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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第8巻経過報告:03(サンプルあり)(2017/8/29)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第8巻『花を踏み荒らす者は』




恭文「というわけで、こちらはディケイドクロスとISクロスパイロット版をそれぞれ紹介したいと思います。
……なお、僕の出番はディケイドクロスにしかない!」

フェイト「テッキイッセンマン、消息不明になっていますしね……」

恭文「く……許すまじブレイヴピオーズ! テッキイッセンマンに何たる愚行を!」

フェイト「あ……うん」

副会長「全くだ! あの野郎ども、ぶっ殺してやる!」

フェイト「副会長もだったー! というかそれ、コマンドー!? コマンドーだよね! 私でも分かるよ!」


(閃光の女神が最近悩んでいること:テッキイッセンマンの正体に気づかない人達をどうすればいいのか)


恭文「というわけで、まずはディケイドクロスから。HP版とも違うところをサクサク纏めつつ進めます」

古鉄≪そしてこの人の出番があるということは……つまりそういうことです≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



写真館はなくなっていた。士さんとユウスケさんを残して……ギンガさんもどうなったか分からない。連絡が取れないの。

事務所の応接室に士さんを寝かせて、一旦休憩。……どうするの、これ!


「……本当に、貴音の言う通りね」


律子さんは頭をグリグリしながら、改めて応接室の士さんを見やる。

写真館もないし、入院できるアテもないから……シャマルさんにお願いしようとしたの。

でも即日で断られた。どうも別所(べっしょ)で怪物騒ぎが起きて、そのけが人でベッドが一杯らしくて。


それで致し方なく……なお士さんも混乱し続けていた。


「あなた達の旅は変化している。ううん、もしかしたら終わりに近づきつつあるのかも」

「だから蒼チビも遠慮なく見限ったってわけか?」

「それはあなた達が弱いせいよ」

「はっきり言ってくれるな……!」

「えぇ、はっきり言うわよ。あの場について行った点は、私達も同罪だから何も言わない。でも……今まで彼の何を見ていたのかしら」


何も見ていない。見ていないから届くこともなかった……その事実は士さんを打ちのめし、反論を潰す。


「あの子は逆に、あなた達のことをよく見ていたのにね」

「……よく分かるもんだ」

「分かるわよ、今日のことだけでも……彼は、いざとなればあなた達を殺す覚悟で接していた」


ちょ、それは……! さすがにどよめくけど、律子さんはいら立ちをかき消すように、ただため息。


◆◆◆◆◆


「目覚めてから、何とか情報収集をして……ここにたどり着いたというわけだ。……しかし不思議なものだよ
奇(く)しくも君と一緒にいた恭文も、スーパー大ショッカーも……ジョーカー達も狙いは同じというわけだ」

「……まさか、剣崎一真さん……ですか」

「あぁ」

「でも、どうして!? 蒼凪君や相川始さん達は分かります! でもスーパー大ショッカーが狙うのは」

「彼が、人間からジョーカーになった”仮面ライダーブレイド”だから……私はそう予測している」


……………………あ。


「ちょ、ちょっと待って!」

「りっちゃん、どうしたの?」

「お顔真っ青だよー!」

「いいから!」


慌ててメモ帳を取り出し、さらさら……さらさら……考えを二分ほどかけて纏(まと)めて、素早く閉じる。


「なるほど……君はとてもそう明な女性だ。常識という殻に閉じこもる弱さもあれど、そこから踏み出す勇気も備える」

「あ、ありがとうございます……!」


やっぱりいろいろ読まれているんだー! 何だか恥ずかしい! とにかく状況を整理!


嶋さんにも改めて流れを説明する。今分かっていること――それは、この世界が”ただ一つ消失を免れたブレイド世界”であること。

つまりそれは『この世界のブレイド』が、そこまで特殊なものだから、あえて残していた……そうも言い換えられる。

そして、ディケイドはブレイドに変身できない。そもそもカードを持っていない。


ここも蒼凪君達が前々から疑問だった点。平成ライダーはディケイドを入れて十人だそうだから……ブレイドを入れれば、その枠は完成するとも言える。


「――やはりそうか」


それで嶋さんも渋い顔で唇を撫(な)でる。

もう明白だ、恭文君達が止めたがっていたのは……!


◆◆◆◆◆


≪――その世界の観測者が世界を見ることで、世界は形作られ決定される≫

「第二魔法≪平行世界の運営≫にも通ずる理論だ」


みんなと濃密な話し合いが終わってから、深夜……一人デンライナーの食堂車で、端末をじーっと見つめていた。

いや、ナオミさんもいるか。何も言わず、定期的にコーヒーを出してくれて……気づかってくれているみたい。

ただ食堂車の営業時間もあるし、そろそろお暇(いとま)しないと。フェイト達も戻っているしさ。


……スーパー大ショッカーは恐竜じゃなくて、各世界の怪人因子を集め、宇宙の眼を作り上げた。

それがディケイドで、同時に世界中の因子を取り込んだことにより、それ自体が多次元宇宙の交差点……全世界の観測者となった。

観測者が肯定したものは現実となり、否定したものは消え去る……まぁ、簡単に言えばそういうことなのよ。


「あとは、どうやって士さんの生存ルートを開くか……だよなぁ」

≪それについては真司さんが言った通り、スーパー大ショッカーを止めてからでしょ≫

「ん……」

≪あと、手心を加えられる状況じゃありませんよ≫

「それも分かってる」


シャマルさんにも言ったけど……スーパー大ショッカーを潰せば、管理局(ギンガさんルート)も潰れる。

もうね、どっぷりくっついていたんだから。乗っ取られていたって言って差し支えない。

ワームとかも入り込んでいるだろうし、半端な真似(まね)をすれば……。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



恭文「はい、以前掲載した『二人の世界』からの続き……いよいよDCD計画とその本質に迫っていきます」

古鉄≪静かに暗雲が迫りつつあります。終わりへ近づくように――≫


(いろんな意味で綱渡り)


恭文「続いてはISクロスパイロット版。いよいよ決戦へのゲートが開かれ……というところで、またまた問題発生」

古鉄≪いっつもトラブルに愛されてますねぇ。あなた≫

恭文「いや、今回は僕じゃない!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ……メインステップ」


せっかくのバトルなんだ。やっぱり楽しく……そう思いながらカードを出す。


「丁機兵メインド・ウルフをコスト4・レベル1召喚!」


召喚されたのは、狼顔の人型メカ。グレーのボディに金色のラインが走り、武装は二振りの片刃ダガー。

宝石のように赤く輝く刃と、同じ色の瞳を鋭く走らせ、メインド・ウルフは吠(ほ)える。


「ちょっと、坊や……それは」

「うん?」

「白のスピリット……よね」

「そうだよー」

『はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』


あれれ、みんながとっても驚いているなー。まだバトルは始まったばかりだと言うのに。


「実はアマレロとバトルしてから、バトスピもいろいろ変わってねー。バトスピ連盟で開発中のカードも見せたくて、いろいろ持ってきたんだ」

『お土産気分かよ!』

『やっぱり恭文が馬鹿だったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 大事なバトルなのにそれってー!』

「……一応聞くけど、混色なのよね。ちゃんと黄色のキースピリットとかもあるのよね」

「それはもちろん。それじゃあアタックステップ! メインド・ウルフでアタック!」


メインド・ウルフを疲労状態にすると、背中や脚部のフィン型スラスターが点火。

そのまま大地を縮めるように疾駆し、アマレロとの距離を詰める。


◆◆◆◆◆


みんなそれぞれに、袖を通した着物で新体験。そのまま京都(きょうと)の町を歩きつつ、次の目的地≪茶道保全会館≫へ。

茶道具や美術工芸品を転じている場所なんですけど、実は別館で茶道体験も可能なんです。

スタッフさんもいろいろな国の言葉に精通しているので、実は毎年お世話になっています。


「茶道……というより、作法というのは堅苦しく思われがちですけど、その基本は美しさにあります。
着物はこう着こなすと奇麗。入るときはこうしていると、一本芯が通って美しい――まぁ砕いて言うと、そんな感じです」


みなさんが正座で苦慮する中、インストラクターの門脇さんは優しく、しかし静かにそう語る。

……お手前を頂く前に、お菓子が出されます。


「でもみなさん、本当にいいときに来てくれました」

「門脇さん、というと」

「今度の茶会に出す新作菓子……隣にある和菓子店で作ってもろうとるんですけど、その試作品ができましてなぁ。できれば試食してもらっても」

『是非頂きます!』

「おおきに。ほな……早速」


お菓子が運ばれてくる間に、門脇さんから感嘆に流れが説明される。

そうしている間に出されたのは……ピーナッツ状のモナカだった。

一体なんだろうと思いながら食べると、鮮烈な迸(ほとばし)りが口いっぱいに広がる。


「ん……これは!」


◆◆◆◆◆


「あぁ待て、客分」

『どうしたの、ラウラ』

「うちの部下とファ(ぴー)していいぞ」


その瞬間、突然飛び出した放送禁止用語に空気が凍り付いた。八神くんも凍り付いた。


「もちろん合意かつ合法でだ」

『え…………………………………………え…………、え? ……山田先生』


私に振らないでもらえますか!? いや……仕方ないのかなー! だって私、責任者ですし! 副担任ですし!

そうですよ、副担任としても聞きたいところがたくさんある! 本当におかしいもの!


「ちょっと、ボーデヴィッヒさん……いきなり何を言ってるんですか!」

「実は黒ウサギ部隊の中で、客分とお近づきになりたいと言い出した者達がいまして。
なので部隊長としては……風紀を乱さない程度ならばに認めることにしました。
それに部下が恋愛を応援する場合、こうやって背中を押す……どこの国でもそういうものだろう」

『「いやいやいやいやいやいやいやいやいや!」』


私、一応自衛隊で研修もしたことありますけど、そんな風習は聞いたことがありませんよ!?

というか、生徒・教師時代から考えても……何一つ思い当たるフシがありませんよ! 織斑先生にも言われたことがありませんし!


「まぁそう遠慮するな。……臨海学校と、嫁をすり替えたの礼と思ってくれ」


……そう言って笑うボーデヴィッヒさんにゾッとした。

笑顔だけど、目が全く笑っていない。というか臨海学校……福音戦でのアレですかー!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「では説明しましょう。八神恭文(同人版)は臨海学校の福音戦に向けて、ラウラ達を軽ーく扇動したことがあります。
そして織斑一夏とライアー・サマンワの二重人格状態解決のため、極秘ですり替え……でも怖!」

古鉄≪でもファ……って、あれですか。ハートマン軍曹ですか≫

恭文「それか! あの、新兵への挨拶シーンで……うちの妹とってやつ!」


(嘘字幕シリーズなどにも使われる有名なシーンですね)


ラウラ「客分のおかげで、嫁もクララの如く走り回っているからな。ちょっとした礼だ」

恭文(A's・Remix)「そういうふうには全く受け取れなかったんですが……! というか、ああいうのは駄目ー!」

ラウラ「なるほど、客分は真の軍隊を知らないのだな」

恭文(A's・Remix)「おのれが知っているかどうかがまず疑問なんだけど!」


(年々酷くなっていくラウラの電波……きっと銀魂話で桂と絡ませたせいだ。
――というわけで電波なラウラもちょこっと暴れる幕間リローデッド第8巻、何とぞよろしくお願いします。
本日のED:三浦大知『Life is Beautiful』)






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