作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第7巻経過報告:04(サンプルあり)(2017/7/29)
古鉄≪というわけで、こちらでは番外編……ディケイドクロスとISクロスのご紹介です。
ISクロスについては今回一話のみとなっていますが、リンさんが頑張ってますよ≫
恭文「一応書き下ろし分もそこそこ入った感じに。そしてディケイドクロスもいよいよ”最後の世界”に突入。
HP版とはまた流れが変わっているので、修正箇所が結構多かった……!」
古鉄≪ではその辺りも踏まえて、どうぞー≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「おい、アンデッドってなんだ。そりゃ」
「仮面ライダーブレイド……剣崎一真さんが戦っていたっていう、不死の怪人ですよね!」
「あれ、君達……は……」
駄目だ、もうこの事務所にはいられない! デスクから立ち上がり、すたすたと虎太郎さんの首根っこを掴(つか)んで。
「ぐぇ!?」
「律子さん、小鳥さん、突然ですけど長期休暇に入ります! 問題ないんですね、ありがとうございます!」
「ぴよ!?」
「ちょ、何も言ってないわよ!」
「おいおい待てよ少年。何か大変そうなら、俺達も手伝うから」
「その前にヒビキさんは、カルチャースクールで人間関係を学んでください」
「がはぁ!」
立ちふさがるヒビキさんが崩れ落ちたので、そのまま事務所の外へ……!
「だから待」
エピソードゼロ小野寺には足払いをかけ、コカした上で退室! そのまま虎太郎さんを脇に抱えて……全力ダッシュ!
一気にたるきビルを抜けて……とりあえず駅の方へー! 奴らに追いつかれないよう、人混みに紛れていく!
「わーお! なんか新鮮な体勢だー! でもごめん、空気が読めてなかった!」
「いいですよ! で……さっき言ったことは」
「もうバッチリ。始にも伝えるところ」
「場所は……というか、蒼凪の僕は」
「始はハカランダに戻ってる。蒼凪くんの方は、何か”調べたいことがある”とかで、パラレルワールドを巡る旅に……」
「自由人だなぁ」
「君にだけは言われたくないと思うよ?」
というか、ちょくちょく失敗してなかったっけ? まだハイパーゼクターをコントロールできなくてさ。
それで別世界に移動とか……大丈夫だろうか。いや、その心配をしている場合じゃないか。
かれこれひと月が経(た)とうとしている中、剣崎さんが帰還した様子はない。でもそこでアンデッドが出現したんだ。
今度こそ、引っかかる可能性がある……!
◆◆◆◆◆
「凄(すご)いなんてもんじゃないわよ。どこにでもいる普通の人で、悲しい過去もあって」
伊織はそこで首を振り、私達に背を向け外へ出ようとする。
「とにかくそういうわけだから。律子、帰るわね」
「ちょっと伊織! それならその……二人の居場所とかを教えなさいよ!」
「そうね。あの、少し冷静になって話し合ってみましょう? 私達が仲介する形にすれば、蒼凪くんも聞いてくれると思うし」
「あずさ、アンタ図に乗ってない?」
「え……」
伊織の強い言葉に、明確な拒絶反応に、あずささんも……私達も面食らう。
「そもそもの話、蒼凪が主導じゃないのよ。……これはね、私達の問題なの。
それを会って一年も経(た)ってないアンタ達に、いちいち仲介される謂(い)われはないわ」
「そんな……」
「伊織、そんな言い方は……いや、確かに無理だけどさ」
「そうね。水瀬さんの言うことも分かるわ」
「真ちゃん……千早ちゃんも」
「でもプロデューサーが突然休暇を言い渡し、みんなが混乱しているのも事実なの。
……せめてそれが最小限になるよう、配慮はしてほしい。仕事だってあるんだもの」
「そうね……こっちの邪魔さえしなければ問題ないわ。じゃあそういうことで」
それだけ言って、止める間もなく伊織は出ていく。
「お、おい! ちょっと待て! 伊織ちゃん!」
「やめとけ」
止めようとしたユウスケさんは、さっと士さんに制された。
「士」
「デコの言う通り……入り込めるのは剣崎一真と、”そのとき”戦っていた仲間だけなんだろ」
◆◆◆◆◆
『結界だよ。さすがにこれはどうにもできないよね』
響くのはギンガさんの声。恐らくもやし達もいるんだろうねぇ、無駄なのに。
「あらまぁ、こんな魔法も使えたんだ」
『一応……火野君、お願い。ちゃんと教えて。あなた達は……なぎ君は、何をしようとしているの』
「そう、教えてほしいんだ」
『うん……!』
「だが断る」
割とピンチだけど、でも問題なしと笑って応えてあげた。
「この僕が一番好きなことを教えてあげようか」
『人からの頼みにNOと言い切ることだよね! うん、知ってる! だってなぎ君もやってたし!』
『……ちょっと待てよ! 春香ちゃん達も突然あんなことやらかして、かなり戸惑ってたんだぞ!』
「いいだろう……お前達が勝てば、月の裏側で起きた真実を教えよう。しかし負ければ、彼女の命とともに全てが闇に葬られる……どうする?」
『何の話だぁ!?』
ユウスケは知らないのか、サンドウィッチマンさんのネタ……面白いのになぁ。あの中二病おじさん。
「仕方ない……告白するよ」
『そ、そうだ! それで今、恭文はどこに』
「実は僕、以前赤ペン先生のバイトをしたことがあるんだ。年齢を誤魔化(ごまか)した上で」
『そっちじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
「金が……どうしても! 金が必要だったんだ! この罪は……一生背負い、償い続けようと思う」
『だったら勝手にやってろよ!』
「いいだろう……」
『だから”いいだろう”ってなんだよ! ちっとも良くないんだよ!』
あり得ないことを言うので、軽く笑ってしまった。
『……ギンガマン、ユウスケ、駄目だ。コイツはまともに話すつもりがない』
『だよなー!』
「まさかお前ら、自分達が”まともに話したい”と思われるだけの徳を積んでいると? そう心から誇れると? ……は、これは傑作だ」
『どこの世界でも蒼チビは蒼チビだなぁ! 遠慮なく喧嘩(けんか)を売ってきやがる!』
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、サンドウィッチマンのお二人は凄いなぁというお話でした」
古鉄≪いいですよね、富澤さんの中二病キャラ……もちろんそれ以外のネタもいいんですが≫
(『来年で二十周年……このまま第一線を走り続けてほしいわ』)
恭文「では続いてはISクロス。こちらも書き下ろした部分を中心に……」
古鉄≪でもそうすると、リンさんの活躍が少ないという≫
恭文「しー!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
京都(きょうと)……いいなぁ。旅行……いいなぁ。下見だけど……決戦準備だけど……いいなぁ。
なのにオレ、IS学園で精密検査を受けているんだろう……!
『我慢しろ。お前と白式の状態はいろいろ特殊だからな。こちらでも日常的にデータが欲しい』
「うっす……!」
はい、そういう理由から、学園のラボで精密検査です。白式も含めてだが、つい寂しくて……きっと奇麗なんだろうなぁ、京都(きょうと)。
『それに夜からでよければ、向こうと合流もできるだろ』
「え!?」
『今言った通りにデータ取りだけだからな。それさえ終われば……なんだ、聞いてなかったのか』
「全くだよ! 白式!」
≪私のログにもありませんね≫
『そうか……言い忘れてしまったのか。だがまぁ、今言ったから問題ないだろ』
「いやいやいやいや!」
そんな軽いノリでー! というか千冬姉……千冬姉ー! いや、でも待て! オレも京都(きょうと)へ行けるのか!?
だったら……金閣寺だ! まず金閣寺が見たい! きっと美しいんだろうな、金閣寺ー!
◆◆◆◆◆
『でも緑デッキ、だよね。ううん、赤との混合デッキってこと?』
でもデュノアさんが戸惑い気味にそう言ったことで、思考をバトルに戻す。そっか……混色もアリなのよね。
えっと、二色の軽減を持つスピリットとか、状況でシンボルの使い分けができる子もいて。それを利用して、特色を合わせる。
『赤は緑に不足しがちなドロー力を補いますし、いいチョイスだと思います。環境的に下地もありますしね。
……さてオフィウクス・ゾディアーツ、あなたもそれなりに”できる”と見ましたが、ここからの展開は』
『見や守(まも)りに入ったら、間違いなく押し切られる。このターンで上手(うま)く立て直す……又はディアボリカ・マンティスを排除するのが望ましいかな』
あ、なるほど。ディアボリカ・マンティスさえ削れば、自身と神速スピリットによる疑似追加シンボル効果は消失。
鳳さんもある程度安心できると。しかも敵のデッキは、恐らくキースピリットがピン指し……だったら!
『ただ、緑はスピリット破壊の手段に乏しい』
「え、そうなの?」
『疲労や回復などに関わる効果が持ち味ですから。それも特色なんですよ』
『そこを補うための赤カードかもしれないから……でもコア数は割とカツカツ。
動くとしたらマ・グーがコアを回収して、バトルステップに入ってから』
バトルステップに入ってから……そうか! フラッシュタイミングの攻防!
ゴーディ・ダーインが神速としたら、鳳さんは赤も絡めた……また別の何かを出す! そういうことね!
『もちろんそれは、ゴーディ・ダーインも分かっています。だからこそ正念場なんです』
もう言われるまでもない。オフィウクス・ゾディアーツや地尾さんと同じように、自然と前のめりになってしまう。
◆◆◆◆◆
「このカードが、デジヴァイスから出てきて……」
「拝見します」
テーブル上に出されたバトスピカード。それを手に取ろうとした瞬間、八神くんを拒絶するように火花が走った。
八神くんは咄嗟(とっさ)に手を引くものの、大して痛がる様子もなく指先をフーフー。
≪恭文くん!?≫
「だ、大丈夫ですか!?」
「えぇ」
「……お前でも駄目か。とすると、コイツにも決まった使い手がいるみたいだな」
「お兄さんも相変わらず人が悪い。知っていたなら言ってくれればいいのに」
「お前にだけは言われたくないんだがなぁ! つーか三年前のクリスマス、ガブモンに倍プッシュを教えた件は許してないからな!」
「え、何か問題なのか? ヤマト」
「問題だらけだって言ったよなぁ!」
八神くん、何をしたんですか……! そんな、呆れ気味にため息を吐いている場合じゃないですよ!
「まぁ荒ぶるお兄さんはそれとして」
「うぉい!?」
≪恭文くんに手傷を負わせたこと、その償いは輪廻(りんね)の果てに行き着こうとも終わらないと知れぇ……!≫
「怖ぇよ! おいおいなんだよコイツ……呪詛(じゅそ)を振りまきにかかってるんだが! つーかオレ一人を呪(のろ)い殺す機会かよ!」
「どういうことですか、空さん。これがデジヴァイスからって」
「私もさっぱり。ただピヨモンが言うには、これは……私の紋章らしいの」
「無視かよ!」
紋章……紋章!? 鳳さんとギョッとしている間に、空さんの隣でピヨモンはパタパタ……あ、可愛(かわい)らしいです。
◆◆◆◆◆
『鈴とゴーディのバトルが白熱していたその頃――そう、その頃である。東京(とうきょう)に残った恭文達は、聖夜学園を訪れていた。
待ち受けていたあむと唯世達元ガーディアン組に案内される形で、聖夜小学園地下の迷宮を……ぶっちゃけ迷子です!』
「ナレーター、言わないで! くそぉ……司さんのアホがぁ!」
「ここ、どこなのー! ぺぺちゃんー! カムバックー!」
「いや、カムバックしても意味ないじゃん! というか唯世くんー!」
「……司さんから預かったこの地図、全く役に立ってないね」
そう、だからアホ……だからアホです! 予定ではもうバトルに入っているはずなのに!
現在、迷宮に突入して三時間が経過。さすがにお腹(なか)も空(す)いてきたので、途中の休憩所でご飯を食べています。
よかったー、念のためにお弁当を持ってきていて。作ってくれたフェイトとリインフォース達には感謝だ。
「……オレ達はちゃんと……地上に戻れるんだろうか」
「ヒメラモン!?」
「ここで餓死とか笑えんぞ……もぐもぐ」
「そ、それは嫌だー! かんざしも楽しみにしているアニメが」
「モノドラモン、お座り」
「なんでだー!」
そう言いながらヘイアグモンは、特大サイズのサンドイッチに平然とかぶりつく。その姿に矛盾はあるのだろうか……。
「タマモォ……もう嫌だ。帰りたい……」
「おぉよしよしー。御主人様の苦しみは、タマモが全て受け止めてあげますねー」
それでタマモに甘えて、全力ハグ……全力ハグ! じゃないともう、辛(つら)くて生きられないー!
「……恭文くん、というかあむちゃん達もなんだけど……聖夜学園って、これがデフォ?」
「私も同感ッス! 一体どこの世界に、学校の地下に巨大迷宮を作る馬鹿がいるッスか!」
「しかもサーチも出来ねぇってなんだよ……!」
「……それについては、申し訳ないと言いますか……聖夜学園は代々天河家が管理している学校なんです」
≪唯世くん達辺里家の親戚だよね≫
「そうだよ。ただまぁ、司さんに限らずちょっとおかしいというか、こういう遊びや悪戯(いたずら)が大好きで……はい」
その結果が、潤乃やダリル先輩達もうんざりな大迷宮。なおダリル先輩は”いっそISで掘り進めば”とやりかけました。
さすがに自重したけど。でもね、気持ちは分かる。すっごい分かるのよ……!
「なぁヤスフミ、デスレーベル作戦を止めるときはここまでじゃ」
「なかったよ! あれから九龍(くーろん)城の如(ごと)く増築しまくったせいだよ! というか地盤は大丈夫なの、これ!」
「お兄様の危惧も分かります。さすがにやり過ぎです」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「……ちょっと唯世と協力して、聖夜学園の地下を調べてくる」
古鉄≪そうですね、危ないですよね。こっちはソードブレイヴとか埋まってないでしょうし≫
(埋まっていたらどうしよう)
恭文「果たしてバトルの行方は。そして八神の僕や潤乃達は、無事に目的地へたどり着けるのか。もちろん一夏も金閣寺を見られるのか……乞うご期待!」
古鉄≪特に最後は大事ですね。あの人、全力でしたから≫
恭文「諸事情あれど、初めての修学旅行(下見)だしねぇ。ワクワクする気持ちも分かる」
(そう、蒼い古き鉄も聖夜学園初等部六年生時に――。というわけでみなさん、とまと同人版の方何卒よろしくお願いします。
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