作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー とある魔導師と彼女の鮮烈な日常TS第2巻 経過報告:01(サンプルあり)(2017/1/22) 古鉄≪というわけで、鮮烈な日常TS第2巻、明日(2017/01/23)販売開始です。みなさん、なにとぞよろしくお願いします≫ (よろしくお願いします) 古鉄≪今回は本編七話。 特別書き下ろし(短編)二話。 番外編二話の十一話構成。……そう、短編です≫ 恭文「先日パイロット版としてUpした『若旦那の殺人』、いろいろ書き足した結果四話になって……結局本編に組み込みました。 同時にこれが、とある話のフラグになるという――」 古鉄≪その辺りは本編を読んでいただければ。というわけで、まずはこちらから≫ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ アストレイのガンユニットは、ガトリングを展開・掃射。 軽く天井を踏み砕き、そのままビル内部へ突入。 頭上すれすれをガトリング弾が突き抜ける中、空洞状態のビル内部を落ちていく。 すかさずオートバズーカ<ドラムガンナー>を再度展開し、チャージ。 『落下位置なら予測できる……!』 「こちらもです」 中空でバーニアを吹かせ急停止。朝比奈さんから向けられる殺気――ビームキャノンの息吹を感じながら。 「ドラムガンナー」 『ファイア!』 「ディスチャージ!」 ホバリングしつつドラムガンナーを発射。 螺旋(らせん)を描くヴァリアブルシュートは壁を原子分解。 そのまま砲撃と衝突し、その中心部を穿(うが)ちながら……二百メートル先のアストレイへと迫る。 『ぬわにぃ!?』 しかしアストレイはその軽快な運動性を駆使し、素早く身を翻しながら回避。 砲弾は幾つかのビルを抉(えぐ)り、地面にクレーターを作り爆発する。 ……そのまま地面に降り立ち、堂々と外壁を蹴り破って外に出る。 ◆◆◆◆◆ 『まだまだぁ!』 更に奴の両肩から、青い炎が噴射……って! 『フレイムスロワー!』 「火炎放射器ぃ!?」 マシンキャノンとかじゃなかったんだ! あ、もしかして汎用!? それなら納得……ってやばぁ! 左に跳んで回避すると、一瞬で地面とビルが焼けただれ、ドロドロに溶ける。 それにおののきながらも、ガンユニットのガトリングを展開。弾丸をバラまき、更なる追撃を阻止する。 でも、それも全て……あの火炎放射で溶解するけど! というかこれ、あたしの知る百式じゃない! 当然だけど! 「どんなビックリどっきりメカだよ!」 『こんなのもありますよ!』 かと思うと、頭からバルカン……あ、これは普通だ! なので射線を引きつけつつ、七時方向に退避……バズーカと銃がこちらを向いたところで。 「甘い!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「というわけで前回から続いたチームバトルも、いよいよ決着。 静香なりの設定を詰め込んだ結果、ブルーウィザードなどとはまた違う形に」 古鉄≪りんさん、フラグが立ってますけど……大丈夫ですか?≫ りん「大丈夫だよ! 問題ないよ! ……というか、フラグが立っているのは、あたしだけじゃなくて」 恭文「そう……こちらの話も動いていきます」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今西部長の件は問題なし。これであの人にも分かっただろう。 これ以上CPをかばい立てすれば――。 これ以上現場と上層部の信頼を損ねれば――。 ここまでの勤労も、その成果でもある退職金もパーになると。 「では部長、そのように――」 部長のオフィスから出ながら、僅かな引きずりを払うように歩く。 ……私とて人の子だ。幼少期から世話になった恩人への仕打ちとしては、最低極まりない。 実際父も躊躇(ためら)っていた。これで我々の再統率が失敗すれば、必然的に部長も共倒れ。 定年まであと少し……せめて穏便に過ごしてほしいとも思ったが、この状況ではそれも難しい。 今西部長はそれだけのミスを犯したんだ。処罰しないことは部門全体の危機に繋(つな)がる。 かといってそれが難しいのは、父と話し合った通り。……だからこそ私がやる。 部長から全てを預かった上で、再度手綱を引き締める。 そのためにもまずは――。 「各部署を覗(のぞ)いていくか」 ◆◆◆◆◆ 「こっちでも調べてみたけど」 三条プロメンバーと、小鳥さんを除く765プロ社員全員は秘密の会談。 カラオケボックス『パセラ』の一室に陣取り、麗華が持ってきてくれた資料を受け取り確認する。 「美城敦実……有能なのは間違いありません。ただアイドルへの見切りが早すぎるというか」 「ちょっとでも躓(つまず)いたら即切りなんだよな。……俺が仕事をしたときもそうだった」 「そこまで苛烈なのかね」 「時計は止まってくれない――美城にふさわしい強度を出せないなら、意味はない。そう言ってましたよ」 赤羽根さんの方針とは相反するゆえか、相変わらず表情が苦い。憎しみっていうのとは違うけどね。 「……ところで蒼凪くん、なぜカラオケボックスなんだい」 「秘密の会談には持ってこいなんですよ。飲み屋と違い密室で、部外者が入りにくい」 「それなら飲み屋でも個室が」 「個室だけの飲み屋は早々ないでしょ? 更に廊下で止まって、聞き耳を立てることも難しい。防音ですから」 真上を指すと、ドーム状のクリアパーツが天井に設置されている。はい、あれがカメラです。 「カメラはありますけど、何らかの違法行為がない限りは、基本『記録しっぱなし』ですし」 ≪あと、少人数なら昼間の水族館もいいですよ。魚以外に興味を持っている人が少ないですし……TOKYO WARのときもやりましたよね≫ 「後藤さんと荒川(あらかわ)さんの秘密会議に付き合ったときかぁ。懐かしいねぇ」 ◆◆◆◆ 僕達はともみのライブへ――。 お祝いの花もしっかり贈ったし、席もバッチリ。夕暮れの中響き渡る、ともみの歌はやっぱり素敵で。 「ともみさん、また上手になってるね」 あむに頷(うなず)きながら、みんなと一緒に歌の輝きに――ともみの輝きに魅入られていた。 あ、改めて考えるとその、凄(すご)い子に……好きって、言われちゃったんだなぁ。 「最初に会った頃とは別人だよねー」 「恭文が保護したときは、クールビューティーそのものって感じだったけど」 「今のともみさんは、内気で柔らかい……優しい女の子ですぅ」 「あむちゃんも負けていられないわね」 「「どういう意味で!?」」 ちょ、やめてよ……あむをお仕置きにメイド化させたことで、唯世や猫男、海里がいろいろ誤解してるんだから! 『――みなさん……今日は来てくれて、本当にありがとう』 ともみはステージの上で汗を振り払いながら、精一杯の笑顔と声を届けてくれる。 『今日……ううん、こうやってステージに立てることそのものが、私にとってはいつも奇跡に等しくて。 そんな私を応援してくれるみなさんがいるのも……私には、大好きな人がいます』 愛している……そこでゾクッとした。ともみ、今明らかに僕を見ていた。 更に場もざわめく。そりゃそうだよ……ファンの前で、いきなり好きな人がいるって言ったんだから! 『心から大切に思っている場所が――大切な人達がいます」 「おやおや……これは!」 「恭文、よかったわね。海外のニュース番組とかである……アレよ」 「生告白ってやつか……! スポットライト、当てられるんじゃねぇか!?」 「ちょ、やめて! さすがにないから!」 こら……こらこらこらこら! なんで僕から離れようとするの!? 仕方ないので唯世と海里だけは確保ー! でもややと空海、りま、りっか、あむ、ひかるは離脱……おのれらー! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ともみ「というわけで、世界大会前に……私も……全力投球」 (そう言いながらも、顔が真っ赤) 古鉄≪でもあなた、大好きを愛してるに取り違えるって≫ 恭文「だ、だって……ともみの、目が」 ともみ「……愛しているのは、確か……」 (そして、更に真っ赤――) りん「恭文、あたしは大丈夫。まぁともみを泣かせたら承知しないけど」 恭文「この状況はいいんでしょうかぁ」 りん「合意の上だし、それならまだ」 ともみ「うん……私も、フェイトさん達と一緒がいい。つまりその……シェア、するから」 (なお、今回の本編は世界大会開始までを描いています。 つまり……仕方ないんや。第一ピリオド終了まで仕上げていたのに、書き下ろし分を増やしすぎたんや。 本日のED:米倉千尋『嵐の中で輝いて』) [*前へ][次へ#] [戻る] |