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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっと 第2巻経過報告:02(サンプルあり)(2015/12/22)
とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/いんふぃにっと シーズンI 第2巻『心が燃え上がる理由は何か』



アブソル「ここからはいんふぃにっと第二巻の書き下ろしサンプルです」

あむ「こちらは前回と同じく、尺の都合で本編に収録しきれなかったこぼれ話が中心となっています……って、アブソルもなんでまた≫

アブソル「お父さんの代理」

あむ「……だよねー! アイツ、マジでどこにいるの!? というかオルタサンタもちょっと説教してやる!」


(もう引き替えはスタートしているのに……なお作者はこれまでの経験から、再臨&宝具引き替えアイテムは最初の内に全ゲット。だから今とっても余裕です)


あむ「とにかくえっと、まずは」

アブソル「八神さんと、セシリアさんのバトルだね。前回からの続き」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


『というわけで第一ターン、セシリアちゃん、まずは手札を形成して』

「これで始めますの!? うぅ……後でちゃんと説明していただきますから!」


もうこういう機能と思うしかない。まず、初期の手札は四枚……でしたね。デッキからカードを四枚ドロー。


『そしてステップ宣言だ』

「これで始めますの!? えっと……スタートステップ」


まずはここからだそうです。するとわたくしの声に合わせ、クリアなプレイ台が一瞬強く輝いた。あ、こういう反応もあるのですね。


「コアステップ……は先攻一ターン目ではなくて、ドローステップ」

『正解だ。コアステップ、及び後述のリフレッシュステップとアタックステップは、後攻の一ターン目から追加されるぞ』


カードを一枚引いて、手札を五枚とする。


「えっと、コアステップではリザーブにコアが追加、でしたわね」


プレイ台の左隅を見やる。そこに輝く青いコア四個を使い、スピリット召喚やマジック発動を行うそうです。

そのコアは一ターンに一つずつ増えていき、徐々にできることが増えるそうで……あれ?


「あの、コアが一つだけ違うのですが」


青い六角形コアは三個だけ。もう一つは赤い五角形で、外側が銀色の金属で薄くコーティングされていた。


『それはソウルコアです』

「ソウルコア?」

『ゲームシステム的には、今のところ普通のコアと全く同じ扱いです。ちょっとした演出時に使いますので、それはまた後ほど』

「今は意味がないのですね。ではメインステップ」

『このステップではスピリット、ブレイヴの召喚、ネクサスの配置などを行う。ようは攻撃の前準備だ』

「では……この、ワン・ケンゴーを召喚します。コスト3・レベル1です」


カードを見ながら、ワンちゃんのカードを置く。甲ちゅうを装備し、頭に角……というか、刀を装備した子です。

ガオモンが聞いたら怒りそうですけど、印象が似ていて。カードを置くと、コストが自動的に支払われ、維持コア一個が載せられる。

するとフィールドにカードのエンブレムが現れ、そこからワン・ケンゴーが飛び出してくる。


わぁ……大型犬くらいのサイズでしょうか。ワン・ケンゴーはこちらへ振り向き、よろしくと鳴いてくれた。

「よろしくお願いします、ワン・ケンゴー。……ターンエン」



◆◆◆◆◆


「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ」


……来た、キーカード。よし、それじゃあ今回も一緒に頑張ろうねー。


「リフレッシュステップ、メインステップ!」


早速来てくれたカードを取り出し。


「古竜を統べる皇よ!」


かざすと、台座の周囲に赤く燃えたぎる炎が発生。炎が渦を巻き、天へ昇る螺旋(らせん)となる。それは僕の頭上へ球体状に集束。

それは言うならば太陽。でもそれにしては荒々し過ぎるのかもしれない。だって炎は怒りをまき散らすが如(ごと)く、激しく燃えているんだから。


「な、何ですのこれ!」

「焔(ほむら)を光に変え、未来斬り開く導(しるべ)となれ!」


そして集束した炎が弾(はじ)け、周囲に炎の雨が降り注ぐ。そんな中、黒い焔竜魔皇が降臨。

腕は左右三本ずつ。右腕の一つは、黒く分厚いツインセイバーを一回転。左腕の一つは、同じ色の大鎌を肩に担ぐ。

白い角と、赤い双眸(そうぼう)を輝かせ、人型の竜は雄々しく叫ぶ。でもここで終わらない。


「焔竜魔皇マ・グー、コスト4・レベル1で召喚! そして維持コアに『ソウルコア』を使用!」


ソウルコアをマ・グーのカード上に載せると、体の中で力が脈打つ。……いいよ、きて!

体を包んだ黒炎は、一瞬で薄手のライトアーマーへ変化。髪も腰まで伸び、マ・グーとリンクしたのを感じる。そうだ、これはマ・グーだ。

アーマーに刻まれた炎の紋様、何よりこの色合いはマ・グーの体……つい心が燃えて、マ・グーと一緒に叫んでしまう。


「何ですのー! というかさっきの……導(しるべ)がどうたらこうたらって!」


◆◆◆◆◆


あららー、セシリアちゃんったら……随分恭文くんに気に入られているみたいねー。あの子、好きな子には意地悪な方だから。


「ぷぷぷ……相変わらずだなぁ、不幸の申し子は」


そこでぺこぺこと、可愛(かわい)い足音を響かせる不審人物出現。左右が白黒に分かれた、どう見ても着ぐるみな不可思議生物。

デジモンのようにも見えるそれは、意地悪げに笑う。そうして画面を見ながら、軽く右手を挙げてきた。


「あら、クマちゃん。いらっしゃいー」

「お邪魔するよ、如月店長」

「クロちゃんは?」

「今はぐっすりだよ。チャンピオンシップの準備中でね……というわけでこれ、約束していた書類」


クマちゃんが差し出した封筒を受け取り、軽く中身を確認。まぁ驚いた……締め切りは三日後だったはずなのに。


「え、嘘! 速く届いたのは嬉(うれ)しいけど……相当無茶(むちゃ)をしてるんじゃ」

「だから黒子も今はぐっすりなんだよ。IS学園の方がまたしつこくてさぁ」

「……あぁ、やっぱりなんだ。実はちょうど、恭文くん達ともお話していて」

「あっちの金髪ドリルちゃんと?」

「そうそう。彼女、セシリア・オルコットって言うんだけど」

「オルコット?」

「えぇ、『あの』エミリオ・オルコットの娘よ」


実はエミリオ・オルコットさん、クマちゃん達的には因縁の相手。だから急に苦い顔で、腕組みし出しちゃう。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「……何でソウルコア!? 覇王環境はどうしたのかな!」

アブソル「その辺りも本編で……だって」


(以前拍手のお返事で纏まったアイディアを、こちらで採用した形となります。そして現段階で『器』全開な蒼い古き鉄)


あむ「そう言えば……!」

アブソル「八神さんも大変そう。それで次は、バトスピとは余り関係ない方向で」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


『――IS学園襲撃という重大な案件のため、現段階で各々の詳細な名前を明かすことはできません。
更に今から話すことも、調査結果次第では大きく変わることもあり得る。そこを踏まえた上で、これからの話を聞いていただきます』


ようは途中でカバーストーリーが変わったとしても、それは『調査結果』ってことか。

だが八神に声かけまでして、『あんなこと』までしているんだぞ。それで納得するはずが。


『昨日トーナメントを襲撃した機体は、とある研究機関の機体が暴走した結果とのことです。
その機体はISの駆動に、これまでとは違う新機軸のエネルギーを利用していたそうです。
暴走の原因もそのエネルギーだそうで。昨日のうちに、その研究機関から申告がありました。
そして無人機という噂(うわさ)も立っていますが、それらも勘違いです。破壊されたISからは、重傷ですが搭乗者も発見されました』


その言葉で場がざわめく。いやいや、あり得ないだろ。暴走状態で、八神に対して声かけ?

苦しい言い訳な言葉に、八神は……呆(あき)れかえった様子だった。ていうかあくびしてやがるよ。


『静かに。……なのでみなさんにも噂(うわさ)に流されず、IS学園の生徒として、冷静な行動を深く求めます。
この場で断言します。無人機も、異能を操るISも、どこにも存在はしていません。話は以上です』


以上!? ボロが出る前に退場かよ! まだざわつく講堂を尻目に、理事長は袖へと消えていった。

納得がいかない……そんなみんなを、千冬姉が出てきて纏(まと)める。そうして余りにもおかしい、一方的な宣告会は終了。

……だがオレと八神はその後で呼び出され、学園長室へ。高そうな調度品と机が並ぶ中、轡木理事長と向かい合う。


「直接対面するのは初めてですね。私がIS学園の理事長、轡木ますみです」

「初めまして。織斑」

「挨拶はいりません。全校集会で言ったこと、それがここでの事実。あなた達も身勝手な行動は一切禁じます」


……話を聞くつもりはない、自分達に従えか。また強烈な……あぁ、八神が爆発しそうで怖い。


◆◆◆◆◆


「シャルル……生きてる?」

「何、とか。ガオモン、ありがとう」

「いえ。……すみません、私もお嬢様にはそれとなく言っていたのですが、全く自覚が」
「ガオモン!? う、うぅ……わたくしには、修行が必要ですのね」

「くぅんー」


ヘコむセシリア、何も言えない鈴、そして二人の空気を作っている織斑一夏と篠ノ之箒……何、これ。


「だがヤスフミ、そんなに……てーか何入れたんだよ、セシリアは」

「お兄様はフェイトさん共々、無人島修行で胃袋は強いはずですが」

「……お嬢様、料理中『食材以外のもの』をまた入れましたか?」

『また!?』

「えっと……野菜を切ってから、照りが足りなかったので香水をふりかけ」

『香水!?』

「パンもふかふか感が足りなかったので、スポンジを……と思いました。でもさすがに無理ですので、別のもので代用を」

「うげぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


あ、シャルルが耐えきれなくなった! 手すりに駆け寄り、我慢できずにモザイクを吐き出す。

しかもセシリアが平然と、『何がおかしいのか分からない』って顔をするから……ヤバい、これ以上は中身を確かめたくない!


≪あぁ、それで食べ物以外の成分が、サンドイッチから出ているんですか≫

≪こ、怖いの! 無自覚に殺人レベルの料理を作ってくるの!≫

≪セシリアちゃん、正直に吐こうか。何人殺した? アレルギー問題もあるしさ、間違いなく今の調子で≫

「そんなレベルですか、わたくし!」

『当たり前だぁ!』


織斑一夏達も黙っていられずツッコんだところで、急激に嫌な予感が膨らむ。


◆◆◆◆◆


学園内部は非常警報発令。山田先生共々走り、混乱する生徒達を避難させていく。


「こっちです! みなさん、早く! でも……アレ、何ですか!」


生徒達の背中を押し、すぐ物陰に隠れて退避。放たれる銃弾は展開したシールドを、容赦なく貫いてしまう。

あれは非常時に備えて、各所に設置されているエネルギーフィルター。ISの絶対防御の技術を応用したものだが、それすら相手にしないとは。


「恐らくはバリアを無効化する、違法兵器を装備しているのだろう。又は、デジモン」

「でも逃げているデジモン達に聞いたじゃないですか!」

「新種なのだろう」


既にケイシーや更識楯無も動いているが、ISの武装は通用しないと報告してきた。

だからパートナーと一緒にいたデジモン達に、ああいうデジモンはいるのかと聞いた。

そうしたら全員が全員、『アレはデジモンじゃない』と遠慮なく言ってきた。


そして自分達では止められないとも……というか、止められず負傷したデジモン達も出た。

その上我ら教師は無力。手元に使える武装もないため、『ISなければただの人』という情けない状況だ。


「とにかく一年の連中は」

「全員退避しました……いえ、織斑くん達専用機持ちと、篠ノ之さんの姿が!」

「あの馬鹿どもは」


携帯を取りだし、織斑に連絡。お昼時ではあったし、一緒にいてくれればいいが……だが聞こえてくるのは、妙なノイズばかり。

それにいら立ちながら、全力で奴らから逃げる。放たれる銃弾は身を伏せて避け、次の曲がり角へ入り込んだ。


「織斑先生」

「……繋(つな)がらん。くそ、ジャミングか」

「そんな……さっきは普通だったのに!」

「とにかく外へ出るぞ」


奴らが追ってきている以上、留(とど)まることもできん。一旦退避し、その上で……一夏、無事でいろよ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「え、なにこれ! 最初はともかく、最後はなに!」

アブソル「学園にまたまた訪れる危機……八神さん、頑張って。あとお父さん……どこかなぁ。ぱんにゃやカルノ達も寂しがってるし」

白ぱんにゃ「……うりゅー」

カルノリュータス・カスモシールドン「「カルカスー」」

あむ「明後日は雪歩さんの誕生日だし……マジで戻ってきてよ! てーかやっぱ、あたし達も探しにいく!」


(というわけで明後日は萩原雪歩の誕生日……果たして古き鉄は戻ってこられるか。
本日のED:坂本真綾『色彩』)





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