作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
いんふぃにっと(第5巻以降)の経過報告:01(サンプルあり)(2016/1/7)
古鉄(A's・Remix)≪はい、というわけであやふやですが、いんふぃにっと……現在書きためているところをちょろっとお見せします≫
恭文(A's・Remix)「HP版と構成もそれなりに変わり、学年別トーナメント後の様子も……まぁネタバレしない程度に」
古鉄(A's・Remix)≪HP版でネタバレと言えばネタバレですし、大丈夫でしょ。
なおそんなわけで、三巻以降のネタバレもあります。ご注意ください≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「かんざし、いよいよだなー」
「うん。シフトチェンジシステムとの互換調整もあるし、忙しくなる」
「簪ー」
「かんちゃんー」
時間通りにやってきた恭文君は、本音と手を振りながら近づいてくる。そして恭文君の頭には、ベルトちゃん……あれもどうしてだろう。
ISが自分から喋って、自発行動を取るなんて予想外。やっぱり、何かが変わりつつあるのかな。
「恭文君、本音もごめん。手伝ってもらって」
「それは大丈夫だよ。僕もシグナルライジング、興味があるし」
「わたしもかんちゃんのメイドさんだから、お手伝いできて嬉しいよー」
そして本音が全力ハグ……そのとき感じる巨大な圧力に、つい心がやさぐれてしまう。
確か本音、Fでアンダー六十八だよね。トップは九十一……そのサイズ差、二十三センチ。
私はDのアンダー六十五で、八十二……その差、約十七センチ。本音との差は六センチ。
でも六センチの差と、それが生み出す質量はとても強大。恭文君も大きい方が好きみたいだし、つい唸ってしまう。
◆◆◆◆◆
「まさかお前、亡国機業か!」
『そうそう……亡国機業のオータム、そしてアメリカが作った第三世代機【アラクネ】だ。でよぉ、篠ノ之束がどこいるか、知らないか?』
「知らない。知っていれば答えて、この場は見逃してもらいたかったが」
とりあえず距離を取りつつ、冷静に対処。いきなりアリーナ内部で、未確認のISが発動したんだ。
恐らくすぐに教師部隊が駆けつける。……まぁ、それまでに終わるよな! オレ、今は白式も持ってないし!
『随分なガキだなぁ。普通『知っていても教えない』とか言うところだぞ? あぁ……!』
「束さんがオレや千冬姉より弱くて、お前ら相手に手も足も出ないって言うなら、そうするよ」
でも実際は違う。束さんは頭脳面だけでなく、武術関係も天才だった。あの箒のおじさんでさえ、手も足も出ないと言うから……もう。
実際に亡国機業の実戦部隊を倒したって言うし、教えても問題はないだろ。教えられれば、だけど。
『ち、アテが外れたなぁ。白式も持ってねぇんだろ』
「それも残念ながらだ。なので出直してくれると助かる、出口はそこだ」
『余裕だな、お前……いや、状況がきちんと理解できてねぇのか』
閉鎖空間だ。ロッカーなどを利用して逃げ回る……駄目だ、蜘蛛の足だぞ。恐らく閉所での機動力も人間以上。
それにオレを殺せないと言っても、殺さない程度にはいたぶっていいはず。その上出口が奴の七時方向ってのが……あ、これ詰んだわ。
『それとも、いろいろぶっ壊れているか』
ぶっ壊れている? それが引っかかるが、続く言葉で怒りに変わる。
『そうかそうか……そりゃあアタシらのせいだな。第二回モンド・グロッソでお前を拉致したの、アタシらだし』
「なん、だと」
……だがそこで妙な空虚を覚える。一瞬沸き上がった怒り、あのとき感じた光景……その全てにノイズが走った。
なんだ、これ。空虚……違う、これは疎外感だ。何か、知らない奴の映像を見せられているような。間違いなくオレの記憶なのに。
◆◆◆◆◆
この世で正義を理解しているのは、恐らく私だけなのだろう。だから一夏に哀れまれた。おかしいと……間違っていると。
姉さんという悪を駆逐するついでに、奴らにも示さなくてはいけない。真の正義とは、私が敵と見なした全ての存在。
力が欲しい……一人、更衣室へ戻り、悔し涙を流しながら項垂れる。そうして何度も願う。
力が欲しい、力が……そうすれば私は、私の正義を貫ける。私の正義を具現化できるんだ。
「随分お困りのようね、篠ノ之箒」
それは聞いたこともない女の声。慌てて振り返り、ゾッとする。赤い胸元の開いたドレスを着こなす、三十代近くに見える女性がいた。
奴は不敵に笑い、こちらへ一歩近づく。それだけで照明が全て消え、私の恐怖を煽る。……慌てて立ち上がり、ロッカーから刀を。
「駄目よ」
だが次の瞬間、奴の背後から伸びた金色に叩かれる。それは尾のようにも見える、巨大なアーム。
それが胴体部を叩き……いいや、掴んで伸び上がり、私を天井へと叩きつけた。
「がは……!」
「専用機もない、無力なお子ちゃまなのに……無駄なことはしないでちょうだい」
「スコ……ゼル」
「そうよ。初めまして、篠ノ之箒。亡国機業はあなたを歓迎するわ」
冗談では、ない。こんな奴らに……抵抗しかけると、今度は壁へと投げ飛ばされた。一気に数メートル吹き飛び、背中から更衣室の壁に叩きつけられる。衝撃で骨が軋み、情けなく仰向けに倒れ込んだ。
「力が欲しいんでしょう? 私達亡国機業なら、あなたに力を上げられるわ。……デジモンも、異能も、全てを駆逐する力よ」
……そこで体が震える。力……しかも、デジモンや異能も、だと。つまり姉さんの言っていたことは。
呻きながら顔を上げると、奴は尾を引く。そうしながら静かに笑った。
そうして映像が展開される。それは侵略者とそのパートナーを襲い、蹴散らしていく奴らの姿。
どれだけ大きかろうと、どれだけ強かろうと、無傷のまま勝利し、奴らを踏みつける。
私の欲しい力、私の望んでいた力……余りにそれは近くで起きていて、必死に右手を伸ばす。
「憎いんでしょう、あなたを侮辱した全てが。だったら破壊すればいいわ。亡国機業の領域さえ守るのなら、我々はあなたの味方よ」
「みか……た」
「そう。そして篠ノ之博士だろうと無理な領域。さぁ、どうする?」
姉さんでも無理……姉さんでは、私の正義を具現化するものは、作れない。きっと言い逃れをする。
だが奴らは確実に……関係ない。私が倒したもの、それが悪だ。だから手を伸ばす……必死に手を伸ばす。
これで奴らを駆逐できる。奴らを、一人残らず……私の全てを踏みつけた、侵略者達を皆殺しにできる――!
そうだ、迷う必要などない。誰も恐れている、私が真の正義を成すことを……ならば。
「く、れ……!」
「何が欲しいの?」
「力を……侵略者達を、駆逐できる……その」
奴らが何者かは関係ない。私が力を手にすれば、正義を具現化できる。すなわち、私の選択そのものが正義へ至る道……!
手を伸ばせ、私こそが正しい。私こそが真実……私こそが、世界を変革するにふさわしい!
「お前達の……力をくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
◆◆◆◆◆
……お姉ちゃんと入れ替わり、初めての実戦。でも大丈夫……私も戦う。
「シオン」
「はい」
ついてきてくれたシオンもいる。恐らくあれも、異能を操るIS……だからベルトちゃんと同じ、あのシステムが使えば。
「行くよ、打鉄弐式」
左手でシグナルライジングをキャッチし、右手でドライバーのスロットを展開。そのままシグナルライジングをセット。
≪シグナルライジング!≫
続いて音声入力……いろいろ考えたけど、やっぱりこれしかなかった。
「変身!」
単なる真似じゃない。変わりたい、変わる、変わっていく……今ここで戦い、あの人を止められる自分に。
ヒーローは待つものじゃない、なるものだった。例え一歩でも踏み出せるなら、その気持ちがあるなら、変身できる。
そのまま右拳を握り、スロットを叩いてスロットを収める。するとバックル中心部――シグナルライジングの後輪タイヤ――それが鋭く回転。
≪ドライブ!≫
ドライバー左サイドから吹き出す白い炎。炎の螺旋は一瞬で凝縮して、バトルスーツとなる。
全身装甲のそれは、モトクロス用のアーマーにとても近い。赤のラインも入り、縞模様のマフラーも首から流す。
これが軽快さと強度、それを両立した新設計の……私なりのDRIVE。
「では行きますよ、打鉄弐式。私とあなたのこころ、アン」
『解錠(アンロック)』
「ロック」
更にシオンがたまご状態となって、そのままドライバーへと溶け込む。そうしてまた吹き出す炎は、シオンの翠色。
上がる出力は、シオンの……恭文君の力が上乗せされたせい。それに感謝を覚えながら。
≪SURPRISE-DRIVE――Fire Ignition!≫
「これは」
「ふふ、凄いでしょー。奴らに対抗するため、新しい仕掛けを用意したんだって」
「プログラムドライブ」
右手を横に広げながらスナップ。それでリズムを作ると。
「スタート!」
【そして私という最強、その身に刻み込みなさい】
≪The song today is ”Dead Or Alive”≫
流れる大音量の音楽。もちろん仮面ライダー555の挿入歌……ウチガネドライバーにも、サウンドサポートシステムを搭載している。
でもただのノリ強化じゃない。恭文君と一緒に、いろいろ楽しい使い方を考えたから。
◆◆◆◆◆
「第三更衣室と、第六更衣室で異常発生! 侵入者です!」
それはどちらも、織斑と篠ノ之達が使っていた更衣室だ。だから映像には……くそ、こうきたか。
「タッチの差というやつか。救援は」
「もう入っています! ……でも、これは」
「バージョンアップの成果か」
八神の方はシフトカーで言えば、ゲイルソウルに近いフォルム。車のデザインが意匠として組み込まれ、実にスポーティーな全身装甲。
薄暗い部屋の中、大きな瞳をフロントライトのように輝かせていた。その姿はまさしく。
「仮面、ライダー」
「で、ですよねー」
完全に趣味だが……さて、どうする八神。敵はあのスコール・ミューゼルだ。今のお前でも太刀打ちできるかどうか。
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恭文(A's・Remix)「というわけで、第四巻は亡国機業高校との抗争編」
古鉄(A's・Remix)≪あなたと疾風古鉄、そして簪さんと打鉄弐式もパワーアップです。
というかHP版で言うところの第五世代に進化します≫
(でもこれで終わりません。そっちは……第五巻に出る予定で)
恭文(A's・Remix)「そして続いては第五巻……臨海学校編」
古鉄(A's・Remix)≪こちらもネタバレ要素多めです。なお構成も通していませんが、ご了承ください≫
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一気に時期は跳び、六月後半――梅雨の最中ではあるけど、臨海学校の舞台は快晴そのもの。
なお梅雨の時期に臨海学校……うん、おかしいよね。でもね、目的は前に言った通り、ふだんとは違うIS運用だから。
雨などの自然変化も含めて、実習できればよしって考えみたい。ちなみに潤乃は一年のとき……いや、やめておこう。
そのときの潤乃は、同室のダリル先輩でさえ触れられないほどヘコんでいた。その様子も思い出しつつ。
「あの、恭文さん」
移動中の大型バス……隣に座るセシリアが、頬を赤らめながら顔を近づけてくる。……なのでためらいなく、エチケット袋を手渡してあげた。
「ありがとうございます。もう今にも気分が……って、違います!」
「え、違うの!?」
「どうしてそこまで驚きますの! あの、今日の自由時間……よければサンオイルなど、塗っていただけると」
「そう、塗ってほしいんだ」
「はい。それで二人で」
「だが断る」
するとセシリアが派手にずっこける。ほらほら、車内だから危ないよー。
「どうしてですの!?」
「いや、そんな……女性の柔肌に、簡単に触れるのは。それに先約も」
「先約?」
「ヒメラモン達と、一日使って釣り。……織斑先生曰く、近くにいいポイントがあるんだよね」
「旅館に宿泊ですわよ!? というかそろそろキャンプ生活の名残は卒業してください!」
「魚の持ち込み調理もOKだって。お夜食はこれで決まりだね。じゃないと」
そこでついむなしく笑い、輝く空を見上げる。まぁ、すぐに最後のトンネルで隠れるけど。
かなり長めの闇を超えれば、そこにはきっと……大丈夫、みんなでてるてる坊主を作ったから。
「ヘイアグモンの腹は、満たせない……! 間違いなく旅館のご飯だけじゃ足りない!」
「どれだけ食べるおつもりですか! 駄目です! せっかくの自由時間なのですから、わたくしと一緒に」
「馬鹿野郎!」
「どうして叱られますの!」
「いち早く集団から離脱しなかったら、間違いなく自由時間が自由じゃなくなるでしょ!」
「むぅ……!」
セシリアは膨れて、なぜか涙目。でも先約優先だしなー、ここは譲れないというか。
◆◆◆◆◆
「初めまして、八神恭文です。この子達はヒメラモン、ダガーレオモン、ヘイアグモン」
「「「よろしく頼む」」」
「くぅーん」
そして頭上でひと鳴きするタマモ……もとい、タマモン。
「それにタマモンです」
「初めまして、織斑一夏です」
≪ベルトちゃんだよー。初めましてー≫
ベルトちゃんもぷかぷか浮かんで、笑顔の顔文字。女将さんは面食らって、織斑先生を見る。
「……八神のISです。どういうわけか意識が表に出て、更に待機状態もああいう形に」
「あらあら……それに四人もデジモンがいるなんて。楽しそうですね」
「楽しいというか、日々愛が重くなっています」
≪ちょ、恭文くん!≫
しょうがないでしょうが! そう言うしかないでしょうが! マジでビキニを選ぼうとして……がぁぁぁぁぁぁぁ!
「声からすると、あなたは女の子かしら」
≪そうだよー。女将さん、これからよろしくお願いします≫
「清洲恵子と申します。こちらこそよろしくお願いします」
そこで女将さんとしっかりお辞儀を返す。というか先生……やっぱり僕達、ここでも邪魔!?
いや、男二人だから、部屋も別割りって時点で察していたけど!
「……今年は二人も男子がいるせいで、欲情分けが難しくなってしまって、申し訳ありません」
「いえいえ。デジモン達もいますし、むしろいつもの営業と変わりませんから。でも……そちらが八神恭文くん」
「はい」
「いきなりで不躾ですけど、如月ミカさん……それに地尾あきまささんとはお知り合いで」
「えぇ。どちらも以前からお世話になっている方々ですけど」
え、いきなりミカさん達の名前が出るの? どういうことかと、つい女将さんの顔をまじまじと見てしまう。
「もしかして二人から僕のことを」
「そうなんですけど、あともう一つ。ミカさんから、765プロの方々をよろしくと」
「……は?」
え、765プロってなに。ミカさんから……え、どういうこと?
「あれ、あなたはもしかして何も……織斑先生、765プロのみなさんについては」
「と言いますと、なんのことでしょうか」
「いえ、何のこともなにも……期間中宿泊するのは、先生方だけではありません」
「……なんですって」
「それって、IS関係の……どこかの企業か国の重役が視察、ということでしょうか」
「いえいえ。くるのは765プロという事務所さんの、アイドルさんですよね」
『アイドルゥ!?』
◆◆◆◆◆
「……やっぱり東京に戻って、レッスンしていた方が」
「千早、それは無理よ! せっかくアンタ達も出られる形になったんだから!」
「でも、ISのスーツって……水着みたいで……くっ」
そして千早が両手で胸を押さえ、俯いてしまう。すまん、それからは眼を背けさせてくれ。
……千早はとてもスレンダーだ。だがそれ故に……女の子には、いろいろ悩みがある。この数か月で実感したことだ。
「いいじゃない! アンタは私と違ってスレンダーだから、きっと凄く栄えるわよ!」
「そうだよ千早さん! 千早さんは自分に自信を持つべきだと思うな!」
その瞬間、千早と真のドロップキックで蹴り飛ばされる、馬鹿二人。
派手に地面を滑って痛そうだが、俺達は無視して歩いていく。
「い、いたぁ……何するのよ!」
「真くんもヒドいのー! ……って、みんなも置いていかないでー!」
「「黙れ――!」」
「「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」」
「……律子さん、美希、人から無神経って言われたことはない? または人の気持ちが分からないって言われたことは」
そして春香もヒドいな! いや、言いたくなるが! さすがにアレはないと思うが!
なぜなら二人もグラビアができるほどに……同じくスレンダー組な真も蹴り飛ばすさ。
「「がふ!」」
あ、言われたことがあるんだな。それも相当辛い記憶らしく、律子達は揃って吐血した。
「や、やめて。涼……ごめん、お願いだから許してぇ」
「お、お姉ちゃん……美希が、美希が悪かったから、おにぎり抜きはやめて……!」
「白昼夢に苛まれ出したぞ! 一体なにがあったんだ、二人とも!」
「響、人はそれぞれの十字架を背負って、傷を隠しながら生きていくものです。触れないであげましょう」
「貴音の言う通りだ。とにかく今は……あ、そうだ。伊織」
そこでデコを輝かせ、日傘まで差している子を見やる。あの話があったんだよな、つい忘れるところだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文(A's・Remix)「……フェイト達のかわりに、春香達がきたでござる」
古鉄(A's・Remix)≪いいじゃないですか。特に春香さんとはとても仲良くなって≫
春香「そうだよ! ……また、一緒にいたいなぁ」
恭文(A's・Remix)「うん、じゃあ……親御さんが心配しない形で」
春香「了解」
(こんな感じで先の準備をしています。きっと一回くらいはバトルもして……じゃないと、尺が。
本日のED:石原慎一『Dead Or Alive』)
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