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とある魔導師と彼女の鮮烈な日常TS第1巻 経過報告:01(サンプルあり)(2016/12/15)
古鉄≪というわけで、鮮烈な日常ThirdSeasonの経過報告です。現在本編は五話。番外編は二話まで仕上がりました≫
恭文「本編は女子限定トーナメントの決着、そしてHP版で初めてブルーウィザードRが登場した辺りまで……なんですが」
(何ですが)
恭文「ブルーウィザードRは出ません!」
古鉄≪なお尺の問題で次巻……などではなく、話の流れから多少の変更があり、その影響で……あなたが、試合に出ない流れへ≫
恭文「HP版で戦った、杏奈と美奈子も別企画に参加したからね。
結果フルメンバーそう入れ替えで、戦闘シーンもまた大きく調整を……そう、また」
(いつものことです)
古鉄≪でも、HP版だと即次の流れだったんですけど……その辺りは≫
恭文「もちろん書き下ろしの話がドーンと」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
二〇一二年七月――世界大会開始は目前。
ただ日々の生活も大事で。そんな中、頭を悩ませています。
リビングのソファーに座り、空間モニターでスケジュール表の作成……作成……!
「小僧、どうした」
するとソファーの後ろ側から、ディアーチェが前のめりに覗き込んでくる。
その時、あの……アイリと恭介に授乳(疑似)していた、形のよい胸もたゆんと揺れる。
盛り上がりも十分で、奇麗だった胸……って、駄目ー! ディアーチェも勝ち誇った顔をするし。
「ふふ、いよいよ貴様も、本音を垂れ流し始めたか。よい、我ほどの美貌なれば」
「ディアーチェ、簀巻きって未経験だよね。試してみる?」
「絶対お断りだぁ! ……で、それはなんだ」
「ガンプラバトル講習のスケジュール表……なんだけど」
そう、なんだけど……改めて表と、サブウィンドウ的に開いた”各々の要望”を見て、渋い顔をする。
「確かやすっちが大会出場し出してからは、ちょこっと中断してたんだよな」
更にダーグとフェイト、リインも登場。フェイトについては心配そうに、僕の隣へと座る。
なおリインは、僕の膝上に……うん、いつもの指定席だね。
「慶も向こうにいるから、交流会としてはってのが付くけどね。一応七月から再開予定……だったんだけど」
「何か問題が?」
「大ありなのですよ。……それまで一緒くたに参加していた、CPの件ですよね」
「それ」
「あ、前に言ってた……もしかして、まだ続いてるの!?」
フェイトがハッとしながら、要望書を見せてくる。
「CPと同席は嫌だってクレーム!」
「正解」
「「クレーム?」」
◆◆◆◆◆
さてさて、私ことシャリオ・フィニーノは、最近ちょっとご機嫌。
だって、私に憧れてバトルを……だなんて、初体験でー! トーナメントで頑張ってよかった!
というわけでなぎ君と律子さんに任せてもらい、初心者な静香ちゃんにガンプラ制作を教授。
まずはできるところから、コツコツと……そうして基本通りに仕上がった、HGUC ジムに静香ちゃんも目を輝かせる。
「できた……! 素組みと全然、見栄えが違います!」
「どう? いきなり高いところからじゃなくて、ちょっとずつやっていくのも悪くないでしょ」
「それは……はい。やっぱり基礎は大事なんですね」
「それもあるけど、模型制作ってやっぱり趣味だから」
合わせ目を消して、マスキングも用いてのエアブラシ塗装。更に墨入れと軽い汚し。
静香ちゃんの生真面目さと吸収力を考えても、かなりの出来だと思う。
そんなジムを眺めながら、私までニコニコ。
「完成しないというのも、モチベーションを下げる要因なんだ。765プロでは趣味としての……楽しいガンプラも追求しているから、余計大事にしている」
「お仕事ではなく、ですか」
「単純に勝負して勝つなら、手は幾らでもある。それこそ汚い手でもね。
……でもそれじゃあ、アイドルのパフォーマンスとしては失格」
静香ちゃんはかみ締めるように、小さく頷く。その姿がまた、照れくさく感じちゃって。
◆◆◆◆◆
『――CDデビュー!?』
「はい。第二弾です」
第一弾はnew generationsとラブライカ――それに続くデビューということで、みなさんの表情も明るく、浮き足立つ。
「……こ、今度は誰と誰が……石橋を渡る! 石橋を渡る……そうすれば、もう完全
獣人猫娘なんてコースは……!」
「……前川くん、どうしたんだね」
「アプリスクのキャラセッティングでミスをして、完全な獣人猫で一週間過ごしたので……時折」
「あぁ、それで……」
「浮かれて注意力散漫にならないよう、極めて慎重派になってるんですね……」
千川さんと部長には納得していただくが、不安にもなる。いや……今は熱中症なども注意が必要な時期なので、つい。
「アタシだよね!」
「みりあもー!」
「きらりもやりたいでーす!」
「……そこのスイーツ三人は学習能力がないなぁ」
「「「杏ちゃん!?」」」
「まずみりあと莉嘉は、絶対にあり得ない。立てこもり事件で株を思いっきり下げてるもの」
双葉さん、それは……いや、やめておこう。みなさん冷静に、粛々と受け止めている。
……先ほど、本田さん達が言ってくれたことが……今更ながらに突き刺さる。
自分がもっと……蒼凪さんや赤羽根さん、秋月さん達のように、上手く振る舞うことができたのなら――。
「きらりや李衣菜、みく、蘭子もちょーっと厳しい。アプリスクで竹達プロデューサーに取り込まれた件、黙ってたんだから」
「「「う……!」」」
「もちろんプロデューサーもね」
「……それについては、本当に申し訳ありませんでした」
「そうなると、割と安全圏だった杏とかな子、智絵里……あ」
双葉さんは察したのか、すぐさま挙手。
「杏は一番最後でいいです。やっぱり……デビューの熱意が溢れる、城ヶ崎さんや赤城さんが適任だなって、そう思うんですぅ!」
『いきなりキャラを作り出した!?』
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「杏、それもまたフラグ……」
古鉄≪自ら踏んでいくとは、働き者ですねぇ≫
(『そんなんじゃないし! 踏みたくないからこそ、辞退したのにー!』)
恭文「その辺りの結果については……はい、アニメ通りです」
古鉄≪ここから、一気にCPが飛躍……できるといいですねぇ≫
恭文「というわけで、作者には参考資料として、家なき子(ドラマ)のDVDを」
かな子(通りがかった)「それは駄目なやつだよね!」
恭文「え、駄目なの!?」
かな子「アウトー!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
馬鹿な大人達に三下り半を突きつけた翌日――収録です。いやー、控え室も大きめで、これは助かる。
それでかな子と智絵里は予習中。杏は平常心で……畳み、気持ちいいー。
「家光、家光、家光……三代目……八代目は松平健……って、違うー!」
「徳川吉宗」
「それだよ!」
「カボチャ、カボチャ……なんでやねん、なんでやねん……」
「というかかな子、得意分野だけでいいって言ったのに」
「あははは……でももうちょっとで、歴代将軍を全て言えるところだから」
家光で躓いているようじゃあ、まだまだだなぁ。……ただ勉強しようという気持ちは大事なので、尊重する方向で。
「大丈夫だよ。全て頑駄無大将軍だから。あとは初代・二代目・三代目と続いて」
「「なんでやねん!」」
そこで控え室のドアがガチャリと開く。寝返りを打って振り返ると……あれ?
「おはようございまーす!」
白いサマードレスに、日よけ帽子。更にキャリーケースと……サングラス? 何、この夏のお嬢様。
「いやー、前の現場が長引いちゃって。これもひとえに」
いや、あの紫のショートヘアーは……彼女はこちらへ振り返り、どや顔でサングラスを外す。
「ボクが可愛いからですかねー。……ん?」
「「幸子さん!」」
「……あれ」
あの顔、忘れようもない……竹達プロデューサーの担当アイドルで、輿水幸子だ。
……のっそりと台本を取り出し、出演者をチェック。ふむふむ……なるほど。
「……楽屋、間違えたでしょ」
「うぇ!?」
「ここ、杏達<CANDY ISLAND>の楽屋」
「うぇぇぇぇぇぇ!?」
「幸子はん、何してはりますのぉ?」
更にTシャツとスパッツ姿で登場するのは、黒髪ロングのはんなり少女。
えっと……あぁ、幸子さんと一緒のユニットで活躍している、『小早川紗枝』さんか。
和風のアイシャドウと、髪に挿した花かんざしがとても美しい。
「お! 問題児だらけなCPに再び宣戦布告!? いいねー!」
続いて登場したのは、紗枝さんより頭一つ分は高い女性。
こっちは……野球フリークで知られる、『姫川友紀』さんか。
やや栗色がかった……蒼凪プロデューサーと同じ色合いの髪を、腰の辺りまで伸ばしていた。
「も、問題児……」
「うん。だって君達、散々馬鹿をやらかしてきたでしょ? しかも……笑わせるねー。
今西部長は、武内さんをプロデューサー復帰させたいがために、私情挟みまくりでプロジェクト設立って!」
「え……」
「な、何ですかそれぇ!」
あぁ、もう噂が広まってるのか。……いや、竹達さんや幸子さんと親しい間柄だから?
◆◆
「――という感じに話が進んで」
「「ないから!」」
「そうですよ! さすがに失礼ですからね!? 一体何の根拠があって」
そう問われたので躊躇(ためら)いなく、幸子さんを指差す。
「……ですよねー!」
◆◆◆◆◆
「「筋肉でどん! マッスルキャッスルー!」」
そして会場中から拍手が起こる。僕も脇から、邪魔にならない程度に拍手ー!
あぁ、でも十時愛梨さん……可愛いなぁ! 魔人ブゥ編のスーパーサイヤ人みたいに、天使が大盤振る舞いだー!
「……はい! 今週から装いも新たにスタートしたんですが……どうしてだか、愛梨ちゃん聞いてます?」
「えっとぉ、アイドルがあまりにクイズが苦手すぎて、番組が成り立たないと」
「それで本日は、そんなアイドル達よりもクイズが得意! 謎解きが趣味! 嘘を見抜くことにかけては天才的!」
ちょ、瑞樹さん!? そんな名探偵みたいな煽りはいらないー!
「趣味の一つは、新聞の誤字・脱字報告をすること! そんなゲストが来ています! どうぞー!」
すると僕の正面にかけられたカーテンが開く。苦笑しながらもそのまま愛梨さん達の間へ入り、ぺこりとお辞儀。
大きな拍手に迎えられると、何だか緊張……! や、やっぱこういう場は慣れてないかも!
「初めまして、蒼凪恭文です!」
「はい! 恭文くんは第七回ガンプラバトル選手権世界大会の出場選手!
第二ブロックで大躍進を見せた、チームとまとのメインファイターです!」
すると背後のモニターに、地区予選で繰り広げた数々のバトルが……思えば、全てが懐かしいー。
「幼い外見から想像もできない、歴戦の勇士を思わせる操縦技術! それに裏打ちされた、狡猾かつ大胆不敵な戦術!」
「765プロの如月千早さんや、シンデレラプロジェクトによるチームCPを打ち破ったファイターさんですから、知っている人も多いと思いますー」
「恐縮です」
「CPの子達とは試合絡みで親しいけど……確か瑞樹さんとも、昔なじみなんですよねー」
「えぇ。知り合ったのが局アナ時代だから……かれこれ八年?」
ちょ、そこもバラしていいの!? リハーサルではなかったような!
「そうそう……恭文くん、愛梨ちゃんのファンでもあるのよー!」
「瑞樹さん!?」
「写真集も買ってるし、CDも……私もビックリしちゃってー」
「やめてー!」
「そうなんですか? ありがとうございますー」
「は、はい……はい……」
それで自然と後ずさると、愛梨さんが小首を傾げる。
「あれ、どうして距離を取るんですか?」
「ファンとタレントって位置関係は守りたいみたい」
「……恭文くん、優しいんですね」
◆◆◆◆◆
「――第一ゲームは、シューティングバルーン! 指定されたポイントに立ち、出てくる的を多く射貫いた方が勝ちよ!」
「ただし、相手チームが的を射貫いた分だけ、みなさんの背中にセットした風船が大きくなっていきますー。三人とも風船が割れたら、負けですよー」
『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
「恭文くん、解説をお願いね。このゲームのキモは」
「基本は正確な射撃を、如何に連続で行えるか……なんですけど」
まず的はゲーム名の通り、バルーン……ただし数が半端ない。
一つ二つ出てきて、それを奪い合うかと思ったら、お互いの陣地に大量出現。
それらを如何に早く、多く射貫くかが勝利の鍵。だからこそ、それぞれの陣営は最大火力を持って望む。
『ふ……そこです!』
幸子の百式が、バックパックに接続したコンテナからファンネルを展開。
ヤクト・ドーガなどが使う、コンテナ式のファンネル達は――。
螺旋を描くように飛び、的へと迫る。
幸子の百式は、自身のイメージカラーに塗られたもの。丁寧かつ堅実に作ってあるね。
ウイングバインダーをアフターパーツでもある、ファンネルコンテナに換装してあるのよ。
更にバックパックと本体には、追加の接続パーツを噛ませていた。
うん、あれもバトルで使うなら基本工作だね。……百式Revive、肩とバックパックの干渉がかなりギリギリだから。
『ファンネル、いきなはれぇ』
更に紗枝のキュベレイも、花びらの如くファンネルを展開。
それを突撃させ、幸子ともども次々と攻撃。
多角的かつ正確なオールレンジ攻撃が、的を一毛打陣にする勢いで蹴散らしていく。
紗枝のキュベレイは、ふだん身につけている着物を思わせる花柄。
美しい書き込みと装飾に、思わず目を見張ってしまった。
キュベレイ自体、曲面が美しいモビルスーツでもあるしね。余計に映えているんだよ。
「恭文くん、あれはぁ」
「普通に銃を撃つ程度なら、さっきも言った通りなんですけど……これはガンプラバトルですから」
「機体の特性、機能によっては、ああいうこともできるのね」
「えぇ」
更に友紀は……アストレイレッドフレーム(最新版)にて、ピッチングフォーム。
右手を開き、エネルギーを放電。
それは手の平で、ボール状の形状を取った。
『大リーグボール』
アストレイは手の平に、武装の安全装置も兼ねた接続コネクタを持っている。
それと武装を接続して、エネルギーを送り、サーベルやライフルを使用するって寸法だよ。
でも未接続の状態でエネルギーを送ると、供給されるはずの荷電粒子がアーム外装部に帯電。
それを威嚇攻撃用の手段として、用いることが可能なんだ。
無論それは原作設定。ガンプラバトルでは、技術力と発想次第で……必殺兵器となり得る!
『一号!』
だからこそアストレイは全力投球。
<光電球>はスライダー気味の軌道を取り、ファンネル達の合間をすり抜け。
その進行方向場にある的を一気に射貫く。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄≪というわけで、CANDY ISLAND編ではKBYDが登場。……竹達さん、何をやらかしたんでしょう≫
恭文「参考資料に家なき子2のDVDを渡したんだけど」
かな子「恭文くんが黒幕!?」
恭文「失礼な! 面白かったでしょうが、家なき子!」
かな子「そういう問題じゃないよ!」
(ららーらららららーららららーららー!)
恭文「そう、今回のお話は僕もちょっと後ろに控えて、頑張る新人組がメイン」
古鉄≪765プロでは志保さん達候補生組が、346プロではCPが、新たな戦いにチャレンジしていきます≫
かな子「私も、頑張らなくちゃ……将軍、全部言えるように!」
恭文「新世代将軍まで覚えれば、後は楽だよ」
かな子「ガンダムじゃないのー!」
(でも、クイズとして出る可能性が……。
本日のED:中島みゆき『空と君とのあいだには』)
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