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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と彼女達の崩壊 第4巻経過報告:01(サンプルあり)(2015/10/21)





古鉄≪というわけで本日発売となりました。とある魔導師と彼女達の崩壊最終巻です。みなさん、なにとぞよろしくお願いします≫


(よろしくお願いします)


恭文「……どうしよう」

古鉄≪なんですか。重大な誤字でも発見しましたか。必殺技をポテトとでも間違えたんですか≫

恭文「違う。ほら、ちょうど夜十八時から、Fate/GOでハロウィンイベントがあるよね。
それで限定礼装やら、サーヴァントも出て……その中のSSR礼装【ハロウィン・プリンセス】で、八神の僕と火野の僕が」


(蒼い古き鉄が見やるのは、頬を染めぼーっとしている二人)


恭文(A's・Remix)「ふわぁ……アイリ(Fate/Zero)さん、奇麗。……駄目だ、駄目だー!
確かにISクロス同人版では記憶とか失ってないし、付き合いも長くなっているけど……さすがに駄目ー!」

セシリア「恭文さん、しっかりしてくださいー! なぜジレンマに苛まれているんですか!」

恭文(OOO)「なんとけしからん……でも素敵ー! いや、待てよ。
今度の部活であの衣装はアリか。よし、魅音に提案しよう」

梨花「だったらそのまま返り討ちで、恭文に着せてあげるのですよ、にぱー☆」


(……以上、顔見知りな方々でした)


古鉄≪……あなたも見習いましょうよ≫

恭文「無理だよ! だって僕、本編軸でアイリさんと関わりとかないし!」

イリヤ「……性能なら、私の【ハロウィン・プチデビル】だって負けてないのに。やっぱり胸か! コンチクショー!」

恭文「……でもSSRかぁ。実は作者は最近、またSSR礼装を引いて運気が……しかも欲しかった、【リミット/ゼロオーバー】を」

古鉄≪SSRのサーヴァントなんていないのに、そっち系等はよく引くんですよねぇ。
……まぁ呆けて幸せそうな二人はともかく、サクッとサンプルいきましょうか≫

恭文「だね」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「……ただ、ここで疑問があるんですよ」


はやては困り顔で両手を握って、肘を白いテーブルにつく。


「まずスカリエッティを囲って、戦闘機人や人造魔導師なりを製造したとする。
それやったら何で雇い主に当たる、レジアス中将の顔にしょんべんをかけたんよ」

「はやて、少し下品よ? でも……えぇそうね、言いたいことは分かるわ」

「そうなれば数十年に亘(わた)って姿さえも見られない現状が崩れ、一気に破滅する可能性もある。
それでも管理局に勝てる切り札があるって踏むのが、妥当何やろうな。うちの隊舎を襲ったんもそのために……つまり隊舎が本命?」

「もっと言えば、ヴィヴィオだね」


そこでちらっとカリムさんを見やる。するとカリムさんとシャッハさんは、困り気味にこちらを見ていた。


「何か知ってるんですね、カリムさん」

「あなた達部外者に話すようなことはありません。それより騎士カリムとクロノ提督達への非礼を今すぐに詫(わ)びなさい。全部あなた達が」

「……まだ分かんないの? 太鼓持ちしかできない雑魚に用はないんだよ、話に加わらず自害してろよ」

「な……!」

「恭文君、待って! シャッハを悪く言わないで! シャッハはただ、私のことを思いやっているだけなのよ!
それで六課との関係も改善できればと働きかけてくれて……ただそれだけで」

「で、結果なのはやフェイトにもキレられて、教導隊との関係も断絶状態に追い込んだんですよね。それより、ほら」


そんなことはどうだっていいので、『とっとと話せ』とジト目。なおはやても気になっているようで、一緒に見てきた。


「騎士カリム、話す必要などありません! 後のことは我々だけで解決すれば」

「……ヴィヴィオは、聖王オリヴィエの遺伝情報を元としたクローンよ」

「騎士カリム!」

「聖王オリヴィエと言えば、古代ベルカの戦乱時代を終わらせた【ゆりかごの聖王】。
つーかそれを狙っていたって事は……八神部隊長、ヘリごと撃墜されかけたんですよね。その子」

「あ、はい。そやから何かこう、身を守る自動発動スキルでもあったのかなーとは、恭文と」

「ありますよ。聖王オリヴィエは伝承によると、聖王の盾と呼ばれる超強力な防御スキルを持っていたそうです。
もし発動可能状態であれば、そんじょそこらの砲撃じゃあどうにもならない」

「「マジですか……!」」


ついはやてと二人呻(うめ)く。もしかしたらって感じだったんだけど、ドンピシャだったとは。

でも何で、聖王のクローンなんて。いや、待って。聖王教会絡みの二人が、口を重たくしていたのは。


「カリムさん、そこまで詳細な情報を導き出せたって事は……あるんですね。検証し、確証が持てるだけの材料が。もっと言えば聖王の遺物」

「あなたも知っている通り、聖王教会は聖遺物の保護にも力を注(そそ)いでいるわ。
聖王の遺物には、危険なロストロギアもあるから。局との協力関係もそこからがスタートだし。
でも数年前、聖遺物を管理していた司祭が、聖王の聖骸布を持ち出し逃走したの。……それからすぐに、死体で発見されたけど」

「それならちょろっと聞いたことがあるよ。くそ真面目な司祭で、でもいなくなる前は何やら恋でもしたかのような……カリム」

≪ハニトラかよ≫

「ヴィヴィオのDNA検査、その結果が出た後、内密な調査が必要と判断されたわ。
ただ私達が知ったのは、この三日前後のことなんだけど」


やっぱり……聖遺物の流出がヴィヴィオの誕生、及び今回の事件で根幹を成すなら、それは聖王教会の責任問題になる。

だから口が重たかったし、僕達がいる前で喋(しゃべ)りたくなかったわけだ。シャッハさんが荒(すさ)ぶっていたの、それも原因と。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪作者も一太郎を本格購入……初購入だったのでちょっと高くつきましたが、校正もこれでばっちりです≫

恭文「精度としては、以前使っていた『just Right4』と同じくらいだし、十分だよー」


(安い買い物でした。さすがに後継モデルで五万円とか……無理)


恭文「そしてここからがタイトル通り……自らの行いゆえに壊れる部隊」

古鉄≪というか、壊される……ですね。HP版は自分達で勝手に壊れていましたが、こちらでは敵の策謀も絡みますから≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「カリムさん、悪いことは言いません。機動六課を今回の捜査から外すべきです。今のうちに自主的な更迭をしましょう」

「「な……!」」

「恭文さん、どういうことですか! あなたはまだ……まだ分からないのですか!
六課を作ったことは正しいんです! なぜそれだけのことが認められないんですか!」

「は? これだからえせ騎士は……自主的じゃなくても、すぐに機動六課は更迭されるぞ。内部にスパイが入り込んでいたんだからな」

「それは、既に排除されたはずです! モンディアル二士達の働きによって!」

「……いや、恭文の言う通りや」


そしてはやては目を伏せていた、おぞましい真実と向き合い始める。恐怖と絶望に震え、それでも……否定することなく。


「そうや、目を背けてた。そもそもウェンディ達は、うちらが誘って入隊したんとちゃう。
リンディ提督が知人の提督から紹介され、送り出した子達や――!」

「あ……!」

「それが、どうしたと言うのですか……騎士カリムも落ち着いてください!
既にスパイは懸命な働きで排除された、そう言っているではありませんか!」

「シャッハ、それはおかしいわ。やっさんのことは散々罵っておいて、少年達については懸命な働きって」

「この子の暴挙と一緒にしないでください! 彼らの働きは意味のある、とても大きいものです!」

「人殺しなのは一緒だよ。あとアンタ、それをその子達に言ってみろ……私が責任を持って殺すぞ」


ヒロさんがいい加減にしろと言わんばかりに、シャッハさんに殺気を送る。

本気のそれに打ち据えられ、シャッハさんはより混乱……自覚がない悪ってのはどうしてこうも醜いのか。


「それで次。リンディ提督は去年の事件から、散々っぱらやらかしている。でもそれに対しての処分は未(いま)だ下っていない。
更に現時点でも機動六課の後見人。三人を入れるときも、現場の状態をガン無視で押し通した。
……それでなお、局に疑われないと思ってるの? アンタだって気づいてるでしょ」

「そんなのあり得ません! だとしても、私達には関係がない!」

≪あるに決まってんだろ、後見人がスパイの手引をしてるんだぞ。しかも機動六課はいわゆる『ハラオウン一派』。
局員になった経緯にも、リンディ提督やブラックボーイが絡んでいる。ブロンドガールに至ってはその娘だ。姉御≫

「隊長達も、もちろん隊長達と親しい他の部隊員ももしや……と考えるさ。しかも今回もたらされた被害。もうミッド地上で自由に動けないよ≫


むしろ考えなきゃ無能とも言う。そしてサリさんと金剛が駄目押しを引き継ぐ。


「しかも仕方ないとはいえ、オーギュスト対策でレジアス中将――地上本部と深く接触したこともここではネックになってる。
もちろん公開意見陳述会の現場にいたこと、隊舎を放棄し人的被害を出さなかったこともだ。
全てスカリエッティ一味と繋(つな)がっていて、だからこそ部隊ぐるみでスパイ行為を働いた……とも疑える。少々ちぐはぐだがな」

≪しかしここには答えがある。それは……あなた方後見人だけが、暗部の手先だという見方。
だからこそ後見人達と現場スタッフの方針に食い違いが生じ、主の言うちぐはぐが生まれた。
シスター・ヌエラ、蒼凪氏が『機動六課』を答えとしたのは、そこが原因です。彼らも同じなのですよ≫

「スカリエッティ達も、スポンサーと趣旨の食い違い……だから、同じ!? ふざけないでください!
それでは犯罪者への仕打ちではありませんか! あり得ない……騎士カリム達を悪と断ずる!? そんなことは許されない!」

「そうだって言ってんだよ、まだ分からないの?」


嘲りながら言うと、シャッハさんは理不尽にもこっちを睨(にら)んでくる。馬鹿らしいねぇ、既にスパイの一人なのに。


◆◆◆◆◆


「失礼します」


そこで入ってきたのは男性局員数名。何事かと思ったが、すぐにモニターでIDカードが提示。身分証明がされるので確認すると……ん?


「査察部の方々ですか。御苦労様です」

「いえ。クロノ提督、突然で申し訳ありませんが上層部からの命令により、あなたを更迭いたします」

「……は?」

「それだけではなく私物・公物を問わず、その全てを調べさせてもらいます。
部隊員の方々と同じく、我々で預からせていただきますので」

「それとあなたには嘱託魔導師・蒼凪恭文に対する、不当な圧力の疑いもかけられています。
本人の同意もなしで、局員――それも機動六課部隊員として取り込もうとしたこと。
正当な理由もなしに拘束しようとしたこと。そちらについてもお話を聞かせてもらえればと」

「待ってください、何の話ですか。何の権限で」


そしてまたモニターで礼状が提示される。正式なもの……将校クラスのサインだった。

僕では、どうやっても抗(あらが)えない。だが意味が分からない、六課は万全だ。そのはずなんだ……!


「どういう、事ですか」

「結論から言います。あなた方の部隊に配属された武井仁三士達は――スカリエッティ側の戦闘機人でした」

「は……!?」

「スパイだったんですよ、彼女達は。そしてその彼女達を紹介したスコット提督は、偽者の人型機械にすり替えられ自爆。
偽者が立ち寄っていた部署内で爆発したため、相当数の被害者も出ています。
……あなた方にそれを、『どういうことですか』と聞きたいんですよ。我々は」


何だ、それは。はやて達からはまだ報告も上がっていない。先ほど、シスター・シャッハも……何も聞いていないぞ!

だがそれならスコット提督は……同時にその口車に乗った母さんは、僕達は……そうだ、僕達だ。

だから彼らは『部隊員の方々』と念押しした。後ずさると、査察官達が一斉に僕の両脇を取る。


「おい、離せ! 今がどういう状況か分かっているのか! ジェイル・スカリエッティが中央本部を襲った……六課は奴らを追撃するんだぞ!」

「それは無理です、あなた方は敵と内通した疑いがある。捜査人員として不的確だ」

「ならどうやって奴らを止めるんだ! やめろ、僕達しかいない……僕達は、このために四年を費やしたんだぞ! それに」

「そうそう、あなた方の後ろ盾となっていたミゼット提督達も、同様の処遇となりました」


万全だった後ろ盾、六課という部隊を守ってくれる先人達……それが既に、封じられていると知って心臓が止まりかけた。

嘘(うそ)、だ。これじゃあまるで、僕達が間違っていたみたいじゃないか。僕達が、機動六課が……僕が!


◆◆◆◆◆


六課が、部下が、私の愛を無視し続ける。そうしてあの事件が起きた……そこまではまだいい。

フェイト達が解決するのだから。それは当然のことであり、既に決まったこと。そうしてみんなは『英雄』となり、私の愛が正しいと認めてくれる。

また私を信じてくれる。それが私の希望――私のより所だった。なのに、私は……査察部の愚者達に引っ張られる。


そうして取調室に放り込まれ、わけが分からないことを聞かれた。


「はぁ!? 武井仁三士達がスパイ……そんなわけないわ! 彼女達はスコット提督から紹介されたのよ! 私は知らない!」

「そのスコット提督ですが、先ほども言いましたように」

「知らないと言っているわ! そもそもスパイだという証拠が一体どこにあるのかしら?! そんなものないでしょ!」

「これを確認してほしいのですが」


見せられたのは防犯ビデオの一幕。本局の廊下……それも、私の執務室前を映した様子だった。


「防犯ビデオの映像です。あなたがスコット提督からデータを受け取った前後……彼女の顔に見覚えはあるでしょう」


そう言ったところで、部屋から出てきたのは三士達の姉。私を信じ、崇(あが)めてくれそうな心優しい子だった。


「四菜……武井仁・S・四菜さんよ。そうよ、彼女に聞きなさい。私は知らない……だから早くどきなさい、私は」

「ご存じですね、彼女の顔を」

「それがどうしたと言うの。あなた達、何をしているか分からないの?
あなた達は組織の理念に逆らっている。私の言うことを信じないのは」

「ではこちらを御覧ください」


次に映ったのは……ボロボロのビル上に立っている、四菜さんだった。

ただしどう見てもバリアジャケットとは思えない、白いケープとタイツスーツを着こなしていた。


「これがどうしたと言うの。四菜さんじゃない」

「これは七月末、機動六課が出動した際に現れた、戦闘機人の一人です」

「……え」

「あなたは彼女の顔を知っていた。そして後見人でありながら、重要な事件の情報を確認していなかった。おかしくありませんか?」

「何を、言っているの。違う……違うわ! そうよ、彼女達が報告を怠ったのよ! 私は知らない、私は聞いていない!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「……そんな言い訳が通るわけ、ないでしょうが」

古鉄≪事は既に、機動六課を『敵』として認識する十分な要素が揃っていますしね≫


(スパイ、怖い。絶対駄目)


恭文「機動六課が活動停止し、事実上その意義も、与えられた立場も壊れる中、やっぱり事件は進むわけで」

古鉄≪それについては……またその2でやりましょう。さくさくーとした感じで≫

恭文「だねー」


(というわけで、その2へ続く!
本日のED:LiSA『oath sign』)





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