作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
ゴーカイジャークロス第4巻経過報告:03(サンプルあり)(2016/11/16)
古鉄≪というわけで、豪快な奴ら第四巻の経過報告……今回は本編です≫
恭文「ついにあの男が登場! そんな一幕となります」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
明くる日……みんなは包帯だらけで、朝食を食べています。
「……おい」
「何よ、マーベラス」
「何でオレは……こんな、ミイラなんだよ……!」
「俺もだ……!」
そしてマーベラスとジョーについては、怪我が悪化したのでミイラ状態。ぶっちゃけ即入院レベルです。
「いや、仕方ないよ。マーベラスは尿路結石があるし」
「そんなもんは煩ってねぇ! てーか包帯は関係あんのか!?」
「ジョーはバリゾーグの傷もある上、物質変換を食らったんだよ?
幸いスーツのおかげで、その程度で済んでるけど」
「済んでいるってレベルなのか。これは……アイム、しょう油を」
「どう……ぞ」
アイムにしょう油を渡される……でもそれに構うことはできない。今重要なのは。
「アイム、大丈夫? 箸より重いものを持たない主義っぽいんだけど。全身がプルプル震えてるんだけど」
「……何か、済まん」
「い、いえ。わたくしはただの筋肉痛、ですから」
一つ、アイムは全身筋肉痛だった。間違いなくあのキーを使ったから……海賊版でも半端ないです、過負荷。
◆◆◆◆◆
「鳥……占え」
アイムが何か言いかけたところで、マーベラスがアホ発言。
「マーベラスさん!?」
「アンタは、馬鹿なの!? ついさっき倒れかけたじゃない! いいからとっととトイレにこもって、結石を出しなさい!」
「そんな病気じゃねぇっつってんだろ! こういうときは、あれだ……好きな事をしてれば、気づかなくなるんだよ」
「仕方ないなぁ。じゃあとりあえず」
ナビィは呆れながらも飛び上がり。
「レッツ! お宝ナビゲェェェェェェット!」
七転八倒の大騒ぎ。天井や床にも高速飛行で何度か衝突しつつ、僕の足下に倒れ込んだ。
「銀色の……凄い奴がやってくるー!」
「銀色の」
「凄い奴? 恭文さん」
「分かんない。銀色と言えば、スーパー戦隊では追加戦士でよくある色なんだけど」
「そう言えば……ゴセイナイトもそうでしたし、昨日手に入れたキーの中にも」
アイムがそこで見やるのは、当然トレジャーボックス。なおそこには――。
◆◆◆◆◆
街を練り歩く海賊六人……いたいた! よーし、それでは早速……!
「……あう」
でもそこで、あの人達の前で男の子が転んだ。
それを起こすこともなく、通り過ぎていく三人。
「大丈夫?」
でもあの無限の人と。
「うん……」
「怪我は……ないようですね。でも慌てては駄目ですよ、車も通るのですから」
アイム・ド・ファミーユさんは優しく起こしてあげる。
「あ、でもちょっとだけすりむいてるね。……待ってて……ちょっと染みるけど」
ドン・ドッゴイヤーさんは、更に消毒&絆創膏で治療。
うんうん、いい感じ……じゃない!
「待った待った! 待ってください!」
慌てて駆けだし、キャプテン・マーベラスさんの両肩を掴む。
「あぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
するとマーベラスさんは悲鳴を上げ、その場に崩れ落ちた。
驚いて両手を離すと、ルカ・ミルフィさんとジョー・ギブケンさんが振り向き、オレを睨み付ける。
「ちょ、アンタ……何してるのよ!」
「いや、肩! 肩を掴んだだけです!」
「それで十分だ……今の俺達は、それだけで死にかねない体なんだ……!」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!? す、すみませんでしたぁ!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、今回ムゲンゴウとゴーカイガレオンは出番なし。
更にマーベラス達も重傷でご覧の有様という、わりと最底辺な位置まで落ち込みます」
古鉄≪一か月に凝縮して戦いますからね。体に無茶が蓄積するんですよ≫
(しかも第2巻で大けがもしたし)
恭文「でもそんな中登場する男は……そう、アイツです!」
古鉄≪今までは名前だけしか出てませんでしたが、今回からは本格登場ですよ≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
そこで、視界に銀が走る。
「水遁・水陣柱!」
実はNARUTOを参考に、幾つかの術を構築している。
水遁は基本、水の多い場所で使うものだけど……なければ空気中の水分でどうとにでもできる。
結果奴らの足下から水の柱が生まれ、合計三十人のゴーミンと、行動隊長らしき怪人は吹き飛ばされる。
もちろん爆弾自体も、衝撃から奴らの手を離れる。放物線を描き飛んだそれを、素早くキャッチ。
中央にタイマーがセットされていて、その周囲に八つの円筒形……そこへ中央に向け、赤白のコードが幾つも繋がっていた。
「ふむふむ……なるほど」
≪構造理解……あなた、解体できますね≫
「もちろん」
奴らが落下している間に、爆弾をチェック。
地面に置いて、ニッパーとドライバーを取り出し……一気に解体!
適切な順序でコードを切り、電子部品の接触やトラップも回避。
あっという間にバラバラとなった爆弾。奴らは地面に叩きつけられながら、その様子に驚愕する。
「何……貴様ら、宇宙海賊! なぜ分かった! 街に爆弾を仕掛ける作戦が!」
「あ、うん……」
ハカセ、こっちを見ないで。いや……確かに奴ら、犬も歩けば棒に当たる理論で、馬鹿をやってくれるけどさぁ。
「え、和平交渉はどうしたのよ。明らかにアウトよね」
「アホ王子の方針など知ったことか! ザンギャックは力強く、全てを侵略し奪い尽くす……それこそが王道よ!」
「……やはり、そういうことですか」
「まぁまぁ、いいじゃないの」
起爆装置と爆薬を仕舞い込んだ上で、お怒りなアイムを諫める。
「これでザンギャックに恩が売れるよ? 何せ和平交渉を台なしにする、『犯罪者』を始末するんだから」
「……恭文さんのそういうところ、素直に凄いと思います」
「黙れぇ! 宇宙海賊の分際で」
勘違いをしているので、FN Five-seveNで顔面を一発撃ち抜いてあげる。
「がぁ!」
「僕は海賊じゃないと、何回言えば分かるんだよ」
「……ヤスフミこそ、既に海賊だって何回言えば分かってくれるのかな」
「だな」
◆◆◆◆◆
「……そういえば恭文さん、何処であのような解体技術を」
「ホントだよ! 解析はアルトアイゼン達がいるから、問題ないとしても……速すぎだからね!?」
「数年前に核爆弾を解体するハメになってね。それ以来爆弾処理については、めっちゃ勉強してるのよ」
「「核ぅ!?」」
「……アンタ、どう生きたらそんな人生になるのよ」
普通に生きてきたんだけど……あれ、ルカがとっても疑問そう!
「恭文、今日の昼はカツカレーがいいな」
「おのれはキャベツ一枚と通達したでしょうが」
「それは嫌だぁ!」
「ザンギャックの食料を食べ尽くしたら、許してあげるよ」
「恭文さん、それは無茶振りでは」
「――待ってください!」
そこで階段の下から声。ルカや分身達と振り返ると、中央部にあの男がいた。
息を整え、快活な笑顔をボク達に向けてくる。
「またお前か……何なんだ、一体」
「マーベラスさん、その有様でよく」
「言うなぁ!」
「はい!」
「お前も認めるなぁ!」
マーベラスがツッコんだところで、男はダッシュ。僕達の間も抜けて、一気に階段を上りきった。その腕鋭く振り返り。
「オレの名は鎧――伊狩鎧(いかり がい)! 誰よりもスーパー戦隊を愛する男です!」
やたらと機敏な動きで全力ポーズ。……それに呆ける僕達。
「よかったね、みんな……黒十字王討伐とかで頑張ったから、ファンが増えたよ」
「え、つまり……サイン!? ボク達もスーパー戦隊扱いってこと!? それはいいのかな!」
「いえ、サインとかではないんです!」
「違うの!?」
「オレは」
奴はまた階段を駆け下り、僕達の合間を抜け、あらぬ方向を見ながらまたポーズ。
「みなさんの仲間になりたいんです! ゴーカイジャー七人目の仲間に!」
「はぁ!?」
「えぇー!」
「あれ、七人……七人?」
おかしいなぁ、頭数が……気になり始め、ハカセとアイムも一緒に、指折り数えていく。
◆◆◆◆◆
「……じゃあその、愛する男ってのが仲間になったら……何かいいことでもあるのか」
「はい! オレが仲間に入れば、ゴーカイジャーはもっともっと! すばらしいスーパー戦隊になります!」
「……すばらしいスーパー戦隊とは、なんですか」
「それはもちろん! 赤ちゃんからお年寄りまで……はばひろーく愛されるスーパー戦隊です!」
両手を広げ、身振り手振りで説明しつつガッツポーズ!
「清く! 正しく! 爽やかなー!」
「なるほど、それはアリかもしれませんね」
「ちょっとアイム!」
「わたくしの責任とはいえ、宇宙海賊への目が厳しいですし……恭文さんも以前仰っていました。信頼を掴む行動が必要だと」
「そう、だからアイドルデビューを」
「それは、謹んでお断りします……」
「ちょ、話を聞いてくださいー!」
そう、たとえば……こんな感じ!
――やぁみんな! 元気かい! 僕はキャプテン・マーベラス!
時々勢い突き過ぎちゃって、失敗もするけど……みんなの笑顔のために、頑張るから! よろしくね、バン!――
マーベラスさんは、笑顔と一緒に優しさの弾丸を放ち、奥様の心をぎゅーっと掴む! ……もちろん他のみなさんもぉ!
――僕はジョー! 野球が好きで力持ち!――
――はーい! 私はルカ! みんなー、毎日ちゃんとご挨拶してるかなー!――
――ごきげんよう、わたくしはアイム……あら、わたくしはいつもと変わりませんね――
――やぁ! 僕は蒼凪恭文! 別世界の人間だけど、正義と愛のために戦うぞー!――
――どうも、私です。大好きなマスターのため、いっぱい頑張っちゃうのだー!――
そしてそして……いよいよ登場!
――そしてオレが伊狩鎧! 地球の平和は、俺達が守るぅ!――
「守るぅ……守るゥ……守るぅ! こんなんどうでしょ!」
サムズアップとともに言い切った結果。
「……なんだそれ」
「はい!?」
「変すぎ」
「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」
「申し訳ありませんが、わたくしもそう思います」
「というか、ボクのことを忘れてるし!」
なぜかみなさんから不評の嵐! その上で走るビームを、左に跳んで何とか回避。
なおそれを成したのは……ぬいぐるみ形態なアルトアイゼンさんで。
≪何で私まで、サラッと変なキャラ付けに巻き込んでるんですか。撃ちますよ?≫
「そんなー! というか撃ってます! 既に何か撃ってますー!」
≪それは当然なの。お姉様は主様が大好きだけど、素直に表現できないところが可愛いの≫
≪ジガン、出てきなさい。乱れ打ちマス≫
≪落ち着いてほしいのー!≫
あ、待て……そうだ、ドンさんを忘れていたのは不覚!
「じゃ、じゃあ……ドンさんはこういうの、どうでしょ!」
「いや、もういいから。何を言われても今更」
――オレはドン……ドン・ドッゴイヤー。カッコ良くて、強くて……ついでに、モテモテ? お前ら、オレにやけどするなよ?――
「……よし、採用!」
「ハカセさん!?」
おっしゃー! リカバリー完了! ドンさんはオレの肩を叩いて、問題なしと笑顔をくれる。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「そう、鎧の登場です。みんなが戦えない中、頑張ってくれるはず」
(もちろんあのテンションです)
恭文「……奴、ジュウオウジャーでも変わらないノリだったからなぁ」
古鉄≪髪型はより大人っぽくなっていたのに……マーベラスさんなんて、ゴーカイチェンジの声がやたらかっこよくて、ビビるレベルですよ≫
恭文「さすがは海賊……どんどんドスを増しているんだね。まぁ僕は海賊じゃないので余り関係が」
古鉄≪……認めましょうよ、自分の天職を≫
恭文「そんなオカルト認めません!」
あむ「オカルトじゃないじゃん! めっちゃくちゃ生き生きと好き勝手してるじゃん!」
(果たして蒼い古き鉄が、自分を海賊だと認めるときは来るのか。
ちなみに作者は蒼い古き鉄が海賊的なシーンを書いているとき、かなりノリノリだったりします。
本日のED:渋谷凛(福原綾香)『蒼穹』)
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