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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第11巻経過報告:02(サンプルあり)(2017/11/27)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第11巻『洗礼の予兆』



古鉄≪というわけで、とまと幕間リローデッド第11巻は明日(2017/11/28)発売開始です。みなさん、何とぞよろしくお願いします≫


(よろしくお願いします)


古鉄≪今回は幕間四話・ディケイドクロスとISクロスパイロット版が二話ずつ。
特別書き下ろしが一本と、クライマックス刑事・リターンズ最終話の十話収録です≫

恭文「というわけで、こちらではディケイドクロスとISクロスの方をご紹介。
ディケイドクロスはあと二話か三話くらい……ISクロスもそろそろ纏めに入らなければ」


(真のラスボスがウズウズしています)


恭文「なおISクロスはいきなり八十九話となっていますけど、前巻の一部分を含めつつ、直接続く形となっています。
……なぜ話数が増えたか? 第五巻からの番外編が……予想以上に長くなりそうで」

古鉄≪原作も相当な分量ですしね。まぁそこはサクサク進む感じで纏めていきましょう≫

恭文「うん。……じゃあまずはこちらから! どうぞー!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「お前が、本物の門矢士なんだね」


答えを先んじて告げると、奴は楽しげに笑って首肯。


「何だよ、それ。一体……恭文、説明してくれ! さすがに今回は納得できないぞ!」

「……門矢士はディケイドの素体として改造された青年。それも……僕とアルトの世界で暮らしていた」

「なんだって!」

「それを逃がしたのが、研究に協力させられていた門矢卓博士……門矢士の父親と、光栄次郎。でも揃(そろ)って騙(だま)されていたわけだ。
……二人が逃がし、僕達と一緒に旅をしてきたのは偽者……ディケイドシステム完成に備えたデータ収集キット」

「そうそう、その通り……さすがは蒼チビ。そこまで情報を集めていたとは、さすがだ」


余裕を持って、こちらの解説も受け入れてくれるか。その間にいろいろ手を考えるけど……くそ、改めてこの状況はヤバすぎる!

つーか春香達もだよ! こういうこともあり得るから、きちんと警告したってのに!


「俺達スーパー大ショッカーは、確かにディケイドシステムを作り上げた。
だがな、足りなかったんだよ。俺達が作ったシステムには、仮面ライダーの『魂』が」


そう言いながら『門矢士』は、皮肉めいた笑みを浮かべる。


「因果律や運命すらも超越する、強い個体としての意志が。不思議なものだろう? システムなのに意志ときたもんだ」

「……それをシステムが学習しなきゃ、カードを使っても一発限り。もやしのカードが最初に使えなくなったのは、そのせいか」

「そうそう……お前は本当に、話が早くて嬉(うれ)しいよ。蒼チビ」

「黙れ。そう呼んでいいのはただ一人だけだ」


同じ門矢士でも、お前とは違う。そう断言すると、奴は――大首領は悪びれた様子もなく、足元のディケイドライバーとライドブッカーを拾い上げる。


でもシステムが魂に意志? それって……そうか、そういうことか。

ディケイドシステムに既視感があると思ったら、それも当然のことだ。僕も乞食清光で同じことをしているもの。

憑依経験≪インストール≫――投影技術を用い、宝具使用者の技量をこの身に宿す魔術。だから僕は≪沖田総司≫の剣技を模倣できる。


ディケイドも同じだよ。恐らくは直接的に接触しないと、対象ライダーのことを理解できない……自らの身にインストールできないんだ。

でもそうすると……いや、そうだよ。ディケイドシステムと宇宙の眼、その両方から導き出される答えは一つ。


――――――第二魔法。


魔術の世界で奇跡とされる、極地の一つ≪平行世界の運営≫。宇宙の眼はそれを可能とするシステムだ。

そしてディケイドそれを根幹とする、≪多次元世界の観測者≫として作られた存在。コイツはずっと観測し続けていたんだ。

もやしと繋(つな)がりながら、数ある平行世界を――仮面ライダーという『平行世界の自分』を!


◆◆◆◆◆


「あとは僕とアルトで何とかする。阿木奈央さんもそれで」

「……ま、それしかないか。かんちゃん」

「数で対抗はそもそも無理……だったら、狙いは大首領≪門矢士≫のみ、だね。分かった」

「できるわけないだろ! お前らだけで奴らと戦うつもりか! ……俺も行く。肉の盾でもいいから連れていってくれ」

「……ついさっき、利用されまくった挙げ句春香達を殺しかけたのはどこの誰」

「う……!」


どうやらユウスケに迷いはなくなったらしい。でも……そうなんだよなぁ、能力が厄介すぎて。


「ユウスケ君も、ちょっと落ち着いた方がいいわよ。……もう分かってるでしょ? どうして蒼凪君があなたを置いていったのか」

「えぇ。今のままじゃあ俺は、盾にすらなれない……!」


だからこそユウスケもすっ飛ばした。これで究極の闇に覚醒したら……。


「……兄ちゃん」

「亜美も思っている通りだよ。……ディケイドは”そんな状態のクウガ”すら制することができる。
ファイナルフォームライドからそこは想定できたから、もやし達の動きは止めることにしたんだよ」

「もやしんが……ううん、あの大首領が悪魔になっちゃったら、他のみんなも同類にされちゃうから……!」

「だから兄ちゃんも、こっちの兄ちゃんに協力したんだね。それで亜美達にも何も言わなかった」

「でもやり方が甘かった……」


らしくもなく後悔して、つい頭を振ってしまう。


「そりゃそうだ、もやしが子機だって言うのなら、親機で操作すればいいだけだもの」

「親機だって……! いや、そうだ。恭文の言う通りなら……つまりあれか! あの場に士がきたのは、あの『門矢士』が働きかけたせい!?」

「……すまない」


そこで剣崎さんは絶望に苛まれながら、頭を抱えてそう呟く。


「俺の、せいだ。俺が……俺が奴らに目を付けられさえしなければ……!」


◆◆◆◆◆


「……サソードゼクターだぁぁぁぁぁぁぁぁ! わぁ、可愛(かわい)い−! 本物!? 本物だよね!」

「当然だ。さすがにその黒子姿では力不足だろ」

≪ちょっとー! やす……阿木奈央にはわたしがいるの! サソリ君はお呼びじゃないー!≫

「そうか。では連れていくだけ連れていってやってくれ」

≪折れる気が全くなし!?≫

「でも装着者に選ばれないと」

「どうだ、そいつと戦ってみるか」


するとサソードゼクターは、手の中で一回転。そのまま天道へ向き直り、こくこくと頷(うなず)く。


「い、いいの!」

「……すげー頷(うなず)いてるな。問題ないようだぜ、ヤスフミ」

「天道総司が言うように、連れていくだけでも……予備選力ということであれば」

「私も賛成……うん」

「なら決まりだな。これも持っていけ」


更に紫の片刃剣も渡される。これはサソードヤイバーと言って、サソードゼクターをセットできる武装。

ようは変身ベルトの替わりだよ。あれにサソードゼクターが合体すると、仮面ライダーサソードに変身できる。


阿木奈央はそれを受け取り、やっぱり破顔。


「ありがとうございます、天道様!」

『天道様!?』

≪ふぇぇぇぇぇぇぇ! 浮気されるー! 変身はわたしの領域なのに、更に浮気されるー!≫

≪〜〜〜〜!≫

≪……え、装甲展開を調整して、わたしが主導にしていい? 協力すればできる?≫

≪――!≫

≪そうかそうか……なら、黙ってわたしについてこーい!≫

≪〜〜〜♪≫


そして、ベルトちゃんとサソードゼクターの間でも友情が結ばれる。

普通なら笑顔の二人をほほ笑ましく思うところなんだけど、どうにも……嫌な予感が走り続けていて。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、例のフラグも着々と進行……きっとこの友情は切り崩されるのだろう」


(ネタバレ:犯人は虫取り棒)


恭文「HP版と基本的な流れは同じですけど、そちらとの差異もあるのでちょこちょこ変えている感じです。
ISクロスにも続く、スーパー大ショッカーとの正面衝突まで秒読み段階――」

古鉄≪まぁ私達はやっぱりサポートとして動くんですけどね≫

恭文「僕、魔力資質的にも本来ならそっちよりだしね。仕方ないね」


(そして太陽の王子達が乱舞するのも、秒読み段階――)


恭文「それもあったぁ!」

古鉄≪あなたもレンジャーキーで変身すれば、楽しめますよ≫

恭文「このときはレンジャーキーとかないから! 知ってるでしょ!?」

古鉄≪あ、すみません。あっても駄目かもしれませんね≫


(『ゴーカイチェンジ! ……僕は太陽の子! 仮面ライダーBLACK! RX!』
『ふぇ……ちっちゃくて可愛いー』
『フェイトちゃんの言う通りだね。ミニライダーって感じだー』
『くぅくぅー!』
『誰が豆粒だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』)


恭文「ふざけるな! ふざけるな! ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁ! 僕のどこがちっちゃいんだぁ!」

古鉄≪ちっちゃいでしょ。身長も、人間性も≫

恭文「やかましいわ! くそ……いつか見返してやるー!」


(蒼い古き鉄、乙女走りでいずこへと立ち去る)


古鉄≪さて、あの人が夕焼けに向かってダッシュするのは気にせず、ISクロスの紹介にいきたいと思います≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「オフィウクス・ゾディアーツ! アンタ、なんでここに!」

『なんでも何も……次元のひずみにあずささんが巻き込まれかけて、助けたらこんなところに』

『はぁ!?』

「そ、そうみたいでー」


そこで登場したのは……あずささんー!? なんかすっごいところにまた迷いこんできたし!


『まぁ細かいところはまた後で説明するよ。シャルロット、今あげたカードはそのまま持ってていいよ』

「え、くれるってこと!? でも」

『これもお仕事。……英雄王ギルガメッシュ、お噂(うわさ)はかねがね」


そしてオフィウクス・ゾディアーツは跪(ひざまず)き、英雄王に敬意を示す。そういう態度は嫌いではないらしく、英雄王は軽く鼻を鳴らした。


『もしよければあなたの闘争、この目に焼き付けたいと考えているのですが……よろしいでしょうか』

「好きにするといい、どうやら貴様は雑種よりは礼儀が分かっているようだな。して、その献身の意図はなんだ」

「とても簡単なことです。……英雄王ギルガメッシュのバトルがひたすらに見たい!」


めちゃくちゃ断言したし! しかも変身しているのに、目をめちゃくちゃ輝かせてる! 間違いない、これは全開の好奇心だ!


「ふん、まぁいいだろう。雑種、貴様も少しは見習え。まぁ既に遅いがな」

「九年近い付き合いが、一瞬で否定された気分……! 一緒にペチカをうたったあの夜を忘れたの!? イノシシの肉ですき焼きもしたよね!」

「たわけ。それはそれ、これはこれだ」

「ですよねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

「ははは、頑張ってね。……それじゃあちょっとぐだぐだしたけど」


もらったカードをデッキに入れて、さっとチェック・簡単な調整を施す。……問題ないのですぐにデッキケースへ収め直す。

でも二人には感謝だ。剣はやっぱり二本必要なんだ。それがわたしのデッキだもの。


≪そうだね、行こう……マスター≫


ラファールに誓ったこと、自分に課したこと……全部、この胸の中にある。ラファールもちゃんと一緒にいてくれる。

死を感じさせるような嵐の中、駆け出すしかない道の中、わたし達はここにいる。まだまだ未熟なたまごだけど、それでも。


「英雄王ギルガメッシュ! その胸をお借りします!」


◆◆◆◆◆


やすっちにこちらの方針説明やら、みんなの引き取りを任せたところで……俺は駅長から改めて説明を受ける。

今回生まれた分岐点、どうも状況次第ではかなりヤバいものらしい。


「……IS学園に、もしライアー・サマンワが入学していたらというIFか」

「えぇ〜。それを延々繰り返して、試していたようですよ〜。彼が、”偽者”を超えられるか。
そちらについてはテッキイッセンマンからも情報がきました〜」


あぁ……ハッキング状態は継続していたな。それで調べたってわけか。だが、それだけなら線路に繋(つな)がる様子は。


「問題はその正否ではなく、こちらの対策も兼ねて様々なシチュエーションを重ねた結果……その≪仮想現実≫の情報量が、一定の極地を突破したことです〜」

「一定の極地?」

「ダーグ君、蒼凪恭文君が宇宙の眼に気づいたのは、過去に見たアニメで同種のバイオコンピュータが出たため……それは知っていますね〜」

「もちろんだ。ディケイドを核とした形だから、完全じゃあないが」


そう言いかけて、ゾッとしたものが背筋を走り抜ける。


「おい、待て! 確か……アニメの中で、宇宙の眼が物騒なもんになったのは!」

「えぇ……バーチャル大陸も同じ現象を起こし、多次元宇宙の交差点となったためです」

「じゃあ、こういうことか!? 織斑一夏の夢という形で繰り返され、構築された世界が……現実を侵食し始めている!?」


◆◆◆◆◆


プカプカとシャボンで浮かぶ中、もう僕はテンションMAX。まさか映画みたいな光景をこの目で見られるとは……!

そうすると完全体や集合体の効果は何かな! 特に完全体は効果を一つも見せてないし、楽しみだなー♪


≪恭文くん、テンション高すぎです……! でも、なんでペンタンでブロックしないの!?≫

「それじゃあペンタン帝国の効果が使えないでしょうが」

≪でも、余裕があるの!? また知らない効果があったら!≫

「だから一手ずつが賭けだ」

『しかも必要な賭けです。デュノアさんのデッキは、相手による破壊をものともしない≪ペンタンループ≫。
エンジン足るフィールド上のペンタン、その破壊タイミングには細心の注意を払わないと』

『対戦相手ではなく、破壊される側であるデュノアさんがタイミングを計る……ですか。それも不思議な話です。
……でも、その選択権がデュノアさんの手にあるうちは、盤面もまた掴んでいると考えても』

『えぇ。決して主導的ではありませんけどね』


実戦でも知らない技をかけられるのが、一番怖いけど……それはバトスピも同じ。
未知のカードを相手にするっていうのは、それだけでとんでもないプレッシャーなのよ。

だから山田先生は不思議と称し、地尾さんもまた主導的ではないと言った。攻撃を受ける側なのは間違いないしね。


――――今、シャルロットは実際目にしているスピリットよりも大きく、おぞましい何かと必死に戦っている。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪というわけで、シャルロットさん対英雄王のバトル。
こちらはHP版と違い山田先生や一夏さんもいるので、ギャラリーの会話劇などはちょこちょこ変えています≫

恭文「……特に織斑一夏は、反応していかないと……だしね」

古鉄≪あ、戻ってきたんですか≫

恭文「ちびアイルー達とお散歩の約束があったから……!」


(蒼い古き鉄、悔恨の表情)


恭文「まぁこんな感じで、いんふぃにっとも進めていきます。……テッキイッセンマンも活躍するしね!」

古鉄≪えぇ、そこが大事です≫

志保「いや、テッキイッセンマンってあなた達ですよね! 自分達が暴れたいだけですよね!」

恭文・古鉄≪「……どちら様?」≫

志保「怒りますよ!?」


(というわけで、幕間リローデッド第11巻は(明日)販売開始です。みなさん、何とぞよろしくお願いします。
本日のED:KOTOKO『jihad』)




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