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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第8巻経過報告:01(サンプルあり)(2017/8/29)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第8巻『花を踏み荒らす者は』




古鉄≪というわけで、幕間リローデッド第8巻は明日(2017/08/30)発売開始予定です。みなさん、何卒よろしくお願いします≫


(よろしくお願いします)


古鉄≪今回は幕間三話、ディケイドクロス二話、ISクロスパイロット版二話、特別書き下ろし長編二話に短編一話の十話構成となっています≫

恭文「クライマックス刑事リターンズは今回お休み……全てはギンガさんが悪いんだ! ……もぐもぐ」


(現在菊地真のお誕生日会なので、蒼い古き鉄もお食事中……もぐもぐ)


古鉄≪夏にふさわしい冷やしおでん、好評でよかったですね≫

恭文「フェイトと二人チャレンジだったから、実はハラハラ……うん、やっぱ夏におでんはアリだ」


(はんぺんもぐもぐ)


恭文「ではこちらでは、なぜギンガさんのせいになるかというのをご紹介できればと。どうぞー」



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



遠い目をしながら思い出すのは、108の管轄内で起こった火事。山間部にある別荘がぼーぼーだ。

ちょうどその日、ギンガも資格更新のためミッドに戻っていてな。現場の勘を忘れないようにという、部隊長の命令で連れてきた。


「酷(ひど)いですね……後ちょっとで半分焼けるところじゃないですか。カルタスさん、通報は」

「ハイキング客だ。全焼は免れたが……」

「カルタス主任! 鑑識によると、ねずみか何かに電源タップがかじられ、ショートした焦げ跡があるそうです!」

「そこから引火したのか」


アニタと現場検証を続けて、ガスと電気メーターもチェック。


「こちらも動きなしですね」

「数か月の間、誰も別荘を利用していなかったらしいしな。事件性は低そうだが……」

「あとはけが人が出なかったのは、不幸中の幸いですね」

「あぁ。……っと」


すると、リビングのソファー前で、ギンガが不思議そうに小首を傾(かし)げていた。


「ギンガ、どうした」

「ソファーの隙間に……」


そうして拾い上げたのは、インスタント麺の欠片(かけら)……か? ギンガはまた小首を傾(かし)げながら、くんくん……って、おい。


◆◆◆◆◆


「少なくとも長期間誰も利用していないというのは、ないと思います」

「証拠は」

「これです」


そこで見せるのは、既に調査済みな≪インスタントラーメンのかけら≫……の写真。本物は現在検証中だから。


「鑑識さんにも手伝ってもらい、ソファーの隙間に落ちていたのをかき集めました」

「「うん、知ってる……それが証拠!?」」

「はい」

「よく零(こぼ)れるやつだよね。私はもったいないから、鍋に纏(まと)めて入れちゃうけど」

「だが以前利用したときにラーメンを作っていれば、零(こぼ)れることもあるだろ」

「ただ飛び散った欠片(かけら)なら、そうも考えられます。でもよーく……麺の表面を見てください。……粉末スープの粉が付いているんです!」

「「え……!」」


アニタさんも一緒に、改めてチェック。よーく見ると、赤やら黄色の粉がくっついていた。


「おいおい、これはおかしくないか? 袋ラーメンの作り方なんてどこも同じだろ」

「えぇ」


麺を茹でて。

粉末または液体スープを入れて。

追加で小袋があるならそれも入れて……だよ?


なぜ、茹でる前の麺にまんべんなく粉が付くのかな。

でも私はその疑問に、一つ……答えとなり得るものを持っていて。


◆◆◆◆◆


「――国別の『即席麺消費量ランキング』では総じて上位に出てこないんですけど、台湾(たいわん)の麺類は凄(すご)いんです。
それこそ最近夏になるとどハマりしている台湾(たいわん)まぜそば……のルーツである名古屋(なごや)名物「台湾(たいわん)ラーメン」……の更なるルーツ担仔(たんつー)麺や」

「「回りくどい!」」

「読んで字のごとしの牛肉(にゅーろー)麺など、日本人とも親和性の高い知る麺文化を保有しています」


そう……牛肉(にゅーろー)麺は美味しいの。この間台湾料理店で食べたの、ほっぺが落ちるかと思ったぁ。


「それは日本(にっぽん)から伝わった即席麺全般にも、独特の熱気を放つほどに……その中の一ジャンルに」


というわけで、早速実践です。108で補完していた袋めん(サッポロ一番みそラーメン)を使って……!


「袋の中で麺を砕いて。
粉末スープの粉を……今回は半分くらい入れて。
振ってかき混ぜて、そのままポリポリ!
――という食べ方が定着している、袋めんカテゴリーがあるんです」


はい、できあがりー! アニタさんとカルタスさんにも食べてもらう。二人とも怪訝(けげん)そうにしながら、砕かれた麺をかじる。


「ん……あ、ジャンクだけど好きかも」

「もっと脂っこい感じになるかと思ったら、粉末スープの刺激で引き締まるな」

「全部入れるとしょっぱすぎるんですけど、半分くらいがいいバランスです」

「どこまで研究したんだ。……だが特殊な」

「いえ。『科學麺』『王子麺』『統一脆麺』――それらは台湾(たいわん)銃の商店やコンビニなどで、山ほど見かけるごく一般的なものらしくて」


実際ね、検索したら……本当にそうだったの! あのときのカルチャーショックを思い出し、自分を抱き締めながら身震い。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



恭文「えー、こちらは特別書き下ろしですが、元ネタはめしばな刑事タチバナ」

古鉄≪以前……機動六課時代、サリさんとヒロさん、ヴァイス陸曹と愉快な仲間達で語りましたね。
ですがそれはあくまでもメジャー系に限ったこととも言えます。実はまだ語り尽くしていないところがあるんです≫

恭文「作者もストレートは未体験……だからこれを書くに当たって、試したのよ!
国内の商品だけど袋砕き麺! その結果……チキンラーメンをバリバリ食べるように」


(サッポロ一番などのノーマルな袋めんは、砕き方と粉末スープのバランスがなかなか難しいです。
スープが濃すぎると、塩っ辛くなりますし。なおチキンラーメンは極々普通におやつ化決定)


恭文「つまりギンガさんのせいだ! そのせいでクライマックス刑事リターンズを書く配分をミスって……!」

ギンガ「そんな理不尽な!」

古鉄≪責任を取って嫁になります?≫

ギンガ「あ、それならアリ」

恭文「ないわボケがぁ!」


(ばりぼりばりぼりばりぼりばりぼり――)


古鉄≪作者が夕飯までの繋ぎにチキンラーメンを食べている間に、次の書き下ろしに行きましょう≫

恭文「こっちはアプリスクだね。レッツゴー!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


――ゼザイン島。アルト大陸……というか、アザサキの南西に位置する島々の総称。別名≪クラッカ諸島≫。

かつてはスパルタン族の支配する土地でね。ただ……獣人の一種である≪ジーンアント≫族に侵略を受けた。

その後長い時間をかけて開拓や討伐が行われたため、街やオアシス……それどころか独自産業まで存在する土地となった。


アザサキの鉱山区からの地下トンネルを抜け、僕とリイン、美奈子、奈緒を出迎えたのは、どこまでも広がる砂漠。

ここは≪西アリラ砂漠≫。ゼザイン島の西半分を覆う砂漠で、人類側の支配領域とも言うべきか。


「――うへぇ……リアルは夏やのに、ゲームでも砂漠地帯って」

「日差しもキツいですしねぇ。それで恭文さん」

「まず目指すは、最大のオアシスであり西アリラ砂漠に作られた都市部≪サペール≫……だったね」

「ですです」


準備していた地図で所在を確認……お、かなり近いね。ここから南西に歩いてすぐだ。

というわけで地図を片手にゆっくり歩き出し、砂地を踏み締めていく。


◆◆◆◆◆


「サニー」

「は! ――まずシュ=キーユの周囲は激しい砂嵐が渦巻いており、飛行は不可。
進行速度もその巨体ゆえに相当なものだから、移動には砂トドによるサーフィンを使う」

「砂トド?」

「この土地に生息する……まぁ馬のようなものだ。知らないのであれば、街の東側にあるレンタル屋に話を通せ。
有料だが練習はさせてもらえるはずだ。で、シュ=キーユにはそれで追いつけるとして……問題が雷撃。
シュ=キーユには天候を操る能力があり、接近する不審者には容赦なく雷撃を見舞う」

「それも百発百中――教団騎士隊による調査が阻まれたのは、これが原因だ。そもそも乗り込む算段を付けることもできん」

「それはまた……!」


ということは……ということはだよ? それが街に近づくとどうなるか。


「じゃあシュ=キーユがここに近づいたら、単純に砂嵐で吹き飛ぶだけじゃないんだね。……その絶対必中の雷撃で、住人達が焼かれ続けることになる」

『あ……!』

「……その通りだ。そうなればもはや災害級。サペールは一瞬にして死の街と化すだろう。
同時にジーンアント族の攻勢も加速する。現に奴らはシュ=キーユ進行に合わせて進軍しているからな」

「ほな、その雷対策になるもんを取り戻す……やったな。物はなんや」

「≪雷神の兜(かぶと)≫――我が教団に伝わる古物であり、代々領主が受け継ぐ遺産。だがそれは奪われてしまった」


◆◆◆◆◆


「……集団でスニーキングとか、正直あり得ないと思うんだけど」

「ここは忍者なプロデューサーが大活躍ですね。プロデューサー、コツは」

「敵の行動パターンと視界を意識してすり抜ける。ようは観察だね」


まずは下に降りて、奥の階段を下りるのか。で、そこに見張りが一人。

慎重に背中側の階段を下りて、壁の影を利用しつつ観察。見張りはロ字型の柱をグルグル……グルグル。

でも速度自体は決して早くないので、背中を取る形ですり抜ける。


そうして階段を下りると……でも一段低いくらいの荷物置き場だった。問題はその奥の通路に、精鋭員がいること。

扉は開いているけど、その前に陣取っているね。となると――!


「うぅ、飲食店勤務として、食べ物を投げ捨てるのは心が痛い……」

「美奈子」

「はーい」


荷物の陰に隠れて、美奈子がリンゴを一個放り投げる。それも奴の正面――十の字通路の下側に。


『……!?』


まるで砂糖に集まるアリの如(ごと)く、精鋭員はフラフラとしながら歩き始める。リンゴしか見えていない……今がチャンス!

足音を忍ばせ、慎重に……慎重に荷物の影を利用し、通路へと雪崩込んだ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで今回のアプリスクは、スートガーディアン≪土の軍団長 シュ=キーユ≫攻略戦」

古鉄≪まぁその前段階という感じですが……果たして新装備が活躍する場は訪れるのか≫


恭文「さすがに今回はないんじゃないかなぁ」


(ごめんなさい、ありません)


恭文「断言しちゃったし!」

古鉄≪はたして砂漠の平和は取り戻せるのか。乞うご期待です≫


(でものんびりいきます。
本日のED:ゆかな『異邦人』)






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