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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第7巻経過報告:01(サンプルあり)(2017/7/27)
[TOMATO] とまと幕間リローデッド 第7巻『人として』



古鉄≪というわけで、幕間リローデッド第7巻の経過報告です。
2017/07/30発売予定。皆様、何とぞよろしくお願いします≫

(よろしくお願いします)

古鉄≪現在短編一話も入れて七話まで仕上がり、あとは幕間本編……今回は二話収録です≫

恭文「どうしてこうなったか。それは作者が番外編を今回は二話書いたから。ハッスルしてしまったから」


(ごめんなさい)


恭文「ではまずは、そんな番外編からどうぞー。今回も暴れるぞー!」

古鉄≪ちびアイルーさんと一緒にですね≫

ちびアイルー「にゃー♪」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


レパードを飛ばし、品川の繁華街へ。夜が明けきる前の、人気のない道を疾走。

パトランプの光が瞬き、嫌が王でも気分を高める。……ここか。


繁華街の一角で車を降りて、サーチの反応を改めてチェック……あれ、あれあれ?


「アルト、反応が」

≪急に悪くなっていますね。この近辺なのは間違いないんですけど≫

「こっちなのです!」


するとリインがパラボラアンテナを抱えて、三時方向に脱兎。……パラボラの凄さを感じながらも、後に付いていく。

するとビルの合間にひっそりと存在する、両開きの扉があった。木造のそれはやけに古めかしい。


……更にその近くには、アイツらの車も止まっていた。間違いないね。


≪……踏み込みます?≫

「「「当然」」」


リインはパラボラアンテナを放り投げ、拳を鳴らしながら準備。

ドアノブに手をかけ、ゆっくりと開く。鍵がかかっていないことに、妙に嫌な予感を感じた。

僕はFN Five-seveNを、ちびアイルーはSPシューターを取り出し、非常階段と言って差し支えない、狭い中を降りていく。


そうして響くのはピアノのショパン。でも気配はない……怪訝に思いながらも地下空間へと突入。……そこは確かに広かった。

五〇〇メートルほどのホールで、幾つものパソコンや応接用ソファーが置かれ、金のかかった装飾が至る所に……地下クラブか何かですか。


ちびアイルーは素早くパソコンの一つに近づき、かたかたと操作。

……ピアノは自動演奏か。でも……警戒を強めながら、部屋を改めて見渡す。


◆◆◆◆◆


――HMDを付けろ――

「HMD?」

「本当に間抜けな動物にゃ?」

≪それはフェイトさんですね≫

「ヘッドマウントディスプレイ」


テーブル上に置かれていたものを手に取り。


「僕だけでいいかな。ちびアイルー、リインは念のために」

「サブリミナル効果もあるかもしれないし、その方がいいにゃあ……でも」

「大丈夫。僕、催眠術とか通用しないの」

「ですです」


というわけで、怪しいものがないかを確認した上で装着……なんじゃ、この3D世界は。

……そんな世界がズームアップされると、右端に御子柴のシルエットが移る。


『おはよう……ショパンはいかがかな。君達がここへ来ることは分かっていた……並外れた刑事だということも』

≪……サブリミナル効果はなしですか。舐めてますねぇ≫

「しかも何……この格好。バスローブに褌? 変態じゃないのさ」

「うわぁ……!」

「ボク達、見ないで正解だったにゃー」

『しかし、我々の夢を壊されては困る』


御子柴は階段を降りながら、仰々しく両手を広げて……何かに祈るような仕草を取った。


『新しい世界の創造は、現状の破壊から始まる。……頭取達から寄付していただいた金で、行動資金も調達できた。
美城は今後も我々のよきスポンサーとなってくれるだろう。そう、我々は次のステップへ向かう。
……新しい世界には、選ばれた人間しか生き残ることができない。残念だが、君達はその中に入っていない』

「そりゃあ有り難いわ。お前の作る世界とか、窮屈過ぎてつまらなそうだし」

『弟――ヲテツが作った最期の作品を、君達にプレゼントしよう。――さようなら』


……すぐさまヘッドマウントディスプレイを取り外すと、あの……閉ざされていた壁が開く。

更に空間が軋み、こちらの転送能力を防いでくる。ギダテの仕業か。となると……!


急いでその中をチェックすると。


「んー! んんんー! んー!」


椅子に座らされ、縛られた女の子。更に椅子には幾つもの配線が結ばれ、ドラム缶サイズの爆薬と直結……しかもこの構造は!


◆◆◆◆◆


「馬鹿な……ミサイルだと!? そんなものをどうやって買い付けてきた!」

「……それなんだけど、あり得るかも」

「ジャスミン、お前までなんだ!」

「御子柴の会社、宇宙貿易にも手を出していてね。そのツテがあれば……もしかしたら」

「待って。貿易貿易……あれ、なんだろう。何か……うーん」


ウメコさんが首を傾げる中、改めて計算……計算!


もちろん御子柴は会社を辞めている。でも……御子柴は銀行の頭取秘書を、346プロの人間をシンパに引き込んでいる。

それと同じように、自社の中に”そういう人間”を作っていても、全く不思議じゃない……!


「ママ、これってすっごく……マズいんじゃ!」

「マズいなんてレベルじゃないよ! そうか……だからギダテもこの件に協力してるんだ!」

「ミサイルをぶっ放す組織のお手伝いなんてしたら、間違いなくクビ……というか、地球署はメンツがやっぱり丸つぶれ!」

「イマジンもその願いを叶えるために……ふぇー!」

「……アイツらは、どうした」

「もう止められないのですよ、”あの二人”は」


後悔を滲ませ、呟くホージーさん。それに対しリインは、嘲笑うような宣告を告げる。


「誰にも……止められないのです」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、事件もいよいよ佳境! 一応本編軸だけど、細かいことは気にせずノリだけで進めているクライマックス刑事リターンズ」

古鉄≪そう、言うまでもなくこの話の元ネタはあぶない刑事リターンズ……つまり、ついにやらかすわけです≫


(だからラストであんなお仕置きを受けるんだ)


恭文「それは言うな! くぅ、これでもう鷹山さん達に偉そうな顔ができない!」

古鉄≪今更ですね≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


というわけで、揃ってサングラスをかけて、更に口元にハンカチも巻いて……!


「あ、良太郎さんも装備して」

「え、あの……これって、もしかしなくても」


予備のサングラスを良太郎さんに装着して、更に予備のハンカチも口元に巻いておく。


「あと、これも持ってください。持つだけでいいので」


それで予備のFN Five-seveNを持ってもらって……はい、完璧。


「え……!」

「しかしちびアイルー、またお洒落だねぇ」


壇上まで三十メートル……距離を詰めながら見るのは、花柄スカーフなちびアイルー。


「お母さんからもらった大事なものにゃあ」

「いいセンスだ。というわけで」


壇上まで二十メートル……! 僕もFN Five-seveNを、ちびアイルーも予備武器らしいベレッタを取り出し、安全装置解除。


「ちょ、ちょっと待って……!」


残り十メートル。そこで美城常務がこちらに気づき、厳しい視線を送ってくる。

……そこで、午前十時を知らせるアラームが響く。


『……なんだ、君達は。今は新しき美城の方向性を示す、重要な会議』

「「――動くなぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」


竹下と内田が始動。懐からウージーを取り出し、美城常務に迫る。

でも僕とちびアイルーはそれより早く駆け上がり、二人の手元に弾丸を叩き込む。

マズルフラッシュと排莢の音が響くと同時に、二人の手元からウージーが落下。肩や腕から血を流し、苦しげに呻いて倒れた。


『な……!』


すかさずP90に持ち替え、天井目がけて弾丸を乱射。それで全員の動きを抑制する。

そう……346プロ第一講堂に集まっている、アイドル部門の全スタッフ・全アイドル達を!


「静かにするんだ……ベイビー!」

「にゃあああぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

『――きゃああぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁ!』

「やっぱりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」


なお警告を聞かず、入り口から逃げようとしても無駄。……サラッと仕掛けていた爆竹が、特に理由もなく破裂して襲いかかる!


『いやあああああああああああああ1』


大丈夫、怪我はしないようにしているから! まぁ派手めだから怖いけどね!


「いや、ちょっと待つって……これ、いいの!? いいのかなー!」


◆◆◆◆◆


二人はどうやら、良太郎さんを拾って346プロに向かったらしい。ハナさんからの電話で聞いた……聞いたんだけど。


「はいデンライナー署――346プロ本社で立てこもり事件!?」


その途端に、事件発生のお知らせ。応対したフェイトちゃんが慌ててメモを取る。


「なんやなんや、また奴らの仕業か!」

「恭文くん達、間に合わなかったかー! 詳細は!」

「あ、えっと……犯人の特徴は……」


フェイトちゃんはうんうんと頷きながら、筆を走らせ……そして、顔面蒼白となる。


「……どうした、金髪姉ちゃん」

「身長一五〇前後の”女”と、一七〇程度の気弱そうな男。それとやたらと小さい、猫耳の子ども?」

『え……』

「三人はサングラスにマスクを装着。一人はやたら軽いステップでにゃあにゃあと鳴く。
もう一人は『静かにするんだ、ベイビー』と言って、威嚇射撃……!?」

『え……!』


フェイトちゃんはそれ以上話が続けられず、震える手で受話器を置く。それで……本気で泣きそうな顔で、縋るようにこちらを見て……!


「にゃあにゃあ……って……」

「出た、ベイビー……!」

「今時そんなの本気で言う奴、いたんだぁ……! というか、そっか。あぶない刑事と知り合いだったよねぇ」


それはウメコさんとジャスミンさん達もだった。天を仰ぎ、両手を組んで祈り始める始末だった。

もちろん……こんなことをやらかす馬鹿どもにだよ! もう犯人が丸わかりだし!


「なの、はぁ……なのはぁ!」

「おい、マジらしいぜ! 良太郎の奴、今青坊主達と」

「言わないで! 何も……何も言わないでぇ!」


何を……何をしてるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! 法を守るために法を破るってわけ!? でもやり過ぎじゃないかなぁ!


◆◆◆◆◆


「……そろそろかかってくると思ってたよ」

『わーお、以心伝心? すばらしいねー』

「よくないよ! 何! 何なの!? 別世界でもデンジャラスなの!? ホージーさんじゃなくても手を組みたくないよ!?」

『フェイト、今からウメコさんとセンさん、リイン……それとハナさんは』

「ナオミさんからの差し入れをたっぷり持って、もうすぐ合流予定だよ……って、そうじゃなくて!」

『ならハナさんも連れて、346プロ本社に来てよ。全速力で……後は転送魔法を使って、みんなを中に入れてくれるだけでいいから』

「話を聞いてってばぁ!」


うわぁ、やっぱりだ! やっぱり無茶苦茶モードだ! もう何一つ遠慮するつもりがないよ! 正しくデンジャラスだよ!


『そんな時間はない。相手の狙いが分かった』

「……ほんとに!?」

『ほんとほんと。なので今すぐ、こっちにきて』

「いやいや! 無理だよ! 美城本社、包囲網が敷かれてるんだよ!? 機動隊がー!」

『大丈夫。美味しいお店を紹介するから』

「いらないよ! それよりも自首してよぉ! わ、私が弁護するよ! 一応執務官だし、執行猶予が付く感じでー!」


え、この世界だと執務官は関係ない? 知ってるよ! でも言わずにはいられないんだよ! だって……滅茶苦茶だよ!?

なので彼女として、悪い彼氏は全力で説得。……するとヤスフミは軽くため息。


『……”浴衣に下着なし事件”をバラしてほしいの?』

「ふぇ!?」


遠慮なく脅しにかかった!? さすがに酷くないかな!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、ヒーローワールドの346プロで立てこもり! 楽しくなってきたよー!」

ちびアイルー「ボクも頑張るにゃー!」

古鉄≪私のメイスが火を噴きますね≫

あむ「アホかぁぁぁぁぁぁ!」


(現・魔法少女耐えきれなくなって登場)


あむ「そろって馬鹿じゃん! やりすぎじゃん! というか良太郎さんまで巻き込んで!」

恭文「あとで各所には寿司折りを送っておくから」

ちびアイルー「アイルー弁当もプラスするにゃあ」

あむ「それでなんとかなるかぁ!」


(本当に何とかなるのかは、是非本編を……みなさん、何卒よろしくお願いします。
本日のED:舘ひろし『冷たい太陽』)





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