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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
幕間第二十八巻経過報告:01(サンプルあり)(2014/11/30)



古鉄≪はい、というわけで幕間第二十八巻の経過報告です。今回はやっぱりガチンコですよねぇ≫

恭文「現在幕間そのひゃくよん、そして特別書き下ろしその1が完成。その2に着手しているところです。まず幕間はこんな感じで」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「と、とにかくできたらその事も、可奈ちゃんときちんと話してから決めないとって思って。そのためにプロデューサーさん達も」

「今はそんな事、言ってる場合じゃないんじゃないですか」


そこで空気を読まない発言――志保が膝を抱え、厳しい視線を春香に送る。


突然、志保が口火を切る。それにより嫌でも注目せざるを得ない塾生達。志保はその口でなにを放とうというのか

「私達もプロとしてステージに立つからには、みんなライバルだと思ってます。
できるだけの事は出し切りたい――先輩たちは違うんですか」

「志保、おのれは空気を読め、そして黙れ」

「黙りません。私達はプロです、こんなのできるまでやればいいだけで」

志保の言う事は確かに最もだった。可奈は自分からこなくなったのだから。
それをいちいち気にする必要があるのか。プロならば……全力を出したいのならば。
選択肢はひとつしかないと言わんばかりの志保。だがそこで


「甘えた事抜かしてんじゃないわよ、自分のケツ一つも拭けないガキが」

この女がいた――! ティアナは不愉快そうに志保を見下ろす。まるで、粋がる若犬を邪魔に思う狂犬のように


そこで伏兵登場。ティアナが腕組みをしながら、シャーリーともども呆れ気味に志保を見た。


「どういう、意味ですか」

「言葉通りの意味よ。コイツ……ていうか765プロはね、アンタ達を親御さんから預かっていて、責任もある。
そして星梨花達は現段階でギリギリ。このままじゃあ間違いなく怪我なりしかねないわ」

「だから私とティアもなぎ君達に賛成だよ。……もちろん、志保ちゃんが責任を取ってくれるならいいんだよ?
みんなが怪我した場合にかかる医療費全額負担、もちろん管理不行き届きによる賠償責任も負ってもらう」

「なんですか、それ。飛躍しています。私はただ、全力でやりたいと」

「これを飛躍と言うのなら、志保ちゃんは本当に理解してないんだね。
……人を預かって育てるというのはね、そういう万が一も背負い込むものだよ」


重い言葉に志保が黙らされる。もちろん立ち上がっていた奈緒も座ってしまうほど……でもシャーリー、涙目はやめようか。

あれかな、六課の事を思い出したのかな。でもね、ヘビー過ぎるわ。もうちょっと軽量化してよ。


シャーリーの言っている事は正しかった。
人を預かるには責任がある。プロとして……その感情も確かに分かる。
しかし志保達がアイドルのプロというのなら、シャーリーはマネージメントと補佐のプロ。
プロとして星梨花達を威圧し、無茶を助長しかねない発言は見逃せなかったのだ。
全力と安全、責任と挑戦――その間で誰もが揺れていた



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「ガチンコだよガチンコ」

古鉄≪凄いですよね、懐かしいですよね≫

春香「なにがですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! なに勝手に変なナレーションつけてるんですか! おかしいじゃないですか!」

恭文「え、ガチンコだから」

春香「台本があるみたいだからやめてくださいよ! ていうか適当再現でしょ、これ!」


(こちらはサンプルなので、本文とは違う可能性がある事をご了承ください)


春香「作者さんもさらっと逃げ道を作らない!」

恭文「全く、春閣下は贅沢だなぁ」

古鉄≪そうですよ。雰囲気が伝わればいいじゃないですか≫

春香「そんな緩い描写でいいわけないでしょ!」

恭文「……なるほど、もっと徹底的にギスギスタイムと」

古鉄≪それは思いつきませんでした。私も甘かったですよ≫

春香「それは駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! と、とにかくもっと緩いやついきましょう! こう、アイマスらしくはつらつとした感じで」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


このままだとどうやっても泥試合。そして美希もめちゃくちゃ不満そうなので、置いていたテーブル三つを取り出し、簡易法廷を作る。

そこで第三者として社長を呼び出し、裁判長とする。なおシャーリーとティアナはその両脇で書記官です。

向かい側には弁護団な伊織達。そしてこちらは検察団な僕と美奈子達です。その間で志保は戸惑っていた。


涙も枯れ果て、これはどういう事かと困惑しながらこちらを見てくる。


「……ねぇ志保、僕達はおのれを糾弾する側だよ? なんでこっちを見るのさ」

「しょ、しょうがないじゃないですか! 天海さん達も混乱してるし、冷静なのはあなたとフィニーノさん達だけで!」

「だったらシャーリー達を見ればいいでしょ」

「見ても無視されるんです!」

「書記官だもの、手元が忙しいんだし邪魔しちゃ駄目だって」

「だったらどうして提案したんですか!」

『静粛に、静粛にー』


そして社長は木槌でコースターを軽く叩き、場に静粛さを求める。なおわざわざマイクまで設置しました。


「……恭文、社長が平然と裁判長に」

「社長だから」

「えー、では……とりあえず私はあれだよな、双方の言い分や証拠を見て、公平に責任問題を裁いていく」

「えぇ。ただし公平にお願いしますね。じゃないと暴動ですから」

「せ、責任重大だなぁ。ではまず……罪状説明から、だね。検察官の蒼凪くん、頼むよ」

「はい」


社長が戸惑い気味に僕を呼ぶので、立ち上がり志保の近くへ。


「被告人北沢志保には先日行われたライブ終了後――同チームメンバーである、被害者の一人矢吹可奈へのいじめが疑われています。
当日の控え室、ライブ終了後の空気は最悪でした。バックダンサー組はミスも多く、その後ゴシップ誌のやり玉にされるほどです。
その中で被害者は『ほ、本番までまだ時間あるんだし……みんなで一緒に頑張れば、きっと大丈夫だよ!』と励ましました。
しかし被告人は『……あなたが一番できてないんじゃない。みんなでとか、一緒にとか言う前に……自分の事をどうにかしなさいよ』と辛辣な言葉」

『ふむ……被告人、それは本当かね』

「本当、です。でも、私は間違っていません! 実際可奈の状態はひどくて、目も当てられないほどで」

『被告人は質問された事だけを答えてください。……で、よかったかね』

「バッチリです。なおこちらの方は同じくチームメンバーな佐竹美奈子達五人、及び765プロ所属・天海春香の目撃証言もあります」


信ぴょう性はバッチリどころか、問題なしと言ったところで話を進める。


「これだけならば少々きつめの叱責……で片付けられます。問題はその後、週刊誌でこの件が叩かれた事。
その前後に被害者が練習へこなくなった事です。北沢さん、間違いありませんね」

「そう、です」

「あなたはその後、被害者がいなくなっても練習を継続しようとした。しかし練習はなぜか上手くいかず、765プロから呼び出し。
その中であなたは『こないならこないで、仕方ないんじゃない。気にしたって意味がないわよ』と発言している」

「……異議あり!」


そこで伊織が挙手。こちらを睨みつけてから、裁判長にその視線を送る。


「デコちゃんまで乗っかるの!?」

「こうなったらもうしょうがないじゃない! ……検察官の話は本件とは関係ありません!」

「裁判長、本件を紐解くためには、被害者や被疑者が積み重ねた発言を一つ一つ検証する必要があります。続けさせてください」

『……異議を却下します』


伊織は悔しげに再着席。しっかし伊織が乗り気かぁ……ならば油断はできないね。こっちも本気を出さないと。


◆◆◆◆◆


「では罪状説明の途中ですが、僕から質問を。原告の横山奈緒さん、証人席へ」

『では被告人も弁護席の脇へ戻ってください』

「は、はい」


そうして二人は入れ替わり、奈緒が緊張気味に着席。社長のど真ん中だから、軽く汗もかいた。


「横山さん……あ、名字呼びなのは察してね」

「いや、それは分かっとるから!」

「率直にお聞きします。あなたが被告人に疑いを持った理由はなんでしょう。
しかもあなたは先ほど、被告人を本気で殴りつけている。それほどの怒りが出たのはどうしてでしょう」

「……一つは、今お話が出たみたいに仲間意識が薄い事です。それで春香さんにだけこう、リーダーとしてちゃんと決めろ。
可奈の事は気にするなって詰め寄ったんです。しかも春香さんやアンタが先送りって言うたら、『話にならない』で勝手に失望やし」

「はっきり言ってしまえばダブル・スタンダード――調子がよすぎると」

「そうです」

「えっと、異議ありなの!」


そこで美希が挙手し立ち上がった。そうして不満そうな視線を奈緒にぶつける。


「ねぇ、それおかしくないかな。春香がリーダーやってないのは、デコちゃんも認めるところなんだよ? それなのに」

「異議あり」

「なの!?」

「星井さん、デコちゃんというのは誰の事ですか。そんな名前の人はこの法廷に一人としていませんが」

「プロデューサー、なに言ってるの。美希が言うデコちゃんは一人しかいないの。ていうかいつもは名前で呼び捨てなのに」

「あなたは法廷で争うというのに、関係者の名前をちゃんと言えないと?
しかも話通りであればそれは、本件に関わるとても重要な人物。
その名前を言えないなんて、弁護人不心得と言う他ないでしょう」

『ふむ……弁護人の異議を却下。星井くん、今後は愛称ではなくちゃんと名前で言うように』

「なの!?」


よーし、先手は取った。美希はすぐにでも裁判のやり取りに慣れるだろうしね。徹底的に邪魔して、揚げ足取った上で調子を崩してやる。


「デコ……じゃなかった。伊織は、竜宮小町のリーダーなの。その伊織が春香の事、リーダーやってないって考えたから注意したの」
みんなをまとめる覚悟を決めなさいーって。志保もちょっと焦ってただけで、そこまで言われる筋合いはないと思うな」

「異議あり」

「またなの!?」

「裁判長、竜宮小町のリーダーが、天海リーダーの重責に比べてどれほどのものか。そして水瀬伊織の経験値がどれほどのものか。
その言葉に説得力が本当にあるのか……弁護人の発言からは全く推し量れません。これでは話にならないかと」

「な、なの? え、えっと……え?」

『ようするに、水瀬くんが竜宮小町のリーダーとしてどれだけ頑張っているかーという話だよ。とりあえず簡潔でいいので説明を』

「あ、そっか。えっと」

「異議あり」


三度目の異議……美希と裁判長が思いっきりずっこけた。


「今度はなんなの! 美希、えっとしか言ってないんだけど!」

「裁判長、この弁護人は話の本質を分かっていません。ぶっちゃけ天海リーダーのスタンスなんてどうだっていいんですよ。
もちろん竜宮小町リーダーな水瀬伊織が、どういう考えを持って注意したかもどうだっていい」

『君、今更そこをツツくのかね! じゃあさっきのは一体なんなんだぁ!』


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


春香「……どうしてこうなったんですか! なんで裁判!? 逆転裁判ですか!」

恭文「あ、今回は逆転検事だね。僕が検事だから」

春香「あ、なるほど……って、こらー!」

古鉄≪どうしてこうなったかは、やっぱり本編をお楽しみに≫

恭文「春香がなぜか荒ぶる中、こんな話も書きつつあります」

春香「なぜかってなんですか! 原因は分かりきってますよね!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「……いざ」

「あぁ」


店内もまた清潔であり、落ち着きのある風景。ヒカリと一緒に注文した珈琲を飲みつつ、本命を待つ。

店員は珈琲二つに少々訝しんでいたものの、ヒカリがいるので問題はありません。


「うむ、いい香りだ」

「えぇ。この香りはこころが落ち着きます」

「なぁ、貴音」

「なんでしょう」

「知っての通り私は、いずれ帰っていく」


ヒカリはあなた様のしゅごキャラ。それゆえあなた様が『なりたい自分』になれば、安堵しゆりかごへ戻る身。

だからこそ少し寂しくもありますが……しょうがありません。なぜならあむときゃんでぃぃずが最近大騒ぎでしたから


「その時はお前がアイツの側にいてやってくれ。恭文は私の食べる姿が愛おしくてしょうがないんだ」

「えぇ、そのつもりです」

「頼むぞ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


訪れたのははなまるうどん。そこで温玉ぶっかけうどんとちくわ天、野菜かき揚げも注文。

……するとなぜでしょう。席に座った途端、ひと品増えていた。それは……かれぇ。


「はなまるマジックだな、貴音」

「えぇ、本当に」


はなまるうどんのかれぇは、日本の庶民派かれぇを代表するような味わい。具材もしっかり入っているのが特徴です。

そんなかれぇも味わいつつ、サクサク天ぷらとしこしこなうどんもしっかり頂く。美味……実に美味。


「実はわたくし、初めてこの店へきた時」

「あぁ」

「せるふというものを理解しておらず、席に座りただ待っていました」

「誰もが通る道さ、私も同じだった」

「やはりそうですか」


二人でズルズルガツガツサクサク、ズルズルガツガツサクサク――讃岐の凄さを感じ取り、美味な時間は続く。


◆◆◆◆◆


春香「あぁ、さっきと比べるとなんて癒やされる」

恭文「アイツらはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! なに言ってるの! どこが愛らしいの! むしろ憎たらしいわ!」

古鉄≪エンゲル係数、上昇しまくりですしね。登場した頃とは別人ですよ≫


(最初はリインフォースモデルだったのに、どんどんと性格が今のように)


春香「でもカレーが増えてるって、ドキたま/だっしゅのレトルトカレー話で言ってたアレですか! おかしすぎる!」

恭文「え、これは普通じゃ」

古鉄≪古典的描写ですよね≫

春香「駄目だ、この人達早くなんとかしないと!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「でもアンタ、こっちの生活を満喫しまくりだよね。実家ってどこだっけ」

「それは――とっぷしぃくれっとです」

「……そう考えると謎だらけだよね、アンタ」

「だなぁ。実は自分もそこがさっぱりだぞ」

「いろいろとありまして。……確かに満喫こそしていますが」


空を見上げ、真昼の月を見つける。月はいつでもそこにあり、見えにくくても消えたりはしない。

それはまるで夢のようであり、願いのようであり……または遠い故郷のよう。つい懐かしんで微笑んでしまう。


「故郷の事を思わない日はありません」

「……だよね」

「とはいえ、響ほど寂しがり屋ではありませんが」

「さ、寂しいなんて一言も」


響は顔を真っ赤にし、そっぽを向いてしまう。そうしてこちらに拗ねた視線を送る。


「ふ、ふーんだ。自分には動物達がいるしね」

「まぁ確かに響は寂しがり屋で甘えん坊だよねぇ。恭文に対してもいっぱい」

「それはりんの方だろ! めちゃくちゃ激しいし! 自分、びっくりしたぞ!」

「バラすなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「自分の台詞だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


はて、少々疎外感。でも想い人が同じだからこその繋がりもあるのでしょう。今はただ、響を優しく見守るのみです。


「私の故郷……やっぱり恭文だな。恭文はいつも私が食べる姿を、なんだかんだ言いながら愛らしく思ってくれている。うん、分かるぞ」

「……アンタ、なんでそんな無自覚にすっ飛ばしていけるわけ? いや、食費も入れるようになってるけどさ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「よし、ヒカリはしばらく白湯だけだ」

春香「悟り開いた顔で恐ろしい事を! ……それはそうと、なにが激しいんですか

恭文「へ?」

春香「なにが寂しがり屋で、甘えん坊で、いっぱいですか。やっぱり……やっぱり胸なんですね! あなたはー!」

恭文「なにキレてんの!」

セイン「呼ばれたような気がして!」

ドルモン「セインに引っ張られて!」

疾風古鉄「別世界だけど恭文くんが馬鹿だって聞いて!」

千早「……くっ」

ちひゃー「しゃー!」

恭文「おのれらも帰れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


(そういえば銀魂が先々週からまた凄い事に……高杉ー!
本日のED:SPYAIR『現状ディストラクション』)




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