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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
鮮烈な日常Fourth Season第2巻 経過報告:02(サンプルあり)(2017/9/22)
[TOMATO] とある魔導師と彼女の鮮烈な日常 Fourth Season02『心の形』




古鉄≪というわけで、経過報告の続きです。こちらではまだまだ本編をお送りしたいと思います≫

恭文「まぁ追加・書き下ろし部分を中心にってのは、前と変わらない感じで。
……何せHP版とは変更点の多い部分があったからなぁ」

古鉄≪えぇ。その辺りを軽くお見せできればと思います。どうぞー≫

白ぱんにゃ「うりゅー♪」

アルティメット・ブレイドラ「きゅー♪」

恭文「おぉっと! よしよし……アルティメット・ブレイドラもまた大きくなったなぁ」

アルティメット・ブレイドラ「きゅ? ……きゅきゅー!」(嬉しそうに尻尾をパタパタ)



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


というわけで、人気のない場所で密談開始――更に鷹山さん達にも来てもらった。

こっちが掴(つか)んだ情報も、ニルスと杏達に提示。


「蒼凪、これは……」

「事実だった場合、とんでもないことになります」

「確かにな。反粒子の希少性を考えれば、おいそれと公表もできない」

「産業スパイがこぞってPPSE社に押し寄せますからね」

「……専門家な二人としてはどうだ」


二人は事の重大さを察し、苦い顔で資料を確認していた。


「……って、聞くまでもないか」

「何と言うことを――!」

「頭がおかしいんじゃないの? アイツら」

「全くです!」


大下さんの言う通りだった。ニルスは呆(あき)れ半分怒り半分と言った様子で、拳をぎゅっと握り締める。

杏も似たようなものだ。その様子だけで、門外漢である鷹山さん達も状況を察してくれる。


「……専門家なニルスくんや、同じく天才な杏ちゃんがそこまで言うってことは」

「マジでヤバい話やないか……!」

「恭文さん……」

「ごめん……奈緒、杏奈、せっかく来てくれたのに」


奈緒と杏奈に謝りつつ、哀れむようにこっちを見る美奈子には……いや、何も言うまい。

おのれも知っているしね。僕にとっては誕生日の前後……夏が鬼門だって! くそ、どうしてこんな人生になった!


◆◆◆◆◆


「――どうしてそこまでするんですか!? だって、粒子の秘密を知られたくないだけなのに!」

「そうやで! いや、ガンプラマフィアとか雇ったなら、また同じことはしてくるかもやけど!」

「それだけあれば十分だ」


混乱するチナと奈緒達に対し、鷹山さんは冷静に補足を加えてくれる。


「例えば麻薬として知られるコカインや覚醒剤は、一グラム当たり末端価格で数万円。対して反粒子……反物質は幾らか。
その学術的価値と現時点での安全かつ安価での大量精製が不可能な点で『一グラム:一京円』は下らない」

「け…………京!? あの、確か兆より上の桁ですよね!」

「諸説はあるが、とんでもない価値なのは間違いない」

≪実際に反水素原子を作っているCERNによると……その十億分の一を精製するためには、数億スイスフランを要すると言いますしね≫


改めての説明になるけど、プラフスキー粒子は本当にオーパーツ同然。それだけの価値があるものを、奴らはほいほい量産しているわけだよ。

しかもそのオーパーツの詳細が世に広まったら、更に危険なこととなる。


「だからこそ、この件は大っぴらに話せない。万が一粗悪なコピーが辺りに出回ったらどうなるか。
今も言ったように、きちんとした精製が……物質の制御ができていない状況で」

「その粗悪なコピーで、また別に粒子災害が起こる……!?」

「そういう意味では……この十年は本当に奇跡ってことだ」

「ようやく、分かりました……」


その異常性はチナも、あずささんも理解した。それで小さく……生唾を飲み込みながら、震える声を漏らす。


「だから、異世界って……!」


◆◆◆◆◆


「それともう一つ……鍵の四つ目」


四つ目? それって粒子の正体やら、精製方法の詳細……意外にもあるんですか!?

でも聞いているであろうあずささん、ギョッとしてるんですけど! まさか、レイジ君達にも内緒の話とか!


「きらりが言ったことは、あずささんからも提案されたことだ。一応信頼できる技術者もいるけど、表に出せる人達じゃなくてね。
出せる人達は数日あれば何とかなるだろうけど、今回に限って言えばそれすら消費するのが惜しい」

「でもプロデューサーさん、今まで事故が起きてもいないのなら、変な刺激さえしなければ問題ないんじゃ」


あずささんはそう言いかけて、首を振る。


「そうでした……すみません。レイジくん達が勝ち抜くことそのものが”変な刺激”で」

「えぇ。それにあずささんは一つ、とんでもない勘違いをしていますね」

「勘違い?」

「……起きてもいないから大問題なんですよ」

「え……」

「なるほどな……粒子災害が起きた場合の対処方か」


圭一さんは合点がいった様子で腕組み。それはレナさんも同じだった。


「恭文くん、忍者さんとして教えてほしいの。万が一……ここで粒子災害が起きたら、警察や消防はどう対応するの?」

「何もできない――」

『え……』


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



フェイト「何もできない!? ヤスフミ、どういうことかな!」

恭文「それについてはまた本編で! なおフェイトには……後でまた、じっくりお仕置きを」

フェイト「どうしてー!?」


(魔法世界でも、反粒子精製は難しいと説明していたのに)


古鉄≪この人もまた、マオさんと一緒に心の形を確かめる流れとなりました。その辺りの結論はまた次巻移行――≫

恭文「頑張るぞー! まぁ、その前に僕はマオとのバトルなんだけど!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


数々の事件に立ち向かう中で痛感したのは……知識って大事だというお話。

特に瞬間詠唱・処理能力を生かすのであればね。無限書庫でのお手伝いもその意識に拍車をかけた。

アニメ・特撮も含めた異能力戦闘への理解。過去に起きた事件の事例……それらを参考に、現状を的確かつ迅速に解析する。


今回とて同じだ。敵は攻撃するたび、おちらに情報を与えてくれているんだもの。それは材料として活用しなきゃ。


「リイン、X魔王……本体だけでいいからサーチ」

「もうやってるです!」


X魔王との距離、九〇〇……テレスコピックバレル延伸式ビーム砲塔を構え、速度重視で連射。

本体から放たれたサテライトキャノンにより、光条の大半が飲み込まれる。威力では当然ながら勝てない……射程も同じ。

ただしそれは、あくませもカタログスペックの話。ここまで距離を詰めれば……!


左へのスライド移動で砲撃を避けながら、なおも連射を続ける。


「エネルギーポッドらしきものはなし……じゃあどこですか! エネルギー源は!」


バックパックの小型ガトリング、及び胸元のブレストランチャーにより牽制(けんせい)されるも、あくまでもそれは接近させないためのもの。

X魔王も素早く回避行動を取ってくる。なのでその先を狙い、右のビーム砲塔で出力重視の砲撃。

赤いエネルギー奔流が放たれ、魔王本体へと迫る。



◆◆◆◆◆


五時方向から放たれたサテライトキャノンを、上へのバレルロールで回避。

その上で反時計回りに回転しながら、ビーム砲塔を連射。
それは三時方向・距離八百の位置にいた、魔王Gビットの一基に迫る。


シールドを構えて回避行動を取るも、回転運動によって湾曲した弾丸は軌道変化。突き上げるような軌跡を見せつけ、股下から機体を貫き爆散する。


『ちょ……!』


すぐに急停止して前進し、真下からの一撃を追い越し……ちょ、ギロチンバーストか!

でもそれならそれでやりやすい。前方から打ち込まれる一撃を左に避け、すぐに急停止して宙返り。

二撃目による真一文字のなぎ払いを、後方から迫る唐竹一閃をすり抜け、きりもみ回転しながらビーム砲塔とライフルを乱射。


再び回転する弾丸が真下の奴へ迫り、その頭部と胸元を撃ち抜いて沈める。


『そないにアッサリと!』

「そりゃあまぁ、ねぇ」


言っている間にも、砲撃はまだまだ続く――まずは戦場を大きく周回。


「対カルロス・カイザーに備えて、何度もイメトレはしていたもの」

『それはワイも同じです!』

「それもそっかー」


そう……僕だったらどうする。僕だったらどう戦うってさ。

でもそれはマオだって同じはずだ。だからこその対策≪Gビット≫なんだろうね。

となれば、あとはどちらのイメージが深いかって話だ。息を止めての素潜り勝負に近いね。


◆◆◆◆◆


本体のサテライトキャノンを潰したところで……でもマオ、やるなぁ。

胴体部を狙ったのに、咄嗟(とっさ)に下がって回避したんだよ。しかも左腕で粒子フィールドを張って、防護対策も整えていた。

あれも楽しんでいるが故の踏み込み……笑いながら”着地”してから、一気に前へと加速する。


その瞬間、インパルスは音よりも速く突き抜け、二時方向・三時方向からの砲撃をすり抜ける。

斜め上から放たれた二発の砲撃、それが衝突し、衝撃と爆炎を呼び起こす中、それを後押しとして更に加速。

階段を駆け上がるように奴らの間を取り、ライフルを連射。左側の一基を蜂の巣にしておく。


右側のもう一基はレール砲で破砕。でもその瞬間、真下からライフルビームが走る。

咄嗟(とっさ)に左へバレルロールを取るも、ケルベロスの右砲身が撃ち抜かれて両断。

仕方なくそのままパージして、デファイアントビームジャベリンだけは取り出す。


「残り二基……一基は真正面!」


ケルベロスの爆風に煽(あお)られる中、本体からのビームも走る。

それも回転しながらすれすれで避けつつ乱回転。


「まだミサイルが余っていたのに」


真正面から振るわれるビームソードを。

真下から、本体から再び走るビーム弾数発を――。

ビームジャベリンで全て切り払う。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



恭文「はい……というわけで、マオとの戦闘はインパルス使用です。
一応変更点もそこそこあるので……でも、疲れたー」


(インパルスだと決め技、変わるしね)


古鉄≪ここも詰まっていたところだったりします。機体を替えて新しい描写を詰め込めるのは、あなたのいいところですね≫

恭文「セイ達は難しいしねー。とにかく久々活躍なインパルスに、ご期待ください」



(そう言いながら蒼い古き鉄は、閃光の女神へのお塩往きを考え始めるのだった。
本日のED:UNISON SQUARE GARDEN『シュガーソングとビターステップ』)





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