作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
ゴーカイジャークロス第6巻経過報告:01(サンプルあり)(2017/8/3)
古鉄≪というわけで、豪快な奴ら第六巻の経過報告。まずは書き下ろしだけになりますが、サクッといきましょう≫
りん(アイマス)「今回はあたしの出番も多いよー。多いはずだよー。というか増やせ作者!」
恭文「落ち着け! テンションが高い!」
白ぱんにゃ「うりゅー」
(フワフワお姉さんを抱きながら、我が家の朝比奈さんは今日も元気です)
恭文「さて、今回の書き下ろしは……まずは季節物から。どうぞー」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
七月七日――。
「ほぉぉぉぉぉ――」
一人竹林で佇(たたず)み、息吹。
両手で手刀を作り、昨日見た『燃えよドラゴン』を思い出しながら。
「あちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお! ほあたぁ! ほあたぁ! ほあちゃあああ!」
周囲に乱撃! 合計三十合の打ち込みを終えると、周囲で竹が一つ、また一つと両断されて、次々と地面に倒れていく。
その様に両手を合わせ、乱れた静寂を戻すように、再び深い呼吸を繰り返していく。
――その後は竹を担いで、えっさらほっさえっさらほっさー。なお、運び込むのは辺里家。
大きめの和風庭園を抜けると、今か今かと言った様子であむ達が、ディアーチェ達が待っていた。
「待たせたなー。これくらいあればいいかー」
「ばっちりだよー! ダーグさん、ありがとー!」
十本の竹を丁寧に置いていく。
なおあむは、この日のために一時的帰郷。やっぱり身近だなー、この留学。
「すみません。本来であれば俺達も手伝うべきなのに」
「構わないさ。で、そっちの準備は」
「問題ないよ。工具もバッチリ、調理場に材料も運び込んだから、そこもバッチリ」
「調理は恭文さんとりんさんにお任せです! ……でも、あたしもお手伝いしなくていいのかなぁ」
「今はやめておけ」
二人だけでいいのかと、迷うりっか嬢。しかしそれをひかるがそっと諫(いさ)める。
「朝比奈りんが”これでよし”としているからな。恭文を独り占めにして、実に嬉(うれ)しそうだった」
「だよねー」
◆◆◆◆◆
「でもそうめん……そう言えばみんな、流しそうめんってしたことは」
「僕は家に竹のスライダーがあったから、小さい頃は……おばあ様とお父様も、そういうのが大好きな人だし」
「俺もあるぜ。庭にプラスチック製のスライダーを組み立てて、どーんってさ。いっつも兄貴達と取り合いになるんだよ」
「俺も山口(やまぐち)にいた頃は……ですが随分前ですね。姉さんも上京する前でしたし」
「最後は……拙者が海里の元に出てきたくらいか。懐かしいものだ」
「そう……私は経験、ないんだけど」
「あたしも本格的なのは……あ、自宅はともかく、キャンプ地ではやりました! パパもそういうの大好きで!」
つまり本格経験がないのは、この中だとりまだけ……だからだろうか。りまが僕に縋(すが)るような瞳を……!
「でも、僕も結構前だなぁ。雛見沢(ひなみざわ)のみんなと知り合ったときだから」
「園崎さん達と?」
「七月になってから事態も落ち着いて、ミッドへ戻ろうってときだよ。お別れ会も兼ねて、七夕の流しそうめんをやってさ。
みんなで竹を切って、川縁でスライダーを作って、結局キャンプになって……一晩中天の川を見てた」
≪これがまた、奇麗に見られるんですよ。雛見沢(ひなみざわ)の自然環境が豊かなためですけど≫
「それだよ蒼凪君! できれば最初から……そういう素敵な思い出を、話してもらえると……」
「相変わらずだな、うちのジョーカーは」
唯世、なぜそこで嘆くの? どっちも楽しい思い出だったのに。
しかも空海とややが僕の肩を叩(たた)いて、慰めるように首振りしてくる。なしか?
「というかおのれら……魅音達が”どういう人間か”知った上で、そう言っているんだよね」
「え……!?」
「あ、蒼凪さん……それは、まさかとは思いますが」
「当然そうめんの取り合いは命がけだよ。沙都子のトラップが乱舞し、可愛(かわい)らしい色つきそうめんは、かあいいモードのレナが無双して」
「つまり、あれ!? 流れてくるそうめんを、誰が一番多く食べられるかという部活になって……台なしすぎるわよ!」
「いやああああああああああ!」
「だからこそあとは死屍(しし)累々だよ」
◆◆◆◆◆
十六時――辺里家の調理場は、使い古されていながらも厳格なほどに美しかった。
細かいところまで磨き上げられていて、立つだけで身が引き締まる。
「大事に使わないとね、恭文」
「うん。……でもりん、なぜ僕と二人っきりで調理を御所望で」
「あたしさー、実は予定日が七月七日だったんだよ。そこから随分遅れて、八月生まれの健康優良児なんだけど……だから今日は誕生日の前乗り!」
「そうだったの!?」
「そうなの。だから……ね」
それは初耳だった! だからこそというか、髪をポニテにしたりんは八重歯を出して、恥ずかしげに笑う。
「来月の誕生日も、これくらいずーっと一緒に……いたいなぁ」
「うん、いいよ。一緒にいようね」
「ありがと」
「……今日は、朝比奈さんに譲ります。朝比奈さんも嬉(うれ)しそうですし」
「シオン、こめかみがひくついてんぞ……」
「相変わらずだなぁ、お前」
……なので、気合いを入れながら調理開始。
まずはそうめんのため、たっぷりのお湯を大型鍋で沸騰。その間にかき揚げのタネを作る。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪というわけで、Vivid編での七夕です。なおそうめんな理由は、七夕での縁起ものだそうで≫
恭文「流れは『衛宮さんちの今日のごはん』でもやった感じだね。でもかき揚げは美味しいよー」
りん(アイマス)「あたしも大好き! 丼もいいしー、麺類のつけ合わせでも最高だしー」
白ぱんにゃ「うりゅりゅー♪」
(ふわふわお姉さん、尻尾をふりふり)
りん(アイマス)「うんうん、ぱんにゃはやっぱり可愛いなぁ」
茨木童子「可愛いは正義だ!」
白ぱんにゃ「うりゅ!?」
(一瞬登場のイバラギンでした)
恭文「さて、次にご紹介する書き下ろしは短編……りんの意外な一面が明らかに」
りん(アイマス)「ほえ?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
あたしこと朝比奈りん、決して清純派ってわけじゃあない。恭文以外にも彼氏はいたし。
エッチだっていっぱいしてたし。……もちろんラブラブって意味で。遊びで男の人とそうなったこと、一度もないし。
……振り返るのは、高校に入ったばかりの光景。というか、つい最近いろいろ引っかかりまくりのアレ。
このたわわな果実が実り……一応、男の人に愛される喜びを知った後くらいかな。
実は恭文にも、つい最近までカミングアウトできなかった……ことがあって。
「ただいまー!」
「「おかえりー」」
学校が終わり、家に帰ったところで……お、今日は両親ともに早上がりかー。何だか嬉(うれ)しくなりながらも、台所に駆け込む。
「お腹(なか)空(す)いたー! おやつは」
「ちょうどホットケーキを作っているから、ちょっと待ってね」
◆◆◆◆◆
「むしろヤンチャという意味では、恭文さんの方がずっと」
「私もそう言ったら……後輩の面倒見がいいのも、このタイプの特徴って言われてもうて」
「だから、りんさんに『元ヤン疑惑』ですか?」
「そう!」
「ヤンキー……ようは、不良でしたよね。暴走族とかの」
「……リアル宇宙海賊なファミーユさんからしたら、鼻で笑い飛ばすヤンチャでしょうけど」
というか、朝比奈さんが……朝比奈りんさんが元ヤン? いや、確かにアイドルとしてはいろいろ自由な人だと思うけど。
相応の男性遍歴もあるし、恭文さんとも毎日……らしいし。でも元ヤンって。
「あ、でも待って……そう言えば前に、恭文くんを蹴り飛ばしていたことが」
「……それは恭文さんがまた馬鹿なことをしたせいですよね。ほぼ間違いなく」
「わたくしもそう思います。それを言えばマーベラスさん達やルカさんも……というか、わたくしもやったことが」
「私もやったことがありますし、そこまで特別じゃ」
「お、ちーっすー」
ちーっす……!? 急に脇からかかった声を見やると。
「あ、りんさん」
「朝比奈さん!?」
「「りんさん!?」」
朝比奈さんは……紫ジャージ姿だった。こう、ヤンキーっぽい感じの!
◆◆◆◆◆
「……りんさんって、学生時代に結構”やんちゃ”してました?」
奈緒さん!? ちょ、その質問は……ほら! 朝比奈さんがとても怪訝(けげん)そうに!
「何、その質問は……というか、男性遍歴って意味では奈緒だってどっこいなのに」
「なんかすみませんー!」
「ほんとですよ! 失礼ですからね! ……すみません、朝比奈さん」
「でも、学生時代のやんちゃかぁ」
――そこで朝比奈さんは沈黙。
十秒ほど考え込んで、フッと……自嘲気味な吐息を漏らす。
「そうだね、”やんちゃ”だったことは否定しないかな」
そのとき、電流走る――! ファミーユさんもさっきの話を思い出したのか、表情がこわ張った。
「じゅ、十秒くらい沈黙したのがリアルだ」
「美奈子さん、し……!」
「でもそれは学生時代のお話、ですよね。今はそういう”やんちゃ”行為からは遠ざかっていて」
ファミーユさん、ナイスです! また一緒に歩きながら、『そうですよね』と相づちを打つと。
「ん……」
え……ちょ、朝比奈さん? なんでまた沈黙に入るんですか。
やめてください。そこは笑顔で否定してください……!
――朝比奈さんはまた、自嘲気味に笑ってため息。
「最近久々に、暴走しちゃったんだよねぇ……」
「「「「――!?」」」」
今度はファミーユさんも一緒に、得体の知れない寒気に襲われる。あ……なんか、真冬の中に飛び込んだ気分。
うだるような暑さの残滓(ざんし)も払うほど、朝比奈さんの笑みは深かった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文・りん(アイマス)「「……どういうこと!?」」
古鉄≪どうしてりんさんも含めて驚いているんですか≫
白ぱんにゃ「うりゅ?」
りん(アイマス)「だって、完全に誤解だし! ヤンキーじゃないよ! むしろ優等生だったからー!」
恭文「僕もりんのご両親から話を聞いているけど、いわゆる非行の気配はなかったよ?」
(ならば、なぜ……!?)
古鉄≪果たしてりんさんの身に何があったか。それは本編をご覧いただければと思います≫
白ぱんにゃ「うりゅー!」
古鉄≪なおこちら、めしばな刑事タチバナが元ネタです≫
恭文・りん(アイマス)「「あぁ、そうなんだ……ん!?」」
(その時点で怪しくなるシリアス路線。
本日のED:camino『STORY』)
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