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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
ゴーカイジャークロス第二巻経過報告:03(サンプルあり)(2014/12/25)



古鉄≪というわけでゴーカイジャークロスの第二巻、経過報告です。こちらも順当に進んでいますよ≫

恭文「特別書き下ろし二本と、短編二本は完成。五話目も途中までは……というところで、まずは書き下ろしのこちらから」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「立ってるだけでいいんです」

「立ってるだけって言いますけどねぇ……やっちゃん、みあちゃんも説明は」

「したけどこれなんです〜」

「察してください」

「あー、分かった分かった。……副長、前へ」


淵山さんが竹刀片手に、ややためらうような足取りでおやっさんの右隣へ。


「直立! 胸張れぇ!」


指示通りに直立した瞬間、おやっさんの右足が跳ね上がる。還暦近辺とは思えないその鋭い動き。

更に突然叩きつけられた右ハイキックに対し、渕山さんは抵抗もできず仰向けに吹き飛び倒れた。


「……かように二足歩行する者は人間・レイバー問わず不意の衝撃に弱く、容易に倒れるものなんです。これが稼動状態であれば……やっちゃん」


軽く身体をほぐしながらおやっさんの前へ。その瞬間、おやっさんは怪鳥音を放ちながら体全体で鳥の構え。

そのまま右半身を軽くこちらへ向けつつ……踏み込んできた。次の瞬間ためらいなく飛んでくる左右のストレート。

フックやフェイントも混ざる乱撃をきっかり見切り、スウェーだけで避けると右ミドルキック。


鳩尾狙いのそれをすっと下がって回避。かすりもしない事にみんなが驚くけど、おやっさんはとても満足そうに笑った。

恐らくは不用意に近づかない点も含めてだ。だってあれ、近づいたら殴られそうだもの。


「……このように対応可能です。技術的な詳細は省きますが」


おやっさんはそのまま隊長の周りをぐるぐるぐるぐる……あー、これはあれだな。Fate/Zeroを見てクセになってるやつだ。


「レイバーの歩行システムを支えているスタビライザーは、アクチュエータやダンパーをリアルタイム応答させる事で成立しています。
つまりレイバーを静止状態にするためには……システムを起動! 全力で立つ! ……という動作が必要です」

「そこをなんとか」

「人の話……聞いてます?」


◆◆◆◆◆


かくして、特車二課の存亡をかけた戦いが始まった。この日から五日間、整備班はフル稼働。

不眠不休で整備作業に当たった。そう、当たった……俺と明も当たった。理由? 今度はアフロじゃなくて身体が焼かれるからだ。

ただ専門的な事はできないので、実質小間使い。レイバー操縦もあるので三日間、完徹という有り様だった。


それでも三日……それでも三日だ! 動きが鈍ればおやっさん以下整備班の罵声にどやされ、風呂へ入る事すら許されないからな!

くそ、当然の事とはいえキツすぎる! 頼むから許してくれー! ……嘆いても恭文が許してくれるわけもなかった。

それはそうだ。子どもは可愛い盛りであり、あんな美人で巨乳なお嫁さんとデート中のところを邪魔した。


明も寝かけたところわりと海に叩き込まれ、刻まれた恐怖から軍隊アリが如く働かされ続けた。

……そう、俺達にローテーションなどはなかった。整備班のみんなが飯を貪り食っている間も、俺達は働き続ける。


◆◆◆◆◆


「警視庁が装備する最大最強の火器――ガンマニアならコイツはコルト・パイソンのモロパクだって叫びだすでしょうな。
誰が名づけたかリボルバーカノンなんて名前からして、拳銃であるはずもない」


装備担当主任が……と言っても俺より年上なんだけど、とにかく主任の神原さんは楽しげに本体を見つめる。


「口径三十七ミリ、でしたっけ? れっきとした大砲だもんなぁ」

「……おい、アレ出せ」

「はい」


神原さんの命令で持ち出されたのは、水筒のようにも見える弾丸……いや、砲弾だ。


「銃がデカけりゃ、弾もってわけか」

「三十七ミリのホローポイント弾……実はこれ、弾頭の実経じゃない」

「まぁそんなもんじゃ済まないわな」

「見てください、この弾頭に見えるこれ」


ホローポイント弾の特徴は、先がヘコんでいる事……それくらいは俺でも分かる。神原さんはそんな部分を中指で軽く叩く。

すると金属音にしてはやたら軽い音が響く。陶器……いや、これはもしや。


「樹脂製のキャップ?」

「ご名答。そこになにが入っているかというと……あ、これは発射薬は抜いているのでご安心を」


そう前置きした上で砲弾が近くのテーブルに置かれ、更にハンマーで頭頂部を連続殴打。

確かに前置きしてなかったら止めたくなる光景だ。割れるかとも思ったが、キャップは奇麗に外れてしまう。

その中からゴロゴロと出てきたのは……合計九発の丸い砲弾。


「コイツが三十七ミリなわけだ」

「軟鉄製です」

「そしてこれが九発……なるほど、これはようするに巨大な散弾銃なわけか」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


古鉄≪まだ校正も通していませんが、エピソードUはイングラムへの機体説明もたっぷり。メカ好きにはたまらないお話です≫

恭文「多分一般受けはしないんだろうけど、楽しいんだよなー。このお話」


(ワクワクですね)


恭文「そしてゴーカイジャークロスもどんどん大騒ぎになってきます。具体的にはコイツとか」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「おい鳥、占え」

「ねぇマーベラスー、今日は大丈夫じゃないかなー。なんだかね、占いしなくてもどんどん来そうな気がするんだー」

「そうか、じゃあ来なかったらお前は焼き鳥だな」

「オイラは食べられないよー! それじゃあ」


ナビィはしょうがないと言わんばかりに、わざとらしいため息。翼をバタバタ羽ばたかせ浮き上がると。


「レッツお宝ナビゲートー!」


勢い良く天井へ射出。目で追いかけるのもやっとな射出で、頭頂部を派手に叩きつけた。

そのままふわふわと落ちてきたナビィを、近くにいたジョーがしっかりキャッチする。

……これやらなきゃいけないってのが、もう。コイツ、いずれ壊れるんじゃ。


「サムルァーイとカブゥキーに注意するなりー! そして無限の男にはカチィドーキが似合うなり! ……こんなん出たよ」

「……ハカセ、解読しろ」

「こらこら船長! 一発で理解を放棄するってどうなの!? ……サムルァーイと、カブゥキーってなんだろ。
地球の現地ワードなのは分かるんだけど。ここはいつも通り聞き込みなりするとして、無限の男は多分」

「ゴーカイインフィニティー――恭文さんの事ですね。つまりこのお宝は、恭文さんに……アレ!? ルカさん!」

「間違いないわね! カチィドーキというものがあれば、アイツから大いなる力をもらえるのよ! こうしちゃいられないわ!」


◆◆◆◆◆


「海賊衆ども、よーく聞けぇ! この方はこの世を守る侍にして、先のシンケンレッド――志葉薫様であらせられるぞぉ!」


おじいさんが唾を吐き出しながら叫んでも、僕達は無反応。いや、僕はもう……頭が痛くて軽く頭を抱える。

そしてマーベラス達はシンケンレッドと聞いて、目の色が一気に変わる。やばい、また衝突ですか。


「えぇい、姫の御前である! 控えおろう!」

「……丹波、もういい。海賊衆にそのような台詞が通用するものか、下がれ」


女性――姫様が厳しくも古めかしい口調で止める。脇に控えていた男性も一べつしてから、一歩前に出た。


「単刀直入に言おう。シンケンジャーと全てのレンジャーカードキーを返せ」


姫様はなんという理不尽な要求。あんまりの言い草に千早が、ハカセがあんぐり。それをマーベラスは鼻で笑って。


「単刀直入に言おう……ふざけるな」


無礼には無礼――人として当然の行動を取った。でもコイツら、やっぱ口悪いなー。

ちょっとは理知的な僕を見習ってほしい。だからほら、おじいさんが荒ぶって前へ出てくるし。


「なにぃ! 姫様に向かってその態度はなんだ!」

「丹波」


またおじいさんを軽く止め、姫様はどこからともなくシンケンマルを取り出し正眼に構える。それだけでかなり腕が立つ事は理解できた。


「ならば仕方ない、腕ずくでいこう。流ノ介」

「はは!」


更に男性もシンケンマルを取り出し、同じように構える。これは、やり合えば怪我じゃ済まないか。

マーベラスが楽しげに飛び出そうとするので、さっと右手で制する。……周囲の人達は避難完了。

町中で人もいるからって理由じゃあ止められない。まぁ向こうとしては得体のしれない海賊だし、抵抗されるかもと配慮したんだろうけど。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけでみんな大好きえなりも登場です」


(『誰がえなりだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』)


古鉄≪あととまととしては初登場なネタバレキャラもいますが、そういうものだと思って気にせず見ましょう≫

恭文「実はゴーカイジャー本編でも普通に出てきて、軽くびっくりしたんだよね。存在自体が確信な方々だし」


(様々な事情から原作より荒ぶっています)


恭文「でもそれだけじゃあ終わらない。やっぱり出てきたアイツら」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「つまり、オレ達に助けてもらおうってハラか」

「その通りだ! お前達は宇宙を旅し、オレを馬鹿と言えるほどには世の中を知っている!
ぜひとも力を貸してほしい! もちろん地球人、スーパー戦隊の関係者もだ!」

「貴様は私達に、スーパー戦隊の仲間達に……隷属を迫るのか」

「違うぞ、黒髪の少女よ! 俺はこの地球を、新しきザンギャックのテストケースとしたい!
侵略ではなく、支配でもなく、融和による宇宙統一! その礎を今ここから、お前達と築きたい――そう言っている!」

「だったら……お断りいたします」


いの一番に断ったのはアイムだった。それも今まで見た事がないくらい、嫌悪感をたぎらせながら……両拳が握りすぎて震えてるくらいだし。

しかしワルズ・ギル、なにを考えて……こう言われるのは分かりきっていたでしょうが。

いや、それでもって事? もしかして狙いは……やばい! アイム、まんまと手に乗っかりやがった!


流ノ介さんや姫様が断るならまだいい! ザンギャックとは溝だってある! でも……今アイムが、宇宙海賊が口火を切る事はまずすぎる!


「あなたがあなたなりに宇宙を、ザンギャックという治世を考えているのはよく分かりました。
……だったら最初からそう言えばよかったはずです。それなのにあなたは言葉より銃を手にした」

「それについては」


止める前にアイムはどんどんツッコみ。


「すまなかった」


ワルズ・ギルは土下座までした。そこまでする意図が分からず、アイムは余計混乱……いや、怒りを燃やす。

ただジョーは違う。近くにいるからすぐ分かった、その姿を見てワルズ・ギルに別の狙いがある事を。


◆◆◆◆◆


「もう、馬鹿息子なんて呼べないな」

「気づいた?」

「当たり前だ」

「ど、どういう事だ。奴はなにを」


あ、流ノ介さんは目を覚ましたか。なので解呪の印を組み、拘束は外しておく。動けないままだと邪魔だし。

それでも戸惑い、ワルズ・ギルを見るばかり。感じ取っているんだよ、流ノ介さんも。奴の言っている事には裏の裏があるって。


「簡単ですよ。ワルズ・ギルはあくまでも無血開城を望んでいる。でも海賊がいるからそれも難しい。
お尋ね者で、ザンギャックが動くと『必ずちょっかいを出してくる』から」

「もちろんそれは侵略行為で、決して見逃せるものではなかった。しかしそれをアイツは『先走り』と言ったんだ。
ザンギャックの、司令官である自身の本意ではないと。だからここからはそんな真似も許さないと宣言し、土下座までした。
そんな中、ザンギャックの奴らとやり合えばどうなる。なにかやっていたとしても、表向き侵略行為とは取られないものだったら」

「まさか……!」

「そのまさかだ」


◆◆◆◆◆


「ち……なんつう馬鹿力だ」

「それが唯一の自慢でなぁ」


デラツエイガーはオレ達へ、起き上がったルカへ向き直りながら、笑って刀を担ぐ。


「お前達もぶつけろよ、ご自慢の技くらいあるだろ。……コイツみたいにな!」


奴は三時方向へ向き直りつつ右薙一閃。こにいたのは二刀を構えたヤスフミだった。アイツは風みたいに走って、刃を飛び越える。

すかさず左ストレートが飛ぶが、それに二刀の唐竹一閃を打ち込んだ。それじゃあ拳は止められない。

だからやや上を狙いつつ、斬撃の衝撃で身体を跳ね上げ飛び越えた。そうしてがら空きになる顔面へ右の刃が刺突。


デラツエイガーは咄嗟に頭を振るい、額で刃を受け止め……いや、その寸前に黒い風が走った。

それがヤスフミを右側から襲い、左拳を脇腹へ叩きつける。……なんだ、ありゃ。

骨格太めな翼に、恐竜の顔が胴体部にくっついてる? ドリルみたいな尻尾が揺れ、両手両足もめちゃくちゃゴツかった。


そのまま回転しつつ拳が振るわれ、一瞬でヤスフミは砲弾みたいにぶっ飛ぶ。地面に落ちてもそれを深くえぐり、庭園の林をなぎ倒しながら消えた。


「ヤスフミ!? な、なにあれ!」

「決まってんだろ、新手だ」


ソイツはアメジスト色の額を輝かせ、ふわりとデラツエイガーの傍らに着地する。パワーとパワー……どう対抗するかな。


◆◆◆◆◆


野生と凶暴性をそのまま具現化したような姿――それにプロデューサーは一蹴され、暴挙の跡を場に残すのみ。

なに、これは……! あの姿、知っている。知っているから震え、理解を超えていると後ずさるしかなかった。

そんな私の前に姫様が出て、シンケンマルを正眼に構える。あとは池波さんも。


「黒子、彼女を頼む。丹波も」

「はは! さ、こっちに」


丹波さんはさっきの荒ぶりようが嘘みたいに、私の両肩を掴んで優しく引っ張っていく。でも待って……待って!


「あの、待って! アレは……アレは駄目!」

「強さは一目瞭然だから安心しろ。恭文も我々で救助を」

「違うの! アレはプロデューサーなんです!」


そこで丹波さんが、姫様と池波が振り返って驚きの表情。でも私だって驚いてる……こんなの、あり得ない。


「アレはプロデューサーが使えなくなっている変身形態――ティアラーフォーム!」

「使えなく……だとぉ! では、いや……まさか!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「なぜか出てきたティアラーフォーム……それも敵として」

古鉄≪一体どうしてこうなったかは、本編を楽しみにしていただければと思います。
……そして昨日は雪歩さんの誕生日。またまた後夜祭で大騒ぎしているわけですが≫


(そして赤いサンタならぬ、レッドウォーリアがビルドファイターズで大暴れした日です。すげー、限界なんてないわあの作品)


恭文「あー、そっちも誕生パーティーしながら見てたけど凄かったね。
狙ったのかどうかは分からないけど、サンタクロースの赤だったし」

古鉄≪そしてあなたもサンタに扮して……火野のあなたやゆきぽさんとかぶって≫

恭文「……いいの。金剛やアブソル達もサンタコスしていたし」


(みんな一緒で楽しいというお話でした。
本日のED:BACK-ON『セルリアン』)







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