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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
ゴーカイジャークロス第4巻経過報告:01(サンプルあり)(2016/11/9)

[TOMATO] とある魔導師と古き鉄と豪快な奴ら 第4巻『凄い銀色の男』



古鉄≪というわけで、お待たせしました……ゴーカイジャークロス【とある魔導師と古き鉄と豪快な奴ら】、第二局面始動です≫

恭文「全て書き下ろしということで、いろいろ難産なお話ですが……今回の特別書き下ろしは凄いよ! なんと七話!」


(今のところは……なお、どれもこれも短編になります)


恭文「ふだんのお話で言うと、大体五分の一前後の長さかなぁ。なおほとんどがめしばなです」

古鉄≪それは次紹介するとして、まずは仕上がった本編第一話や、制作途中のところからお見せしたいと思います。どうぞー≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


前巻のあらすじ――スーパー戦隊達と一触即発という状況でしたが、何とか無事認められました。

とりあえずは『まずは会って、様子を見てみようか』という感じで。それで大いなる力も幾つかもらい、順風満帆。

アラタさん達とも和解したその日の昼、僕達は買い出しも兼ねて街に出ていた。まぁあれだよ、レスキューフォースはやっぱ凄(すご)いよ。


半日足らずで街、復旧してるんだもの。何、この超技術満載な都市は。


「そうそうヤスフミ、今日もあたし、泊まらせてもらうから」


神保町(じんぼうちょう)を歩きながらそう言ってきたのは、ルカ……はい、ルカも平然といます。


「なんで!?」

「アンタがチハヤに不純異性交遊をしないためよ!」

「そんな……!」


あれ、僕より先に千早が驚いてる!? 千早が目を丸くしてるんだけど! ぎょっとして、ルカと二人右隣を見やる。


「なんでチハヤが驚くのよ! なんで不純異性交遊前提で話を進めてんのよ!」

「ホントだよ! おのれ、自覚ないかもだけどアイドルだからね!? アイドルは基本恋愛御法度って前に教えたでしょうが!」

『なら精霊はOKよねー♪』


そうして突如現れるミカファールとイスフィール。後ろからくっついてきて、更に柔らかいものまで……ま、待って。冷静に。


『恭文様、これからよろしくお願いします』

『愛してるわ、ダーリン♪』

「ダーリン!?」


◆◆◆◆◆


「恭文くん、そろそろ認めようか。……海賊は天職だよ」

「解せぬ」

「だってほら、お肌のつやが」


ウメコさんが右手で、僕の頬をすりすり……ちょっと恥ずかしいけど、冷静に受け入れる。


「ほら! ここ数日ですっごくよくなってる! もう毎日生き生きしてるでしょ!」

≪してますね。七十億をどうやって覆して、赤っ恥をかかせてやろうかと楽しげに≫

「それはアルトだよね!」

「やっぱりかー!」

「ですが、これからどうするつもり」


そう聞きかけたスフィンクスは、意味がないと言わんばかりに自嘲。そう、意味がない……全く意味がない。

もちろん、お宝探しに決まってる。だからルカも腕組みして、自信満々に笑った。


「お約束した物資の件ですが」

「早速届いたよ。スフィンクス、ウメコさん、ありがとうございます……本当に助かった」

「問題ありません。そうそう、私の方からは、ゴーカイガレオンにも」

「物資……あー、ハカセが資材を気にしてたからなぁ。まぁその、ありがと。
でもヤスフミ、アンタ……何だかんだでツテを使いまくってるわけね」

「だってそうしないと、うちには大食らいが……!」

「ごめん、あたしが悪かった」


そう、ヒカリは今日もマイペース。そろそろ大盛りカレーを食べきろうとしていた。コイツ、やっぱりグレートデギンの食料庫へ送るべきだ。


それでジオンもすぐに敗北することだろう。……まぁ、僕達がジオンの立場なんだよね、今回は!


◆◆◆◆◆


「そういやハカセ、ゴーカイガレオンはどうなのよ」

『こっちもムゲンゴウと同じくだよ。備蓄資材で修復を走らせているけど、それでもあと二日は変形禁止』

「あれから一日経(た)っても駄目と」

『相手の攻撃火力も高かったし、何より損傷した状態でゴレンゴーカイオー……だしね。
実は大いなる力の発動で、過負荷もかかってるっぽいんだ。そこも今のうちに調整して、何とかする』

「やっぱり」


空間モニターを開き、カタカタとコンソールを叩(たた)く。

そう……現在のムゲンゴウとゴーカイガレオンの状態は、かなりよろしくない。


「ねぇ、そんなにヤバい状況なの?」

『ヤバいなんてもんじゃないよ! 一気に戦闘が続いたから、機関部や装甲の過負荷も半端ない!』

「特にゴーカイオーの場合、ルカ達のメカもあるしねぇ」


ルカが今一つ理解してないので、また新しいモニターを展開。

ムゲンオーとゴーカイオーを映し出し、その四肢に注目。


「しかもそれらはスロット展開して、砲弾やら大いなる力のパーツやらと合体するし。整備は余計に手間がかかるよ」

『そうそう。分離戦闘も視野に入れて、調整して……自動修復システムがあるから、まだ何とかなってるけど』

「え、それならこの船は」

「ムゲンゴウは完全にユニット化してる。だからほら、ガオスワローも直接腕になってるし」

『一度、どこか……大きなラボでフルメンテしてもらいたいよ。今のペースで戦っていたら、一か月と持たず行動不能になる』


ハカセが本気なのを察し、ルカと千早が顔を見合わせる。

そう、ある意味タイムリミットだ。それを越えたら……ザンギャックと戦うどうこうなど、机上の空論に成り下がる。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「ザンギャックが和平交渉に入ったことで、侵略は一時鎮静化。
同時にそれを蹴った宇宙海賊は、地球では微妙な立場に……その上、これだよ」

古鉄≪初回から密度が濃かったですしね。それにマーベラスさん達も、本格的にザンギャックを倒すというよりは追い払うスタンスですし≫

恭文「確かに地球側としては溜まったもんじゃない。でも数十億の戦力……うーん」


(蒼い古き鉄、悩んでいます。……やりたくない選択肢があるから)


古鉄≪あれは台なしですよ?≫

恭文「分かってる! ……そうだ、宇宙天使アイムが覚えていますかーってうたって」

古鉄≪それですよ≫


(『無理です! あと、わたくしは天使ではありません! その、可愛いと言ってくださるのは嬉しいのですけど……そこだけは』)


恭文「ならば作るしかあるまい……すーぱーあいむMk-IIを!」

古鉄≪頑張ってくださいね≫

アイム(ゴーカイ)「聞いてください!」

恭文「うお! すーぱーあいむ立体版!」

アイム(ゴーカイ)「本人です! 全くもう……恭文さんは全力投球すぎます。実際、この後だって」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


ルカの野郎はどうするべきか。いろいろ悩みながらも、街を探索していると。


「うぉぉぉぉ!?」


いきなりハカセが、バナナの皮で滑って転(こ)けた。


「ハカセ……お前」

「いつの時代だ」

「心配くらいしてぇ!?」

「ほんとです。……大丈夫ですか」


アイムに起こされて、アイツは忌ま忌ましげに皮を拾い上げる。


「全く……地球は公共マナーも整ってないの!? こんなところにゴミを捨てるなんて!」

「ゴメンゴメンー」


……そこで左側から声が生まれた。チェーンとポールによる、低い敷居の向こう……積み重ねられた階段の上。

ゴーカイガンを取りだし、銃口をその一番上に向ける。


するとそこにいたのは、銀色の甲ちゅうを着たサル。赤顔で頭をかきながら、こっちを見ていた。


「よぉマベちゃん」

「「「マベちゃん!?」」」

「相変わらず元気そうだねー」

「……相変わらずふざけてんな……バスコ!」


声をかけると、サルの後ろから男が出てくる。

ファー付きの赤いコート、ちゃらちゃらした顔つきに、黒いパイレーツハット。


本当に相変わらず……あんなことをしておきながら、平然と出てきてくれたぜ……!


◆◆◆◆◆


「マーベラス、あのバスコって誰?」

「……お前らには関係ねぇ」


そう言いながら、船長席に座っていたマーベラスが立ち上がる。そのまま出ていこうとするので。


「あるぞ」

「……何」


ジョーが止めてきた。というか、あたしも同意見。


「だってアイツ、宇宙最大のお宝を狙ってるんでしょ? しかも私掠船で……盤外戦士ってやつの鍵も持っている、かもしれない」

「わたくし達にも関係があります。……もちろん恭文さんにも」

「……あの馬鹿は、自分から首を突っ込んでるけどね」


そう言いながら、モヤモヤを吐き出すように……ソファーへ座ってため息。


「教えてよ、マーベラス」

……いつもとは違う、ハカセの強い口調。

聞くのではなく、文字通り問いただしていた。それでマーベラスは俯(うつむ)き、無言を貫いて。


「バスコは、赤き海賊団の一員だったんだよ」


でもそんな無言を、静寂を破ったのはナビィだった。


「鳥!」

「だってー」

「赤き海賊団……マーベラスさん」

「……バスコ・タ・ジョロキア。赤き海賊団を裏切って、壊滅に追い込んだ男だ」


◆◆◆◆◆


「ちょ、マベちゃんー。そこはピンチになって、次回へ続くでいいでしょ。
何とろい動物から賢い動物にチェンジしてるの。らしくないよ?」

「うるせぇ! 誰がとろい動物だ! お前ら、このまま一気に」


そこで金色マントの奴が、左手の指を鳴らす。


すると……どういうことだろう。

ジョーが、ルカが、ハカセが、アイムが、煙に包まれ姿を消した。


再出現したとき四人は揃(そろ)って、アイツらの眼前に立っていて。


「な……!」


アイツらが反応するより速く、キー達の武器で腹を抉(えぐ)られる。

スーツから火花が走ったかと思うと、揃(そろ)って変身解除。

倒れ込むアイツらは組み伏せられ、手錠もかけられる。


すると即座に転送――この場から消え去った。

慌ててバスコへ振り返ると、奴も消えていた。

もちろん、新しいレンジャーキー達も……この場には、オレ一人だけが残っていた。


『残念だったねー、マベちゃん? 実はオレもさぁ、マベちゃんのやり口は一から十まで承知してるんだよー』

「バスコ……てめぇ!」

『そのために厄介だったのが、あのおチビちゃんだったんだよねぇ。スーパー戦隊のことも、オレ達以上に詳しいみたいだし?』


……そこで失策を悟る。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「きゃー! アイムが……許すまじ! そんなことをするから、吐き気を催す邪悪って言われるんだよ!」

アイム(ゴーカイ)「言われているのですか? まぁ、確かに……この方は」

古鉄≪というわけで、ここからはザンギャック本体ではなく、私掠船の男ことバスコ・タ・ジョロキアとの闘争にシフトです≫

恭文「僕のティアラーフォームも利用してくれたし、その借りは一万倍にして返してやる……!」


(蒼い古き鉄、拳をバキバキ)


アイム(ゴーカイ)「それはそうと恭文さん」

恭文「うん?」

アイム(ゴーカイ)「……これは、どういうことでしょう」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「ルカ」


ルカはズバーンのキーをキャッチして、不思議そうに見つめる。


「そのレンジャーキーを使って」

「え……」

「大逆転できる!」

「……分かった!」


ルカはズバーンのキーでゴーカイチェンジ。


「ゴーカイチェンジ!」

≪ボウゥゥゥゥゥゥ! ケンジャァァァァァァァァァァァ!≫


その姿は、今までのスーパー戦隊と大きく変わっていた。
黄金色の装飾と、両足全面を覆う刃。

王冠のような頭部が、ライトグリーンの双眼が煌めく。


胸元に埋め込まれた翡翠(ひすい)と赤の宝玉、その台座となっているだ円形のアーマーを輝かせながら、ルカがマッスルポーズ。


「ズンズン! ……って、何これ!」

「よし、狙い通り!」


ルカへ一気に近づいて、胸元の台座に触れて……九十度回転!


「おい」

「えぇ!」

「まぁ!」

「……え」


黄金の件と呼ばれた、古代レムリア文明のプレシャス――それが大剣人ズバーン。

基本は超古代に作られた、変身するロボットって考え方でいい。


そう、だから変形する。それは海賊版でも変わらなかった。


つま先が伸び、足の前面が左右の外側に向けられる。

その裏側が接続され、両刃(りょうば)の剣となる。

両腕は折りたたまれて唾となり、頭は顔部分が隠れながら伸縮。


更にサイズも縮小され、ロングソードくらいの大きさに変化。


『いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』


アルトを左手に持ち替えてから、右手でズバーン(ルカ様)をキャッチ。


『ぐえ!』


そのまま一回転しながら、奴らに向ける。


「「「「変わったぁ!?」」」」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「そう、バスコが出てきたので、番外戦士のキーも使えるように。
しかもゴセイナイトについては、黒十字王が持っていた流れになったので、枠が余り」

アイム(ゴーカイ)「そういうことは聞いていません。……ルカさんのどこを触って、変形させましたか」


(……そこで蒼い古き鉄、全てを察しガクブル)


恭文「あ、謝って許していただけたので……それで」

アイム(ゴーカイ)「……恭文さんはやはり、大人で女性らしい体型の方が好きなのですね」

恭文「待って! その言い方はやめて! 狙ってない……これは狙ってない!」

アイム(ゴーカイ)「なら、違うと行動で示してください」

恭文「……行動?」

アイム(ゴーカイ)「はい」


(果たして蒼い古き鉄はどうなるか。ズバーンの扱いはどうなるか。
具体的に後者をどうするか悩む中、制作はちょっとずつ進んでいます。
本日のED:奥井雅美『紫音‐sion‐』)









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