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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間第8巻販売開始です&サンプルもあるよ(2012/10/30)



古鉄≪というわけで、幕間第8巻です。表紙は今までの仕様ですが、イラストや挿し絵も頑張って描いております≫

恭文「そこはまぁ、なんとか。大分慣れてきたし……というわけでサンプルですっ!」

古鉄≪まずはここからいきましょう≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


アイドル候補生であるみんなは、お仕事と言えるお仕事はほとんどない。だからこそ、みんなで和気あいあいかもだけど。

オーディションとレッスンが中心で、僕達もプロデューサーとしてその様子を覗いてみる。

765プロのあるたぬきビルの上階には、それ用のスタジオがいくつか設けられていて、レッスンもそこで行う。


みんなのリーダー格であるらしい律子さんが指導員代わりで、練習曲名は『The world is all one!!』。しかもダンス付き。

みんなでうたう曲を練習中なんだけど……え、ちょっと待って。資料を見ながら疑問が出てきた。


「あー、ちょっと待って」

「なに、恭文君」

「まず一つ……なんでデビューしてるかしてないかって感じなのに、オリジナル楽曲っ!?」


僕はこの曲、聞いた事がない。恐らくはみんなのために作られた曲なんだけど、これはありえない。

だって……ほら、うたう場がないわけだから。作るのにもお金かかるだろうし、なぜここまでする。


「あー、そこは社長のツテでね。社長はあっちこっちにコネクションがあって」

「だから亜美達、今からミニライブできるくらいはレパートリーあるんだー」

「マジですかっ! じゃあいっそライブとかで宣伝した方がいいんじゃないのっ!?」


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恭文「幕間の方でもアイマス推し。OOO・Remixとは違う、本編軸で絡んだ時の話です」

古鉄≪記念小説で言われたところですね、まぁ時間軸は変わってますが≫


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「あ、社長。おかえりなさい」

「うむ、ただいま……むむむむむっ!」


社長はいきなり荷物を脇へ置き、そのままあの人へ詰め寄る。そうして。


「ティンと来たっ!」

「え、なにっ!? このおじさまっ!」


あの言葉は……まさかと思っていると、社長があの人を指差した。


「君、我が765プロのアイドルにならないかっ!?」


やっぱりー! あの様子だから、絶対そうくると思ってたっ!


「というか、なりにきたのだろうっ!」


いやいや、その理屈はおかしい……おかしくないっ! おかしくないよ、これっ!

よく考えたら事務所に知らない女性が来てるから、アイドルになりたいって来たように見えるしっ!

私達的には納得なんだけど、状況が飲み込めないあの人は首をかしげた。


「……はい?」

「社長、それ無理ですからっ! 話を聞きましょうっ! というか、聞いてくださいっ!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪そして社長は決してブレない≫

恭文「どんだけだろう、うちの社長」

古鉄≪ただ結構平和なのに、やっぱりトラブルは起こるわけで≫


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「千早」


その子はハッとしながらこっちへ振り向く。


「プロデューサー!」


一瞬千早の表情が険しくなるけど、すぐに僕の荷物を見て苦笑する。


「フェイトさん達は」

「来てない。……ここへ来るのは、フェイトにも言ってないから」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪浮気ですか≫

恭文「違うからっ! てーか元の文章から変えてるでしょ、これっ!」

古鉄≪真実を隠すためです≫

恭文「隠してどうするっ!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「おまたせしました」


もう料理ができたみたい。ウェイターさんが料理を、私達の前へ置いてくれる。

プロデューサーはオムライスで、私はハヤシライス。一緒に置かれたスプーンを手に取り、巻かれたティッシュをさっと取る。


「「頂きます」」


あんまり期待はせずに一口食べたところ……思わず目を見開いた。


「美味しい」


口の中で優しい旨みがたくさん広がって、それがご飯と絡むとまた凄い味になる。

豪華ではないかもしれないけど、とても丁寧で温かい味。私、食にも疎いし興味がないけど……これは好きかも。


「でしょ? 目立たないお店だけど、おすすめなのよ」


そう言ってプロデューサーさんがオムライスを食べると、美味しいらしく表情がほころんだ。

……よく見るとプロデューサーのオムライスも、オーソドックスなタイプだけど美味しそう。

デミグラスソースがかかっていて、チキンライスを包むたまごはとろとろ。


そのとろみがチキンライスに絡んでるのは、私でも食欲をそそられる光景だった。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪やっぱり浮気じゃないですか≫

恭文「違うからっ!」

古鉄≪そんなに巨乳フェチ疑惑が辛いんですか? だから≫

恭文「それ以上言うなっ! 千早が修羅になるっ! ……次に行こう」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「きゃっぴぴぴぴー♪」


そう思っていた時期が僕にもありました。……あんな話をした翌日、いきなりピンクフリフリなワンピースを着た、奴が入ってきた。

奴は明らかに作った声を出しながら、事務所内にいたみんなへウィンクしながら両手をパッと挙げる。


「みんなー、おはようなりよー。みんなのアイドルなりよー♪」


……服は可愛い。奴もまぁ、可愛いと言えば可愛い。でもその……なんだろう、いろんなものが交じり合って、凄いビジュアルになっている。

さっきまで双子がキャーキャー騒いでいたのに、みんなもそれに乗って笑っていたのに、場が一気に静まり返る。

なんだろう、これ。全然ナチュラルじゃないから? 明らかにキャラ作ってるから? 無理矢理感が痛い。


いや、もっとこう……フェイトたちもこっちを見ないでよ。『なんとかして』ってアイサイン送らないでよ。

よし、ここは律子さんに任せよう。我ながらいい提案だ。というわけで律子さんへ、『任せました』と両手を動かしサイン。

それに気づいて律子さんが慌てた顔で両手をパタパタ動かし、『無理』と返してきた。僕もすかさずお返事開始。


『無理とかないですから。あなたの方が付き合い長いでしょ』と……どうして即興のサインで、会話とかできるんだろう。

そんな疑問を抱きつつも、二人で両手をパタパタと動かし押し付け合い……もとい、コミュニケーションを続ける。


「あれー? どうしたなりかー。みんなもしかして……わたしの魅力に悩殺されちゃったなりかー♪ きゃは〜♪」


あぁもうやかましいっ! おのれが如何に安全着地できるかどうか、今必死に考えてるとこなんだよっ!

さすがの僕もこれは叩けないんだよっ! 本気具合が凄すぎて、律子さんですら憎まれ口叩けないんだよっ!

繊細かつ大胆に触れていかないと、王子様路線を更に突き進みそうで怖いんだよっ!


お願いだから僕達のそういう複雑な感情を察してよっ! 無理だろうけどさっ!


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古鉄≪……あなた、相変わらず追い詰められますね≫

恭文「言わないで。お願いだから言わないで」

古鉄≪それで当然事件は続きます≫


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「でも恭文君、最悪ゾーンだって言う割には普通よね。気のせいなんじゃないの?」

「そんな事ありませんよ。昨日今日と行き帰りで……そして春香のせいであらぬ誤解を受け」

「……ごめん。私はなにも分かっていなかった」

「てゆうか今までのパターンだと、そろそろ大きな」


その瞬間、僕達の数メートル先で突如黒い車が停止。そこから黒服の連中が出てきて、通りがかったっぽい女の子に手を伸ばす。


「な……お前らなんだっ!」

「ちゅちゅっ!」


その子は頭に乗っていたハムスターを必死でかばいながら男達に抵抗するけど、数人がかりじゃあ……そう、数人がかりじゃあ無理。

なので僕はすぐさま突撃し、ソイツらに飛びかかりながら右足で蹴り。頭をけり飛ばしつつ連中を転がした。

それと同時にその子まで倒れないように、右手でしっかり肩を掴みながら着地。


その子は黒いポニテを揺らしながらたたらを踏むけど、僕が支えた事でなんとか無事に済んだ。


「え、あの……お前なんだ?」


黒髪を揺らしながらこっちを見てくる子に向かって、不敵に笑いながら右手をスナップ。


「正義の味方ってやつ? シチュ的にさ。……さて」


僕はその子を優しく下がらせつつ、後を追いかけてきた律子さんへパス。そのまま右手を横に振るい、そのままスナップ。


「お前ら、一体どういうつもりだろうね。どう考えてもこれ……犯罪なんだけど」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「……やっぱりかぁ」

古鉄≪もういつものパターンですよね、これも≫

恭文「もう慣れてしまったよ、僕は」

古鉄≪それでこんな一幕もあります≫


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去年アイアンサイズとか抜かす連中が出て、その中で僕は現実の重さというやつを知った。

それが正義として扱われる世界に恐怖もした。だけどそれが納得できず、僕は全てをバラしてやった。

結果GPOへは正当な評価が下され、フェイト達は嘘つきの烙印を押された。だけど撤退は変わらなかった。


それでもシルビィ達は『独り立ち』に必要な事だからと納得し、新しい世界へ旅立っていった。

リンディさんとアルフさんは発狂し、僕を責め立てた。でも……それすらも僕にとって糾弾材料。

メディアにそれを流した結果、リンディさん達の立場は更に悪くなった。てーか降格されたよ。


アルフさんなんて用事でミッドへ出た途端、石を投げられ大怪我するほどだ。おかげで絶縁状態だけど。

フェイトとは変わらずデートと毎日の通信を続け、それなりに幸せな日々を送る。ただ……悩みがないわけじゃないけど。例えば。


「ねぇなぎ君、やっぱりうちに入らない? なぎ君なら」

「静かに」


ここはミッドの倉庫街――密輸犯の張り込み中に、ギンガさんがアホな事言い出す事とか?

そりゃあ倉庫の屋根に這いつくばりながら、デコピンもするさ。


”なぎ君……痛い”

”僕への愛だと思って、おとなしく受け入れよう”

”最悪だよっ! DV男の言い訳だよ、それっ!”

”大丈夫、ギンガさんとは付き合ってないから”

”付き合ってなくても暴力だよっ!?”


デコピン一つで責め立てられる――嫌な世の中になったものだと思う。てーか涙出そうだよ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪もうギンガさんも引き受けましょうよ≫

恭文「無理だからっ!」

古鉄≪あなたならできますよ、きっと。……とにかくこんな感じで、幕間第8巻は進みます。みなさん、ぜひお手にとっていただければと思います≫

恭文「よろしくお願いします」


(というわけで、またまた同人版発売です。みなさん、よろしくお願いします。
本日のED:UVERworld『儚くも永久のカナシ』)





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