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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とまとのグルメ第1巻経過報告:01(サンプルあり)(2018/3/18)



古鉄≪というわけで、とまとのグルメ第一巻の経過報告です。
こちらは2018/03/30発売予定。みなさま、何とぞよろしくお願いします≫


(よろしくお願いします)


古鉄≪こちらのコンセプトは以前もお話しましたけど、改めて説明します≫




・タイトルから分かる通り、孤独のグルメ的なお話。

・とまとキャラが日常の中でご飯を食べる短編中心。
巻を跨いで話が続く、今までの同人版とは違う形にする。

・時系列は基本バラバラ。恭文に限らず、とまとで今まで出てきたキャラのとある一日を切り取っていくオムニバス形式。

・一巻で十三話前後の短編を収録予定。

・価格は一巻500円(別途消費税あり)。



古鉄≪――という感じです。こちらは単純にお店に出向いて食べる……というだけではなく、いろんな形を想定しています。
今回だけでも道ばたでの歩き食いとか、料理も交えた食事とかもありますので≫

恭文「なお時系列については、サブタイが『年代/サブタイ本文』という形で説明を入れています。
一応冒頭に簡単な状況説明も入れているので、とまと本編と合わせて読むとより楽しめるかと」


(とりあえず自由……自由に)


恭文「HP版でもやった話を同人版用に調整して、四話ほど入れています。
……なお、一話は短編としては長すぎたので、真っ二つに分けて」

古鉄≪あと二つほど、そういう話もあります。現在十話まで完成……今回は書き下ろし部分を中心に見てもらえればと思います。それではどうぞー≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


引っ越し業者さんを送り出し、しっかり戸締まり。……それで改めて、久々に手に入れた自分一人だけの城を見渡す。


「ここでなら、魔術の修行も気兼ねなくできるね」

≪えぇ。それにエアブラシ塗装も≫

「それが何よりも嬉(うれ)しい……!」


ミッドチルダだとガンプラバトルはすぐにできないけど、でも模型制作で気を使わなくて済むのは実に嬉(うれ)しい。

フェイトの天然横やりも、リンディさんやアルフさんのあれこれも、これからは一切なし! やりたい放題だー!


「まずは何を作るかなー。しばらくは仕事も入っていないし、のんびり趣味に走れるよ」


そう言いながらベランダに出る。ベランダもテラスみたいに広いから、テーブルを置いて食事もできる。

ここからだと中央本部もほぼ障害なしで見えるから、夜景も奇麗だろうね。


今日からはここで一人暮らし……いや、アルトと一緒だから二人暮らしだ。修行もそうだけど、これもまた独り立ち……頑張ろうっと。


≪それでフラグを立てた女性も連れ込み放題ですね。あ、私は邪魔をしないよう注意しておきますから≫

「その発言が既に邪魔だって気づいてくれないかなぁ……!」


というか、フラグって……だってあの、僕にはフェイトがー! いや、なんかもう全然駄目だけど!

アバンチュールとか……しちゃっているけどー! でも駄目なの! それはあの、えっと……定めたゴール地点は一つだから!


◆◆◆◆◆


「頂きます」


ポンジリを袋から取り出し、早速頂くわけで。……ポンジリの先頭をかじる。


「……あ、やっぱ美味(おい)しい」


焼きたてってことを加味しても、プリプリとした食感と脂が最高ー。

あとはタレ……タレがいいんだよなぁ。でもこの素材なら、塩もいけそう……今度試そうっと。


さっとポンジリを食べた後で、次はメンチカツ。ちっちゃいソース袋を開封して、ソースをかけて……サクッとかじる!

うーん、衣がざくざくだぁ。中のお肉もいわゆる粗びきで、食べ応えがあるなぁ。確かにこれなら、おやつ・夕飯と万能選手だ。

それにソースがいいんだよね、ソースが。ソースってこう、これ自体が……男の子の味なんだよね。


空の青さと二つの月を見上げ、それをまたスパイスとしてゆったり味わっていく。ただ……。


「……ソースかぁ」

≪えぇ≫

「ソースなんだよ」

≪どうしました?≫


僕さぁ、ソースというと……やっぱり、ご飯なんだよ。ソースをかけた揚げ物を食べて、ご飯で追っかける……最高だよね。

このメンチカツが余りに美味(おい)しすぎたせいかもしれない。言うならコレはオードブル。だから、だから……!


「お腹(なか)が……空(す)いた」



◆◆◆◆◆


「アジフライ定食、一つお願いします」

「アジフライ定食一つ……以上でよろしいでしょうか」

「はい」

「アジフライ一つー!」


注文を終えて、ようやく安堵(あんど)する。ウェイトレスさんが下がってから、携帯を取り出しメールチェック。もちろんマナーモードです。

このレトロな佇(たたず)まいに、電子音なんて似合わない……でも、携帯を弄(いじ)る姿もやっぱり似合わないかもしれない。

とりあえずフェイトやなのは、はやて、仕事中のヒロさんとサリさん……知り合いからたっぷり来ているのを確認してから、すぐ携帯を仕舞(しま)う。


穏やかに……ただあるがままに、この店の空気に溶け込んでいこう。今は、それだけでいい。


「はい! スペシャルボーモセット、おまちどおさま!」


スペシャル……後ろで届けられた注文を見やり、ギョッとする。

楕円(だえん)形の大きめのお皿に、メインとサラダがぎっしり詰まっていた。


ライスは大きめのお茶わん。

メインはハンバーグ、エビフライ二本、ミニカツ。

そのメインの上に、千切りキャベツとパセリ。右脇にはケチャップスパゲティ。更にみそ汁も追撃してくる。


両手を合わせ、勢いよく食べる大学生くらいのお兄さん……なお、その連れらしき二人も同じボーモセットだった。

慌ててメニューを再度取り、確認……あのボリュームで九〇〇円? 格安もいいところじゃないか。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪まぁまずはジャブとして、私達のお話ですね。なおこちらはミッドに引っ越してきた直後です≫

恭文「あの頃は平和だった……」


(まさか一年後、あんな騒動が巻き起こるとは)


恭文「じゃあ次にいくよー。今度は僕以外が主軸なのも……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「こうなったらヤケだ……! 何が何でもマスターしてやる!」

「うむ、その意気じゃ。……ほんじゃあ、もうちょっと続けるかのう」

「うぅ……ヤスフミ、しっかり!」

「お前さんも静かにせぇ!」


するとガッツポーズをしたフェイトに対し、叩(たた)き棒での袈裟一閃……フェイトは地面へと派手に倒れた。

そんなフェイトを呆れるかのように、滝の水音が激しく響き渡る――。


「というか、お前さんがワタワタするから、ボンの集中が微妙に乱れ取るっちゅうに!」

「ふぇ!?」

「よし、決めた! お前さんも修行じゃ! 通常コースでまずは座禅! 服を脱げぇ!」

「いや、それはあの……ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


あの、獅子路様……フェイトも五月蠅(うるさ)い! 座禅に入ることすらさせてくれな……!?


「うぎゃあああああ! なんか、手に肉球がぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「ふだらぁ!」


――またも獅子路様の一閃を食らいつつ、修行は進む。


◆◆◆◆◆


帰り道にあるスーパーに。


「いらっしゃいませー」


外とは真逆に明るく、でもどこか安心感もある照明。それにホッとしながらも、まずは精肉コーナーに。


思えばこのスーパーに入るというのも、一度会社が潰れてから経験したこと。

ここの営業時間は午前九時から午後十時まで……ブラック企業に勤めていた間は、その時間に帰宅することは一切なかった。

日曜日も買い置きのインスタントとかで、どうにかしていたからなぁ。やっぱり今は幸せだった。


そう、幸せだった。……タイムセールの嵐を生き残り、半額となった肉達がいるからな!

今日はがっつりスタミナを付けたいし、タンドリーチキンにするか。二五〇グラム定価三九〇円だが、今は一八〇円だ。

あ、明日に備えてブタの生姜焼きと……牛ロースのスパイス焼きも確保しておこう。


次は鮮魚コーナーを覗く。こちらはさすがにないなぁ……と思っていたら、トラウトサーモンの詰め合わせがあった。

下に大根のツマをびっしり敷き、ぶつ切りされたサーモンがたっぷりと盛られている。三〇〇円の定価がこちらも半額。

……タンドリーチキンは明日の朝に食べよう。そう予定を変更しながら、サーモンを確保。


(そうだ、俺は……ガッツリじゃなくて、今日はさっぱり行きたかったんだ。ほら、蒸し暑いしさ)


そう自分に言い聞かせ、他の場所を見繕う。


◆◆◆◆◆


卓上のメニューを二人でチェック。


チャンポンと皿うどんを軸として、餃子や春巻き、唐揚げなどのサイドにご飯、あとはお酒などのドリンク類……基本に忠実な布陣だと思う。

いえ、外食はさほどって感じなんだけど、大まかな……大まかな図式は分かるから。


更に壁には、昼食ランチセット(十一時〜十五時)と銘打たれたものも。

チャンポンか皿うどんに、ライスとお新香が付く……なお皿うどん限定でスープもプラス。

まぁそうよね。チャンポンにスープって……スープ被(かぶ)りって……あ、皿うどんは麺の柔らかさも変えられるのね。


硬麺と軟麺……硬麺はあれよね、パリパリのやつ。でも、柔らかいのって初体験かも。

こう、茹(ゆ)でた麺なのかしら。皿うどんというか、冷凍食品で食べたあんかけ焼きそば? あんな感じになるとか。


……どうしよう、チャンポンのつもりだったのに、皿うどんが気になる。というか、スープのカロリーを気にしてしまった。


「皿うどん……いえ、単品もありますよね。皿うどんとライスで炭水化物被(かぶ)り」

「偉い人はこう言った。炭水化物+炭水化物ほど美味(おい)しいものはないと」

「誘惑するのはやめてください……!」


そうよ、アイドルなんだから……そんな誘惑には打ち勝たなきゃ。なのでさくさくっと注文を決める。


「すみません」

「はいー」


恭文さんが右手を挙げて、四十代くらいの女将さんを呼び止め、メニュー表を指差しつつ注文。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「とまぁ、大事な食事シーンを省く形になったので、実に……うん」

古鉄≪ここもまた今後勉強していきましょう。ではこんな感じで進めていくとまとのグルメ第一巻、近日発売開始です≫

恭文「今までと違ってさっくりどこからでも楽しめる感じにするので、何とぞよろしくお願いします」


(よろしくお願いします。
本日のED:Aimee Blackschleger『No differences』)






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