作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第11巻経過報告:03(サンプルあり)(2017/11/27)
恭文「というわけで、ここからは特別書き下ろしの紹介です」
古鉄≪特別書き下ろしはやっぱりアプリスク。いよいよテストも残すところ二日……首都防衛イベントは上手くいくのか≫
恭文「バグが発生して全滅エンドもあり得る……」
古鉄≪それもテストらしいですねぇ≫
志保「それだと私達が困るんですけど!」
(早速登場、北沢さん)
恭文「どうしたのよ。何、また静香と殴り合いでもしたの?」
志保「そんなこと、そもそもした覚えがないんですけど!」
恭文「僕が気づいていないとでも――!?」
志保「やめてくださいよ! 本気に思われるじゃないですか!
知らないところでやってるって体を出すのはやめてください! ……でも、あと二日なんですね」
恭文「そうだね。星梨花の可愛いSSを取りまくる日々ともさようなら」
志保「もっと他にあるでしょ!」
古鉄≪仕方ないんですよ。この人最近、星梨花さんが出るライブを普通にチケット予約しまして≫
志保「はぁ!? ……あなた、関係者ですよね!」
恭文「うん」
志保「脇から見守る側ですよね! それでチケットを取るってなんですかぁ!」
恭文「志保……分かったよ。今度、志保が出るライブのチケットも取るから」
志保「取らなくていいですから! なんで私が嫉妬しているような流れを作るんですか! 違いますからね!?
……というか、その……そんなに客席から見たいのなら、きちんとした形で招待させて、くださ」
恭文「白ぱんにゃ、こっちおいでー。お散歩の準備をするよー」
白ぱんにゃ「うりゅー♪」
志保「話を聞いてくれませんかぁ!?」
(どろっぷきーっく!)
恭文「プエルトリコ!?」
白ぱんにゃ「うりゅ!?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「……そう言えばプロデューサーさん」
「はい」
「瑞樹さんの番組に出るそうですけど」
「……あ、はい。ガンプラバトル選手権・地区予選を突破して、世界選手権に出るファイターとして」
「おめでとうございますー」
「あ、ありがとう……ございます」
あぁ、ついに話が伝わったのかぁ。サクッと断ったのに押し切られたから、妙に辛(つら)いー。
「……もしかして、気が進まないとか」
「あずささんも知っての通り、この手の依頼がどっさり来ましたからね。ただ大会もあるし、子育てや仕事もあるからほとんど断ったんですけど」
「でも恭文くんは、十時愛梨ちゃんと会いたいから引き受けたんだー」
「違いますよ!?」
「でもお兄様、CDやグラビアも持っていますよね。それで例のクイズ番組も毎週欠かさず見て……」
「それでも違うんですー!」
「……十時、愛梨ちゃん」
あ、あずささんの視線がちょっと鋭い! いや、その……ガンプラ講習にも参加してないから、ね!? チャンスに恵まれなかっただけで……って、違うー!
「こ、これは内密でお願いしたいんですけど」
「えぇ」
「僕が出る回は特別編で、ガンプラに絡んだ問題を出すそうなんですよ。あの、クイズ番組ですから」
「あぁ……じゃあゲストというよりは、コメンテーターみたいな感じで」
「そうみたいです」
◆◆◆◆◆
明日は防衛戦……その、当然ながらこういうイベントも、私にとっては初参加で。
弟をお風呂に入れて、寝かしつけてから……自然と百合子さんに電話していた。
百合子さんは杏奈と並んで、いわゆるヘビーゲーマー。MMORPGも相当な経験者。
アプリスクでもそんな経験を生かして、がしがし……がしがし……もしかして私、運動能力も新人組最下位かも。
それでグロスキャリバーを使いこなせるのだろうか。今更ながら、ちょっと不安になりました。
『――私と杏奈ちゃん、星梨花ちゃんはジェノバ防衛だよー。竹達さん達も主立った戦力を投入するとか』
「もうその発言、ゲームとは思えないレベルなんですけど……というか、話してるの?」
『ジェノバにいるとどうしてもね』
「あぁ……確かに」
商業都市であり、三国の中心地であり……同時にその立地から、いろんな場所への行き来も楽。実際北への最短ルートも開いているし。
その分人も多いから、鉢合わせすることも多いと。これは……まぁ仕方ないわよね。
『でもまぁ、そんなに難しく考えなくても大丈夫だよ。クローズドベータ版で事前情報も得られないのに、準備必須な敵が出るとも思えないし』
「あぁ……それは確かに」
ミッションのドラゴンが思い浮かぶけど、あれはあれで……うん、先駆者からの情報提供も受けられる環境ではあったわけで。
なら気構えず、いつも通り敵を叩(たた)いていくだけ。……そう考えたら気が楽になって、表情が緩んだ。
◆◆◆◆◆
「……ルールは至って単純明快。街中に出てくるモンスターを倒して倒して倒しまくる」
「わーお、極めてシンプルな説明だー」
「ほな、そこまで面倒な感じでもないんかなぁ」
「だとは思う」
だとは思うんだけど……さっきの引っかかりが、また頭をもたげてくる。まぁ他のプレイヤーもいるし、何とかなるでしょ。
「――恭文さん!」
すると街の玄関から、トタトタと歩いてくる一団。ニュージェネの三人と……鷹山さん、大下さんだった。
「島村さん……というか、鷹山さん達も!」
「よ、みんな。……蒼凪、助かった」
「カオルの奴はこの辺りにいるんだよな」
「あー、はい。ただ一日経(た)っていますし、もしかしたら……しかも”これ”ですし」
開きっぱなしだったメニューを見せると、鷹山さんは困り気味に息を漏らす。
「お目当ての報酬≪男≫がいる街にとんずらこいたと」
「俺達、ちょーっと遅かったみたいだな」
「いや……男の人は報酬じゃないんですけど」
「報酬と聞いたら、カオルの中ではそう変換されるのさ」
「どれだけ飢えているんですか、その人!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、日も変わるということでリアルの様子も移しつつ、バトルに突入です」
志保「……あと恭文さん、百合子さんには……注意を……注意を……」
恭文「うん、分かってる……!」
(何をどう注意するか。そちらも本編にて)
古鉄≪ところで……私の出番がなくて寂しいんですけど≫
恭文「それは、仕方ないから……!」
古鉄≪究極体で参加してもいいですよね≫
恭文「不正じゃなければ問題ない?」
志保「いや、その時点で普通の介入方法じゃないですよね! 問題在りきですよね、その方法!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
蒼凪プロデューサーも、街の中心地に海賊旗≪ブラックフラッグ≫を打ち立てる。
確かあれ、旗の効果内ではステータスが上昇するんだよね。あとパーティメンバー全体のコンボ数でも、数値が底上げされて。
というか、ローグ系のスキルもセットしていた……やっぱり海賊が身についている。
「恭文くん、旗の範囲は」
「街中であればオールクリア」
「今回はこのメンバーでの同盟だし、ぼく達が殴り続ければコンボ数も稼げる……結果的にプロデューサーと志保の我流連鎖も繋(つな)がりやすい」
「わ、私はまだスキル値が二足りないので」
「まぁ”いのちをだいじに”いこうか。一体何がくるか分からないし……!?」
その瞬間、蒼凪プロデューサーに抱きつかれ……全力で地面に押し倒されていた。
というか、抱えて飛びのく感じ? そのせいで勢い余って、三メートルほど滑る。
「な……ちょ!」
抱っこされたときの、妙な感触のよさに支配されかける。でも……それは強制キャンセル。
だって私が今まで立っていた場所に、鋭く火球が飛び込み……着弾・破裂したから。
「え……!」
その衝撃で卯月や響さん達が吹き飛び、地面を転がる中、砲声らしきものが響き渡る。
え、待って……順番が違わない!? これ、外からの攻撃ってことだよね!
「……立ち上がって壁に隠れろ! 早く!」
「蒼凪!」
「分かってます!」
慌てて立ち上がった蒼凪プロデューサーに、全力で手を引かれ……近くの路地裏に逃げ込む。
その間にも二十発ほどの火球が次々着弾して、首を傾(かし)げていたプレイヤー達に着弾……一瞬で消し炭に変えてしまう。
その後で破裂音らしきものが、一発、また一発と響いてきた。
「あ、ありがと……でいいんだよね! でもこれ、何! 何なの!?」
◆◆◆◆◆
現在、本来なら人で賑(にぎ)わっているクヤウト商業区は大騒ぎ。……何せいきなり! 砲撃をぶちかまされたからね!
くそぉぉぉぉぉぉぉ! アプリスクがひかる君主導のゲームだってことを忘れてた! 容赦なさ過ぎじゃん!
いら立ちながらも全力で飛び込み、槍持ちオークに右ミドルキック!
「日奈森さん!」
「OKー!」
そのまま近くの奴に右回し蹴り……しつつ、右半身を前に向けつつ身を折る!
すると海里が二刀を振りかぶりながら、あたしの背を台にしつつ回転。
踊り出るように着地してから、切りかかってきた斧持ち達に右薙・袈裟・刺突と連撃。
あたしも復帰して脇に走り寄ってから、右ストレート・左フック・右ハイキックのコンボ……と言ってもアーツスキルじゃない。
というか、アーツスキルなんて使ってたら、事後硬直を狙われてフルボッコにされる! まずは数を減らしていかないと!
……そこで一呼吸してから、背後に回っていた斧持ちに左後ろ蹴り。顔面を撃ち抜き後ずさりさせると、その後頭部をりまの矢が鋭く貫く。
更に空海が左翼から突撃。ローグガンの連射で二体を撃ち抜き、後衛の魔法士部隊に強襲を仕掛ける。
カトラスで袈裟・逆袈裟と魔法士の首筋を断ち切り、三体目の股下を逆風一閃で切り裂く。
「行って、アルトちゃん!」
「ごま太郎もお願い!」
『『――!』』
ややとりっかは、右翼から陽動を仕掛ける。他の魔法士や狩人さん達に交じって、ペットを送り出し……それで、唯世くんはというと。
「……そこだぁ!」
戦車(オーク一人乗りタイプ)の突撃をシールドで受け止め……弾(はじ)き跳ばしたかと思うと、のぞき穴に剣の切っ先を突き立てる。
◆◆◆◆◆
「SMASH!」
遊佐さんはそんな一団の後方から走り込み、雷撃を伴う跳び蹴り。
……って、アーツスキルじゃないよね!? 乱戦で不用意な使用は駄目だって注意したよね、私!
とにかく三体ほど纏(まと)めて貫きながら、遊佐さんは着地……でもそこで、身体がびくりと震える。やっぱりアーツスキルだったー!
「ち……これはいつまで経(た)っても慣れねぇな」
「言ってる場合か!? ほらほら、敵! 敵が来てるぞ!」
「ああもうー!」
ワンドを構えて、ディバインバスター……は無理なので、代替のウォーターキャノンだ!
それで遊佐さんに近づくジャイアントを一掃……そう思っていたら。
「……なのはさん!」
突然なぎひこ君がこちらに突撃。……そうしてなのはの右側に回り込んで、左手に携えたサークルシールドで防御。
ジャイアントの投石をそれで受け止めた。岩石が砕けた衝撃も虚空を踏み締めて耐え、しっかりカバーしてくれる。
「なぎひこ君!」
「大丈夫、です……それより」
あ、そうだ! 速く詠唱……というところで、後方から風切り音。なぎひこ君と恐る恐る振り返ると……!?
「あ、これは無理かも」
「ですよねー!」
また別方向から、岩が連続で投げられてー! 遊佐さんも事後硬直が消えたけど、今度はなのは達がピンチだ!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
志保「というわけで、いきなり街中へ砲撃を叩き込まれるという戦争状態……なんですかこれぇ!」
恭文「あははは、楽しいねー! 戦いはこうでなくっちゃ!」
古鉄≪私も暴れたいですねぇ。テイルブレードで切り刻みますよ?≫
志保「駄目だ! この二人はプロすぎて参考にならない!」
(蒼い古き鉄、むしろ戦うのは大好きです)
志保「でも高町さん、空を飛びながら魔法って……」
恭文「リアル技能を生かす形だね。ただリアルのような重装甲や馬鹿魔力もないから、そこは踏まえて動くべきだけど」
志保「あぁ……そうですよね。あくまでも打たれ弱いバックスという点は変わらなくて」
フェイト「それなら、鎧を着込んで飛ぶのはどうかな。そうすれば……」
志保「それもそれで、動き辛そうですけど……」
(閃光の女神、それならいけるとガッツポーズをしましたとさ。
本日のED:Gero『うどん』)
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