作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間第8巻販売開始です&サンプルもあるよ(2012/10/30)
古鉄≪というわけで、幕間第8巻です。表紙は今までの仕様ですが、イラストや挿し絵も頑張って描いております≫
恭文「そこはまぁ、なんとか。大分慣れてきたし……というわけでサンプルですっ!」
古鉄≪まずはここからいきましょう≫
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アイドル候補生であるみんなは、お仕事と言えるお仕事はほとんどない。だからこそ、みんなで和気あいあいかもだけど。
オーディションとレッスンが中心で、僕達もプロデューサーとしてその様子を覗いてみる。
765プロのあるたぬきビルの上階には、それ用のスタジオがいくつか設けられていて、レッスンもそこで行う。
みんなのリーダー格であるらしい律子さんが指導員代わりで、練習曲名は『The world is all one!!』。しかもダンス付き。
みんなでうたう曲を練習中なんだけど……え、ちょっと待って。資料を見ながら疑問が出てきた。
「あー、ちょっと待って」
「なに、恭文君」
「まず一つ……なんでデビューしてるかしてないかって感じなのに、オリジナル楽曲っ!?」
僕はこの曲、聞いた事がない。恐らくはみんなのために作られた曲なんだけど、これはありえない。
だって……ほら、うたう場がないわけだから。作るのにもお金かかるだろうし、なぜここまでする。
「あー、そこは社長のツテでね。社長はあっちこっちにコネクションがあって」
「だから亜美達、今からミニライブできるくらいはレパートリーあるんだー」
「マジですかっ! じゃあいっそライブとかで宣伝した方がいいんじゃないのっ!?」
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恭文「幕間の方でもアイマス推し。OOO・Remixとは違う、本編軸で絡んだ時の話です」
古鉄≪記念小説で言われたところですね、まぁ時間軸は変わってますが≫
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「あ、社長。おかえりなさい」
「うむ、ただいま……むむむむむっ!」
社長はいきなり荷物を脇へ置き、そのままあの人へ詰め寄る。そうして。
「ティンと来たっ!」
「え、なにっ!? このおじさまっ!」
あの言葉は……まさかと思っていると、社長があの人を指差した。
「君、我が765プロのアイドルにならないかっ!?」
やっぱりー! あの様子だから、絶対そうくると思ってたっ!
「というか、なりにきたのだろうっ!」
いやいや、その理屈はおかしい……おかしくないっ! おかしくないよ、これっ!
よく考えたら事務所に知らない女性が来てるから、アイドルになりたいって来たように見えるしっ!
私達的には納得なんだけど、状況が飲み込めないあの人は首をかしげた。
「……はい?」
「社長、それ無理ですからっ! 話を聞きましょうっ! というか、聞いてくださいっ!」
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古鉄≪そして社長は決してブレない≫
恭文「どんだけだろう、うちの社長」
古鉄≪ただ結構平和なのに、やっぱりトラブルは起こるわけで≫
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「千早」
その子はハッとしながらこっちへ振り向く。
「プロデューサー!」
一瞬千早の表情が険しくなるけど、すぐに僕の荷物を見て苦笑する。
「フェイトさん達は」
「来てない。……ここへ来るのは、フェイトにも言ってないから」
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古鉄≪浮気ですか≫
恭文「違うからっ! てーか元の文章から変えてるでしょ、これっ!」
古鉄≪真実を隠すためです≫
恭文「隠してどうするっ!」
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「おまたせしました」
もう料理ができたみたい。ウェイターさんが料理を、私達の前へ置いてくれる。
プロデューサーはオムライスで、私はハヤシライス。一緒に置かれたスプーンを手に取り、巻かれたティッシュをさっと取る。
「「頂きます」」
あんまり期待はせずに一口食べたところ……思わず目を見開いた。
「美味しい」
口の中で優しい旨みがたくさん広がって、それがご飯と絡むとまた凄い味になる。
豪華ではないかもしれないけど、とても丁寧で温かい味。私、食にも疎いし興味がないけど……これは好きかも。
「でしょ? 目立たないお店だけど、おすすめなのよ」
そう言ってプロデューサーさんがオムライスを食べると、美味しいらしく表情がほころんだ。
……よく見るとプロデューサーのオムライスも、オーソドックスなタイプだけど美味しそう。
デミグラスソースがかかっていて、チキンライスを包むたまごはとろとろ。
そのとろみがチキンライスに絡んでるのは、私でも食欲をそそられる光景だった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪やっぱり浮気じゃないですか≫
恭文「違うからっ!」
古鉄≪そんなに巨乳フェチ疑惑が辛いんですか? だから≫
恭文「それ以上言うなっ! 千早が修羅になるっ! ……次に行こう」
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「きゃっぴぴぴぴー♪」
そう思っていた時期が僕にもありました。……あんな話をした翌日、いきなりピンクフリフリなワンピースを着た、奴が入ってきた。
奴は明らかに作った声を出しながら、事務所内にいたみんなへウィンクしながら両手をパッと挙げる。
「みんなー、おはようなりよー。みんなのアイドルなりよー♪」
……服は可愛い。奴もまぁ、可愛いと言えば可愛い。でもその……なんだろう、いろんなものが交じり合って、凄いビジュアルになっている。
さっきまで双子がキャーキャー騒いでいたのに、みんなもそれに乗って笑っていたのに、場が一気に静まり返る。
なんだろう、これ。全然ナチュラルじゃないから? 明らかにキャラ作ってるから? 無理矢理感が痛い。
いや、もっとこう……フェイトたちもこっちを見ないでよ。『なんとかして』ってアイサイン送らないでよ。
よし、ここは律子さんに任せよう。我ながらいい提案だ。というわけで律子さんへ、『任せました』と両手を動かしサイン。
それに気づいて律子さんが慌てた顔で両手をパタパタ動かし、『無理』と返してきた。僕もすかさずお返事開始。
『無理とかないですから。あなたの方が付き合い長いでしょ』と……どうして即興のサインで、会話とかできるんだろう。
そんな疑問を抱きつつも、二人で両手をパタパタと動かし押し付け合い……もとい、コミュニケーションを続ける。
「あれー? どうしたなりかー。みんなもしかして……わたしの魅力に悩殺されちゃったなりかー♪ きゃは〜♪」
あぁもうやかましいっ! おのれが如何に安全着地できるかどうか、今必死に考えてるとこなんだよっ!
さすがの僕もこれは叩けないんだよっ! 本気具合が凄すぎて、律子さんですら憎まれ口叩けないんだよっ!
繊細かつ大胆に触れていかないと、王子様路線を更に突き進みそうで怖いんだよっ!
お願いだから僕達のそういう複雑な感情を察してよっ! 無理だろうけどさっ!
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古鉄≪……あなた、相変わらず追い詰められますね≫
恭文「言わないで。お願いだから言わないで」
古鉄≪それで当然事件は続きます≫
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「でも恭文君、最悪ゾーンだって言う割には普通よね。気のせいなんじゃないの?」
「そんな事ありませんよ。昨日今日と行き帰りで……そして春香のせいであらぬ誤解を受け」
「……ごめん。私はなにも分かっていなかった」
「てゆうか今までのパターンだと、そろそろ大きな」
その瞬間、僕達の数メートル先で突如黒い車が停止。そこから黒服の連中が出てきて、通りがかったっぽい女の子に手を伸ばす。
「な……お前らなんだっ!」
「ちゅちゅっ!」
その子は頭に乗っていたハムスターを必死でかばいながら男達に抵抗するけど、数人がかりじゃあ……そう、数人がかりじゃあ無理。
なので僕はすぐさま突撃し、ソイツらに飛びかかりながら右足で蹴り。頭をけり飛ばしつつ連中を転がした。
それと同時にその子まで倒れないように、右手でしっかり肩を掴みながら着地。
その子は黒いポニテを揺らしながらたたらを踏むけど、僕が支えた事でなんとか無事に済んだ。
「え、あの……お前なんだ?」
黒髪を揺らしながらこっちを見てくる子に向かって、不敵に笑いながら右手をスナップ。
「正義の味方ってやつ? シチュ的にさ。……さて」
僕はその子を優しく下がらせつつ、後を追いかけてきた律子さんへパス。そのまま右手を横に振るい、そのままスナップ。
「お前ら、一体どういうつもりだろうね。どう考えてもこれ……犯罪なんだけど」
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恭文「……やっぱりかぁ」
古鉄≪もういつものパターンですよね、これも≫
恭文「もう慣れてしまったよ、僕は」
古鉄≪それでこんな一幕もあります≫
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去年アイアンサイズとか抜かす連中が出て、その中で僕は現実の重さというやつを知った。
それが正義として扱われる世界に恐怖もした。だけどそれが納得できず、僕は全てをバラしてやった。
結果GPOへは正当な評価が下され、フェイト達は嘘つきの烙印を押された。だけど撤退は変わらなかった。
それでもシルビィ達は『独り立ち』に必要な事だからと納得し、新しい世界へ旅立っていった。
リンディさんとアルフさんは発狂し、僕を責め立てた。でも……それすらも僕にとって糾弾材料。
メディアにそれを流した結果、リンディさん達の立場は更に悪くなった。てーか降格されたよ。
アルフさんなんて用事でミッドへ出た途端、石を投げられ大怪我するほどだ。おかげで絶縁状態だけど。
フェイトとは変わらずデートと毎日の通信を続け、それなりに幸せな日々を送る。ただ……悩みがないわけじゃないけど。例えば。
「ねぇなぎ君、やっぱりうちに入らない? なぎ君なら」
「静かに」
ここはミッドの倉庫街――密輸犯の張り込み中に、ギンガさんがアホな事言い出す事とか?
そりゃあ倉庫の屋根に這いつくばりながら、デコピンもするさ。
”なぎ君……痛い”
”僕への愛だと思って、おとなしく受け入れよう”
”最悪だよっ! DV男の言い訳だよ、それっ!”
”大丈夫、ギンガさんとは付き合ってないから”
”付き合ってなくても暴力だよっ!?”
デコピン一つで責め立てられる――嫌な世の中になったものだと思う。てーか涙出そうだよ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪もうギンガさんも引き受けましょうよ≫
恭文「無理だからっ!」
古鉄≪あなたならできますよ、きっと。……とにかくこんな感じで、幕間第8巻は進みます。みなさん、ぜひお手にとっていただければと思います≫
恭文「よろしくお願いします」
(というわけで、またまた同人版発売です。みなさん、よろしくお願いします。
本日のED:UVERworld『儚くも永久のカナシ』)
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