作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっとII 第8巻経過報告:01(サンプルあり)(2018/3/10)
古鉄≪というわけで、インフィニットII第8巻の感想お返事です。なお次巻でこの長い物語も一区切りとなります≫
恭文「今回はその前段階……さぁ、準備するぞー! あーれーるーぜー」
古鉄≪それはもういいですから≫
恭文「あ、そう? では、早速サンプルをどうぞー!」
古鉄≪現在(2018/03/10)、本編七話が仕上がり、書き下ろしは短編一話が終了。あとちょっとですね≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『起こっているから僕が来たんだよ。奴らを制圧するもう一つの理由、できちゃったんだから』
『その、バーチャル世界の状態を把握するため……ですわね』
『もちろん八神恭文、おのれの力も借りたい。瞬間詠唱・処理能力なら、もっと詳しい把握も可能だろうから』
『……分かった。ただそれもやっぱり』
「話は済んだか?」
そう、ジッと待ってくれている金ぴか達だ。なので金ぴかには……特に感謝を伝えておく。
「ごめんね、待たせちゃって。こっちは大丈夫だから……あと、シャルロットは僕のメイドじゃないので」
「では始めるか。主人の前で恥を欠かないように努めることだな、小娘」
「はい!」
「揃(そろ)って無視するなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「何を言っている。……金髪の長い髪に、淫靡(いんび)さを思わせる肉感的な体つき……正しく貴様の好みドンピシャではないか! 雑種ぅ!」
「言い切るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ちょ、やめてよ……みんな、その目はやめて! 僕に疑わしい視線を向けてこないで! いや、違う!
これは納得の視線だ! やっぱりかって顔をしてる!
『……』
マドカなんてアレだよ、化け物を見るかのような目でこっちを見てきているよぉ!
『お前、スコール・ミューゼルが趣味だったのか……!?』
「あれは論外だよ!」
あ、でもそういう理由だったのね! それならまだ納得……できない! 全くできない!
◆◆◆◆◆
「あなたはライアーやブレイヴピオーズ達を害虫と言った。でも同時に、この世界は余すところ我の庭……とも言った。それは正しい。
……昨日の馬鹿騒ぎを見て、改めて感じたから。やっぱりわたし……アイツらが許せないみたい」
『シャル……』
「一夏も、金閣寺が見られなくなったし?」
おどけながら改めて思い出す。それはおぞましい『再生』であり、壊れてしまった嘘であり……。
しかもライアーはそれを、自分の作る世界を体現したものだと誇ってもいた。
その行き着く先があんなお猿さんなら……断じて認めない。
「では更に問おう。この物と人に溢(あふ)れすぎ、醜悪なる世界をなぜ守ろうとする。なぜ正義を貫こうとする」
「正義?」
その言葉にはつい、自嘲を浮かべてしまう。正義……正義かぁ。そう言えば考えたこともなかったと、身勝手な自分を思い知る
「なんだ、違うのか」
「そうだね……確かに世界は醜悪だ。そもそも悪人がいないなら警察だっていらないし、わたし達だってここにはいない。
世界を救ったって、右も左も悪いことを考える奴ばっかりなのは変わらない。正直ウンザリするよ。でも……」
ちょっとだけ御主人様を見上げてウインク。それから、ペンタン達を……みんなを右手で差して言い切る。
◆◆◆◆◆
そこで、ベルトちゃん達が次々とモニターを展開。
そこに映るのは、ほの暗い玉座に座った……【織斑一夏】だった。
「ライアー・サマンワ!? ブルー・ティアーズ、みんなもこれは」
≪つい今し方、各局の電波をジャックした模様です。時間にして約五分……≫
『聞こえるか、旧世界にしがみつく哀れな迷い子達よ。この俺の……天上人織斑一夏の声に耳を傾けてほしい。
今すぐに足を止め、この俺の声に、この俺の一挙手一投足に注目してほしい。さすれば新世界にて、天上人の寵愛(ちょうあい)を授かれるだろう』
≪こんな妄想を、定期的に垂れ流してるよ。まだ本題には入っていない。……イチカ、凄(すご)いねー。これで世界的有名人だ≫
≪よめー≫
「全然嬉(うれ)しくねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! つーか勝手に人のプライバシーを踏みにじってくれやがってぇ!」
「まさかIS学園以上の悪が、この世に存在していたとは……!」
でも、こうくるかー! つまるところ、アレでしょ? ようは……。
「宣戦布告ですね。……御主人様」
「本当に時間がないってことだ」
というわけで……急げ急げ! 全員でダッシュ! タマモは体力関係がほぼ一般人なので、僕がおんぶして……レッツゴー!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
卯月「な、なんだか大変なことになっています……!」
恭文「いつものこと……で、なぜおのれがここに!」
卯月「茨木ちゃんに新作デザートの差し入れです♪」
ちづき「へごへご〜♪」
(見よ、この素晴らしい笑顔を)
茨木童子「小娘、なかなかできるようになったな。あとで褒美をやろう」(ずさー!)
ちづき「へご?」
茨木童子「もちろん貴様にもだ。しかしお前もよく見ると、なかなかに愛らしい顔つきだな」
ちづき「へご〜」
(イバラギン、ぷちどるも好きなようです)
茨木童子「この、桜めれんげというのは美味しそうだな」
卯月「それは一押しなんです。色合いから引きつけられますよね」
古鉄≪というわけで、続いてはそんな春らしいシーンです≫
恭文「嘘だよね! 劇中は梅雨時期だよ!?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「お姉ちゃん、いわゆる呪(のろ)いの書に生まれた頃から取り付かれていてね。闇の書っていう魔法文明の遺産」
どうやら束さんに隠し事は通用しないと、分かってくれたらしい。幾度めかのスキャンを受けながら、自然と漏らしてくれた。
「でも書からかかる負担が大きいせいで、神経性の麻痺(まひ)を患っていてさ。歩けなかったんだ」
「……だから、病院にもちょくちょく通っていた感じ?」
「入院もね。お姉ちゃんの検診とかに付き添うとね、どうしても……意識しちゃうんだよ。
白い廊下や壁、清潔さを重視した他とは違う匂い。そこにいるお姉ちゃんは、いつも通り笑うんだけど……でも、とても儚(はかな)く見えて。
今みたいに、ずっと一緒にいられる未来が見えなくて。……僕が、本当の姉弟じゃないせいもあっただろうけど」
それで、どうしても思い出すかぁ。家族が……大切な人の命がじわり、じわりって消えていく感覚を。
≪恭文くん……≫
「……やっくんは幸せなんだね」
だから、自然とそう口に出ていた。
≪ちょ、博士!?≫
「家族を家族と認識して、愛することができる。失うことに恐怖する。それは……私から見れば十分幸せだよ」
ふだんより少し静かにそう告げながら、手を淡々と動かし続ける。
やっくんの深いところ、触れちゃったしね。だったら私も札は晒(さら)さないと。
◆◆◆◆◆
ターミナルでの作業も軌道に乗り、各自相応の休憩を取り始めた頃合い……私もまた、一人でぶらっと探索に出た。
なお単純な遊びというわけでもない。近隣の区画で誰かしらが迷子になったときに備え、地理関係は把握しておこうという話だ。
ここにいても、教師の仕事は変わらない。そうして私がたどり着いたのは……。
(オフィウクスの言う通りだったな……ん)
一軒の牛丼屋。チェーン店的佇(たたず)まいだが、頼んだ牛丼はなかなかの美味(うま)さだった。
(そうそう。こういう、ざっけない味でいいんだ)
肉の固さとうまみは私好み。米の質もいい。正しく英気を養うにふさわしい牛丼だろう。……また一口書き込み、気合いを入れ直す。
牛丼が美味(うま)いと思えるうちは、まだ何とでもなる。人間が前に進むのなんて、こんな単純なことでいい。
◆◆◆◆◆
「ヤスフミー!」
慌てた様子でフェイトが駆け寄ってくるので、それを受け止めよしよし……うん、久々の出番で嬉(うれ)しいんだねー。
「よかったぁ! 本当に無事だったぁ! 分かってはいたけど、心配したんだよー!」
「ごめん。ちょっと準備もあってね」
ロビーだってことも構わず甘え、唇に甘いキスを送ってくれる彼女には、一応……あ、ありがとうと僕からもキスを送る。
「あうあう……! 恭文、ぼくが隣にいるのを忘れてないですか!?」
「あ、羽入ちゃんもえっと、お久しぶり」
「扱いが軽すぎるのです! ……ぼくと梨花はもう、恭文とは一心同体だと言うのに」
「ふぇ!? と、ということは、えっと……」
「あ、うん……その、責任を取るので、どうか」
「そうだよね……うん、分かってたもの。大丈夫……彼女として頑張るよ」
フェイトがすんなり受け入れてくれるのを見ると、心が痛い……! 僕、やっぱり戻れないところにいるのかも!
――とにかく一旦場所を移し、区画の会議室に。フェイトはここへの出入りがすっかり手慣れているようで、とてもスムーズだった。
ただ、問題があるとすれば。
「お、きたか……テッキイッセンマンさんよぉ」
「おーっす」
「あははは……フランス以来って言うべきかなぁ」
……そこに山田先生とダリル・ケイシー、フォルテ・サファイアとタマモがいたことだよ!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪というわけで、私達もちょこっとだけ出番があります≫
恭文「よっしゃああああああああ!」
(蒼い古き鉄、ほぼほぼ一巻分の出番がまた欲しいらしい)
恭文「なお、次巻の方は二話分くらい仕上がっている感じです。なんとか終わりそうだなぁ」
古鉄≪そして私達がラスボスを撃破するんですね、分かります≫
卯月「しちゃ駄目ですよね!」
恭文・古鉄≪「なんで?」≫
卯月「疑問を持たないでくださいー! うぅ……こうなったら……御主人様! そんなこと言ったらお仕置きですよ!?」
(突然覚醒するメイドさんスタイル)
恭文「……卯月のメイド、実は好きなんだよねぇ。愛らしいし」
古鉄≪いいものですね。私も好きですよ。見ていて花がありますから≫
卯月「あれ、喜ばせてる!?」
(実はファンになっていた蒼い古き鉄であった。
本日のED:松任谷由実『春よ、来い』)
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