作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー ゴーカイジャークロス第4巻経過報告:02(サンプルあり)(2016/11/9) 歌唄「……ちょっと、今日は私の誕生日よ? そういう話なら私も混ぜなさい」 恭文「いきなり前のやつから続いた!?」 アイム(ゴーカイ)「そうですね……海賊として受けて立ちます」 恭文「アイムー!」 古鉄≪というわけで、現在歌唄さんも交えて修羅場中ですが、蒼凪荘では歌唄さんのお誕生会もやっています≫ あむ「……あっちは、放置でいいよね」 唯世「うん、いいと思う。むしろ誕生日プレゼントとして適切だよ。……でも蒼凪君、戻ってこない間に大変な状況に」 あむ「ほんとじゃん! 巨大戦力の耐久力的にも、一か月で七十億の敵を倒せって!」 古鉄≪そんなの無理だから、全巻でも言った通り親玉狙いで瓦解させるしかないんですよ。 無論七十億の守りを突破した上で……それならできそうでしょ?≫ あむ「突破に時点で無理ゲーだし! ……せめて恭文の魔法が使えたら」 古鉄≪使えたらザンギャック本星に乗り込んで、終わりますよ≫ (それゆえこのお話内で、魔法能力復活はない形に……あっても本当に終盤も終盤。または完全復活ではないので、演算能力などがフルスペックじゃない形に) 古鉄≪ただ今回紹介するのは、そういうシリアスはなく……めしばなです。またまためしばな刑事タチバナです≫ あむ「やっぱりかー!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 二〇一二年・七月――ガンプラバトル選手権・地区予選も終わった直後、今日の僕は学校帰りにノンビリ。 帰り道にあるグラウンドに立ちより、リインと二人で少年野球を眺めながら、アイディアをまとめていた。 世界大会まであと一か月、やりたいこともタップリだしね。現在はSFSを考案中。 スケッチブック片手に、さらさらと鉛筆を走らせていた。 ――そこで響く、痛快な打撃音。 「お、いいライナーが入ったぞ!」 「いやぁ、あれは取られるよ」 相手はさっきも、痛快なヒットを飛ばしたからなぁ。……ほら、センターがコースを先読みしてキャッチした。 「くぅ、惜しい!」 「確かにな……跳躍してようやくだから」 「しかし今日は平和ですね」 「えぇ。とても穏やかな時間です」 そう言いながらアイムが、左腕に寄りかかってくる。え、えっと……うぅ。 そう……アイムが、またまたこっちにやって来ました。 というか、マーベラス達も来てるのよ。システムU-D――ユーリの一件で協力してもらったから、そのお礼をしたくて。 ◆◆◆◆◆ 「それで彩美さん、どうしたのですか。ファミーユさんは私の存在を捨て置いたので、制裁というのなら」 「ならば海賊として、受けて立ちます」 「おのれら落ち着け!?」 「いえ……実は、ショックなことがあって。今日は直帰だったんですけど」 シオンを優しく撫(な)でながら、彩美さんは嗚咽(おえつ)を漏らす。 「……そもそも私がこの業界に入ったのは、五年ほど前です」 「えぇ」 「あの頃はあんな……大事件が起こるなんて、思いもしませんでした」 「大事件? おい彩美、一体何が」 「……神戸らんぷ亭がなくなるなんて」 「牛丼かよ!」 ショウタロスがツッコむ中、僕もつい目を伏せてしまう。 そう……いつぞや、あむ達とした牛丼談義。 そこで塩牛丼を出すと言ったお店……それが……それが……! ◆◆◆◆◆ 「恭文くん、真剣な話をしていいでしょうか」 「どうぞ」 「ここのところ、ぼんやりと考えていたんです。……牛丼は、どこへいくのでしょう」 また壮大なテーマで……しかしそれは、僕自身も思っていたこと。静かに頷(うなず)きを返す。 「そもそも私は学生時代から、牛丼のお世話になり続けていました。そうしてある程度の”揺れ”を感じていたんです」 「揺れ?」 「別に神戸らんぷ亭だけではありません。牛丼太郎がなくなり、後を引き継いだ丼太郎も……この夏に、最後の一店だけになって」 「えぇ……!」 そう、丼太郎は代々木(よよぎ)店を閉店し、文京区(ぶんきょうく)【茗荷谷(みょうがだに)店】一店のみに……! 「新ジャンルの”焼き牛丼”をひっさげて登場した東京(とうきょう)チカラめしも、あっという間に店舗激減」 「……アレはオレ達の瞬間最大風速も凄(すご)かったよなぁ」 「特にサリエルはな……もぐもぐ」 そう言いながら、ヒカリが自分サイズの牛丼をかっ込む……どこから持ってきた、それ。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ あむ「牛丼かー。そう言えば今って、以前牛丼サミットをやったときより」 古鉄≪えぇ。松屋のプレミアム牛めしを皮切りに、吉野家、すき家ともに百円ほどの値上げを。 なお作者の近所には松屋とすき家しかないため、吉野家の味を確かめるのに苦労を≫ あむ「……用事の途中で食べようか」 (そうしようか) 古鉄≪彩美さんが牛丼好きっぽいのは、やっぱりモデルとなった」 あむ「そこまで! それ以上はアウトー! ……それであとは」 古鉄≪全てではありませんが、ざっとお見せしましょう≫ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 新暦七二年――私はシャーリーとヤスフミに付き添ってもらって、ミッド某所にある住宅へとやってきた。 朝六時半という時間ながら、周囲に漂う緊張。ドキドキしながらも、インターホンを押す。 「オードリーさん、おはようございますー」 二度、三度と押すと、中からパタパタという足音。品の良さそうな奥さんが出てきたので、IDカードを提示。 「早朝すみません。先日お話を伺った、本局のフェイト・T・ハラオウン執務官です」 「あぁ……フェイト執務官、先日はどうも」 「御主人は」 「執務官、どうしました……朝早くから」 眼鏡をかけた旦那が、寝間着にカーディガンを羽織って登場。 「盗まれた指輪が見つかったんですか」 「……えぇ」 「はい?」 「お二人が”盗まれた”と仰(おっしゃ)るE級ロストロギア<婚約の誓い>でしたら、我々が昨晩未明、貸倉庫にて見つけました」 すると二人の顔に青いものが差し込む。咄嗟(とっさ)に後ずさるものの、二人を蒼いバインドが戒めた。 「シャラァァァァァァァァァップ!」 そうしてキッチンの方から飛び出したヤスフミが、銃を発砲。 ただし天井に向けて、空砲だけど……って、ちがぁぁぁぁぁぁう! ◆◆◆◆◆ 「……一つだけ、教えてもらえませんか」 「何でしょう」 「なぜ、偽装だと分かったんですか」 旦那さんが小さく……困惑するように呟(つぶや)いた。 「私達の計画は、完璧だったはずなのに」 「……確かにお二人の計画は用意周到で、私も最初は間違いだと思いました。でも……一つだけ誤算が」 「と、言いますと」 「奥さんは迫真の演技で『うっかり鍵をかけ忘れた』『ついうっかり』と、自分のケアレスミスを強調していましたね。無施錠のまま家を出たと」 「……えぇ」 「そのとき、家の様子なども見させてもらって……あるものを見つけました」 「あるもの?」 「冷凍みかんです」 「「冷凍みかん!?」」 「はい……とっても美味(おい)しいですよね」 「「食べたんですか!」」 ◆◆◆◆◆ 「ちなみに販売時期は概(おおむ)ね五月〜六月頃から、九月頃にかけて。あとフォーマット的にやや別物だけど」 ヤスフミはモニターを展開し、とあるパッケージを見せてくる。 「近年では皮を剥いた状態でのアイディア商品『むかん』もある。……で、その冷凍みかんがどうしたのよ」 「あ、そうだ! あの……私も自宅で、冷凍みかんを作ってみて」 「あー、作ってたね。修学旅行で食べて、すっかり気に入って……あれ、フェイト」 ヤスフミはそのとき手伝ってもらったから、すぐ察してくれた。 その通りだと頷(うなず)くと、二人に厳しい視線を送り始める。 「シャーリー、冷凍みかんはどうやって作ると思う?」 「え、冷凍庫にみかんを入れて、凍らせるだけじゃ」 「違うの。私も最初はそう思って試したんだけど……そのまま保存すると、みかんの中身が乾燥しちゃうんだ。ぱさぱさになるの」 「……なぎ君」 「その通りだよ。実は売られている冷凍みかんには、外側に薄い氷の膜がついていてね。これが乾燥を防ぐ、重要な役割を果たしている」 「そう言えば給食で出た冷凍みかん、パリパリがあったかも……!」 シャーリーも……二人についている留置場の管理官達も、思わず感心するメカニズム。 冷凍みかんって簡単なように見えて、すっごい手間がかかる『料理』だったの。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ あむ「フェイトさん、事件現場で何やってるの!?」 古鉄≪いや、あの人なら不思議はありませんよ。ワインを割ったときも同じノリで≫ あむ「それでどうして執務官になれたの!」 (『はう!』) 古鉄≪続いては響さんとあむさんも出てくるお話……頑張りましょうね、あなたも≫ あむ「何を!?」 ◆◆◆◆◆ 「久々の沖縄(おきなわ)はどうだった?」 「もう最高だったぞー。時期が時期だから、泳ぐのとかは難しかったけど……でも流れている時間の速度が、肌に合っているというか」 「向こうはまた違うリズムだしね。僕も大好きだよ」 「ん、だから今度は一緒に、だぞ? 海賊家業が楽しいのも分かるけど」 「ちょっと待って!」 「ぢゅ!」 ハム蔵、大丈夫……サムズアップしなくても、頑張ります。 でもその前に、海賊家業が楽しいって何!? 一体いつ、僕は天職:海賊の誤解から解放されるの! 「そうそう、それで……恭文、吉野家の地域限定メニューって分かるか?」 「うん」 「沖縄(おきなわ)だとタコライスを出してるのとか」 「食べたことがあるよ」 「「「「「タコライス!?」」」」」 あぁ、あむ達は知らないのか。……それではお話ししよう! 散々語り尽くしたように思える牛丼チェーン。 しかしそれは、あくまでもスタンダードにすぎない。そう、日本(にほん)……世界を跨(また)ぐなら、また事情が変わってくる! ◆◆◆◆◆ 「とにかくタコライスも、数ある地域限定メニューの中では有名な部類だね」 「味はどうなのかな」 「基本はベーシックなタコライス。タコミート、チーズ、レタス……味はマイルド系で、あむくらいの年でも十分完食できる」 決して尖(とが)ってはないけど、最大公約数としての”タコライス”はきちんと押さえている印象。 それでさ、こんもりレタスの下に隠れているんだよ……タコミート。混ぜるとき、それが出てくるとまた嬉(うれ)しくて。 「別皿でサルサソースがついているから、それを自分で調節しつつ食べるのよ」 「……あと、ハバネロペパーソースの小袋も付いてたぞ」 「あった。味がシャープになるんだよね」 「デザートにも、限定メニューでシークヮーサーとかのアイスがあったぞ」 「それもいいんだよ」 「……ねぇ、響さん」 そこでミキが、深刻そうな表情で震え始めた。 「タコライスって……沖縄(おきなわ)料理なの?」 「あが!? ミキ、知らなかったのか!」 「今スゥから聞いて、手足が震えてる……!」 「すまん、オレもだ……」 「実は、私もタコスの親戚だと」 「ショウタロスとシオンまで!」 さすがにビックリ。結構有名な話だと思ってたんだけど。 仕方ない、そっちも簡単に説明する……響が。 ◆◆◆◆◆ 「ただトマトを除けば、タコスミートもどんぴしゃな味わいなんだよなぁ。なのでタコスも大好き」 「じゃあさ、皮はどっちが好きだ!? パリパリなのと、柔らかいやつ!」 響が前のめりに迫ってくる。そう言えばタコスの話は初めてかも。……いろいろ事情があって。 「どちらかと言えば柔らかい方。ただたまに……歯茎に刺さりそうなくらい、パリパリなのも欲しくなる」 「自分も同じだぞ! ……そう言えばパリパリなハードシェルはアメリカ式だっけ」 「え、メキシコなのにアメリカ式とかあるの!?」 「ほれ、ラーメンやピザみたいに、現地カスタマイズ化された料理も多いでしょ。その一種なんだよ。 ちなみにハードシェルタコスは、テックスメックス……チリコンカーンのようなアメリカ製メキシコ料理の一種とされている」 「そ、それは知らなかった」 「ですぅ。でもぉ」 そこでスゥが僕の前に来るので、両手でキャッチ。そのまま右肩に乗せてあげる。 「スゥ、実はタコスのお店って、そんなに見たことがぁ」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 古鉄≪というわけで、こちらでは響さんの出身地でもある沖縄も関係するタコスやタコライスについてお話を≫ あむ「……そういやタコスって、あんまり身近では……少なくとも牛丼とかみたいには」 古鉄≪コンビニでもさほど見かけないジャンルですしね≫ (ハードシェルってなんぞや) 古鉄≪そんなタコスの現状は本編を楽しみにしていただくとして……あちらは盛り上がってますね≫ あむ「あ、うん。いつも通りだよね」 古鉄≪突撃しましょうか≫ あむ「嫌だよ! ていうか……別にあたし、そんなんじゃないし!?」 (現・魔法少女、原作では……おっと、これはやっぱりアニメや原作漫画を見てからだ。 本日のED:中島みゆき『うらみ・ます』) [*前へ][次へ#] [戻る] |