作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間リローデッド第2巻経過報告:01(サンプルあり)(2017/1/31)
古鉄≪はい、早速ですが幕間リローデッド第2巻が明日(2017/02/27)販売開始……みなさん、なにとぞよろしくお願いします≫
(よろしくお願いします)
古鉄≪そんな直後ですが、第2巻の経過報告……作者が寝起きでパッと思いついて、とある人との戦闘シーンを書きました≫
恭文「どういうこっちゃ」
古鉄≪それとあなた、これが次巻収録になった場合……戦闘はこれだけですから≫
恭文「どういうこっちゃ!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「あのときの決着、付けさせてもらおうか」
「……お前と遊んでいる暇はないよ」
「そうはいかない」
カルナは槍を持ったまま静かに……静かに、しかし力強く、その一歩を歩む。
「俺も、お前も、自身の矜持に従っている。それが言葉でへし折れぬことはもう理解しているだろう。ならば意味を成すのは」
「ゲキワザ、界界拳」
……その瞬間、床が弾け……僕の懐へと忍び込む。
「闘争のみ」
「四倍――!」
放たれる刺突、刺突、刺突――数えるのも馬鹿らしい黄金色の乱舞が襲う。
その一つ一つが炎に包まれ、大地を裂かんばかりの打ち込み。しかし、それすら捌けないようでは、道は開かれない。
……下がりながら袈裟・逆袈裟・右薙・左薙と、刃を軽やかに、しかし鋭く打ち込み、攻撃を払い続ける。
そのとき、乞食清光や肉体に纏わせた紫激気を制御し、瞬間放出……これはサーヴァントが使うスキル<魔力放出>。
もちろん真似っこだし、神の子でもあるカルナには出力から勝てない。
それゆえに必要なのは、瞬間的な爆発力。一瞬の放出を、最大効率で……自らの武技も殺すことなく行う。
それだけで相当な消耗が強いられるけど、それも必要最低限の条件だ。
一瞬でも見誤れば、一注ぎでも間違えば押し切られ、死が待っている。
首筋に刃を突きつけられながらの戦い……それでも、僕の体は望んだ通りの流れを生み出していく。
――打ち込みが始まって三秒。たったそれだけで百メートルも下がったところで、一歩踏み込む。
槍の一撃を乞食清光で押さえ体当たり。纏った紫激気越しに伝わる熱は気にすることなく、すぐに身を翻しながら左薙一閃。
黄金の鎧が斬撃を掠めながら、カルナが振り返り眼光一閃。
そこ目がけて刺突を送り、放たれる光条を先んじて潰す。
◆◆◆◆◆
……奴の空気が変わった。その身に修羅を宿すのは変わらない。だが……一歩踏み込む。
この状況で、俺と『梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)』に挟まれ、死が絶対的になった中、恐れず一歩を踏み込む。
……何と力強い一歩だろう。
何と、迷いのない一歩だろう。
それは恐怖を捨て去ったが故の一歩だろうか。
それは自らの力を信じるが故の一歩だろうか。
いや、違う……それは断じて違う。
それはこの男に対して、人間という生命の可能性に対して、最大級の侮辱と言える。
この男は今も恐れている。今も死ぬことを、何もできず倒れることを恐れている。
俺の一撃を、魔力放出も伴う一撃を食らい、捌き、かわし……それだけで全てが止まりそうになる。
それでもなお、男は踏み込む。
◆◆◆◆◆
眼光との距離、残り三十メートル――上にはね除けながらも懐へ入り、一気にしゃがみ込む。
眼光との距離、残り二十メートル――そのまま床を踏み砕き、起き上がる勢いも加味して鉄山靠。
眼光との距離、残り五メートル――突如懐から生まれた衝撃に、カルナが驚きながらも下がり、停止。
眼光との距離、ゼロ――すかさず唐竹一閃で眼光を切り裂き、振り返りながら突き出された槍を払う。
再び眼に光が生まれたところで右薙一閃。しかしカルナはそれを防御して、至近距離での眼光発射。
防御された瞬間に刃を素早く引き、突き出しながら放たれた眼光を払う。
揺らめく無数の光条となったそれは、僕の頬や左太股、右内股などを掠め、薄い熱の痕を刻む。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「カルナとがちに殴り合いか……!」
古鉄≪まぁゲキレンジャーのラスボスだってアレで、しかも激気や臨気で倒していますし。何とかなりますって≫
恭文「それはジャンさん達ー!」
(というか、最終的には……げほんげほん)
恭文「一応決着までは書いていて……心理描写も含めると、ふだん書いている話の四分の一に」
古鉄≪やっぱり異能力でどっかんどっかんより、こういうのの方が作者は書きやすいみたいですね。……あなたも最近楽をしてるからー≫
恭文「そんなことを言われてもー!」
(一対一以外だと難しいところもあるし……是非もないね!)
恭文「そんな回さないノッブみたいなことを言われても」
古鉄≪というわけで、今年は気持ちを引き締める意味でも、”戦闘シーンをもっと頑張る”を豊富にします。ジャンヌさんもモーションが変わって、サマーソルトしてますし≫
恭文「それは関係あるの!?」
(あれで、サマーソルトをしてもいいんだって)
恭文「どういうことだ!」
古鉄≪さて、これだけだと少し寂しいので……途中まで書いているアプリスク編も報告を。序盤の流れだけになりますが、どうぞー≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
三日目後半――クヤウトの領事館に事の次第を報告し、私達はそれぞれの国に戻っていく。
なお帰りはとても楽だった。
……国から今回の依頼報酬として……飛空挺パスが進呈されたから!
「……飛空挺パス、この段階で渡すのね」
「ということは、蒼凪プロデューサー」
「前はもっと後だった。でもコレは便利だよー」
「三国間はもちろん、ジェノバにも数分で到着できるしね。しかも料金は格安!」
「空の旅……楽しみです!」
みんなでクヤウトの港区を歩きながら、感動で何度も……何度も、飛空挺が描かれた、銀のパスを見やる。
言ってしまえばただのデータで、アイテム。でもここまで進んだ努力で得られたものだから……大事にしよう。
例えベータテスト後に消えるとしても、今は……精一杯、この世界で生きていくんだから。
「俺達もビックリ」
「まだ報告してなかったからなぁ。でもタカ、これで」
「あぁ……カオルの奴も捕まえられるぞ」
「ジェノバ大公国、行ってみるか。そう言えばクヤウト組は」
あ、そうだ。クヤウト組は、今回のミッションとは無関係……でもみんな、大丈夫と笑って頷く。
「僕達は陸路でアザサキに向かいます。今日はそこで終わりかな」
「なら、明日の前半はお手伝いするよ」
「渋谷さん」
「アザサキならホームだし……卯月、未央も」
「はい、やりましょう!」
「今回のお返しってことで。もう任せてよー」
ボス戦のノウハウは大丈夫だと思う。だけど……うん、手伝ってくれた礼はちゃんとしないとね。
だから蒼凪プロデューサーやリイン、可奈達も頷いてくれて。
「ありがとうございます。じゃあ三条君、みんなも」
「お言葉に甘えましょう。……ただ、ご無理はなさらずに」
「そうよ。あなた達346プロ組は」
「……そっちは、テストが終わったら軽く話すよ」
◆◆◆◆◆
そう……竹達プロデューサーの陣営に取り込まれた、きらり達やアイツと話し合いです……!
「ほんと馬鹿じゃないの!? いや、私が言う権利はない……ないとは思うんだよ! でも、これはさぁ!」
「プロデューサー、杏も凛と同意見だ。きらり達もなんで黙ってたの」
「……申し訳ありませんでした」
「ごめん……でも、その」
「莉嘉とみりあが遺恨をゲーム内に持ち込み、手を払ったことが原因」
杏は私達と、蒼凪プロデューサー達と話した結論を突きつける。
すると全員揃って、俯いてしまったわけで。
「杏ちゃん、それは」
「765プロの望月杏奈達とも接触したんでしょ? そっち経由で聞いてる」
「もしそれで問題が大きくなれば、悪いのは私達CPです。だから黙っていたんですか?」
「……ごめん」
「あの人が同じ国で。それで一緒に遊ぼうって言うから、嫌だって断ったら……デュエルを申し込まれて」
「で、プロデューサー達も同じくと」
そう、そこが疑問なんだ。頷くみんなの中で、私が注目するのは……やっぱりアイツで。
「きらり、みりあちゃん達が可哀想で……だからやめてってお話したの!
いっぱい、いっぱい……みんなが信じてくれるまで、いっぱい頑張るからって!」
「そりゃ無駄でしょ。先に面倒を持ち込んだのはみりあ達で、竹達プロデューサーとしては放置できないと踏んだわけで」
「うん……それで、こうも言われた。そんなの、信頼の押し売りだって」
「そ、そんな……それは、違うと思う! いっぱい頑張れば、きっと」
「竹達プロデューサーの言う通りだ」
智絵里の悲鳴に近い声を、杏は厳しく一蹴する。
◆◆◆◆◆
四日目――私達アザサキ組は、ジェノバ大公国を目指す。
ただ飛空挺を使うのも……いや、楽しい。あれも楽しいんだけど、まだ行っていない場所もあるしさ。
なので飛空挺はあえて封印して、道中はのんびり目に進む。
馬を走らせ、まずは西コウランからカウケン高地を抜けて……私達は坂を下り、毒々しい沼地へと降り立った。
「ここが……」
「バルムス沼――山地の合間にできた、一大沼沢地」
一旦足を止めて、みんな揃って地図を確認。……入り組んでいるように見えるけど、抜けること自体は簡単かな。
ルートも決まっているし……でも油断はせず、安全確実に馬を走らせる。
でも、紫の花とか、大きなカエルとか……それっぽい奴らがいるね。
「恭文さん、この……キドーってなんですか?」
「ゴブリン族の都市だよ。ただし過激派――人間に敵対する奴らのね」
「え!?」
卯月が言葉にぎょっとし、辺りをきょろきょろ……今のところ、それらしい姿はないみたい。
キドーという都市は、地図だと北西に位置する。北東の<アグルベリー耕地>とは逆方向だ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、前回の続き……ボス戦を越えて、更に大騒ぎ」
古鉄≪話の舞台はジェノバ大公国へと移ります。ただ、四日目はサクッと終わる予定なんですよね≫
恭文「そのつもり。というか、どうしてもダイジェスト的になるしかない部分が……」
(街の明かりを付けるクエストとか……卯月の”あれ”を受けるまでの過程とか)
恭文「でも旅の楽しさはできる限り描くように。あ、ご飯関係も出したいなぁ」
古鉄≪せっかくのVRゲームですしね。CPもレポートの方針を決めて、ここから加速しますから≫
恭文「そう、こんな感じで――」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
遠くに見える山々、そして木々と草原……更に段々畑が、幾つも存在する耕地。
「アグルベリー耕地です!」
「ジェノバまでもう少しだよ、志保ちゃん!」
「えぇ」
何でもヒューマンやエルフが好きな、アグルベリーって果実を作っているそうなの。
それもフィールド全体を使うような、巨大な果樹園として。
「この段々畑も日当たりや通風に工夫して、その微妙な差で年中収穫できるようにしているんだ」
「天然のビニールハウスかぁ。いや、ビニールはないけど」
未央の表現に苦笑しながらも、ゆっくり馬を歩かせ……畑や、それを遠巻きに見るワーム、ワスプ<巨大ハチ>を見やる。
虫達もベリーは好きみたい。さっきから出てくるモンスターは、ゴブリンを除くとそっち系だ。
「職人の極みですね」
「……飛空挺でひとっ跳びしてたら、こういう景色は見られなかったのね」
「うん」
やっぱり、最初は馬でよかった。改めて初心に返りながら、北へ――北へと進んでいくと。
「あ……!」
遠目に見えてきた、巨大な螺旋と大橋。
これまでとはひと味違う、人知の結集を思わせる大きさと風格。
「蒼凪プロデューサー、あれが!」
「うん……ジェノバ大公国。世界の中心地だ」
◆◆◆◆◆◆
私達が入ったのは、そんなジェノバの下層。
入り口脇のHPに触れて、しっかりと設定。
淡い輝きに包まれながら、街を見やると。
「……人、多いね!」
「はい!」
正しく活気溢れる街並み……マップによれば、直線上の通路みたいになってる。
下層だと、入り口から見て左側が港。右側が住宅やお店になっているみたい。
そんな機能的な街を埋め尽くすように、プレイヤーやNPCが入り乱れ、賑わっていた。
私達はお上りさん同然に歩き出し、周囲の流れに目を見張る。
「こ、ここは……三国とは、流れている時間の速度が違う」
「だね。上京した地方人が、駅や人の流れで面食らうと言うけど」
「あ、この気持ちなんだ」
私や卯月達は東京都出身なので、その辺りがサッパリなんだけど……うん、これは驚くかも。
◆◆◆◆◆
「卯月については、また別の目標があるけど」
「別の?」
「……あ、そうです! 確かここで受けられるんですよね! スーパーノービスの転職クエスト!」
『あ……!』
そうだそうだ……すっかり忘れてた! 卯月、未だに初心者<ノービス>だった!
でもあるクエストをクリアすると、初期戦闘職のスキルを全て使える、スーパーノービスってのに転職できるらしい。
……アプリスクは完全スキル制で、別ジョブのスキルも簡単にセットできるのに。
最初は驚いたけど、それってどうなのと思っていたら……また違うらしいの。
「確かスーパーノービスって、それ専用のスキルがあるんだよね」
「そうだよ。無論それは、他のジョブでは決して使えない」
「転職した時点でアウトだもんねー。隠しジョブ故の特権というか」
そう……スーパーノービスもまた、独自のスキルがあるんだよ。
それも癖こそ強いけど、相当強力なのが。まさか、卯月がそんなキャラになるなんて。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「そう……みんな、いろいろジョブを育てている中、卯月は変わらずにノービス」
古鉄≪それもこれも、スーパーノービスとなるため……これでレポートのネタがまた増えますね≫
恭文「だね。……そう言えば茨木童子、大丈夫かな。白ぱんにゃもついてるけど」
古鉄≪あぁ……今日は卯月さんの家にお泊まりするんですよね≫
恭文「あの二人も何だかんだで仲良しだからなぁ」
(一方その頃……島村家)
卯月「茨木ちゃん、白ぱんにゃちゃんもよく来てくれました! あ、うちのママです!」
茨木童子「茨木童子だ。世話になるぞ……お、お母様」
白ぱんにゃ「うりゅー♪」(イバラギンに大事に抱えられながら)
卯月ママ「初めまして、卯月の母です。ふふ、聞いていた通りね。ちょっと怖そうに見えるけど、とっても素直ないい子だって」
茨木童子「い、いい子! おいこら、娘!」
卯月「なんですか、茨木ちゃん」
茨木童子「吾は大江山の鬼だぞ! 大盗賊だぞ! 決していい子では」
卯月ママ「あ、それでお菓子が好きなのよね。今日はちょうどケーキを焼いてるから、よければおやつに」
茨木童子「いい子にして待っています」(テノヒラクルー)
白ぱんにゃ「うりゅ!?」
(ふわふわお姉さん、変わり身が早すぎてさすがにビックリ)
卯月ママ「お願いね。……こっちも聞いていた通りねー。甘いものが大好き」
卯月「うん!」
卯月ママ「そう言えばぱんにゃちゃんって、駄目な食べ物とか」
卯月「それは大丈夫。猫とかと違ってタマネギとかも食べられるし……恭文さん曰く、人間がOKなら問題なしみたい」
白ぱんにゃ「うりゅりゅー」(その通りと前足を上げる)
卯月ママ「なら、白ぱんにゃちゃんの分も用意するわね」
白ぱんにゃ「うりゅー♪」
卯月「じゃあ今日はお仕事もお休みですし、いっぱい遊びましょうね」
茨木童子「いいだろう。いい子にして……おやつ……おやつー!」
白ぱんにゃ「うりゅ! うりゅりゅりゅりゅー♪」
卯月ママ「いってらっしゃーい」
(なお島村卯月にとってイバラギンは、妹みたいに感じるそうです。
本日のED:ONE OK ROCK『The Beginning』)
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