作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー 幕間第三十巻経過報告:01(サンプルあり)(2015/2/8) 古鉄≪というわけで、幕間第三十巻の経過報告です。特別書き下ろし三話、短編一話を完了。 幕間は以前途中まで書いて、ボツにしていたお話があるのでそれらがニ話……どちらも半分ですね≫ 恭文「そして今回新しく書いたお話が一つ。それがこちらとなります」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 二〇一一年四月――唯先輩、お元気ですか。今年はサクラの開花が早く、新学期が始まる頃にはすっかり散ってしまいました。 私、中野梓も今日から三年生です。先輩たちのけいおん部をしっかりと継いでいけるよう、心機一転頑張るつもりです。 「梓ちゃんー!」 「おーい、梓ー!」 登校する途中、後ろから声……振り返ると、憂と純がとたとたと走ってくる。二人は私の髪型を見てやや呆れ気味。 ……え、なんで。ツインテールだと子どもっぽいから、こう……ささーっと髪を下ろしたのに。 「あれ、また髪結び忘れてるよー」 「始業式から寝坊?」 でも……憂と純には、この意気込みは伝わらなかったようです。 ◆◆◆◆◆ 「今年は頑張るぞっていう、心の現れだね」 「そうそう!」 ……そこで後ろから声が聴こえて、つい三人で振り向く。すると黒い制服姿の……恭文君!? 「……恭文君!? え、なにやってるの!」 「やっほー」 「やっほーじゃないから!」 「え、君は……え、ほんとなにやってるの。聖夜学園も始業式じゃ」 「ディードを見守りにきた」 純と憂も、卒業ライブ絡みで一応顔見知り。そんな純の質問にあっさり答え、恭文君は笑顔でカメラを取り出した。 「あ、内緒ね。ディードにはバレないよう、気配を消しつつ」 「先生ー! ここに不審者がいますー!」 先輩……やっぱりこの子、馬鹿かもしれません。あぁ、律先輩や澪先輩のツッコミがあれば。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「なんて酷い奴らなんだ!」 あむ「ただの逆恨みじゃん! というかバレたらディードさんが恥ずかしいからやめろー!」 恭文「だからバレないようにするって言ってるじゃないのさ。 忍者をなんだと思ってるの、おのれ。馬鹿にすると死ぬよ?」 あむ「忍者っていうかアンタが馬鹿なんだよ!」 古鉄≪はい、けいおんの後日談的にやっていた、あのお話です。 ディードさんも関わるため……なのでここだけガールズバンドチックになります≫ 恭文「日常系にありがちな、平和な流れだね。分かります」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ……部室前に到着。少し呼吸を整え、緊張気味にドアを開ける。その空気はいつも通り……トンちゃんも元気いっぱい。 でもそこで目に飛び込んできたのは、ティーカップやティーポットを収めた棚。あれ……あれれー!? 「あれ、ティーセットが残ったままだ!」 「嘘、やった! これでお茶会が……あ、あれ」 どうやら純も気づいたらしい。そんな棚の左脇。金髪碧眼の女の子が、棚を持って唸っていた。引っ張って、動かそうとしている? 「あれ、梓ちゃん……あの子」 「し、知らない」 「なに、やってるんだろう」 「……いけない!」 そこで私達の脇から風が巻き起こる。栗色の風は金髪の子へ詰め寄り、その両手を捻り上げ……そのままぶん投げる。 「へ」 床に叩きつけられた金髪の子は、痛みに呻いていたところでうつ伏せに押し倒される。 更に腕も捻り上げられ……な、なんか暴力行為が! そこで風の正体が誰か気づく。 「きゃあ!」 「あなた、今なにをしていたんですか! 答えなさい!」 「ディ、ディードちゃん!」 「なにしてるの! 一旦離して! 離して!」 「……ですが不審者ですよ?」 「「「あ、確かに」」」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ あむ「……どこが日常!? なんか早速トラブル起きてるじゃん!」 恭文「ディード、そういう時は一撃で意識を奪わないと駄目だよ。その上で身分証などを探って」 あむ「変なアドバイスをするなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 恭文「やかましいわ、上半身幽霊状態の分際で」 あむ「がふ!」 (現・魔法少女、現在膝から上が透明です) 恭文「なぜそうなったのかは、二〇一五年版の格付けチェックをご覧ください。『とまと記念小説:03』にて出ています」 古鉄≪そしてINNOCENT編の方、若干雲行きが怪しくなってきました≫ あむ「そ、それはまたなんで」 古鉄≪漫画に追いつかないため、迂回ルートに≫ あむ「またそれ!?」 恭文「でもあれだよ、読者アイディアで元々もらっていたのがあるからさ。そこも活用するためだよ」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「恭文くん、どうしたの? カードを引かないのかな」 「うりゅ……?」 「いや、ちょっと気持ちを固めてからじゃないと、落胆した時辛くて」 「落胆!?」 「……うりゅー」 「……恭文君はその、さっき説明したリライズアップというのができなくてですね……それで」 アリシア、そんな呆れた顔をしないであげてよ。いや、確かにあれからずっとNカードしか引けてないけど。 もうブロマイド生産状態だけど。まぁそっちはブレイクハウトやサウンドへの合成に回し、レベルアップに使っている。 だけど一枚だけ……そう、一枚だけ新しいN+を引けた。だからアリシアは当然。 「というか、あの『呪いの仮面』とパーソナルカードを合成すればいいのに。そうしたらリライズアップもすぐだよ?」 そのカードを合成に使うよう勧めている。その証明にナギは、スキルカードを一枚出してみる。 そこにはおでこから顎先までを覆う、白い仮面が描かれていた。右目にパープルの稲妻模様が走っていて、またカッコいい。 「駄目だよ。もう仮面はレギュラーだし」 「どう見ても外れスキルだったよね! デュエル中、仮面が外せなくなって大騒ぎしてたのは誰かな!」 「いや、最初は驚いたけど、デュエル映像を見たらカッコいいし」 「もっと入れるスキルがあると思うんだ! よし、じゃあこうしよう、私の余っているカードをあげるから」 「それは遠慮するよ、ありがとう」 「どうしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」 ◆◆◆◆◆ 「結婚してください」 「……へ?」 『こらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』 『うりゅ!?』 「……うりゅりゅりゅりゅー!」 ためらいなく求婚。あれ、どうしたのみんな。素敵なオパーイには敬意を払わなきゃいけないじゃないのさ。 白ぱんにゃもジャンプして、僕の頭へ乗っかり連続スタンプキック。あぁ、落ち着いて。大丈夫、僕は本気だから。 「ちょ、君ぃ!? 美希はまだ中学生……というか、君もまだ小学生だよね! 結婚とか無理だよね!」 「なら婚約で」 「ためらいなく切り替えたよ! 千早ちゃんー!」 「いや、私に言われても……って、そちらにいらっしゃるのはフィアッセ・クリステラさん!?」 「あ、ほんとだ! なんでこんなところに……というかその、初めまして!」 あ、ものまね四天王は必要なかったかも。というか奴らがものまね四天王だった。フィアッセさんにめちゃくちゃ驚いてるし。 「あ、初めましてー。あと恭文くんは気にしなくていいよー。大きいオパーイの子を見ると、ついプロポーズしちゃうんだー。私もされたし」 「最低じゃないですか、それ!」 「でも恭文くんのおじいちゃんは、素敵なオパーイの人は人柄も素敵だって言ったらしくて」 「一族揃って!?」 「大きい……くっ」 「噂通りにくせ者っぽいの。でも結婚は駄目かなー」 あらま、さらりと手をかわし、星井美希さんはとても楽しげに笑う。 「美希、お子様は趣味じゃないの」 「四歳差なら問題ないかと。ほら、年の差カップルだったら十歳以上とか普通ですし」 「……春香、どうしよう! 論破されたの!」 「いやいや! 差じゃなくて現在の年齢で考えようか!。それよりほら、美希」 「あ、そうだった。あのね、君が持ってるアルト――AT-00、美希に譲ってほしいの」 「そうそう、譲って……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 恭文「なぜこんないい話を遠慮したか……その続きは本編で」 あむ「え、意地悪とかじゃなくて?」 恭文「実は理由が……そして響くアリシアの絶叫。なんだかほっこりするなぁ」 あむ「相変わらずドSだし!」 (『むむむ……こうなれば本編でも登場だー! ルーチェモン、やるよ!』 『……まだ諦めてなかったんだ』 『ラルバ♪』) あむ「というか美希さん達が」 恭文「こっちだと僕、完全に年下なんだよね。亜美と真美より下という」 あむ「あ、そっか。OOO・RemixやA's・Remixでも、そのメンバーよりは年上……というかやよいさんも」 恭文「そうそう」 (何気に初めての流れです) 恭文「そしてINNOCENTはゲームが題材なので、こんな話もします」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 『DOW!?』 「伝説の艦長って……ちょ、マジですか!」 「あ、さすがにみんな知ってたか」 「知っているに決まってるでしょうが! しかも伝説の艦長って、常勝無敗とまで言われたプレイヤーだし!」 それがあの人だなんて……なんて恐ろしい! ついドキドキしていると、フィアッセさんが小首を傾げた。 「恭文くん、DOWって……確かゲームだよね」 「はい。世界的に有名なリアルタイムシミュレーションゲームなんですけど、世界大会も行われるほどで。 ……ちなみに世界大会優勝者は、日本円にして十億ほどの賞金が出ます」 「十億!? あぁ、でもそれだよ! ゆうひと凄いねーってお話した事があって!」 「お姉ちゃんもガチハマりしてるなぁ。だけど納得だよ、あのゲームは零戦みたいな機体もたくさん出てたし」 すずかさんがやや困り気味なのは、忍さんが学生なせいもあるんだろう。 いや、恭也さんが『ゲームにハマって徹夜している』って嘆いてたから。……でもゲームで億単位の賞金かぁ。 多分世間のおじさんおばさんは疑問だろうなぁ。ゲームでそんな金額が……しかも世界大会なんてってさ。 でも残念ながら、DOWだけが特別なわけじゃない。現在ゲームは、『eスポーツ』と呼ばれる競技として定着している。 エレクトロニック・スポーツの略称でね。世界中で注目を集めているんだけど、日本は完全に乗り遅れていると言っていい。 サッカーや野球に近いショービジネスにもなるし、競技人口で言えば五千五百万人以上。 例えばLeague of Legendsなんかが有名かな。なおテレビゲーム系以外なら、遊戯王やマジック・ザ・ギャザリングもある。 ゲーマーが職業になる時代……しかも国が認め、ゲーマー専用の大学なんかを作る予定もあるらしい。 発達しているところはそこまでなんだよ。僕達、とってもいい時代に生まれていると思います。 「もしかしたらBDもそうなるのかな! 世界中の人達がプレイして……もちろんなのは達もやっていて!」 「いいわねそれ。目指すは世界って感じ?」 「お、なのはとアリサはよく気づいたねー。……実はね、グランツ博士もそこは考えてるっぽいんだー」 『えぇ!』 「電子ゲームを題材としたスポーツ競技――eスポーツは、今や世界的ブーム。 でも残念ながら、日本はその流れに乗り遅れてしまっている……だったよね、フェイト」 「うん」 フェイトはジンジャーエールで喉を潤してから、少々真剣な顔をする。 ロケテスト時代からやっているせいかもだけど、その赤い瞳にゲームへの思い入れを感じさせた。 「原因は……日本だと、家庭用のテレビゲームが幅を利かせているからとも言われているんだ。 eスポーツでよく題材となっているDOW、League of Legendsなどがパソコンゲームだからというのもある。 でもそれ以上に、日本人のほとんどがゲームの可能性を知らないから。ここはスポーツ競技に、職業になり得る可能性だね」 「ここからはママ達の受け売りになっちゃうけど、そのせいで日本の潜在プロと言うべき人達は、相当人数とも言われてるんだー。 環境・常識・知識とあらゆる面から、その才能を開花できずに潰れていく種達がたくさん」 「……日本は先進国だって言われているのに、そんな恐ろしい事になっていたのね」 「そう、とっても恐ろしい事だよ。昔は知らないけど、今はゲームに強い事が『才能』であり、『職業』として評価されるのにね。 それも世界的にだよ。だからね、博士は大人も、子どもも楽しめるBDで、そんな現状が変わればーって考えてるんだー」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ あむ「……恭文、eスポーツって」 恭文「リアルな話だよ。例えばパスポートの渡航理由にも、ゲーム大会出場ーなんていうのが普通に通るわけだよ」 古鉄≪なおこちらでも扱っているアニメバトスピ内のバトスピや、ビルドファイターズのガンプラバトルも似た感じですね≫ 恭文「厳密なeスポーツではないかもしれないけど、定義としては似たものがあるね。夢が広がるねー」 古鉄≪今回はそんな話も絡めつつ進めていきます。ご期待ください≫ (夢が広がるなー。ファミコン時代としてはドキドキだなー。 本日のED:Aimer『StarRingChild』) [*前へ][次へ#] [戻る] |