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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第9巻経過報告:03(サンプルあり)(2017/9/28)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第9巻『侵略』



古鉄≪というわけで、明日(2017/09/29)幕間リローデッド第9巻販売開始です。
なおISクロスですが、次に出す分で追加したシーンの関係から、前巻で収録した部分を一部含んでいます≫


(大体一話の半分くらい……すみません)


恭文「というわけで、こちらは三話収録なディケイドクロスをお見せします。
基本はHP版と変わらずですけど、いろいろてこ入れを」

古鉄≪あっちこっちの世界が入り乱れていますからね。分かりやすい形にしました。ではどうぞー≫



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「……青坊主、もう俺達だけでやらねぇか?」

「言いたいことは分かりますけど、億単位の敵は僕達だけじゃ無理ですって……とにかく」

「やっぱり僕達の旅は、最初から行き先が決まっていた。これがその証拠だよ」


ダブトな僕は、ディケイド来訪予定の世界を幾つも……幾つも回っていた。

まぁハイパークロックアップを使いこなせず、割と回り道も多かったそうだけど。


「しかしこれはまた……特殊細胞が生み出す人食い生物≪アマゾン≫の世界とか、ヤバそうなもんばっかり」

「その世界のほとんどに、奴らの手が回っていたよ。言うならディケイド一行への試練≪クエスト≫を準備するために」

「それをクリアして、レベルアップしたら悪魔完成に近づくってわけか。で、水先案内人は……光栄次郎」

「だから怪しいと思ったんだよ、あのクソジジイ……あぁ、そう言えばそれをかばい立てするように動いていた、仮面ライダーキバがいたっけ」

≪何か感想はないんですか? ほら、そんな……安っぽい謝罪とかもういりませんから。もっと画期的なアピールをしてくださいよ≫


渡さんは真綿で首を絞められるように、ギリギリと痛めつけられる。でも構っている暇がないので、勝手に吐血でもなんでもしてほしい。


◆◆◆◆◆


スーパー大ショッカーの企(たくら)みを探り、更にも悪魔誕生計画停止も狙っての流浪……何だかんだで楽しかったなぁ。

一人になって、静かに考える時間を得られて、よく分かった。彼女がたくさんなんてと思っていたけど、どうして駄目なんだろう。

まぁ日本(にほん)だと完全にアレだけど、世界的にハーレムは珍しくない。というか、日本(にほん)だって昔は側室という形で認めていた。


ミッドでも一応OKだし……でも、今のフェイトさんやギンガはお断りだわ! だってほら、心が輝いていないもの!


そこだけはきっちり結論を出しながらも、アルトやダブタロス達と楽しく旅を続ける。

どういうわけか恐竜時代へ遡り、江戸(えど)時代でおそばを食べ、明治(めいじ)時代で牛鍋を食べたけど。

挙げ句昨日は……またフェイトさんルートな僕と鉢合わせだよ。あっちのデンライナーへ飛び込んじゃった。


その結果事情説明をしたら、向こうの僕はあるデータを持たせてくれた。それを確認し、焦りながらも再移動。


……それがいけなかったんだと思う。

僕はやっぱり中途半端。大きくため息を吐いて、両膝を抱えてしまう。


「ねぇアルト、ここ……どこ」

≪そうですねぇ……敷いて言うとしたら≫


空の上に浮かぶ街。しかもその街は、どういうわけか超巨大戦艦の上に作られていた。

そこで人々は……どう見ても現代社会とは思えない人々は、騒がしい日常を送っていて。


≪異世界ですね≫

「またやっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


◆◆◆◆◆


早朝五時――三輪夏美、禍木慎の両名は、軽やかな目覚めを体験する。


≪The song today is ”おしえて”≫


そう、大音量で流された『アルプスの少女ハイジ』の主題歌によって。

ホルンとハープの音色、更にヨーデルのコーラスが部屋に響き、二人は慌てて飛び起きる。

……あ、訂正。三輪夏美は起きている”はず”。さすがに女性の部屋に無断で入れないからねぇ。


ただ禍木慎は問題ナッシングです。というわけでドアを蹴破ると。


「引っ越せー! 引っ越せー! とっとととっとと引っ越せー!」


フライパンをお玉でカンカン叩(たた)きながら、更なるメロディーを送ってあげる。

すると……研究施設の自室で寝ていた、フリーター:禍木慎は目を丸くし、床でもんどり打っていた。


「やぁおはよう。実に爽やかな目覚めだねー」

「な、ななななななななな……なんだこれはぁ! お前、一体何しに来やがったぁ!」

「いや、おのれと三輪夏美に、特別訓練を施すように言われてねぇ」

「特別訓練!? ふざけんな! 一体誰が」


立ち上がって詰め寄ってきたので、フライパンで左薙一閃。すると禍木の頭ははじけ飛び、また床に転げ落ちた。


「橘さんだけど……って、何で倒れてるの?」

「て、てめぇ……」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文・古鉄≪「にゅーにゃ! にゃにゃにゃにゃにゃー! にゃーにゃ! にゃにゃにゃにゃにゃー!」≫

白ぱんにゃ「うりゅ!?」


(注:JASRAC対策です)


恭文「はい、作者の実体験も交えた、心臓の悪い目覚め方です。以前もちょろっと言いましたね」

古鉄≪そんなわけで、HP版だとDQNのまま退場した二人もちょっと活躍します。……でも≫

恭文「皆まで言うな……確かにフラグを踏みつつあるけど」


(そう言えば劇場版では……おっと、誰か来たようだ)


恭文「そう、フラグを踏む……踏んだ結果、こうなるわけで」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「……笑いに、きたのかよ」

「あ、うん……恭文君はやりそうだったから、ちょっと下がってもらう感じで」

「あぁ、だろうな。そうだろうな……分かってんだよ……分かってたんだよ……!」


禍木さんは悔しげに拳を握り、ベンチを叩(たた)く。


「俺はただのフリーターで、ガキで……なんも、積み重ねちゃいねぇって! でも、でも……手にできると、思ってたんだ」


あぁ、やっぱりか。彼は俺と同じ……足掻(あが)いて、足掻(あが)いて、そして嫉妬していたんだ。

そうして積み重ねた人達に嫉妬して、でも負けたくないと意地を張って……だけど、勝てなくて。


「……ライダーになれば、強い自分になれば、今まで逃げるしかなかった闇とも戦える」

「――!」

「俺も似たようなもんだった。拭いたい過去があって、それを可能にする力が欲しくて」

「だから、アンタもライダーに」

「いや、俺はほぼ強制で”させられた”。でもそれでやろうって選んで……結果力に振り回されて、散々馬鹿をやったよ」


俺も負け続けた一人だと自嘲しながら、隣に座らせてもらう。


「それは間違いだった。……力じゃない……俺自身が強くなかったら、積み重ねなかったら、戦えるはずがないんだ」


◆◆◆◆◆


「……仮面ライダー、ブレイド」

「剣崎……さん」

「剣崎ぃ!」


そして始さんが気づいて駆け寄ってくる直前、ブレイドはまたクラブ10のカード≪シーフ・カメレオン≫を発動。

それを制止しようと踏み込むも、あと一歩届かなかった……剣崎さんの姿はこの場から消失。


後には十数枚にも及ぶ、ラウズカードだけが残されていた。


「くそ……!」


変身解除し、素早くそれらを回収。ホント、どういうことだろうね……これは。

驚いていると、どらぐぶらっかーと志村純一、始さん達も駆け寄ってくる。


「火野さん」

「……まだ橘さん達が封印できていないアンデッド……全種ではないけど」

「くぅ!?」

「つまりブレイド――剣崎一真は、我々とは別行動でアンデッドを封印していた。
いえ、それを活用していたスーパー大ショッカーを止めていた、と言うべきか」

――久しぶりだな、みんな。元気そうで……いや、そう言うのもおかしいのか――

「うわ、なんかラスボスっぽい感じで話しかけてきた! 完全に悪党だ!」

「……アンタ、台なしだからやめなさい」


あれ、夏美がなぜか肩を叩(たた)いて止めてくる! というか禍木慎や睦月さんも全力で頷(うなず)いて……でもほら、ね!?


――それは、俺が封印してきたアンデッドだ。全部ではないけど……済まないが、一部のカードはこのまま借りておく。
俺には、倒すべき悪魔がいるんだ。それを打倒するまでは――

「まだか剣崎さん如きが、別世界の僕に勝てるとでも?」

――……!? 恭文、まさか――

「全部聞いてますよ」


◆◆◆◆◆


「……おのれ、本当に剣崎さんを捕まえたの?」

『――それはもっともな疑問だな。相応の証拠を送るので、少し待っていてくれ』

「怖いのはやめてよ? 夜に眠れなくなっちゃう」

『配慮しよう。……では』

「あ、ちょっと待って!」


そこで電話を切ろうとするので、慌てて制止する。まさかコイツ……ふ、素人だねぇ。


『なんだ』

「おのれ、大事なことを忘れてない?」

『大事なこと?』

「――こういうときは、”警察に言うな”ってのが定石でしょ」

『――――――――――ふふふふ……ふはははははははははははは! はーははははははははははははは!
そうだ! そうだったなぁ! では……警察には言うな! そうなれば”人質”はどうなっても知らん……どうだ!』

「うん、問題ないよ。――バーイー」


楽しい一時は終了。携帯を仕舞(しま)い、みんなにはお手上げポーズを返す。すると、律子さんがなぜか拳を握った。


「実に楽しそうで、何よりね……!」

「いえいえー」


――そこで突如。

事務所の中空から白い箱が落ちてきた。


それは鈍い音を立てながら、ど真ん中に墜落。そのとき紙製の箱は軽く潰れてしまう。

問題はその途端……潰れた角などから、緑色の染みを広げ始めたこと。


「ひ……! プ、プロデューサァ!」

「……全員、壁際まで下がって」


爆発物の類いではないようだけど……みんながモーゼの如(ごと)く引いてくれたので、その合間を通って箱に近づく。

念のため手袋もした上で、蓋を開封……うわぁ、これは。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、事態は最悪な方向に進みます。マジで紅一派、余計なことしかしない!」

古鉄≪しかしその活動範囲に反して、戦力ではザンギャックという存在に負けており≫

恭文「……あれは、台なしだから……しー」


(ザンギャックは数が凄いですしね)


白ぱんにゃ「うりゅー」

恭文「……あ、そうだね。じゃあ夕飯を食べたら、また一緒にお散歩だね。今日は涼しいから気持ちいいよー」

白ぱんにゃ「りゅ! うりゅりゅ♪」


(ふわふわお姉さん、嬉しくてぴょんぴょんぴょーん)


白ぱんにゃ「うりゅ! りゅりゅりゅ、りゅ!」

恭文「それと一緒に遊ぶ? うん、いいよー」

白ぱんにゃ「うりゅー♪」


(蒼い古き鉄、ふわふわお姉さんを受け止め撫で撫で……出会った頃より、一回りほど大きくなりました。
というわけで幕間リローデッド第9巻、何卒よろしくお願いします。
本日のED:batta『Chase』)





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