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「ちなみに、その……人員を引き抜かれたユニットの名前は。というか、誰が抜けたんですか」

「シンデレラプロジェクトの渋谷凛、アナスタシア」

「はぁ!?」

「だからあなた達にも言っているの」


それは、俺達765プロとも親しいアイドルユニットだった。だから分かるが、誰も人を裏切るとか、傷付けるとか……そういうタイプじゃない。

だからこそ、嫌でも突きつけられる。……ここから忍び寄る嵐の予感を。


「……どうも問題の根っこは、美城常務の周囲にありそうだから」

「………………はい!?」


嵐の予感を一旦置いといて、石川社長の発言にはツッコんでしまう。


「あの、どういうことですか。だって今の話だと、美城常務が原因で」

「そこまでの内情を、部外者の私が聞き及んでいる……その状況そのものがあり得ないのよ」

「社長が何か手を使ったとか、善澤さんから聞いたとかでは」

「一切ないわ。小耳に挟んだ程度なのよ」


……さすがに、それはおかしくないか? これは346プロにとっても恥部だし、渋谷さん達にも致命傷たり得る”スキャンダル”だ。

普通なら社内で修めるよう封殺するだろう。それを……小耳に挟むような、そんなレベルで広まりつつある?


「多分これ、情報操作よ」

「情報操作!?」


◆◆◆◆◆


「君達が聞いたのは、渋谷凛とアナスタシアがCPやその関係者を裏切り、クローネに入った……そういう話だろう?
常務も対抗馬たるCPを潰すため、妨害工作も兼ねて彼女達を引き抜いた」

「まぁ端的に言うと」

「もう一度言うが、そこは誤解だ。担当プロデューサーはもちろん、本人達にも……CPのアイドル達にも説明し、理解を得ている。
というより……CPが今度行う企画ライブでは、クローネメンバーも出演が決定しているんだ」

「…………つまり、協力体制はばっちり!?」

「その通りだ」


ちょっとちょっと……それは、全然話が違うじゃないのよ! ……そこでゾッとしたものを感じて、頭を上げた常務に視線を向ける。


「……常務の計画は、単純にアイドル部門をてこ入れするだけじゃあない。
美城の運営をより円滑にするものだったからね。それを快く思わない者達がいたんだ。その処罰も一応済んでいる」

「済んでいるの!?」

「あぁ。ただ、根も葉もない噂についての火消しは、これからという段階だったからね。
君達が聞いたのはそんな”ゴシップ”なんだよ」

「いや、でも……円滑なのが駄目って、それはどういうことですか」

「……………………彼らの目的は」


◆◆◆◆◆


「――な、なんでしょうか……島村様」

「いや、そんな様付けなんてしなくても! 普通に名前でいいですから!」

≪……無理に決まってるじゃないのよ。あんな外道を見せられて≫

「誰が外道ですか!」

≪アンタよ! アンタ以外にいないじゃない! アンタ以外に外道がいるの!?≫

「……一応いるけどね、ここに一人」


りん、そう言いながら僕を見るのはやめてよ。そんなに僕のことが好きなの?


「でも、同じ刀型デバイスでよかったです。もし杖(つえ)や西洋剣とかなら、ちょっと困ってましたし」

「刀、好きなんですか?」

「いえ、好きというより……”使い慣れている”ので」


――その瞬間、虚空が破裂する。その寸前で、ほぼ本能的に左へと身を逸(そ)らした。


「――!」


すると僕の胸元を鋭い刺突が掠(かす)め、卯月さんは光の如(ごと)く僕の脇を突き抜ける。

明らかに人間の身体能力を……反応速度を超えた一撃。

ゾッとしながらも卯月さんに向き直ると、その柔らかい身体は虚空を踏み締め、滑りながらも反転。


……その瞳はもはや別人だった。

抜き放たれた刃のように鋭く、冷たい温度。

さっきまでの卯月さんは、鞘(さや)に収められていた……そうとしか思えない豹変(ひょうへん)。


◆◆◆◆◆


身体を煽(あお)られながらも、一旦アルトを空へと放り投げる。

刃が翻る前に懐へ入り、拳に電撃を走らせながら胸元に左右の四連撃。卯月さんはそれをまともに食らうも、五発目の拳を両手で取る。

卯月さんもいつの間にか、刀を放り投げていて……すかさず顎が蹴り上げられ、僕の視界は強制的に天へと向き直る。


その間に一本背負い……関節を極(き)められているので、自分から飛んだ上で、空(あ)いた手で頭をガード。

首狙いで打ち込まれたローキックをガードし、大きく吹き飛ぶ。身体が急回転しながらも、何とか虚空を踏み締め、滑りながら起き上がる。

卯月さんはこちらの右側から踏み込み、側頭部目がけて左フック。それを両腕でガードし、今度はこちらが腕を取って……絡み突きながら右回し蹴り。


卯月さんの顔を蹴り飛ばし、更に顔面と胸元に両足で蹴り。それでも卯月さんは踏ん張り、強引に僕を引き寄せ……両目目がけて左指を突き出す。

咄嗟(とっさ)に卯月さんの腕から離れたところで、右での蹴り上げ。それを防御すると、今度は頭頂部に衝撃が走る。

蹴りをガードさせた上で、素早く足を下げての裏拳……軽くよろめくと、卯月さんが更が肘打ち。


それに煽(あお)られるように倒れ込みながら、サマーソルトキック。卯月さんの顎を蹴り上げ、そのまま幾度もバク転。

ようやく落ちてきたアルトを右手に掴(つか)み……突撃してきた卯月さん目がけて右薙一閃。


卯月さんも桃歌を振るい、お互いの剣閃が衝突する。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



古鉄≪というわけで、INNOCENT編……まぁ感想お返事でも言いましたけど、今回の美城常務達は完全に被害者≫

恭文「CPとも上手くやりつつあったところに入った横やりで、予想外のトラブルが発生。
そこを上手く解決って感じです。ちなみに常務も戦います」

フェイト「戦うの!?」

恭文「銃とナイフ、シラットで戦います」

フェイト「ミリタリー!?」


(中の人が少佐だしね)


恭文「それで卯月がまた……いい機会だからグラブルとかのアレに寄せればよかったのに」

卯月「だって、刀を使いたいですし……恭文さんとお揃いです♪」

古鉄≪………………≫


(真・主人公、神妙な様子で超巨大メイスをふきふき……ふきふき……)


恭文「続いてはまた別の書き下ろしです。こちらもいろいろ盛りだくさんだよー」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「まぁアイドルの前でこういうことを言うの、駄目かもしれないんですけど……油は美味(おい)しいんですよ」

「「「え……!?」」」

「もちろんドリンクとかみたいに、それ単体で極々飲むようなものじゃあないよ?」


ぎょっとするニューウェーブの三人には、そういうのとは違うベクトルだと補足しておく。


「そもそも料理における油分が、どういう役割を持つか。例えばサラダでは、野菜のぱさつきを抑えます」

「ドレッシングの基本だよな。……食材に潤いを持たせ、それ自体の風味で味を引き立て、さらには適度にコクを持たせる。
挙げるとしたらこんなとこか。そういや……ギャング時代に野外で作ったポップコーン、やたらと美味かったなぁ。バターをタップリ使ったんだけどよ」

「ポップコーンなら私も一家言ありますよ。バターではなくごま油などを使うと、また風味が和風によって美味(おい)しいんですよ」

「ごま油か! それは発想になかった……! つーかそう考えると、ポップコーンは油の味……油の風味や美味(おい)しさを楽しむ料理ってことか?」

「そういう側面はありますね。実際プリッツとかのサラダ味、”サラダ油を絡めた塩味”って趣旨らしいですし」

『えぇ!?』

「みんな、本当だよ。……サラダ油は結構高かった時代があってね。そのときに油を絡めて、塩をまぶしたせんべいが作られたんだ。
それで純日本風の塩味より、洋風のサラダ味とした方がお洒落(しゃれ)なのではってことで名付けられたの」


みんなも驚いていたけど、僕のサクッとした説明で納得してくれる。更に眼鏡がずり落ちていた矢吹さんも、何とか正す。


「な、なるほど……サラダ油そのものが今よりもこう、ブランド的価値を持っていた影響もあったんですね」


◆◆◆◆◆


「じゃあ続きに行こう。……この技を楓さんに披露したところ、テクニックのミニマルさが琴線に触れたらしくてねぇ」

――ふふふ……面白いじゃない。私もこの山を登ることにするわ――

「……と、ここから焼きそば技のバリエーションがいろいろと出てくることに」

『何やっているの、トップアイドル!』


みんな、そうは言うけど……知っているんじゃないの? 楓さんがどういう人間か。


「――楓さんはクールで大人っぽく見えるだけで、実際の中身は”二五歳児”と言って差し支えない」

『あぁ……うん』

「……誰一人として反対意見なしかよ」

「高垣さん、フリーダムですから」


シオンとショウタロスもどん引きなほど、予定調和な頷(うなず)き。

……やっぱりみんな、知っていたんだね、その子どもっぽさが生み出すあれこれを。


「しかも研究系アビリティがやたらと高く、こっちが一つ言うと大量に打ち返してくる負けず嫌いだ」

「それも……よく、分かるわ」

「そんな楓さんは”キャベツを焼くとき、その上に麺を載せて蒸し要素を出すと、キャベツの香りを甘みが出る”とか」

「それは俺もやってるぜ。たっぷりめがいいんだよな、たっぷりめが」

「”麺を軽く湯通しして、油を落としておくとヘルシーな仕上がりになる”……みたいな使える小技を持っていて」

「コーティングの麺を、あえてか!?」

「亜子、それはアリかもしれない。ソースとの絡みをよくするのも油の役割なら、野菜を炒(いた)める際に入れる油だけでいいんじゃ……という考え方もあるし」

「あぁ、そっか……」


そう……ただ、ここは単純なカロリー問題だけではなくて。


「実はこの湯通し、他にも意味があってね」


◆◆◆◆◆



「あ、そうそう。その手の混ぜ物アレンジなら、そばめしもアリですよ」

「そばめしか! そうだそうだ、あれも美味(うま)いよなぁ! 本牧(ほんもく)時代にはよく食べてたぜ!」


そこで、生唾を飲む音が聞こえる。……僕の真正面にいる矢吹さんから。


「プロデューサー、今『ごく』って……」

「な、何でもない……! 大体、どれも同じ粉末ソースなわけですし!」

「じゃあ粉末ソース、取っ払いましょう」

「えぇ、そうです! 同じ味なら………………へ!?」


ある意味この話の根幹をすっ飛ばす話題なので、矢吹さんもさすがに面食らう。


「ど、どういう……ことですか!? だって、さっき!」

「言うなら今までのは初級編……次からは中級編の味付けネタ。――世界の焼きそばに目を向けましょう!」

「世界の、焼きそばぁ!?」

「ま、まだあるんですか!? 日本(にほん)を語り尽くしていますけど!」

「そんな泉に質問だ」


鋭く指差し、重要なところをツツく。……恐らくみんなが、疑問にすら思っていないことを。


「そもそも日本(にほん)の焼きそばって……何で”ソース味”だと思う?」

「え………………!?」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


卯月「え………………!? これ、何か理由があるんですか!」

恭文「諸説あるし、推論が大きいところも否定できないけどね。
……こんな感じで、メシバナも頑張るとまと幕間リローデッド第17巻、何とぞよろしくお願いします」


(とまと幕間リローデッド第17巻は明日(2018/05/29)販売開始。みなさん、何とぞよろしくお願いします。
本日のED:KNOCK OUT MONKEY『BREAK』)






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