作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっとII 第2巻経過報告:01(サンプルあり)(2016/10/14)
恭文「というわけで……今月発売予定のいんふぃにっとII第2巻の経過報告です。
前回は諸事情で追加シーンもほとんどなかったですが、今回は入れてますよー。そちらはまた後日として……アルト」
古鉄≪もうぐだ子さんの狂気は止められませんよ≫
ぐだ子「狂気じゃないし! あれはリヨぐだ子!」
恭文「というわけで、今回は特別書き下ろし絡み。まずはメシバナの方から」
ぐだ子「無視するなー!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「実は学園長……箱アイスが欲しいらしいのよ」
≪「箱アイス!?」≫
またなんで……いや、待てよ。確か病院の冷蔵庫って。
「結構小さかったよな、あれ」
「そうなの」
ショウタロスも思い当たったのか、少し渋い顔。でも……!
「冷凍庫の方だと、ハーゲンダッツとかも入りにくいし、かと言って棒アイスは小さすぎて……箱アイスがちょうどいいって」
箱アイスなら、入るのよ! 僕も入院したとき、やったから!
「まぁコンビニとかでも売っているし、大丈夫よね。適当に買ってくれば」
「……いや、これは楯無が思っているよりも難しいミッションだ」
「え……」
≪おやおやー、雲行きが怪しくなってきたよー≫
おかしいなぁ、僕はいたって普通のことを言っているだけなのに……ではお話しよう! 箱アイスの世界は、今やホットなのだ!
◆◆◆◆◆
「まぁ結論から言うと、箱アイスには二種類あるんだ」
そう言って恭文くんが、右指二本を立てる。
「ばら売りがリサイズされた詰め合わせタイプ。または箱アイスのみで売っているタイプ」
「箱アイス、のみ?」
「後者のタイプもまた、最初から箱売りオンリーなものか、結果的にそうなったものの二種類に分かれる」
「ちょ、それは気になるわ! どういうことなの!」
「……箱アイスの流れは、楕円形のチョコバニラバーによって塗り変わっている」
「楕円形の、チョコバニラバー」
待って、それって十年くらい前に出たような……そうよ、もう食べてるじゃない!
「そう、箱アイスの新世紀覇者にして、単品アイス界における「ガリガリ君」クラスの革命児――PALM(パルム)!」
◆◆◆◆◆
「もしかして765プロで、箱アイスが流行ってるのかしら。常備しているとか」
「まぁ、お菓子の持ち込みはよくあるな。みんなで食べてねーって感じで。
……ただそれとは別に、自分が元々好きなんだ。インドア派だから」
「え……でも、動物好きで、スポーツ大好きで」
「体を動かすのも楽しいけど、休みは家にいることが多いぞ。みんなの面倒を見たり、ラノベを読んだり、編み物したり」
「……あー、それはお姉ちゃんと同じだ。あれでしょ、食べたいと思ったとき、手を伸ばしたところにあるのが嬉しい」
「だぞ!」
楯無が『そういうものなの?』と疑問そうなので、そういうものと頷いておく。
「そのとき、その時間、自分の体が何を要求するか――前もってシビアにシミュレーションして、厳選。
それを常に二箱ほど、うちの冷凍庫にキープしているんだー」
「そ、それは……凄いわね。それで、みんなのお世話や編み物」
「そうそう。あ、最近はアニメのネット配信とかも見てるぞー。もちろんオフィシャルのやつ」
「ブロードバンドが発達して、ニコニコ動画などが生まれて以来、制作・販売会社が公式配信する機会も多くなったしね」
楯無が『そういうものなの?』と疑問そうなので、そういうものと頷いておく。
「それで箱アイスだけど、いわゆる懐かし系も好きだぞ。……ただ」
「ただ?」
「むしろルーティンで買わない派としては、そういうのよりも新作系を推すぞ!」
「新作系!?」
「絶対数はそれほど多くないけど、ノスタルジーを排除すれば……技術が進化した現代アイスの方が、満足度は高いと思う」
≪こ、これは真っ向からの挑戦だー!≫
「……いや」
僕もシャマルさんやリインフォースが好きだから、その手の新作はちょくちょくチェックしている。
だから……ついショウタロス達と、考える人のポーズを取ってしまう。
「響の言うことは、否定できない」
≪「そうなの!?」≫
◆◆◆◆◆
「ちょ、ちょっとたんまー!」
そこで楯無が、慌てた様子で入り込み制止。
「いつの間にか懐かし派と最新派のバトルになってるけど、目的……忘れてないわよね」
「「……当たり前じゃないかー」」
「嘘よね! だったらどうして目を背けるの! ……うーん、一つってところがネックよねぇ」
≪二つ入るなら、懐かし系と最新系、両方揃えられるけど……ここはやっぱり≫
「笑止――!」
左側から覇気……殺気にも似た気配を出しながら、登場したのは。
≪「「「織斑先生!」」」≫
そう、織斑先生でした。
「……なぁ、このパターンは」
「さっき見ましたね」
「箱入りアイス最強は、あずきバーに決まっているだろ!」
「「やっぱりー!」」
「ふ――勝負だ、八神」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「はい、というわけで箱アイスです。単なるお徳用詰め合わせだけでは語れない、そんな世界が存在します」
古鉄≪こちらも元はめしばな刑事タチバナさんですが、A's・Remixでやるのが新鮮ですね≫
(そっちではメシバナ、ほとんどやってないしね)
恭文「なおこちらはサンプルのため、本編と一致しない部分もありますが、ご了承ください。
……そして続いては……そう、悲劇だ」
古鉄≪悲劇故に人は、引きこもるんです≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「あとは天守閣を載せれば……!」
『そうだそうだ!』
ヒメラモン達も待ちきれない様子なので、天守閣を。
「客分、いるか!」
今度はラウラとファンビーモン達……! またまた天守閣をケースに戻し、ついそちらを睨み付ける。
「何……てーかいきなり入ってくるな! こっちは精密作業中なの!」
「わぁ、お城だぶ〜ん!」
「るごるごー」
「ふむ、城塞模型を組んでいたのか。それは済まなかった。では」
そこでラウラはH&K USPを取り出し、安全装置解除。周囲を警戒し始める。
「安心して作業をするといい。邪魔した詫びに私自ら、厳戒態勢を敷こう」
「人の部屋で銃を抜かないでください!」
「あぁ、うん……それでいいや。ラウラ、誰か来たら射殺ね」
「恭文さんも諦めないでください!」
「心得ている」
「心得ないでください!」
というわけで、今度こそ天守閣を――!
「……ベルトちゃん」
≪大丈夫、誰も近づいてきていないから≫
「よし、行こう」
「ヤスフミ、お前」
「仕方ないぶ〜ん。二度あることは三度あるぶ〜ん」
「あなたは世の理を分かっていますね」
ベルトちゃんの言葉に安心し、今度こそ……確実に、天守閣を――!?
そこで、唐突に走る嫌な予感。
≪……あ≫
それは部屋の窓を突き破り、お城本体へと直撃。
二か月近い時間をかけて組んだ、パーツの数々が……天守閣を残し、完全粉砕。
ばらけ、折れる外壁や骨組みが、机や床にまき散らされる。そんな様子にセシリアが、ラウラが、ヒメラモン達が唖然。
≪『――あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』≫
「……すみませーん! ソフトボール部の者ですがー! 大丈夫ですかー!」
静かにFN Five-seveNを取り出し、安全装置解除。
「駄目ですー!」
セシリアが羽交い締めにしてくるけど、構わず引きずり……引きずり……!
「お、オレ達の……努力が……一か月半が……」
「完成、直前だったんだぞ……くそぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「セシリア、大丈夫……地獄の苦しみを、与えるから」
「だから止めていますのよ!?」
「客分、安心しろ。私もドイツ軍人として、この償いに一生を捧げる! まずは奴らを血祭りに」
「絶対駄目ですー!」
あははは……あはははは……あーはははははははは! やっぱりIS学園なんてクソだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
◆◆◆◆◆
「教官とボーデヴィッヒさん、あれからずっと?」
「はい……私達も朝に一度呼びかけたんですけど、全く出てこなくて」
「その上窓から様子を窺おうとしても、一切無駄だ。バリケードが張ってあってな」
教官とヒメラモン達、それにボーデヴィッヒとファンビーモン達は、部屋に閉じこもっていた。
なお、今日で三日目よ。三日間……授業も、実習も、一切の連絡もすっ飛ばして、閉じこもっている。
その結果、妹弟子であるあたしまで引っ張り出される羽目に。
「――八神くんー、ボーデヴィッヒさんー。お願いですから、出てきてくださいー。
あの、失言があったことは謝ります。そのためにもまず、冷静にお話を」
「八神、とりあえずボーデヴィッヒだけは出せ。……そうか、分かった」
そうして躊躇いなく、千冬さんは右ミドルキック――ドアに全力の蹴り。
大砲でもぶっ放されたかのような轟音が、廊下中に響き渡る。
「おいいぃぃぃぃぃぃぃ! 何やってんだ教師がぁ!」
「GTOでやってただろ」
「やってねぇよ! てーかあれは壁だろ! ドアじゃねぇよ!」
「同じことだ。というかなぁ……私はアレで、教職への勇気をもらったんだ! これなら私でもできると!」
「織斑先生!?」
「全世界の教師に今すぐ土下座しろぉ! てーか……おい」
それで全員が驚愕する。
既に人間離れが周知されている、織斑先生の蹴り。それを食らったドアは……ピンピンしていた。
しかも傷一つついていない。本来なら砕け、吹き飛びながら、部屋の中へ雪崩込むはず。
◆◆◆◆◆
「……先生」
先生からマスターキーを預かった上で。
「一夏、先生と一緒にみんなをガード。ちょっと離れてて……というか、開けたら全力でダッシュ」
「あ、あぁ。なぁ鈴、まさかとは思うが」
「やるわよ、本気でへそを曲げた教官なら」
絶望の宣言も送った上で、解錠。その上でドアをバッと開き、一夏達と一緒に全力ダッシュ。
廊下に伏せながら頭を抱えると、部屋の内部から爆炎が生まれる。
こけおどし程度……本当に見せかけだけの、幻影に近い炎。
でも実際に風が吹き抜け、全員が面食らう。……徹底的すぎるでしょ!
「……マジでトラップかよぉ!」
「本格的すぎますわよ! というか大火事……あれ、火の手がもう」
「見せかけだけの、幻影みたいね。となれば」
問題は、中の方よね。ゆっくり覗き込むと……やっぱり。
「空間の歪みが入り口に展開している。入ったが最後、結界の主が許可しない限り出られないわ」
「歪み!? で、でも鳳さん、そんなものはどこにも」
懐から投てき用の小刀を取り出し、中へ軽く放り投げる。
それは作業中っぽい教官達へ届く……こともなく、部屋の中枢で突如喪失。
落ちる音もなく、ただ消えてしまう小刀……その様子に、山田先生も察する。
歪みらしい歪みも、トラップらしいトラップも見えない。声をかければ、すぐ振り返りそうな距離。
それすらもフェイクと悟り、顔が一気に青くなった。そう……窓の外から見える、青空よりも深く。
◆◆◆◆◆
表面の結界を破砕しても無意味だった。第二層の結界が存在し、更に壊した結界も自動修復。
その上部屋の内部はまるで、どっかのスタジアムを思わせるほど、広く歪んでいた。
ボーデヴィッヒのことも構わず、異能力全開って……手段を選んでない! ガチでへそを曲げてる!
ただ救いがあるとすれば、消失メンバーがとっとと排出されたことかな。みんな、恐怖の表情だけど。
「……宇宙空間に漂っていた。いや、空気はあったんだが」
「わたくしもです……」
「わ、私のところは地面があったんです。でも……変な、ガーゴイルと針金が合体した怪物が!」
「ぼく、頬をぺろりとされた……! 変な、スライムっぽい岩人形に!」
「それで羽交い締めにされて、通常空間に投げ飛ばされました!」
「ぼくもだよ! いや、優しくだけどね!? かなり優しくだったけど……でも怖いよ! 外見がオカルトだったよ!」
ちょ、岩人形<ゴーレム>の類いまで徘徊させてるの!? 本気を出しすぎでしょ、教官達!
「鈴さん、あれはどうなっていますの!?」
「……魔術工房化しているのね」
『魔術工房!?』
「魔術師が使う工房……まぁそのままだけど、ようは研究室だから。外部の侵入に備えて、防護装置を整えるのが基本よ」
「では岩人形というのは」
「悪霊や地縛霊、魔術で作った生命体<ホムンクルス>や岩人形<ゴーレム>を、ガードマン代わりにすることもあって。でも」
おかしい……どう考えてもおかしい。そもそもタマモに、そんな技能は……!
「タマモにゴーレム作成技能なんて、ないはずなんだけど」
「……山田先生、シャル、そのエスコートしてくれたゴーレム、相当デザインがアレって」
「アレだった……そうか、アレはヤスフミが作ったんだ! だってほら、美術関係最悪だし!」
「確かに、八神くんの絵っぽい感じでした……! で、でもそんなことまで」
「作れるわよ」
そこで後ろから、知らない女の声が響く。いや、これは教官のお姉さんに似ているような……!
「八神くんは元々、物質操作・変換に精通した魔導師だもの。その辺りを見込んで、知り合いの魔術師連中がいろいろ教えていてね」
「投影も、元々は私が教えたものなの」
振り返ると、赤地のシャツに黒いミニスカという、シンプルな出で立ちの女がいた。
あたしと同じくらいの、長い黒髪をツーサイドポニーとし、呆れ気味に首振り。
しかもその隣には、白髪ロング・赤目のマダム。品のいいサマーコートの着こなしに、誰もが目を見張る。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、天岩戸をリスペクト……そう、タワーディフェンス」
古鉄≪すばらしいですね≫
(『すばらしくないわよ! 容赦なく防衛装置設置って!』)
恭文「それとぐだぐだについても、序盤の流れは決定……あとはお風呂だ!」
古鉄≪そうですね、お風呂は大事です≫
(露天風呂のシーンなんて、早々書けるものじゃない。
本日のED:国安 わたる『ルネッサンス情熱』)
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