作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間第三十巻経過報告:02(サンプルあり)(2015/2/14)
古鉄≪というわけでバレンタインですが、幕間第三十巻の経過報告です。こちらも完成間近です≫
恭文「あとはけいおん話だね。やっぱり梓が主人公みたいになっている」
古鉄≪主人公でしょ、この話だと≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「でも先生、このきぐるみはなにに」
そう、先生が持ってきたコアラの生首は、きぐるみの頭。デフォルメされたそれを、ディードちゃんがつんつんとツツく。
「これを着て、部員勧誘のチラシを配る――それが軽音部の伝統なのよ!」
「勝手に伝統化しないでください!」
「……でも、可愛いですよ?」
「ディードちゃん!?」
「これ、軽音部のだったんだ……うぅ」
「憂がめっちゃ怯えてる! というか知らなかったんだ!」
ちょ、憂がドン引きなんだけど! なにがあったの! 一体なにがあったのー!
「とにかく……もういいです。先生の力を借りなくても、部員ゲットしてみせますから!」
「私、役立たず!?」
そこで視線を厳しくすると、先生が捨てられた子犬みたいな目を……えぇい、うっとおしい! 言い訳できないでしょうが! 無理でしょうが!
「でもどうするのさ、梓」
「当然新入生歓迎会で、バンド曲を披露だよ! 言ったでしょ!?」
「でも四人揃って……って、そういうわけにもいかないかー。このままだと来年は」
「うん」
純と二人、きょとんとするディードちゃんを見やる。……このままだとディードちゃん、来年の今頃はひとりぼっち。
部員を三人集めるため、奔走しなくちゃいけない。さ、さすがにそれは……私だって憂と純がいなかったら、頭抱えていたし。
だからせめて、あと一人……これも先輩としての大事な役割だもの。頑張らなくちゃ。
◆◆◆◆◆
「あの……体験入部、させてもらいたいんですけど」
慌てて顔を起こし振り返ると、黒髪ショート・眼鏡な女の子がそこにいた。間違いない、一年生……嘘ぉ!
「きた!」
「やっぱり梓ちゃんの歌がよかったからだよ!」
「あ、いえ。私はいろんな部に体験入部して回っているだけで」
ですよ、ねぇ……! きっぱり否定されて、ショックは倍増。それでも……それでも笑顔を取り繕い、体験入部スタート。
とはいえティーセット以外はちゃんと揃っていない状況。むったんを貸し、軽く引いてもらう。
「それじゃあまずはギターだね。というかごめんね、今楽器がこれしかなくて」
彼女は首を傾げながら、むったんをヴァイオリンのように持つ……ちょ、待ったー!
「それヴァイオリンの持ち方だから!」
「え?」
「疑問に思われた!?」
とにかく持ち方を指示し、軽く弦を弾いてみる。音が出れば一気にハマり込んで……そう思っていた私を待っていたのは。
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 一番太い弦が切れたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「なんで!? どうして! 一発じゃん!」
「え……えっと」
悲しい現実でした。――その後、あの子は明るく『ありがとうございました』で退室。だってもうなにもできないもの。
むったんも弦を張り替えなきゃいけないから。その作業も終わって、帰宅時間……憂達に、ディードちゃんにも慰められながら廊下を歩く。
「梓ちゃん、元気だしてー」
「今日が駄目でも明日があるって! 私という逸材が入部した、軽音部がなくなるはずないって!」
「私も、頑張りますので」
「……じゃあ二人とも、明日は中庭でコンビライブをお願い」
「「いきなり!?」」
そんな冗談もかましつつ、足取りに力強さを戻していく。うん、大丈夫。
少なくとも仲間には恵まれていたから。そう安心して、みんなの先頭を取る。
「……あ」
そこで憂が窓を見て、気まずそうな声を漏らす。九時方向――わりと近くに見えるテニスコート内。
あの体験入部にきた子がいた。いや、それはいい。それはいいんだけど問題は……何度やっても、ボールに当てられない事。
テニス部の人達にいろいろアドバイスされるものの、全く守れていない。やろうとしているのに、感覚が追い付いていないと言うべきか。
……あの子が入れる部活は、本当にあるんだろうか。
「まるで、フェイトお嬢様のようです」
そしてディードちゃんが悲しくなる事を……! 頑張って! 私も頑張るから、ほんと頑張って!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで新キャラも登場し、新歓ライブ……まぁさくさく進む感じです」
古鉄≪ディードさんも楽しそうでなによりですね≫
恭文「うんうん、それは安心してるよ」
(『Vivid編では二年生として頑張っています。まだまだ先輩達みたいにはできませんけど』)
恭文「ですが平穏な日常ばかりではなく、事件も起きているわけで」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
二〇一一年十ニ月――千早も宇宙海賊からアイドルへ戻り、765プロは平穏そのもの。俺もふだん通り仕事に勤しんでいるんだが。
「はぁ……アイドルアルティメイトォ」
律子が今更ヘコんでいた。……結局うちは、アイドルアルティメイト出場は取りやめたからなぁ。
春香達もそれで問題ないって言っていたんだが、せっかくのチャンスが砕けたのはショックらしい。
てーか自分のせいだって責めてるんだよ。もっと涼君とうまくやり取りできていたらってさ。
それも大分落ち着いていたはずなんだが、大会後の続報を聞いて……またこれだ。
「律子さん、言ってもしょうがありませんよ。ほら、元気出しましょうよ」
「でも、春香達に申し訳なくて。幾ら仕事のペースを抑えてるとは言っても、チャンスなのに」
「そこは跪いて許してもらっただろ? ……そうだ、もう俺も片付くし、食事にでも行くか。音無さんも」
「お付き合いします。実は通っている居酒屋さんに、美味しい限定メニューが」
いや、律子は未成年……問題ないか。俺達も酒なしで、単純にご飯で済ませればいい。
では早速と思っていると、事務所の電話が鳴り響く。音無さんは笑顔で電話を取り。
「はい、こちら765プロです。はい……え、警察? はい、菊地真は確かにうちのアイドルですが……傷害容疑で拘束したぁ!?」
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
◆◆◆◆◆
唯世から収集をかけられ、早朝のガーディアン会議。
「――みんなに、少し悲しい話をしなくちゃいけない」
「近隣の学校に通っていた子が三日前、下校途中に襲われたらしい。一年生で中村祐也という子だ」
「マジ!?」
「うむ。帰宅途中に突然背後から殴られて……そのまま病院で」
キセキの悲痛な言葉に、全員が息を飲む。最近ガーディアン見習いになったりっかとひかるも、それぞれ言葉をなくしていた。
「なので今日は緊急朝礼。全校生徒に事件のあらましを説明して、登下校時への警戒を呼びかけたいんだ。
みんな、時間がなくて申し訳ないけど、準備を手伝ってほしい。柊さん達もお願いできるかな」
「問題ない」
「わ、分かりましたー」
「それと」
「唯世くん、まだなにかあるの? ……あ、犯人の服装とかが分かってるのかな!」
「そうじゃないんだ。どうもこの事件、蒼凪君が言っていたノックアウトゲームみたい」
やっぱりかぁ。そこでりっかとひかる以外の全員が僕を見る。その視線がどうにも辛く、軽く頭をかいた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「真は一体なにをしたのか。……ちなみにノックアウトゲーム、実際にあった話を元としています」
古鉄≪特定の事件を元にではなく、概要のみに留めていますが。じゃないとプライバシーとか、大変なので≫
(概要のみでも酷いけど)
恭文「その結果が」
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早速捜査活動……それが昨日の話。今日はそんな愚か者から聞き出した、リーダーの家へ突撃です。
気配に注意しつつ、都内にある三階建てワンルームマンションへ訪れる。
最上階――右側にある階段からピッタリ三室目。インターホンを鳴らすものの、返事はない。
緑色の分厚いドアは、冬の風を受けても変わらず鎮座していた。
「高橋さんー、いますかー。警察ですがー」
そう名乗って一拍置いても、逃げ出す気配はない。窓側は分身が見張っているけど、今のところ逃げた感じもない。
「高橋さんー」
……中からはただ水音が響くのみ。大家から借りていた鍵を使い、ドアを開ける。するとチェーンロックはかかっておらず、そのまま開いた。
ヤニで染まった壁、やや乱雑な部屋の中……水音が響く。土足で上がり込んで、左手にあるユニットバスを確認。
すると金髪ロン毛・ピアス多数の男が倒れていた。その両手は流れる水の中に突っ込まれていた。
溢れ続けるお湯から蒸気が漏れ、それはクリーム色の床や浴槽も含め、全て血に染めている。
「ごう”ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
だからこそヒカリが嗚咽……慌てて反対方向へ振り向かせ、手すり近くからモザイクを吐き出させた。
それにより、汚い虹が描かれてしまったけど、気にしない方向で。いや、本当にお願い。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「ご覧の有様だよ!」
(またまた生まれるモザイク。BPOに配慮しています)
恭文「配慮の仕方が違うー!」
古鉄≪まぁこちらの方はまたまたハートフルエピソードになるでしょう≫
恭文「そうだね。僕達の得意技だものね。……もちろんそんな事件とは関係ないトラブルも描かれます」
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まずはゆかりさんにどういう事かと電話……当たり前でしょうが! また僕にレクチャー丸投げだしさ!
「ゆかりさん、どういう事ですか! 事前に相談くらいはしてくださいよ! ほんと毎度毎度無計画ですよね!
結婚した時も無計画に準備したり取りやめたり! あの時海に沈めておくべきだったと後悔してるわ!」
『ごめんね! いや、歌唄もちょっと手が回らなくて……作るところだけでいいの! お願い! お礼はちゃんとするから!』
「で、なんで手が回らないんですか」
『……歌唄はMCなのよ。ともみが出るイベント、『ガンダム☆コレクション』って言うんだけど……えっと、きっかけはベアッガイIIなのよ』
ベアッガイII――それは今年の三月頃発売された、新作ガンプラ。あむとややが作っている、ベアッガイの改良型と言っていい。
と言っても、主な改良点は外見。よりくまのぬいぐるみっぽい、ファンシーなパーツに変更されている。
元々ベアッガイは宣伝用アニメ『模型戦士ガンプラビルダーズ』に登場する、オリジナル機体。
その愛らしさから女性ファンを増やすきっかけにもなったんだけど……ちなみに響もベアッガイIIを愛機にしています。
「あー、僕も赤羽根さんから聞いてます。……え、ちょっと待ってください! ガンコレに出るんですか、ともみ!」
『えぇ! ベアッガイで増えた女性ファン……それに目をつけた各ファッション誌が、合同で行う新機軸イベント!
ガンプラとファッションショーの融合……そんな舞台に立てるのよ、三条さんは!』
「アンタふざけんじゃないよ! ガンコレって来週の月曜……つまりあと三日だよ! 三日!」
『三日ぁ!?』
うちのみんなも驚くほどの準備期間。ともみも涙目で何度も頷く。それでガンプラ作って、バトル練習? あはははは……ザ・無計画!
◆◆◆◆◆
突如出場が決まったらしいともみさんも負けじと……で、でも凄い。なにモチーフかさっぱりだけど、ライトブルーのビキニが……輝いていた。
いや、発光しているとかじゃないの。ともみさん、背も高くて胸・腰・おしりの肉付きも完璧……奇麗なの。
ともみさんが着ているから、歩き方が堂に入っているから、丸みを帯びたビキニもひときわよく見える。
かなり近くにいて、普通に感じてたけど……この人、凄い。体型維持も全力でやっているし。
「……ともみさん、あんなに奇麗だったっけ」
「エリオ君、鼻の下……って、今回ばかりは私も同感。どうしたら、あんなになれるんだろう」
「だよ、ねぇ」
つい自分の胸をペタペタと……ラン達が気の毒そうに見ても、全然止まらない。
ここだけじゃないと分かっているのに……分かっているのにー! あたしは修行が足りなかった!
「え、えっと……あむちゃん? ルシエさんもだけどその、ペタペタ触るのは……ちょっと」
「無駄だ、二人揃って聴こえてないぞ。しかし……イースターはとんでもない損をしているな」
「ひかるもコメント、ちょっとおかしいと思うなー」
「駄目よりっかちゃん、今は静かに」
あ、ともみさんがこっちを見て、ちょっと笑った! やばい、なんかドキッとした! ……恭文ー!
アンタ、ほんとこんな人にどうやってフラグを立てたの! マジでそこんとこ後で教えて!
「……あー! ややちゃんややちゃん!」
「城ヶ崎美嘉たんだー!」
そこで呪縛解除。あたしとよく似た髪に瞳……でも体型はより大人っぽい、カリスマモデルが颯爽登場。
ピンクの制服……というか、それチックな上着? その下に白ビキニをかっこ良く着こなしていた。
あの制服は確か、ガンダム00二期のやつだ。ソレスタル・ビーイングが着ていたの。
上着以外は普通に見えるんだけど、佇まいとかが凛としてて……一気に歓声が上がった。
それであたし達の前を通り過ぎる時、上着のフード内が軽く見える。そこにはやっぱりダブルオーガンダムがいた。
◆◆◆◆◆
『先行するティアナ選手のジム23! 追撃するのは同じく765プロの星井美希選手! 機体はエールストライク!
少し遅れて346プロダクションから登場した、城ヶ崎美嘉選手のダブルオーライザー!』
そこで海上のカメラがダブルオーライザーに注目。ただ……そのフォルムは異様だった。
髪と同じピンク中心のカラーリングなんだけど、その色をなしているのは塗装じゃない。
大量に……ボディ表面に敷き詰められたラインストーンだ。一つ一つが煌き、いびつなフォルムに美しさを与えている。
『しかしこのダブルオーライザーはなに! 細かなラインストーンによるピンク迷彩……いや!
ラインストーンによる花や星々が描かれているわ! なんと緻密かつ大胆な改造!』
「あ、蒼凪君……あれはなんだ。あの改造は」
「デコですね。ほら、携帯とかにラインストーンを貼り付けるカスタマイズ、あるでしょ。あれをガンプラでやったんですよ」
「それはアリなのか!」
「アリです」
「プロデューサー殿、信じられないと思いますけど……本当にいるんですよ。そういう改造をしている人達」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけでともみがまた無茶ぶりを……そして城ヶ崎美嘉も登場」
古鉄≪現段階だとモブというか、ちょっとした敵役みたいな感じですけどね。ですが機体は考えに考えた結果≫
りん(本編)「……あたしもデコでいいのかもしれない」
恭文「アイディアがきてたフォルシアにべったり?」
りん(本編)「そうそう、そんな感じー」
(デコガンプラは見た時、衝撃度が凄かった……でもこれも楽しいと思う。
本日のED:椎名恵『いつか空に届いて』)
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