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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
ゴーカイジャークロス第三巻経過報告:01(サンプルあり)(2015/2/8)



古鉄≪はい、というわけで続けてゴーカイジャークロスです。一応ちょこちょこ準備はしていまして≫

恭文「前回、カチドキシンケンアイゼンが登場。そうした結果」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


ハカセはスライディングでズゴーミンの足元をすり抜け、その背に向かってシンケンマルを連打。

なんというトリッキー……見習うところは多いなぁ、ハカセの戦い方は。

ルカは軽やかにゴーミン達を斬り抜け、アイムもそれに続く。これならば……デラツエイガーは連射される弾丸を次々斬り払い、僕へ肉薄。


袈裟・逆袈裟の連撃で嵐のごとく荒ぶっていた刃は、その重量と大きさに見合わない軽やかさで再び逆袈裟に打ち込まれる。

カチドキマルを一旦仕舞い、右手をかざし意識集中……まずは。


「烈火大斬刀!」


手とバックパックから生まれた炎により、二メートル近くある赤い大剣が突如出現。

刀身は僕の姿が隠れるほどに広く、片手じゃあ持ちあげられない。これは烈火大斬刀という、シンケンレッド――丈瑠さんの専用武器。

本来ならディスクをセットして、シンケンマルから変化させるのよ。でもそのセット部分には、どういうわけかカチドキディスクがくっつけてあった。


マニュアル通りか。さすが源太さん、実に分かりやすい。……烈火大斬刀を逆さに構え、デラツエイガーの刃を受け止める。

剣自体の重量もあり、刃は用意に止められる。右足で峰を蹴り上げ逆風に振るい、デラツエイガーの刃を跳ね除けた上で刺突。

咄嗟に左へ回避され、デラツエイガーは笑いながら僕の左サイドを取る。


「ランドスライサー! ヘブンファン!」


続いてバックパックから土煙、更にピンクの風が吹き抜ける。それは一瞬で胴体くらいはある、三つ刃の手裏剣と扇に変化。

手裏剣は黄色で、中央に『土』という文字がレリーフ的に刻まれている。扇はピンク色の天。

それらは回転しながら射出され、攻撃直前なデラツエイガーの体を斬り裂き怯ませる。


黄色い手裏剣なランドスライサーは、シンケンイエロー――ことはさんの専用武器。

ピンクの扇となっているヘブンファン、シンケンピンク――茉子さんの専用武器。

「なにぃ……!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪というわけで、極アームズなカチドキシンケンアイゼンです≫

恭文「アイディア、ありがとうございました」


(ありがとうございました)


恭文「でも……今の情勢で戦っても、結局」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「おい、そこのお前。宇宙最大のお宝についてなにか」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「逃げんじゃねぇ! 待て!」


まるで襲われたが如く、女性がまた逃げていく。まぁこれはまだいい。


「あの、つかぬ事をお聞きしますが、宇宙最大のお宝について」

「アンタ達、とっとと出ていきなさいよ! この疫病神が!」


そうしておばちゃんが唾を吐きかけんばかりにアイムを罵倒。……さすがにこれは天使じゃかばえない。


「……完全に嫌われたな、俺達」

「想像通りっていうか……いや、想像以上だわ。どうすんのよ、これじゃあまともにお宝探しもできないじゃない」

「情報、集まらないものね。……ヤスフミー、チハヤー」


ハカセがこちらへ……五十メートルほど離れている僕達へ振り返り、泣きそうな顔で声をかけてきた。いや、そう言われても……ねぇ。


「僕達に頼られても困るよ。まぁ手があるとすれば」

「あるの!?」

「口火を切ったのはアイムでしょ? なのでアイムがアイドルデビューして人気者になる。そうして評価を受ければ」

「わ、わたくしがアイドルですか!?」

「既に目的見失ってるじゃないのよ! それ以前にアイドルってどうやって!? プロデューサーとか必要じゃない!」

「ここにいます、プロデューサーなら」


千早に指差されながら、全力で胸を張る。するどどういうわけだろう、奴らは失礼な事に驚いて詰め寄ってきた。


『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』

「僕、千早が所属している事務所でちょっとお仕事してた事があってね。その縁で千早とも知り合ったんだよ」

「あ、だからアンタの事、ずっとプロデューサーって呼んでたんだ! なんかのアダ名だと思ってたわ!」

「……で、それで宇宙最大のお宝は見つかるのかよ」

「アイドルだから人気者でしょ? 見つかるかどうかはともかく、情報は集まる」

「なるほど……アイム」

「む、無理です! わたくしは海賊ですよ!? 海賊のアイドルなんて聞いた事がありません!」

「いや、できる!」

断言すると、なぜかアイムがズッコけ涙目。むぅ……しょうがないかー、無理矢理やらせるのも辛いだろうし。

「しょうがない。じゃあルカでいいや」

「しょうがないってなによ! じゃあってなによ! アンタ、あたしにアイドルができないって思ってるわけですか! 腹立つわね!」

「いや、できるよ? 実際アイムもそうだけど、ルカはルックス・キャラともに高レベルだし」

「へ!? ……な、なによ。いきなり褒めるわね」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「そう、ルカはアイドルできるよ。アイドルだけじゃなくて声優業もできるよ。レギュラー何本も持てるよ」

あむ「それ違う人じゃん! いや、中の人じゃん!」


(アイマスにも出られますね)


あむ「だから中の人じゃん!」

恭文「え、なにか問題?」

あむ「問題ないみたいに言うなぁぁぁぁぁぁぁ!」

古鉄≪その結果……こんな方々が≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


『やっぱりワルズ・ギルの申し出を、勝手に断ったのが原因ですか』

『……それしか、ないよねぇ』

『そうよ! アンタ達、地球に住んでもないのに……しかも地球を守るつもりもないくせに!
アタシ達だって、アンタ達が地球を守るっていうなら、この星のために戦うっていうならまだ納得した! 納得できた!』

『だがお前達はなんだ! お宝だなんだと好き勝手して、挙げ句この星の命運まで自分達のものみたいに軽く扱いやがった!
そんな奴らにどうして力が! オレ達の命が預けられる! 先に奪ったのはオレ達じゃねぇ……お前達海賊だ!』


でもそんな喜びはモネさん、アグリさんの叫びで打ち崩される。プ、プロデューサーがちょっと顔を背けてる。

そこを言われると非常に弱いみたい。マーベラスさんはともかく、戦端を開いたアイムさんは顔を真っ青にしていた。


『……お兄様、どうするんですか』

『反論できる余地が全くないぞ……もぐ』

『むしろあれだけされても当然じゃね? アルティメットが見限ったの、ちょっと早くね?』

『お願い、言わないで。どうすればいいのこれ。ねぇ、どうすればいいの……マジで敵対ルートしか見えない』


プロデューサーが弱気になってる! まずい、このままだと押し切られる! でも反論できないー!


「ど、どうするの! やっぱりアレで敵意煽っちゃってるよ! ボク達、地球の敵扱いだよ!」

「ワルズ・ギル達の狙い通り、だな。力任せに侵略してくれる方が、よっぽど楽だったってわけだ」

「……行くぞ」

「駄目です!」


場に乗り込もうとしていたマーベラスさんは、前に出てしっかり止めておく。駄目だ、この人は出せない。

そもそも重傷のままだし、このままスーパー戦隊の人達と戦ったら……!


「今飛び込んでやり合ったら、宇宙最大のお宝だって間違いなく手に入りません! ここはプロデューサーさんに任せてください!」

「知った事か。取られたもんを取り返すだけだ」

「だから駄目ですって!」


プロデューサー、早くなんとかしてください! もう無理! 止められないー! いや、どうしようもないんですけど!

むしろどうやればいいんですか、これは! どうまとめて、どう決着させれば!


『なるほど、言いたい事は分かった。……だが無意味!』

『はぁ!?』

「「はぁ!?」」

「おい、アイツはなにを言ってる。これはどう考えても」


ジョーさんが言うように、無意味の一言で片付けられる状況じゃない。でもプロデューサーは目をランランと輝かせ……な、なにか策が!


『なぜなら正義は僕達にある! 暴力天使など足元にも及ばない、本物の天使がこっちにはいるもの!』

『誰が暴力天使よ! え、でも……本物!? なによそれ! アタシ達みたいなのがついてるっての!?』

『馬鹿な……誰だ、それは!』


ハイドさんがそう問い詰めると、他のみなさんもプロデューサーに注目。その上でプロデューサーが出した名前は。


『その名は――アイム・ド・ファミーユ!』

「……わたくしですか!?」

「なん、だと」

「ちょ、まさかヤスフミ……!」

『僕も今日気づいた! アイムこそ天使オブ天使! その可愛らしさは言うなら宇宙天使だ!
おのれら、天使の言う事に間違いがあると思ってんの!? 頭を垂れて反省しろやボケがぁ!』


あんまりな言い草にマーベラスさん達とズッコける。そしてアイムさんは戸惑い気味に自分を指差し、立ち上がってオロオロ。


「お、おい……アイツはなにを言ってる! アイムが天使ってなんだ! ジョー!」

「俺に聞くな!」

「どうしましょう! 恭文さんはなにか誤解をなされているような……わたくし、天使ではありませんし!」

「……あの馬鹿はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!」

「チハヤが謝る必要ないよ! や、やっぱりボク達も外に出ない!? これ絶対まずいって!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「……アンタは一回地獄へ落ちろ!」


(げし!)


恭文「なにすんのよ幽霊もどき!」

あむ「うっさいし! アイムさん困ってるじゃん! めっちゃ戸惑っているじゃん!」

恭文「じゃあ他に手があると?」

あむ「あるはずじゃん! なにかしらあるはずじゃん!! 天使扱い以外にあるはずじゃん!」

恭文「ないよ!」

あむ「言い切るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


マーベラス達がどんだけ馬鹿をやったか、天使様達から突きつけられました。

反論は完全に無理だと考えたので、まずは僕が信頼を掴む事にした。そうして話を逸しつつ、クッション役になるのよ。

僕はあの場にはいたけど、直接あれこれ発言もしていない。更にマーベラス達とは仲間でもなんでもない。


詭弁に等しいけど、それでなんとか……って感じかな。かなり難易度は高いけど、上手くやるしかない。

ゴセイジャーがキーを奪った以上、連鎖的に他の戦隊も力を取り戻す可能性だってあるんだ。もちろんキーを強奪した上で。


「オレが勝ったら、エリのデッキを返してもらうぞ。あとお前らのキーも全部寄越せ」


そう言って、アグリさんが右手をかざしニギニギ……やっぱり厳しいか。でもそんな言葉はちゃんちゃらおかしいので笑ってしまう。


「なにがおかしい!」

「じゃあ負けたらおのれ、一生僕の豚として平服してもらおうか。僕の許可なく二本足で立ち上がったら駄目だから」

「んだとぉ! てめぇふざけんな!」

「は? ふざけてるのはそっちでしょ。取引ってのはね、対等の条件を示して初めて成り立つのよ」


ボードを一回転させ、アグリさんを指差ししあざ笑ってやる。


「それだけの譲歩をさせたいのであれば、相応の対価を出してもらおうか」


◆◆◆◆◆


ちょっと危険かもだけど、試してみようか。ドキドキしながら初めて見るカードを出す。


「ここでブーブラックの【スピリットソウル:黄】を発動! アルティメットを召喚する時、このスピリットに黄色シンボル一つを追加!」

「もう、だと! 馬鹿な……エリのデッキだぞ! どうしてお前が使いこなせる!」

「召喚条件は黄スピリット一体以上なのでクリア! ……現れよ、最強の超天使!」


カードを空高く放り投げると、そこから白銀の翼が生まれる。その輝きの中舞い降りるのは、金髪ウェーブの天使。


「その輝き、洗礼の導となれ! コスト3・レベル4、究極召喚――アルティメット・ミカファール!」


翼と同じ色の鎧を纏い、優しく髪をなびかせながら降臨。身長は僕より少し大きいくらいで、そのまま僕の右隣で笑って髪をなびかせた。


「ミカファール、てめぇ……なんでだ! ソイツと海賊達は地球の敵だぞ!
なのになんでエリから離れた! お前も、他の奴らもエリの歌声に惹かれたんだろ!」

『然り……でも、正直さっきのはちょーっと見苦しいのよねー。というか、やっぱり天使のやる事じゃないってー』


あんまりに砕けた喋り方なので、ついずっこけてボードに顔面を打ち付ける。

い、痛……ギャップがひどすぎる! ていうか高橋美佳子さんボイスですか!


『それにー、あたし達ってめんくいなのよねー』

「はぁ!?」

『この子、魂から結構なイケメンだしー♪』


アルティメット・ミカファールは笑いながら抱きつき、僕にスリスリ。甘い匂いと柔らかい肌の感触にドギマギしていると、軽く頬にキスされた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで新しいデッキは黄色デッキ! キースピリットはアルティメット・ミカファールを筆頭とした天霊達です!」

あむ「恭文、ちょっと話が」

恭文「なによ、映す価値なし」

あむ「がはぁ!」


(現・魔法少女、一か月上半身幽霊状態です)


恭文「そして書き下ろしもばっちりやっていきます。こんな感じで」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「それで相川料理長、学食グランプリについての説明は」

「天河理事長からもしっかりと。ただあんまり特別な事をするつもりはないんですよ。話の本筋が変わっちゃいますし。
これを機会に既存メニューを練り直し、より健康や生徒に寄り添った形を掴めればと」

「僕も同感です。学食グランプリはありのままを映して、初めて意味があるものですし。あむちゃん達は」

「唯世くんと同じだから大丈夫よ」


あむが僕とりま、エリオ達を見るので、異論はないとしっかり頷く。


「ありがとうございます。ただ……そこで一つ、考えている事がありまして」

「と言いますと」

「実はラーメンなんですよ。ラーメンはうちの食堂でも人気商品なんですけど、私自身は洋食の出でして。味に今ひとつ自信が」

「え、そうなの? あたしも食べた事あるけど、ラーメンは普通に美味しいよね。価格も安いし」


醤油・塩・味噌……特別なものではないけど、制限も多い食堂の食事としては高レベル。

安定の美味しさだと思っていたんだけど、相川料理長的には少々気になるところがあるらしい。


「ありがとうございます。ただ……前々から気にはなっていたので、これを機会に勉強していきたいなと。
幸いな事に学食グランプリは一度だけのスペシャル番組ではなく、定期的に……一年を通して、じっくり取材していくようなので」

「その中で出す機会もあるかもと。でも相川料理長、今だと三種類だしてますよね。まずはどれから」

「やっぱり基本の醤油からと思っています」

「醤油かぁ。今だったら醤油は、醤油を減らす事……って言うところなんですけど」


まぁそれは普通のお店で出すのじゃなくて、学食だからなぁ。またちゃんと考えないと……あれ、あむ達がきょとんとしてる。


「恭文さん、その醤油を減らすって……おかしいんじゃ」

「醤油ラーメンじゃ、なくなっちゃいますよね」

「あぁ、エリオ達はしょうがない。大丈夫大丈夫、おのれらはこれからだから」

「「なんか酷!」」

「蒼凪さん、その醤油を減らすというのは一体」

「あくまでも一般的なお店の話で、学食にそのまま適応できるかどうかは分かりません。そこは了承しておいてください。まず」

「……ふ、それじゃあ半分だな、やっさん」


個室の入り口に突然気配……そちらを見ると、なぜかサリさんが立っていた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


あむ「マジでどういう事!? ラーメンなのに醤油を減らすって!」

恭文「そこも楽しみにしてもらえると嬉しいです。それよりあむ、おのれは一生それなの?」

あむ「ひと月だって言ってたじゃん! え、まさかそんな……いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


(現・魔法少女の未来はどっちだ。
本日のED:NoB『天装戦隊ゴセイジャー』)





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