作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっと 第4巻経過報告:01(サンプルあり)(2016/2/18)
古鉄(A's・Remix)≪といわけで、ついにいんふぃにっとも第四巻。今回の範囲は原作で言うと第三巻までです≫
恭文(A's・Remix)「学年別トーナメントも決着……でも第五巻やら、先の巻やらの要素も入っているけど」
古鉄(A's・Remix)≪まずはここからですね。パイロット版ではカットした部分を中心に、出していきましょう≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭也を連れて、私も久々の日本(にほん)を堪能。ベルトちゃんのことも気になっていたしね。で……二人にあるものを見せる。
またまた施設に来てくれた恭文君と簪ちゃんに、そのデータを見せると……二人は反応通りに明るく笑う。
「これは……!」
「ま、まさかこんなことが」
「追加パッケージの要領だよ。元々ISは宇宙開発用だから、全身装甲(フルスキン)も必要だったし。
ベルトちゃんと打鉄弐式は、この方式で改良したいんだ。ただ大会までに完成するのは、ドライブモードだけかなぁ」
「じゃあこっちのは」
恭文君が卓上モニターを指差し。フレーム画になるけど、新装備が描かれていた。
「ドライブモードの上から……今までのISにあった部分は、この追加パッケージで補うんですか?」
「それは正確じゃないね。こっちはバイザー」
「「バイザー?」」
「正式名称は『Break Stratos Armor』――成層圏を壊す、又は突破するって意味」
≪そうして宇宙へ……わたし達の限界を突き抜けるってことだね、お母さん!≫
「正解。まぁ読みはこじつけだけどねー。……ただね、参考元はあるんだ。
例えばISによるレーシング競技『キャノン・ボール』で話題をかっさらっている、プロジェクトTDチームの機体とか」
「カリオンですね」
そうそう、簪ちゃんはよく知っている。……ドイツにはそのチームの研究機関があるんだ。
ただそこではIS本来の目的である、宇宙開発を前提とした研究が成されているの。
ISによる安全かつ長距離・高速な航行システムの確立や、実際の宇宙実験を目的にしている。
キャノン・ボールでの実績も、その実験の成果を試すが故。まだ理解者は少ないけど、うちも支援している研究の一つだよ。
◆◆◆◆◆
大変なことになったでござる……大変なことになったでござる。成果のない盗聴かと思ったら、これがまた。
ショウタロスもまた顎が外れる中、夜八時――学内の専用機持ち全員が集められた。それも内密に。
一年一組の専用機持ちメンバー、二組の鈴、四組の簪、二年の楯無、三年のダリル先輩……ここまでは今まで出た通り。
そしてもう一人は、鈴より小柄で青髪三つ編み少女。しかも猫背だから、より小柄な印象を与える。
この人はギリシャ代表候補生『フォルテ・サファイア』先輩。そう……ダリル先輩の彼女さんです。
そこに篠ノ之箒も揃(そろ)い、不安要素しかないメンバーで会議開始。更に眼鏡をかけた、白髪交じりな妙齢の女性。
スーツ姿のこの人は、IS学園の理事長『轡木ますみ』さん。一応IS学園のトップだそうで。
クラス代表トーナメント直後に呼び出され、軽くお話したんだけど……とにかく会議室の椅子に座り、概要を説明される。
亡国機業、倉持技研、白式……そしてスコール・ミューゼル。その顔には僕も見覚えがあって、ベルトちゃんを頭に乗せながら苦い顔。
「――概要としては以上だ。はっきり言うが、学園内部にスパイが入り込んでいる可能性もある。
八神とベルトちゃんには悪いが、月村重工にも連絡。内偵を進めてくれるよう依頼した」
「で、その失態ってそこまで問題なんですか」
「問題です。どうもスコール・ミューゼルというエージェントは、所長の愛人……ようはその、ハニトラを行っていたようで」
「わーお、何てタイムリーだろ。そりゃあ大失態だわ」
ハニトラだ何だと騒いでいた頃、倉持技研はスコール・ミューゼルの好き勝手を許していたと。
それも問題のハニトラで……セシリアも、織斑一夏も口をあんぐり。大人って情けないなぁ。
≪そんな有様で、よく自分達を信じろとか言えますよね≫
≪なのなの。そう言えばどっかのIS学園理事長は、事件後に主様を指して『義務を果たせ』とか抜かしていたの。
そもそも大人が全く義務を果たしていないのに、笑わせるの。まぁ誰とは言わないの≫
「言ってますよ! それ、言ってますからね!? というか、八神くんー!」
「……全くもってその通りです。本当に、お恥ずかしい限りで」
あ、理事長も突き刺さってるんだ。そうだよね、義務を果たしてもちゃんと応えられる環境が整ってないもの。そりゃあ恥ずかしいよ。
◆◆◆◆◆
「ようするに他のみんなが危ないなら、助けていけと……ぼくは納得します。イチカ、オルコットさん達も」
問題なし……とはいかない。転校したばかりのシャルルとローゼンメイデン以外、全員が険しい表情。
……できれば巻き込みたくはないんだけどなぁ。もしアイツらが、ダーク・タワーのデータなども持っていたら。
織斑先生には一応そのこと、言っているはずなのに。ほんとどうなってるのか。
「あ、あれ?」
「それでボーデヴィッヒさん、転校してきたばかりですし、思うところもあるようですけど……できれば」
「分かりました、指示に従いましょう」
「本当ですか!」
「ただ言っておきますが……私は、この学園のありようが気に食わない。
代表候補生はともかく、一般生徒はISをおもちゃか何かと勘違いしている。
……先日バラされた、トーナメント優勝絡みの浮ついた賭けがいい例だ」
あー、僕がバラしたアレだね。篠ノ之箒への村八分も、そこが原因っぽかったから……そう言われると弱いようで、山田先生も言い返せない。
「しかしドイツ軍人として、非武装の民間人を見捨てることはできません。
例えあなた方の頼みがなくとも、全力を尽くすと約束します」
「ありがとうございます! それで八神くん、あなたには我々の指揮下に入ってもらいます。あなたと疾風古鉄の能力は、このチームに」
「お断りだわ」
「は……!?」
「土下座しろよ」
杖(ほおづえ)を突きながら宣言すると、全員が唖然(あぜん)とする。とりあえず左手は挙げ、先輩達や楯無には『見ていて』とサイン。
さて、ここからは楽しい楽しい詰問タイムだ。亡国機業高校のことは、よく知っているし……学外闘争編の準備をしていこう。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文(A's・Remix)「というわけでガチンコです」
古鉄(A's・Remix)≪なお『土下座しろよ』まで、かなりの分量を削っていることをご報告いたします≫
(具体的にはフリーザ様が登場してすぐ、悟空がスーパーサイヤ人になっている感じ)
恭文(A's・Remix)「それ削りすぎでしょうが! 一体コミックスの何巻分削ったの!?」
古鉄(A's・Remix)≪そこまでではないので、ご安心ください。では続きをいきましょう≫
◆◆◆◆◆
「じゃあ聞こうか。前回みたいに敵がアリーナへ突入して、暴れ出したらどうなるの?
試合中に、バリアを破れる高火力機体……それも異能ISが複数体投入だよ。ハッキングにより脱出・突入も不可。
もちろん教師部隊のISも使えず、ヒメラモン達に頼ることもできない。進化した火力は、あの中だと狭すぎる」
改めて説明しよう。あの場にヒメラモン達を入れられなかったのは、メリクリウス達相手では本気を出すしかないから。
でも……シールドは成熟期でも破れるだろうからなぁ。ああいう状況で戦うの、みんなはちょっと苦手なのよ。
「ですから、そういうときに備えてみなさんに協力を」
「で、僕達も動けなかったらどうする? 一人に一体ずつ異能ISが襲いかかってきて、客席に爆弾などが仕掛けられたら」
「はぁ!?」
「そもそもISじゃ、異能は制することができない。それは常識でしょ」
「八神くん、それは卑怯(ひきょう)です! 前提条件の追加をしていくなら、何でもありじゃないですか!」
「……まだ分からないの? 実戦は『何でもあり』なんだよ。ちなみにこれ、僕が遭遇したとあるテロ事件でやられた手口だよ」
「八神……お前、また」
あれ、織斑先生が泣いてる!? いや、織斑一夏も泣いてる! リンも、セシリアも泣いてる! ちょ、やめてよ! 悲しくなるでしょ!
≪あぁ、あれもシチュエーションとしては同じですね。……そのときも犯人一味の目的は、ターゲットの誘拐でした。
そのためにガードする人間へ強力な戦闘者をぶつけ、引きつけた上で犯行を実行。
更にこちらの動きを封じるため、事前に現場の至る所に爆弾を設置していました≫
「……つまりアレですか。その戦闘者を撃破して、追いかけてきても中の人達を人質に」
「り、理事長!」
「しかもそのときはコンサートということもあり、大半の人間が事情を知らない状態でした。
ただ事前に犯人の素性、よく爆弾を使うことなどは判明していたので、入念な現場チェックで脅し自体は防ぎましたけど」
「でしたら今回も……いえ、それにはスコール・ミューゼルについての、詳細な情報が必要。というか、彼女が出てくるかどうかも不明では」
山田先生、慌てているなぁ。これで理事長まで僕の意見に流されたら、立つ瀬もないから。
「というか理事長、教師部隊はどうなってるんですか。講習のレベルは知りませんけど、『これくらいのこと』も分からないって」
「や、八神くん!」
◆◆◆◆◆
「理事長、駄目です! あの……みなさん、対策はこれからちゃんと整えます。だから学園のために力を貸してください」
山田先生はまだすがりつくか。しょうがないので大きくため息。
「山田先生、今は無理です。まずは議題に上がった案件を持ち帰り、解決するところから」
「トーナメントまで時間がないんです! 急ぎ準備を整えないと……事情は確かに話せません!
でも私達が、学園と生徒達を思っていることに嘘はないんです! お願いします、信じてください!
もう前回のような失敗はしません! みなさんの力も絶対に必要なんです!」
「お願いなら断っていいよな、八神」
「……最初から謝りもしない時点でお前に誠意なんてものはなく」
「……はい?」
「結局頭を下げても、ただ品性……プライドが劣等。ランクの低い人間というだけで、決して『すまない』と思っているわけではないのだ……!」
「おい、八神、口調が変わってるぞ。というかこの台詞(せりふ)は」
そこで指を鳴らすと、突然ドアが開く。そこから入ってくるのは、用務員の轡木さん。
ごくごく普通の白髪おじいさんだけど、とても温厚な笑みであるものを持ってきてくれた。
「その証拠に……土下座にちょっとした負荷を加えると、もう連中は満足に謝ることもできなくなる。
本来できるはずなのだ……本当にすまないという気持ちで胸がいっぱいなら、どこであれ土下座ができる……!」
「連中って誰だよ! ていうかこれ、オレは覚えがあるぞ! お前」
「あ、あなた! どうしてここに……!?」
そして理事長が気づく。……轡木さんがあるものを台車に乗せ、押してきた。それは熱く熱せられた鉄板だった。
「たとえそれが肉焦がし」
更に山田先生も気づく。僕が山田先生を指差しし、命じているのを。そう……土下座しろと。
「骨焼く……鉄板の上でも――!」
◆◆◆◆◆
「箒、お前に言う権利はないぞ。簪さんにもちゃんと謝ってないだろ」
「あれは……正当な決闘だ! お前まで噂(うわさ)に惑わされるのか!」
「噂(うわさ)じゃないだろ、真実だ。……話を聞いてほしかったら、まずお前がみんなの話を聞け。
おじさんだって言ってただろ。交流はお互いに手を伸ばすことだって」
そう叱られても、篠ノ之箒は不満げに俯(うつむ)き、唸(うな)るだけ。でも娘に似合わずお父さんは、いいことを言うんだね。
そう、交流とは行き交うことだよ。一方通行ではない……篠ノ之箒が如何(いか)に独りよがりか、示す言葉だった。
「織斑君、今はいいよ」
「だが」
「いいから。この人にそういう能力は一切期待していない」
あ、これは交流じゃなくて断絶だ。一方通行ですらなかったので、織斑一夏がテーブルに突っ伏す。
「よしよし……イチカ、元気出してー。大丈夫、今は会議中なだけだから」
「そう、会議中……だから恭文君、続き」
「分かった」
なので篠ノ之箒の後頭部を掴(つか)んで、全力で床に叩(たた)きつける。
「ぶぅ!」
「何してるのぉ!」
「いや、続きでしょ? だから謝らせようと……篠ノ之箒、謝ろうか」
「そっちの意味で受け取ったの!? 違う違う、そうじゃない!」
「き、きさ……何を」
「……謝れよ」
なので頭が割れんばかりに握り締め、殺気を篠ノ之箒だけに向ける。
それでよく分かったらしい……僕がお怒りだと。だから打ち震え、屈辱に塗れながら。
「すまな……かった。私が……悪、かった」
とか言うので両手を後ろ手にしっかり組んで、布団叩(たた)きを取り出す。それで全力のお尻ペンペン。
「ひぎぃ!?」
「恭文君!? 何やってるの!」
「いや、心がこもってなかったから……悪い子にはお尻ペンペンが効くんだよ」
「や、やめ……やめろぉ! 貴様ぁ!」
とか言うので更に全力で尻を殴りつけると、声にならない悲鳴が響く。
「やめろ? 違う違う……『ごめんなさい』、だよ?」
「八神、お前……やりすぎじゃね!? 子どもじゃなくて一応女性って年齢だぞ!」
「そうですよ! 八神くん、離してあげてください! 男の子がやっちゃ駄目なことです!」
「僕もやりたくないんですけど、いづみさん……あ、篠ノ之箒の保護責任者から頼まれまして。
『あんまりごねるようなら、お尻ペンペンでもして叱りつけてやってほしい』と」
『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
「いづみさんは何を言ってるんだぁ! というかお前もやめろぉ!」
とか言うので、もう一発……心を鬼にして、しっかり叱りつけていきます。
「ひぎぃ!」
◆◆◆◆◆
「……なら、私はヤスフミとやるッスよ」
そうそう、僕と……フォルテ先輩がとんでもないことを言い出したので、ついガン見。あれ……敵意を向けられてる!?
「せ、先輩……あの、『なら』って意味がよく」
「ヤスフミ、これ……アレじゃね? ほら、アレ」
「ケイシーさんの模擬戦で」
「「……あ」」
ついダリル先輩と一緒に声を漏らす。これは、まさか……!
「しらばっくれるの、なしッスよ。……ダリル先輩に太くて長いものを、押し倒して突き立てそうッスね!」
「「やっぱりかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」
完全に誤解していた! おかしい、新聞部の黛先輩も使って、必死に止めたはずなのに!
太くて長いものは滑空砲で、押し倒したのは模擬戦中……動けないよう、地面に叩(たた)き込んだだけ!
エロい意味じゃないよ! 何、何! なのに何で敵意を向けてくるのー!
お酒!? お酒を飲んだのかな! でも飲んでいるのは、どう見てもウーロン茶……ならなぜ!
「ダリル先輩、だから訂正してって言ったじゃないですか! 模擬戦中の話なのに! NotR18なのに!」
「訂正したぞ! おいフォルテ、信じてなかったのかよ! コイツはオレ達のことも知った上で、むしろ応援してる立場だぞ!」
「男が、いいんッスか」
あれ、聞いてない! 先輩の言葉すら聞かないって、どんだけ思い込んでるのよ!
「男が……生物上普通な方が、そんなにいいんッスか。私の指や舌じゃ……すり合わせるだけじゃ駄目ってことッスか!」
「話を聞けぇ! ほら、みんなポカーンとしてるだろ!」
「先輩、僕からも言います! それは勘違いです! 模擬戦で、ダリル先輩の逃げ場をなくすため、架空砲で押し込んだだけです!
結果地面に倒しましたけど、全部は模擬戦でのことです! それ以外は一切何もしていません! 先輩達の仲は一つも汚れていません!」
「逃げ場をなくして、滑空砲のようにデカいもので、ダリルを夢中にさせた……よく分かったッス!」
「ちがぁぁぁぁぁぁう! 全体を聞いてください! そんな自慢はしていませんから! 後半はアンタの妄想だろうが!」
どうしてそうなるの!? どうして勘違いが続くの!? 映像を見せるしかないのかな! 会議中なのに!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
古鉄(A's・Remix)≪あなた、楽しそうですね≫
恭文(A's・Remix)「どこが!? 誤解が積み重なって、胃が痛いよ! しかも否定したはずなのに!」
古鉄(A's・Remix)≪というわけで、まだまだ続きますサンプル提示。一旦ここで区切ります≫
恭文(A's・Remix)「サファイア先輩、本当に誤解なんですー!」
(『これだけは言っておくッス……私は滑空砲になんて、負けない!』
本日のED:藍井エイル『アクセンティア』)
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