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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とある魔導師と彼女達の崩壊 第3巻経過報告:03(サンプルあり)(2015/7/21)
とある魔導師と彼女達の崩壊 第3巻『お前はどうしたい!』




恭文「というわけで経過報告じゃないけどサンプル三つ目」

あむ「タイトル否定だし!」

恭文「今回は戦闘シーンをサクッと……でもネタバレ回避のため、ちょっと少なめかも」

古鉄≪これもやっぱり……振り返るとほぼ書き直しでした。どうしてこうなったのか≫

恭文「流れ自体は変わってないのにねー」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


奴の周囲に火球が展開。振り切る刃の勢いを利用し、急速後退。こちらに火球が放たれるものの。


「リボルバーシュート!」


ギンガが斜め下から、左拳を突き出し衝撃波発動。その嵐に巻き込まれ、火球は乱回転しながら全て爆発する。

それを目くらましにもしつつ、ゼスト・グランガイツは後退。改めて槍を構える。


「だがいい騎士だ。さすがは真正古代ベルカが生み出した、生きたロストロギアと言ったところか」

【旦那、褒めてる場合かよ!】

「しかし奴の本質を誤解している、目の曇った愚か者でもある」

「なんだと!」

「考えた事はないのか。奴の異能力が犯罪に、虐殺に使われた時のリスクを」


ち、どこまでも上から目線かよ。……そのまま突撃し、上空へら旋を描くように数度衝突。

お互い背後を取ろうと速度調整しつつ、それでも取りきれないジレンマを振るう相棒に乗せて叩きつける。

なので背中を取らせた……と思わせ、上を取った上で一回転。左薙の打撃を放つも、奴は槍で真正面から払ってくる。


「知らないのか。そのリスクが現実となった一例を」


すかさず下がってギンガとスイッチ。追撃していたギンガは返される槍の刺突を伏せて避け、懐へ入って左ストレート。

入った……いや、腹部にシールドを展開して、防御してきやがった! ギンガの動きを完全に読んでやがる!

だからこそ奴はすぐさま身を翻し、ギンガを左回し蹴りで蹴飛ばす。そこへ飛び込み、奴の背後を取って右薙一閃。


停止状態を狙った攻撃は、展開した赤いシールドによって受け止められる。だが甘い、アタシの本領は粉砕だ。

このまま砕ければ……と思ったが、シールドはバースト。炎熱を伴いながら破裂した衝撃で、アイゼンを強制的に引いてしまう。

それでも柄をとっさに構え、奴が振り返りながら打ち込んだ刺突を防御……そのまま数十メートル吹き飛ばされる。


「ヴィータ副隊長!」

「大丈夫だ!」


空中を踏み締め深呼吸…よし、まだいける。ギンガも墜落はせず、新しいウイングロードを展開してなんとか踏みとどまった。


「ヘイハチ・トウゴウは英雄…しかしただ一つミスを犯した。それは奴を魔法世界から排除するのではなく、引き入れた事だ。
それは悪の所業……なにがあっても見過ごす事はできない。あの方は今この場にはいない、だからこそ俺が過ちを正す」

「で、今犯罪をやらかしている部下の娘やらは見過ごすわけか。……ふざけてんのか、てめぇ」

「ルーテシアにはやむを得ない事情がある。償いの意思さえ示すのであれば……時間はかかるだろうが光ある世界へ行ける。
だがそれには奴という汚点が邪魔だ。そしてなにより、あのいたいけな少女を省みなかった罪は許されん」


◆◆◆◆◆


「お前達はオーギュスト・クロエの『覚悟』を侮辱し、利用した」


そう、そこが許せない…シャドウニンジャーシュリケンをシノビフォンにセットしつつ笑うと、奴が、オーギュスト達が動きを止める。

僕一人が放つプレッシャー、それが大気を揺らし、奴らに警戒を促す。近づけば、殺されると。


「確かにアイツは犯罪者で、弱い人間だ。カラバを、公女達を守りたいという気持ちだけは本物だった」


そうだ、そこは親和力がなくても変わらないだろう。だってさ、そうじゃなかったら親和力がカットされた後も、公女を守ろうとはしない。

それが正しい事だとは叫ばない。悲しい愚かさだ、でも裏を返せば……確かに奴もまた悪だ。

だからこそ許せない……だから腹立たしい、こんなお人形を作った事が。ほんの一瞬でも、これを奴の罪とされた事が。


「なのにお前達はそれを利用した。アイツの姿をかたどっただけの、誇りも……強さと弱さもない人形を作り出した。
そして奴の皮をかぶって、カラバの名を貶めた。……その状況を利用しているだけのお前らが、正義を騙るな」

≪シャドウニンジャーシュリケン! ――ザ・変化!≫

「なぎ君……その人は、殺しちゃ……駄目。ゼスト……ゼスト・グランガイツなの! 事件の事も深く知ってる!」

≪問題ありませんね。だって……私も許せませんし? あなたのような馬鹿が、あの人の代わりですって≫


眼前で横倒しに構え、左親指を忍シュリケンに当てる。そして流れる警戒な歌声……なおゆかなさんボイス!


≪更にこの人が汚点?≫

「その通りだ、ヘイハチ・トウゴウのデバイス……貴様も英雄の片割れであるなら」

≪図に乗るんじゃない≫


そしてアルトが完全にブチギレモード。わぁ、持っているだけでゾクゾクしてくる……こんなの相当久しぶりだよ。


「――!」

≪それ以上薄汚れた口と魂でヘイハチと、私のマスターを語るなら……殺すぞ≫


まぁ僕も同じ気持ちだけどね。先生は違う……最初は誰もそういう反応だった。でも、先生は全部受け入れてくれた。

僕の能力なんて広い世界に比べれば、鍛えてきた自分に比べればとても小さなものだと。それで、こうも言ってくれたっけ。


――恭文、お前さんはマスターになれ――

――マス、ター(主)――

――そう、マスター(達人)じゃ。ようはワシみたいに、魔導師なんて枠じゃ収まりきれんくらい強くてでっかい男じゃな。
お前さんの能力は確かに怖いものじゃ。じゃがマスタークラスはそんなもんへの河童(かっぱ)と言わんばかりな奴らばかり――

≪ニンニンニン♪ ニンニニニンニン〜♪ ニンニンニン♪ ニンニニニンニン〜♪≫

――本当に?――

「――手裏剣変化!」


親指をスライドさせ、そのまま忍シュリケンを回転。そうだね、本当だった……特に良太郎さんの世界なんて、もうさぁ。

だからコイツの言う事なんてへの河童(かっぱ)。でも許せない事があるとすれば、それは正義を、師の存在を騙った事。

その罪こそ万死に値する。どちらが本当に正しいか、きっちりと証明するために。


――だって、僕の能力は――

≪カゲジャー! ニンジャー!≫


生まれた黒い旋風に包まれつつ変身……手裏剣フェイスな黒い忍者スーツをまとっていく。

その変身によって量産型オーギュスト達が、そしてガジェット達が驚き、おっさんも身を引いた。

夕日に輝く八方手裏剣型ゴーグル、その中から見える光景全てが高鳴る……ふ、ピンチの時こそ変身! これこそ勝利フラグ!


「な……なんだ、そりゃあ!」


腰にかけてある【変幻自在刀ツキカゲソード】……というか。


≪どうも、私です≫


変化したツキカゲアルトを抜刀し、そっと峰に手を当て構える。なお今回は通常モードです。


――本当じゃ。その世界へ到達したら、お前は今よりももっと楽しく――

「忍びし影」


後ろへ跳躍し、錐揉み回転。そうして伏せ気味に着地し、マスクを輝かせつつ見栄きり。


――面白い事に出会えるぞい。だから変われ、自分がなりたいように……やりたいように。それがお前さんの言う――

「シャドウニンジャー!」

――変身じゃよ――


そうだね、先生の言う通りだ。突き抜ければ、自分の中にある面倒な常識なんて壊せば、世界は変わる。

そうして楽しくて面白い事にいっぱい出会えた。だからこんなくだらない奴には負けない。

そして表面上の、『英雄』としての師匠しか知らない愚か者には、地獄を見せる――!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、以上です」

あむ「短!」

恭文「いや、ネタバレシーンが多数で……実は見せてないところがたくさん」


(詳しくはウェブで!)


あむ「ウェブじゃないじゃん! 購入方法はともかく、同人本じゃん!」

恭文「それじゃあ続いては番外編の方で……戦闘シーンとか描きおろしだった分、こっちはまだなんとかなった」

あむ「はい?」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「ネオ童実野シティだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「ウォウウォウーウォウウォウー!」

「デュエルだー!」

「お、おうーおうおうー?」

「……テンションたけぇな、お前!」

「ハイビートなのです! というかシルビィさんもテンションMAXなのです!」

「というかテンション高すぎじゃん! ちょっと落ち着けー!」


そりゃあ新幹線の中で、テンションも上がる。……お、出発し始めた。いやぁ、新幹線で旅なんて久しぶりだなー。楽しいなー。

さて、みなさんお気づきでしょうか。ヴィヴィオの情操教育も兼ねて、一週間くらいのんびり旅をするつもりだった。

だったのに……なんでかシルビィがいるんだよ! 一体どうなってるんだよ、これ! ていうか出会い頭に殴られたんですけど!


「なんでおのれ、ここに……!」

「ほんとよ。あむ、アンタは相変わらず空気が読めないわね。家族水入らずを邪魔するなんて」

「おいこらまて! それは僕とヴィヴィオを含めてかな! でも違うからね! ママは別にいるからね、ヴィヴィオ!」
「あたしが悪いみたいな言い方するな! ……まぁあれだよ、来られたのは、ね?」

あむがチラッと見るのは、当然胸を張ったシルビィ……やっぱりおのれのせいかい!

「ヤスフミが失踪って聞いて、デンライナーだろうなーと思ったの。つまり女の勘ね!」
「シルビィさん、チケットをポケットマネーで買ってたじゃん? それであたしを共有してもらって……てーかなにしてるの!?」
「そうだよー! 心配してたら、異世界で旅行ってー!」
「しかも幼女連れ」
「恭文さん、スゥの事を忘れないでくださいねぇ」

そしてスゥが僕の頬にくっつき、すりすり……あれ、なんか愛が重たい。いや、スゥは以前からこうだったけど。

「その通りよ。恭文君は大事なダイヤ教信者の一人、私があなたの危機をキラキラーンと払ってみせるわ」
「誰が信者!? ていうかまだあったんかい、その物騒な宗教!」
「負けませんよ、私のシオン教こそが最強です」
「あら、最強なんて時代遅れよ。女は包容力だもの」
「包容力も含めての強さと理解しないから、あなたはヒドインボイスなのですよ」
「あたし!? それあたしの事だよね! ていうか喧嘩するな! ヴィヴィオちゃんが面食らってるじゃん!」

そしてシオンとダイヤは、相変わらず……とりあえず落ち着けと、二人とも撫でておく。


◆◆◆◆◆


「別世界の――なるほど、それで」

「え、龍可さんは信じるの!? さすがにありえないのに!」


あむ、それ違う。ありえないのは観光者を装うとしたのに、あっさり正体がバレてるところだよ。

なに、このチート。コナミさんが早速『お前ら、この世界の人間じゃないな』って言い当ておったし。


「ありえないっつったら、俺達が今まで遭遇してきたあれこれも十分ありえん。別世界くらいはアリだ。精霊界だってあるしな」

「確かに。でもコナミ、外見全然変わってないね。今幾つだっけ」

「永遠の十七歳だ」


どこの喜久子お姉さん!? なに、このオリキャラ! なんか自由なんですけど!


「ところでお前はえっと」

「蒼凪恭文……私達の夫よ」

「名前はともかく後半が違うわボケ!」

「そうじゃん! ていうか私達ってあたしも入ってるし! あたしは違うー!」

「なら恭文、お前のデッキを見せてくれ」

「あ、はい」


よかった、スルーしてくれた……! 歌唄のボケが強烈で、龍可さんも目をぱちくりさせてるのに。

懐からデッキケースを取り出し、コナミさんに手渡す。それで歩きながらコナミさんは、手早く中身を確認。


「あ、HEROデッキ」

「E・HEROだな。ふむ……別世界のカードだが、こっちと基本は変わらないな」

「運命力、感じる?」

「そうそう。特に結びつきが強いのは」


そう言ってコナミさんが抜き出したのは、僕のマイフェイバリットであるネオスだった。


「これだ。デッキも自然と、ネオスを軸とした融合デッキに仕上げてある」

「E・HEROネオス……遊城十代が持っているっていう、伝説のカードよね」

「俺達にとってはな。別世界なんだし、カードの価値も当然変わってるはずだ。だよな」

「えぇ」


伝説のカードとは言うけど、それもここだけの話。ネオスは通常モンスターゆえに投げ売りレベルの価格。

でもでも、僕にとってはフェイバリットなので、そう大事に見られるとちょっとこそばいい。


「今は三枚セットで三百円です」

「「安! 伝説のカード安!」」

「ちなみにレッド・デーモンズ・ドラゴンが、一枚二百五十円です」

「……ぶはははははははははははは!」


あー、笑うよね。さすがに衝撃だよね、二百五十円って。それでも愛されてるから、いいとは思うんだけど。


「ジャックの魂が牛丼一杯の値段か! しょうがないとはいえ笑うしかないな!」

「コナミ、笑っちゃ……ぷぷ」


とか言いながら、龍可さんも笑ってるし。……少し違和感があるけど、一応同年代で初対面だからなぁ。敬語は基本だ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「あれ、これって!」

恭文「そう……残念ながら、2015年の価格帯では牛丼の方が百円くらい高くなってしまった。
でも景気もちょっとずつ上昇しているそうだし、飲食店の薄利多売経営は負担も大きい。しょうがないね」

あむ「そっちじゃないし!」

恭文「分かってるって。こちらはとまかののアレ……ですが、実は間で起きている形に。
つまりあれだよ、僕は人生を楽しんでいるって事なんだ」

あむ「アンタが楽しんでなかったところなんて、一度も見た事がないんだけど……!」


(というわけで第三巻、なにとぞよろしくお願いします。そして幕間では……フェイタリー、頑張ろう。
本日のED:すき家のテーマ曲)







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