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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっと 第3巻経過報告:01(サンプルあり)(2016/1/23)
[TOMATO] とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっと シーズンI 第3巻『なぜ彼らは並び立つのか』



古鉄(A's・Remix)≪というわけで、お待たせしました。これでシーズンIも後半戦……ついにあの二人が本格登場です≫

恭文(A's・Remix)「電波とペンタンだね」

シャルロット「その紹介はなに!? こんな可愛い女の子をメイドさんにしておいて……他にコメントがあるよね!」

恭文(A's・Remix)「自分で言うなボケが! あと僕はおのれをメイドと認めてないからね!」

古鉄≪果たして同人版ではどうなるのか。PAサイドのこともありますが……まずはこちらからどうぞ≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


経験がないかな。体育の時間とかでストレッチをするとき、『二人組を作れ』というやつ。

実は、私はあれがとても嫌い。授業なので迅速に進むわけで、ちょっとでも引っ込み思案だとすぐに余る。

そしていつも先生と……日本(にほん)では、シャイな子はシャイでいる権利がないらしい。そこも変えないと努力していると認められない。


何が言いたいかと言うと……今の私が、その状況です。あぁ、先生と一緒に屈伸……悲しい、辛(つら)い。

というか思った、織斑くんのことはもういい。まず私は、これを何とかしよう。

それにあの子もIS関連の常識がさっぱりなだけで、他は……そこはトーナメント襲撃でよく分かった。


でもどうしよう、どうしよう……過去、幾度となく味わってきた寂しい時間を思い出し、胃がキリキリしてくる。

……こういうときに思う。お姉ちゃんみたいに明るくて、社交性溢(あふ)れる子になれたらと。

若しくは幼稚園時代の友達……あの強くて、凛(りん)とした子みたいになれたら。私もまだ、キャラチェンジできるかな。


◆◆◆◆◆


エンジンキーを捻(ひね)って起動(イグニッション)。


≪Start your mind≫

「いくよ、バスターソウル!」


更に飛んできたバスターソウルをキャッチ、レバーモードに変形。シフトブレスに装填して、そのまま構えて……シフトチェンジ。


「変身!」

≪Type――Buster! Firstgear in!≫


緑の炎に包まれながら、タイプバスターに変身完了。うーん、この力強さはクセになるねー。


≪Don't Stop Your Beat!≫

≪The song today is ”SURPRISE-DRIVE”≫


……というわけで、左手でガンランチャーを、右手で高エネルギー収束火線ライフルを取り出し構える。


≪Start your mind! ……らららららーらーらーらららーららー♪ ららららーららーららーらららー♪≫

「みんな、僕が後ろからぶっ放してあげるから、必死に走れ」

『歩くのはどこいった!? というか音楽−!』

≪らーらー♪ らららーらららーらーらー♪≫

「走れるなら、歩くこともできるでしょうが。そして僕の持論……実際に食らった技こそが真(しん)に役立つのよ。僕も先生に散々ぶっ飛ばされたし」

『技!?』

「……おい八神」


あれれー、織斑先生がなんでか睨(にら)んでくるぞー? おかしいなー、よーく話を思い出してみようよ。


「でも僕、ISの歩行とかはそれで覚えましたけど。……いきなり試験で、教官と戦えって言うから」

「そうか、では仕方ないな。お前達も覚悟を決めろ」

『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』


◆◆◆◆◆


「貴様が」


手の甲(こう)での平手打ちは、左手で防御。素早く捻(ひね)り上げた。

するとラウラ・ボーデヴィッヒは左足を上げ、鋭く回し蹴り。その蹴りも右足で防ぐ。

ほう……なかなか重い。僕達はそのまま硬直体勢に入る。それでもこのローゼンメイデンの敵意は止まらない。


「ボーデヴィッヒさん! いきなり何を!」

「認めない」


それは明らかな拒絶の言葉。瞳の中には侮辱とも取れる色合いがあった。


「貴様があの人の弟であるなど……認めるものか」

「……え」


そして右手と左足を下げ、奴はヘッドバッド……それに対抗し頭をぶつけ合い、再び硬直。


「お前、お姉ちゃんを――八神はやてを知ってるの?」

「八神? 馬鹿を言うな。お前の姉は織斑千冬……織斑一夏、私は貴様を認めん」


一瞬、場が固まる。……ヘッドバッドをしながら、少し首を傾(かし)げてしまった。

それは机上のストフリノロウサとクイン・マンサ、ベルトちゃんも同じく。これは……どういう、ことですか。


「あの、ボーデヴィッヒさん」

「騒がせたな」


そして馬鹿は頭を下げ、何の問題もないと言いたげにドヤ顔。


「宣戦布告は済ませた」

「いえ、そうではなくて……その子は八神恭文くんです! 織斑一夏くんではありません!」

「何を言っている。以前教官から見せてもらった写真ではちょうどこれくらい」

「……違うぞ、馬鹿が」


馬鹿は一瞬硬直。そして首から擬音を出しながら、ゆっくりと振り返った。


「え?」

「アレは小学校の頃に撮ったものだ」

「ラウラ、その子は違うぶ〜ん! だから資料は確認しなきゃ駄目って言ったぶ〜ん!」

「るごるご!」

「何、だと……馬鹿な! 馬鹿な! それでは出会い頭にごっつんこで、この男が私の嫁となってしまうではないか!」

『嫁ぇ!?』

「冗談ではない! 私は誇り高いドイツ軍人――嫁は、嫁は早過ぎる!」


立ち上がり、崩れ落ちかけた馬鹿の顔面を蹴り飛ばす。

結果ローゼンメイデンもどきは、放物線を描き、頭から黒板に突っ込み埋まった。


「八神くんー!? 何してるんですか!」

「馬鹿野郎!」

「え、何で怒鳴られたんですか!? 何で私が悪くなるんですか!」

≪は? あなたが悪くなかったことなど、一度もないでしょ≫

≪なのなの。山田先生、反省するの≫

≪具体的にはその淫乳とかね!≫

「そこは覚えがありすぎますけど、少なくとも今は違いますよね! あとベルトちゃんはセクハラですよ!」

「全く、ドイツ軍人が情けない」


埋まったローゼンメイデンの両足を持って、黒板から抜き出す。すると奴は床に倒れ、すぐ起き上がりながらも頭を振る。


「く……貴様、何を」

「ローゼンメイデン、お前は馬鹿か。……そういうときは最初からやり直せば、全部なかったことにできるよ」

「ちょっとー!?」

「そうか……クラリッサが言っていたタイムリープだな! く、私としたことが抜けていた!
日本(にほん)ではそれで運命の出会いをやり直す文化があった……そう教わっていたというのに!」

「ありませんよ、そんな文化! タイムリープって気軽にできませんからね!? ていうかただのすっ飛ばしじゃないですか!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文(A's・Remix)「というわけで、パイロット版でもやった範囲ですが……ラウラ登場です」

シャルロット「……なんで初っぱなから電波化してるの」

恭文(A's・Remix)「アニメの『さばげぶっ!』だって、ゲスくてニューゲームだったでしょうが。同じことだよ」

シャルロット「それは駄目じゃないかな!」


(最近、ゲスい島村さんの姿が頭から離れません。……ヤバい、ニコ動で動画を見すぎた)


恭文(A's・Remix)「そして今回はシャルロットも大活躍……地獄へ落ちる準備はOK?」

シャルロット「大活躍と地獄行きは絶対両立しないと思うなぁ!」

恭文(A's・Remix)「でもラウラに敗北は決まっているわけで」

シャルロット「負けないよ!? 就職先もちゃんと確保するから!」

恭文(A's・Remix)「エロ同人誌みたいに?」

シャルロット「それバッドエンドコースゥゥゥゥゥゥゥ!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


それについても勉強したぞ。何度も言われている通り、ISの研究結果は全公開が基本。

だがIS学園にいる間は問題ないらしい。そういう規定からも逃れられる、実戦的な稼働データを蓄積できる場所。


「確かそうして狙っているのは……単一仕様能力、だったよな。第三世代の特異機能とかけ合わせた、唯一無二の能力発現」

「単一仕様能力は再現できない、それが今の常識だしね。だからこそぼく達のような一年でも、専用機を預けられる。
仮に単一仕様能力が発現しなくても、日常的に稼働データを得られ、その情報公開を自己の判断で選択できるここは、まさしく天国(ヘブン)」

「世界とはまた違う場所ってことか。それも、代理戦争の一幕」

「国家は真の友人足り得ない、昔見たジャパニメーションで言っていたセリフそのままだね。
だからこそ有名無実化していると言われても、『超法規的処置』という名目は守られているし、完全破壊もタブーとなる」

「天国に絶対法があるとすれば、超法規的処置がそれ。その根幹を守るべき土台」


だから超法規的処置で守られているはずの学園も、いろんな国の思わくが行き交っている。

いや、そうできるよう仕組まれたからこそ得られた、超法規的処置。各国の利害が合わさった結果なんだな。

そうして生まれた天国を破壊するのは、やっぱりアウトで……オレは、何も分かっていなかったらしい。


いや、それなら変わろうとすることだけ、忘れなければいい。まずはそこからだし、今はシャルルの話だ。オレの弱気を引きずり出すな。


「そんなわけでデュノア社でも第三世代型は開発していたけど、ラファールも元々遅れに遅れての第二世代型最後発。
そこから第三世代へいくには、圧倒的にデータと時間が不足していた。というか、できたらラファールを使っていない」

「まぁ、そうだよな」

「次のトライアルで選ばれなかった場合、援助を全面カット。その上でIS開発許可も剥奪することになる」

「おいおい、それ無茶(むちゃ)だろ! だってトライアルってことは……機体そのものもできてないのに!」


トライアルがどういうものかは分かる。稼働して、形になった実機がなければ……デュノア社は潰れる。


「うん、倒産確定……だからぼくなんだ」


◆◆◆◆◆


「シフトチェンジシステムは全容が不気味で、どうにも探りきれない」

「不気味?」

「システム的じゃないんだよ。兵器の能力発揮に、人の心が大きく絡むなんて」


それは山田先生も言っていたことだな。タイプバスターは『熱く燃える心』が必要らしい。

八神はあのとき、学園や人ではなく、ISという夢を、その夢に賭ける心を守る――そう決意したから変身できた、らしい。

同時に奴隷を解放する、その決意もしたからこそ。それは自分の道を開くって部分と、密接に関わっているせいだが。


だが普通に考えて、『熱く燃える心』なんてどうやって理解するんだよ。実際八神も最初はさっぱりで、バスターソウルはエンストばかり。

それはやっぱり、既存のISとは大きく違う。てーかそうだよな、ベルトちゃんって辺りでもう……おかしいよなー。


「まぁ、そのせいで『ベルトちゃん』なんて発現してるんだろうけど」

「シャルル的にも不気味か」

「現在ISが目指している発展方向からも、かなりズレているしね」

「ズレている?」

「兵器としてのIS『本体』は、第一世代の時点で完成している。基本構造には手を入れる余地もないんだよ。
もちろん中身はシステム・ハードともにアップデートが続いているけど、それだけだね」

「それほどにISは完成されていた、か。……あれ、それなら世代での発展って」


ちょっと待て。確か世代の解釈は……そうかそうか、だからズレていると。


「第二世代移行は武装開発が中心だからだな」

「正解。第二世代では戦車や戦闘機レベルの口径武装を、手持ちでも使えるよう作り直す。
そういう作業が中心だったんだよ。だからラファールや打鉄みたいに、ベーシックな機体ばかりが出てきた」

「第三世代の特殊武装も、そこは変わらないんだな。だがベルトちゃんだって」

「超振動ブレードやレーザーブレード、タイプバスターの重火器も既存のものを最適化しただけ。
というか、現状では戦闘中のシフトチェンジに意義が見いだせない。……ヤスフミも一夏と同じだよ」

「オレと?」

「初心者向きじゃないってこと。ヤスフミの戦闘経験が常軌を逸するレベルだから、対応できるだけだよ」


……常軌を逸するって、行動や人格に使う言葉のはずだ。なのに経験に使いやがったよ、このフランスパイ。

言いたいことはすげー分かるけどな。でもそっか、ベルトちゃんは武装関係が凄(すご)いとか、そういう発展はしてないんだ。


「装着段階から変身者と密接なリンクが必要で、更に『熱い心』だよ? 兵器に必要なのは、誰が使っても一定の効果を発揮する安定性。
だから自己意志を発信している点以外で、注目するようなISじゃない。それはデュノア社でも同じ意見だった。……というか」

「何だ」

「はっきり言えば自己意志そのものが、一番邪魔だと思う。兵器には必要のないものだ」

「……そりゃあさすがに聞き捨てならないな。ISはパートナーだろ、お前だって」

「でも運用の邪魔になるレベルで自己主張はしない。イチカ、ISは確かにパートナーだよ。
でもそれは飽くまでも、人間の道具として。……だから不気味なんだよ、あの子は」


道具として……手元の白式を見ながら、そうなのかと思ってしまう。確かにISは言葉を発しない。

ベルトちゃんが特殊なだけなんだろうか。なら、ISがどこへ飛びたいかなんて、無意味なのか?


◆◆◆◆◆


「……アンタ達、教官とはやめた方がいいわよ」

「鳳さんはちょっと下がっててよ。八神君とは仲がいいのは分かるけど」

「専用機持ちだし、優勝にも近いしさー」

≪いや、やめた方がいいですよ。死にますから≫

「そうそう。教官とタッグを組んだら、ジープで追い回されるから」

「またまたー。そんな冗談は」

「やるけど」


そして用紙を熟読していた八神本人から、恐ろしい訂正。……恐ろしいのは言葉だけじゃない。

それが訓練だと、ためらいもなく言い切れる瞳にあった。ある種の狂気も感じさせる。


『……え』

「先生と兄弟子・姉弟子からの直伝なんだ。追いかけてくるジープに生身で立ち向かって、勝ちにいくの」

≪恐怖を乗り越える訓練なの。それをやらなければ、まず一門として認められないの≫

「ちなみに、あたしもやらされたわ。あたし、教官とは言っているものの妹弟子に近いから。
あとは鉄のブーメランを至近距離で投げつけられ、目隠しで百五十キロ以上のストレートをキャッチさせられ、蹴りで滝を切れと言われ」

『ま、またまたー。冗談は』

「おのれら、まさかジープに追い回されもせず、強くなれると思ってるの?」


狂気は二度吹き荒れる――!


≪ね……だからアルトアイゼン達も言ってるんだよ。やめておけって≫

「そんなことで地球を守れると思ってるの?」

『地球!?』

「……先生や兄弟子達は、そう言って追い回してくるのよ。ジープで」

「ただ花を愛(め)でるだけで、襲いくる敵に勝てると思ってるの?
……ふざけるな! 戦え……戦え! 恐怖に打ち勝って、飛び込んでみせろ!」

『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』

「そう言いながら、本気で追い回してくるのよ……コイツら!」


おい、まじめに言っているのか! 目が本気過ぎてもはやホラーだぞ! ジープ特訓など聞いたことがないぞ!


◆◆◆◆◆


タマモとベルトちゃんを優しく撫(な)で……人型もいいけど、こういうときのタマモも実は好き。何かこう、いつもと違って全部受け止められるから。

体格差的に、甘えられるとそのまま押し倒されちゃうからなぁ。というわけで、まずは軽くノック。


「はーい」


あれ、リンの声じゃない。これはルームメイトの……そこで金髪ロングな青目少女が登場。

胸元の開いた赤いシャツ、更にハーフパンツという出(い)で立ちで、明らかに部屋着。

そしてフェイトレベルのオパーイを揺らし登場するものだから、つい息を飲む。


「……あれ、八神恭文くん!? 初めましてー!」

「初めまして……えっと、凰鈴音さんはいますか?」

「また他人行儀なー。鈴から聞いてるよ? 鬼の如くしごかれたーって。
……あたし、ティナ・ハミルトン! 鈴のルームメイト! よろしくー!」


そして全力のハグ……こ、この圧力は半端ない。というか漂うコロンの香りでちょっとドキドキする。


「よ、よろしくお願いします」

「くぅん! くぅくぅーん!」

≪またこれ!? うぅ、わたしも人間ボディが欲しいー!≫

≪でもみんな、あなたに対して好感度が高いような……あ、なるほど≫

≪お姉様、何を納得したの?≫


タマモ、落ち着こうか。飛びかかるのとか駄目だから。アメリカ式でしょ、この挨拶。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「八神はIS本来の意義を歪(ゆが)め、利己のために利用する奴らを『奴隷』と言い切った。
全学年・職員の前でだ。同時にISの声も無視している……それも事実だ」

「……はい」

「そう……襲撃者は嘯(うそぶ)いた。奴隷は駆逐するものと」


その権利が八神にはある。踏みつけられたのならば、同じ奴隷に貶(おとし)めるのならば、駆逐していい。そう嘯(うそぶ)いたが。


「しかし八神は違う答えを出した」

「奴隷は解放するもの。では、奴隷を奴隷たらしめているのは誰……そういうお話ですよね」

「それは奴隷の王。反逆宣言に等しい」


似ているようで違う答えだ。奴隷は結局奴隷で、変わることもできない。だから滅ぼすべきという襲撃者。


「襲撃者は一見、圧政の終焉(しゅうえん)をもたらすように思われる。
しかし違う。奴らは奴隷を奴隷たらしめる根源には、一切触れていない」

「なら八神くんは」

「奴隷は王を倒す……そうして世界を変える、その可能性に溢(あふ)れている。
ただ奴隷本人達が気づいていないだけ。気づいた人間すら、足を引っ張るように貶(おとし)めていく。
だから解放する……それがあのとき、八神が守ろうとした『夢』や心なのだろう。襲撃者達と八神が決裂したのは、必然だ」


破滅と変革、望む未来がまるで違う。まぁあれだな、襲撃者達は相手を間違えた。アイツは元々、反逆者の駒だ。


「そんなことが本当にできるんでしょうか」

「少なくとも奴は知っている。絶対的絶望を、七歳の頃に突きつけられているからな」

「聖杯戦争……八神くんとタマモが参加した、命がけの闘争。そう言えばあれには、英雄の王(おう)達が三人も」

「だから言えるし、突き抜けるのさ。奴隷は、力なき平民は、王を倒せる……奴はその生き方で、人々に示す道を選んでいる」

「なぜ、何ですか」

「自分が示されたからな、人のまま突き抜けた彼らから」


そう、だから言える。奴は知も、人脈も、力もなかった。異能は使えたようだが、サーヴァントを倒す手段になり得ない。

だが諦めなかった。そこには英雄達への憧れや、自分を試したいと思う感情もあったらしい。

そうして勝利者になった。だが同時に、英雄と魔術師どもの願いも踏みにじった。


「そして下ろすこともできない。それができるなら奴は、聖杯に『全て』をなかったことにと願っている。自分が他者を踏みつけたことも含めて」

「……世界を背負っている……この世全ての悪と一緒に。でも、あの子には選択権もなかったのに」

「それでも選んだ。そして相手の重さも軽んじたくない……それでいいじゃないか」


命を賭けるに値する。誰もがそう思い、憂い、手を伸ばした輝き。それを奪い去った略奪者でもあった。

だからアイツは世界を背負った。重荷としてではなく、責務としてでもなく……それが山田先生には、少し不安らしい。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


シャルロット「……やっぱり学年別トーナメントの詳細が決まるまでをって感じかな」

恭文(A's・Remix)「だね。なのでトーナメント本番は次巻となります。
ただ……楯無やら簪も最初からわりと出ているので、今回から大きく絡みます……ご、ごめんなさい」

シャルロット「御主人様、しっかりして! 最初のあれはもう……しょうがないよ!」


(『……責任、取ってもらうんだから!』)


古鉄(A's・Remix)≪そして改めて問いかけられる、ベルトちゃんの存在意味。これも最初から喋るようになったゆえですね≫

恭文(A's・Remix)「HP版だとみんなの自己意志が登場したの、ISが星鎧の亜種だって判明してからだしね」

シャルロット「この時点だと、いろいろ謎過ぎるかぁ」


(『それでもわたしがヒロインだー!』
本日のED:舘ひろし『冷たい太陽』)





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